耳にさっと掛けるだけで迫力のサウンドが楽しめると謳うランニング・スポーツ向きイヤホン、Oladance OWS Pro OLA07。インターネット上では「低音から高音まで解像度が高い」と評判ですが、「横に頭を倒すと落ちるようなサイズ感」「ホールド力がそこまで強くない」などの口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のランニング・スポーツ向きイヤホンとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ランニング・スポーツ向きイヤホン選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて、オーディオ機器を提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Oladance OWS Pro OLA07は、長時間ながら聞きしたい人におすすめです。バッテリー持ちがよく、イヤホン単体で16時間、充電ケース込みで58時間使用可能。比較した全商品の平均は約34時間(※執筆時点)だったのに対し、トップクラスの性能です。音楽の再生・停止や音量調整などを本体で行え、スマホを操作する必要がなく、仕事や家事の時間にも使いやすいでしょう。
実際に音質を確認したモニターからは、ボーカルの表現力に高い評価が集まりました。中音域が得意で、「細かな表現がはっきり聞こえる」「息遣いまで繊細に感じられる」などとモニターに好印象です。「低音から高音まで解像度が高い」との口コミに反して、全体のバランスはいまひとつですが、低音はアタック感が強め。BGMとしては十分楽しめるサウンドです。
外音を確認したモニターからは、「自転車のブレーキ音もしっかり聞こえる」という声が多数寄せられました。比較したカナル型の商品と比べると周囲の音が聞きやすいため、状況を把握しやすいでしょう。雑音下での音楽の聞きやすさも良好で、特にボーカルの声は歌詞がはっきりわかるほど。低音域もかき消されることはありません。
耳に引っかけて装着する構造で、痛みや圧迫感がない点も大半のモニターに支持されています。ただし実際に走ると10人全員がズレたり外れたりしてしまい、「ホールド力がそこまで強くない」という口コミどおりの結果となりました。ランニング用とするには不向きです。安定感で選びたい人は、左右一体型の商品を選ぶのがよいでしょう。
ECサイトでの販売価格は3万円台(※執筆時点)。防水性能はIPX4と比較した多くの商品と同レベルで、汗や突然の雨など水飛沫程度なら故障のリスクは少ないですよ。バッテリーが長く持つので、長時間ながら聞きするにはもってこいです。スポーツ・ランニング時の使用がメインの人は、より安定感に優れていたほかの商品も検討してみてください。
Oladance OWS Pro OLA07のデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
Shokz
ジョギングやスポーツ用ならコレ!外れにくい高音質な骨伝導
そもそもランニング・スポーツ向きイヤホンとは、運動に適した条件を満たしたイヤホンのこと。ワイヤレス・周りの音が聞こえやすい・防水対応という絶対条件に加え、外れにくさや音質のよさも兼ね備えているとうれしいですよね。
今回紹介するOladance(オーラダンス)OWS Pro OLA07は、米国発の新興オーディオブランドの商品。外耳道を密閉しないオープンイヤーデザインで、快適さと音質にこだわっています。
超大型ダイナミックドライバーや低音再生技術など新しい技術を搭載し、低音の厚みや繊細な高音まで再現。耳の鼓膜に向かって音を直接届けることで、気になる音漏れも最大限抑えているとしています。
ハンズフリー通話には、ウィンドノイズ低減技術を採用。人の声と環境音を正確に分離するため、相手にクリアな声を届けることができるとしています。外出中の電話にもストレスフリーで対応できるでしょう。
専用アプリを使えば、イヤホンの設定やタッチ機能の割り当ても可能に。左右の音バランス調整やイコライザー調整など、自分好みにカスタマイズできます。Bluetoothは2台に対応し、スマホやパソコン、タブレットなどがシームレスに切り替えが可能です。
<スペック詳細>
本体には弾力のあるチタン合金メモリーワイヤーを、耳かけ部分には医療グレードの液状シリコンゴムを採用し、耳にやさしくフィット。ワイヤーフレームによりさまざまな耳の形に対応し、安定するとしています。
イヤホンのサイズは長さ57×幅45×高さ22.5mm、片側1個の重さは13.8g。キャリーケースは幅88×奥行74×高さ29mm、重さは73.6gです。付属品としてType‐Cの充電ケーブルもセットになっていますよ。
