35秒のスピード着火を謳う石油ファンヒーター、ダイニチ NCタイプ FW-3223NC。「部屋がすぐに暖まる」「ほとんどにおいがしない」と評判ですが、実際のところ口コミどおりなのか気になりますよね。
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のコロナやトヨトミなどの石油ファンヒーターとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、石油ファンヒーター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
ダイニチ NCタイプ FW-3223NCは、部屋全体をしっかり暖められる小型石油ファンヒーターを探している人におすすめです。室温20℃・6畳の部屋で25℃に設定して運転すると、30分で室温が平均6.47℃上昇!比較したなかには3℃弱しか上がらなかったり、暖まり方にムラがあったりする商品もあったのに対し、こちらはパワフルで部屋の下隅まで均一に暖められました。
25℃になるまでにかかった時間も15分と短めです。比較したコロナのFH-WZ5722BYが記録した10分には及びませんでしたが、「部屋がすぐに暖まる」との評判にも頷ける結果です。着火スピードも早く、運転ボタンを押してから炎を確認するのにかかった時間はわずか33秒。「スピード着火35秒」の謳い文句どおりでした。
燃費の良さも高評価に。比較した同じダイニチの商品は電気代が高い傾向があったのに対し、こちらを実際に稼働すると1時間あたりの電気代を0.93円に抑えられました。比較した商品の平均1.44円(※執筆時点)を下回っています。灯油代も控えめ。1時間にかかるコストは合計21.9円で、高評価の基準値に設定した35円を余裕でクリアできました。
タンクにはワンタッチで開閉できるフタを採用しており、使い勝手も上々。給油タイミングは電子音・ディスプレイ点滅の2段階通知で把握できます。タンク容量は5.0Lとやや小さめですが、燃費が良いため給油する手間はある程度減らせますよ。不完全燃焼防止・チャイルドロックなど、安全面に配慮した機能も充実していました。
惜しかったのは、消火時のにおいです。実際に稼働してにおいを確認した臭気判定士は、「シャッターが閉まると不完全燃焼臭がする」と指摘。着火時・運転時のにおいは気にならなかったものの、消火後は10秒ほど焦げ臭さを感じました。常に金属が焼けたにおいがしたトヨトミ LC-S33N-Wほどではなかったものの、消火時の換気は怠らないようにしましょう。
暖房性能・着火スピード・燃費の良さを兼ね備え、冷え切った部屋を素早く暖められる一品です。比較した商品には5万円を超えるものもあるなか、税込37,180円(執筆時点・公式サイト参照)と価格も抑えめ。429×371×299mmと比較したなかでは小型なため、省スペースに設置できるものをお探しの人は手に取ってみてください。
そもそも石油ファンヒーターとは、灯油を燃料とする暖房器具のこと。灯油の燃焼によって発生した熱をファンで送り、温風で部屋を暖めます。パワフルなので部屋全体を素早く暖めることができ、工事不要ですぐ使えるところもメリットです。
今回ご紹介するのは、ダイニチが販売するFW-3223NC。2023年発売・スタンダードタイプであるNCタイプのひとつで、冷え切った部屋もすぐに暖まると謳っています。
ダイニチは、暖房機器・加湿器など、暮らしを快適かつ便利にする機器を開発する国内メーカー。石油ファンヒーターには、灯油を加熱してできた気化ガスに着火するブンゼン式を採用しています。電気代はやや高い傾向がありますが、着火速度の速さが魅力。タンクのフタにワンタッチ式を採用し、使い勝手に配慮しているのも特徴です。
ダイニチの家庭用ファンヒーター共通の魅力として掲げているのが、35秒のスピード着火(※)。冷え切った部屋も、すぐに暖められると謳っています。特許を取得したパワフル秒速消臭システムを採用しているのもポイント。気化ガスを止め、しっかり燃やし切ることでにおいを抑える設計です。
5kW未満の機種は35秒、5kW以上の機種は40秒または45秒。FZシリーズを除く。2023年7月1日現在。
ワンタッチ汚れんキャップ機能も搭載。ひねることなくキャップを開閉でき、給油時に手が汚れにくいよう工夫しています。
さらに、室温変化に合わせて燃焼量を自動コントロールするecoおまかせモードも搭載。設定した温度に近い状態を保ちながら、節約効果も狙えますよ。タイマー・消し忘れ消火装置も備えています。
本体の色は、すっきりとしたムーンホワイトカラーです。上部には黒色のパネルがついており、グレーの液晶画面を搭載。温風が出るルーバーにはフッ素コーティングを施し、汚れにくさ・掃除しやすさにも配慮しています。
サイズは429×371×299mmで、重量は7.4kgです。
今回は、ダイニチ NCタイプ FW-3223NCを含む石油ファンヒーター全10商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