今回はOladance OWS Pro OLA07を含む、ランニング・スポーツ向きイヤホン全10商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、つけ心地のよさ・走っているときのずれにくさを検証しました。
週1回以上ランニングをしている30代までの男女10人をモニターとし、実際に商品を装着した際の圧迫感や傷みの感じやすさを評価。さらに、時速7kmに統一したランニングマシンで走った際の、ずれにくさや落ちにくさもチェックしました。
比較したところ、ソニーのFloat Runのように左右がつながっている一体型のオープンイヤーや、Shokzなどの骨伝導型の商品は安定感があり、耳から落ちることはありませんでした。本商品のような左右分離型はずれやすい傾向があったため、ランニング中の使用をメインに考えるならほかの形状を選ぶのがよいでしょう。
「横に頭を倒すと落ちるようなサイズ感」という口コミがあるように、耳にかけるタイプのため、あまりフィット感が得られません。モニターからは「サイズが大きいせいか速く走るとズレが気になる」「私の耳の形状には合わず外れてしまった」という意見も聞かれました。
コメントは一部抜粋
比較したところ、本商品のようなオープンイヤー型や骨伝導タイプは耳を塞がないため、耳が詰まっているような閉塞感がない傾向がありました。商品によってずれやすさに差は出たものの、圧迫感や痛みを感じたものはほとんどなく、スポーツシーン以外であれば快適に使えるでしょう。
コメントは一部抜粋
<装着時に圧迫感があるかについてのモニターコメント>
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次に、外音の聞きやすさを検証しました。
10人のモニターに引き続き参加してもらい、部屋のなかでイヤホンを装着。車道近くで録音したノイズをスピーカーから流した状態で、イヤホンで音楽やラジオを聞きます。その際、外音や音楽・ラジオがはっきり聞こえるかを評価しました。
比較した結果、本商品のようなオープンイヤー型や骨伝導型は、耳を塞がないため小さな音も聞き取りやすい傾向がありました。対して耳の奥に押し込んで装着するカナル型は、自転車のブレーキ音がかき消されることも。どこで使うかによって形状を選びましょう。
コメントは一部抜粋
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一方で、低音は「外音が大きいと聞こえづらく感じる」という意見が多めでした。同様に、男女が話しているラジオ番組では「男性の声が小さく聞こえる」「車の轟音が入っても女性の声ははっきり聞き取れる」という声があり、低音域はかき消されないもののやや聞こえづらく感じるでしょう。
<低音の聞きやすさについてのモニターコメント>
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次は、音質のよさの検証です。
外音に埋もれやすい低音やボーカルが際立って聴こえるものを高評価の基準とし、モニターが実際に楽曲を試聴。イヤホンが最上コーデックで再生されるAndroid端末を再生機器とし、低音や中音を中心にチェックしました。
口コミでは「低音から高音まで解像度が高い」など音質を評価する声を多く見かけますが、モニターからは「全体的なバランスは少しよくない」という意見も。一つひとつの音がやや主張しがちでまとまりに欠けますが、運動中のBGMとして聞くには十分でしょう。
比較したところ、音質は完全ワイヤレス型・オープンイヤー型・骨伝導の順に高い傾向がありました。本商品は完全ワイヤレス型のAirPods Proには及ばないものの、同じオープンイヤー型のソニーのFloat Runと音質に大きな差はありません。ながら聴きであれば、十分楽しめるサウンドですよ。
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<中音についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
続いて、ランニング中の使いやすさを検証しました。
再生・停止や音量調整などの基本操作をイヤホン本体で行えるか、ハンズフリー通話や首にかけられるかなど、ランニング中でも使いやすい機能を備えているかをチェックしています。
イヤホン本体で再生/停止・音量調整・曲のスキップが可能なので、ランニング中にスマホを取り出す必要はありません。比較した大半の商品が同様でしたが、なかには一部機能に対応していないものもあり、メーカーの配慮が感じられます。
ハンズフリー通話にも対応しており、基本的な機能は押さえていました。ただし、音声アシスタント機能には対応していません。声での操作はできないので、その点は少し不便に感じる場合がありそうです。
比較したなかでもとくに便利だったのは、首かけに対応したソニーのFloat RunやShokzのOpenRun Pro。紛失しにくいため、ランニング中に外してひと息つきたいときに重宝しますよ。本商品の機能は以下のとおりです。
次に、防水性能の高さを検証しました。
雨や汗などを気にせずに使えるかを確認するため、メーカー公表の防水性能をチェック。IPX8を上限として高いものほど高評価としました。
比較したJabraのElite 8 Activeは、IPX8と水中でも使えるほど高い防水性能を備えていました。ただし、ほとんどの製品が本商品と同レベルの防水性能で、一段階上のIPX5を搭載しているものもわずかです。
IPX5なら流水にも耐えられるため、イヤホンの汚れを洗い流したい人は目安にしてください。そこまで気にならないのなら、IPX4でも十分でしょう。
最後に、連続再生時間の長さを検証しました。
メーカーから公表されている連続再生時間をチェック。週2~3回、1時間程度ランニングしても充電が持つかどうかを目安とし、バッテリーが長く持つものほど高評価としました。なお、充電ケース込みのものはケースを含めた最大連続再生時間を評価対象としています。
なお、比較した全商品の平均時間は約34時間(※執筆時点でした)。本商品のような充電ケースつきの商品は20時間以上使えるものが多く、OladanceのOWS 2はケース込みで95時間という長さです。一方で骨伝導・一体型のオープンイヤー型は、長くても15時間程度という商品が多い傾向がありました。
頻繁に充電するのが手間に感じる人は、連続再生時間は10時間以上を目安にしたいところ。2日1回1時間のランニングに使っても2~3週間充電せずにすみます。58時間も使える本商品なら数か月レベルで充電が不要になる可能性も。1日に何時間も使用するヘビーユーザーでも満足できるでしょう。
イヤホンの種類 | オープンイヤー型 |
---|---|
イヤホンの形状 | 分離型 |
防塵防水性能 | IPX4 |
外音取り込み機能 |
良い
気になる
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.3 |
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対応コーデック | SBC |
充電時間 | イヤホン:2時間/ケース:3時間 |
充電端子 | USB Type-C |
重量 | 13.8g(片耳) |
ノイズキャンセリング機能 | |
内蔵メモリ | |
急速充電対応 | |
マルチポイント対応 | |
AIアシスタント |
最後に、ランニング中にずれにくく使いやすい商品をご紹介します。
SONYのFloat Run WI-OE610は、安定感に優れた左右一体型の耳かけタイプ。オープンイヤー型で外音が聞こえやすいのに加え、音楽はボーカルが歌う歌詞もはっきり聞き取れます。イヤホン本体で基本的な操作ができるため、運動しながら臨場感のあるサウンドに包まれたい人におすすめです。
ShokzのOpenRun Proも、左右一体型の耳にかけるタイプでランニング時にぴったり。骨伝導タイプのためこめかみ部分にスピーカーがあたりますが、つけ心地も良好でした。音質はオープンイヤー型におよびませんが、防水性能はIPX5で水にも強い点がメリットです。
イヤホンの種類 | オープンイヤー型 |
---|---|
イヤホンの形状 | 一体型 |
防塵防水性能 | IPX4 |
外音取り込み機能 |
良い
気になる
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.0 |
---|---|
対応コーデック | SBC、AAC |
充電時間 | 3時間 |
充電端子 | USB Type-C |
重量 | 33g(左右一体) |
ノイズキャンセリング機能 | |
内蔵メモリ | |
急速充電対応 | |
マルチポイント対応 | |
AIアシスタント |
SONY Float Run WI-OE610を徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になった点は?
イヤホンの種類 | 骨伝導イヤホン |
---|---|
イヤホンの形状 | 一体型 |
防塵防水性能 | IP55 |
外音取り込み機能 | 不明 |
良い
気になる
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.1 |
---|---|
対応コーデック | SBC |
充電時間 | 1時間 |
充電端子 | マグネット式 |
重量 | 29g |
ノイズキャンセリング機能 | |
内蔵メモリ | 不明 |
急速充電対応 | |
マルチポイント対応 | |
AIアシスタント | 不明 |
Shokz OPENRUN PROをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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