室温20℃に調節した6畳の部屋で、石油ファンヒーターを25℃に設定して30分運転させます。部屋の四隅・中央に、高さを変えた10個の温度計を設置。30分間の温度変化と、25℃に到達するまでにかかった時間を調べました。
暖房能力は非常に優秀です。実際に点火すると、部屋のすみずみまで素早く暖まりました。詳しい検証結果は以下のとおりです。
比較した多くの商品が優れた暖房能力を発揮したものの、一部暖まり方にムラがあるものもあったなか、こちらは部屋の下隅までまんべんなく暖まりました。運転開始から10分で25℃を突破したコロナのFH-WZ5722BYには一歩及ばない程度で、「部屋がすぐに暖まる」との評判どおりといえます。
着火スピードも申し分ありません。運転ボタンを押してから内部で炎を確認するのにかかった時間は、平均33.3秒。高評価の基準とした90秒を軽々クリアし、比較した全商品の平均81秒(※執筆時点)も大きく下回りました。「35秒のスピード着火」と謳うとおりの実力です。
比較したところ着火時間は燃焼方式による差が大きく、ダイニチが採用しているのは加熱した気化ガスを噴出して着火するブンゼン式。灯油を蒸発させて着火するトヨトミのポット式・熱した筒のなかで灯油を気化して着火するコロナのポンプ噴霧式に比べて着火が早く、本商品も同様の結果でした。
寒い朝も、素早く着火して部屋を暖められますよ。
次に、燃費の良さを検証しました。
室温20℃・6畳の部屋で、石油ファンヒーターを25℃に設定して30分間動かします。この前後に本体の重量を測定し、灯油の消費量を算出。さらに、ワットモニターを接続して検証中の消費電力をチェックし、1時間あたりの灯油代・電気代を割り出しました。
なお、灯油代は1Lあたり120円・電気代は1kWhあたり31円として算出しています。
1時間運転した場合の電気代は0.93円、灯油代は21円とどちらも控えめでした。比較した全商品の平均は、電気代が平均1.44円・灯油代が25.5円(※執筆時点)のため、燃費に優れた一品といえます。
電気代・灯油代を合計すると、1時間にかかるコストは21.9円。高評価の基準値として設定した35円をかなり下回る結果で、コストを抑えたい人にぴったりですよ。ecoおまかせモードを使えば、さらに灯油を節約できるでしょう。
続いて、においの少なさを検証しました。
6畳の部屋で、25℃に設定した石油ファンヒーターを5分間運転。点火時・運転5分後・消火時の3回、臭気判定士の石川英一さんがにおいの強さをチェックしました。
においの検証では、やや惜しい結果に。着火時・運転時は通常の燃焼臭で、臭気判定士の石川さんが「これといった違和感はない」とコメントしています。比較した一部商品のような、不完全燃焼時のにおいはありませんでした。
5分稼働すると触媒などがにおいを持ったようなにおい、10分稼働すると金属の焼けたようなにおいがしたものの、そこまで気になるほどではありません。アイドリング時は金属臭が減り、専門家は「触媒が入っているのでは」とコメントしました。
しかし、消火してシャッターが閉まると10秒ほど焦げ臭く、専門家は不完全燃焼臭があると指摘。「特許取得技術でにおいを抑える」との謳い文句や「ほとんどにおいがしない」との口コミと異なり、においが気になる人もいるでしょう。使用後は必ず換気を行い、新鮮な空気を取り込んでくださいね。
最後に、使い勝手の良さ・安全性への配慮を検証しました。
タンクの容量や重量・持ちやすさなどをチェック。さらに、人感センサー・リモコンなどプラスαの機能があるかも確かめました。
安全性については、不完全燃焼防止・チャイルドロック・対震自動消火機能の有無を確認。運転中に操作ボタン付近が熱くならないかも確認し、評価を行います。
給油のタイミングは、電子音とディスプレイの点滅で2段階に予告。給油タイミングをしっかり把握できます。ほとんどの商品と同じくエコモードを搭載しているのも魅力。部屋の暖まり方を自動で把握し、体感温度が変わらない程度に燃焼量を抑える効果が期待できますよ。
一方、比較した6割程度の商品が備えていた人感センサーや、一部の商品が備えていたリモコン機能はありません。比較したほとんどのダイニチの商品が備えていたタンク給油口近くの取っ手も、こちらにはありませんでした。取っ手は持ち上げるところのみなので、やや持ち運びづらく感じるかもしれません。
灯油のタンク容量は5.0L。比較したなかには9.0Lの商品もあったことを思うとコンパクトではありますが、燃費の良さにより給油頻度はそこまで多くならないでしょう。
安全性に関する機能も充実しています。不完全燃焼防止機能・チャイルドロックなど、チェックした全機能を備えていました。詳細は以下のとおりです。
運転中の本体温度は、比較したほとんどの商品が30℃以下に抑えられていました。こちらは30.9℃あるものの、触ってもまったく問題のないレベル。操作部を触った際に熱く感じる心配は少ないでしょう。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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ダイニチ NCタイプ FW-3223NCは、楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonなど大手ECサイトで購入できます。値段は、税込37,180円(執筆時点・公式サイト参照)です。
なお、タンクやフタなどの部品類はダイニチWebshopで購入できます。
最後に、大容量タンクで給油の手間を軽減できる商品をご紹介します。
ダイニチ FW-5722SGXのタンクは9.0Lと大容量。2つの取っ手・ワンタッチタイプのフタがついており、給油に慣れていない人でも使いやすいでしょう。6畳の部屋で使うと30分で室温が5.2℃上がり、暖房能力も優秀でした。燃焼臭が気になりにくいため、灯油特有のにおいが苦手な人にも向いています。
燃費の良さにもこだわるなら、ダイニチのFW-3622Lをチェック。1時間あたりのコストは電気代・灯油代をあわせて15.67円と、比較したなかでもトップクラスの燃費の良さ。こちらも9.0Lのタンクを備えていて、給油頻度を減らせます。暖房能力・着火スピードも優秀で、使い勝手のよい一台です。
本体幅(公称値) | 476mm |
---|---|
本体奥行(公称値) | 366mm |
本体高さ(公称値) | 445mm(置き台含む) |
本体重量(公称値) | 13.7kg |
本体幅(実測値) | 不明 |
本体奥行(実測値) | 不明 |
本体高さ(実測値) | 不明 |
本体重量(実測値) | 不明 |
燃焼方式 | ブンゼン式 |
発熱体 | 不明 |
灯油タンク容量 | 9L |
暖房出力 | 1.23~5.70kW |
消費電力(公称値) | 小火力時:80W/大火力時:191W/最大(点火時):410W |
電池種類 | |
待機時消費電力 | 1.0W |
消費電力(実測値) | 不明 |
最大適用畳数. | 15~20畳 |
電池個数 | |
最大適用畳数 | 15~20畳 |
着火時間(実測値) | 平均38秒 |
最大適用畳数の目安(木造). | 15畳 |
最大適用畳数の目安(木造) | 15畳 |
着火時間(公称値) | 平均38秒(実測値) |
最大適用畳数の目安(コンクリート). | 20畳 |
最大適用畳数の目安(コンクリート) | 20畳 |
1時間あたりの電気代 | 不明 |
点火方法 | 不明 |
最小運転音 | 25dB |
最大運転音 | 41dB |
暖房の仕組み | 対流式 |
ニオイ低減機能 | |
給油口直径 | 不明 |
不完全燃焼防止機能 | |
立ち上がり時間 | 不明 |
ワンタッチ開閉可能 | 不明 |
給油時自動消火機能 | |
電源コードの長さ | 不明 |
給排気筒あり | 不明 |
風量調整段階 | 不明 |
出力切り替え段階 | 不明 |
用途 | 不明 |
リモコン付き | 不明 |
設置タイプ | 不明 |
ジェットヒーター種類 | |
特徴 | おしゃれ |
ヒーター種類 | 不明 |
サーモスタット機能 | 不明 |
イオン機能 | 不明 |
空気清浄機能 | 不明 |
オートオフ機能 | 不明 |
過熱防止機能 | 不明 |
加湿機能 | 不明 |
タイマー機能 | |
省エネ機能 | |
転倒時自動オフ機能 | 不明 |
スマホ連携機能 | 不明 |
チャイルドロック機能 | |
温度調節可能 | |
温度センサー付き | |
人感センサー付き | |
滑り止め付き | 不明 |
キャスター付き | |
取っ手付き | |
扇風機機能搭載 | 不明 |
工事不要 | 不明 |
アウトドア向け | 不明 |
メーカー保証期間 | 3年 |
ダイニチ FW-5722SGXをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
本体幅(公称値) | 430mm |
---|---|
本体奥行(公称値) | 357mm |
本体高さ(公称値) | 445mm |
本体重量(公称値) | 11.1kg |
本体幅(実測値) | 不明 |
本体奥行(実測値) | 不明 |
本体高さ(実測値) | 不明 |
本体重量(実測値) | 不明 |
燃焼方式 | ブンゼン式 |
発熱体 | 不明 |
灯油タンク容量 | 9L |
暖房出力 | 0.74~3.60kW |
消費電力(公称値) | 小火力時:62W/大火力時:128W/最大(点火時):370W |
電池種類 | 不明 |
待機時消費電力 | 1.0W |
消費電力(実測値) | 不明 |
最大適用畳数. | 10~13畳 |
電池個数 | 不明 |
最大適用畳数 | 10~13畳 |
着火時間(実測値) | 平均36.7秒 |
最大適用畳数の目安(木造). | 10畳 |
最大適用畳数の目安(木造) | 10畳 |
着火時間(公称値) | 平均36.67秒(実測値) |
最大適用畳数の目安(コンクリート). | 13畳 |
最大適用畳数の目安(コンクリート) | 13畳 |
1時間あたりの電気代 | 不明 |
点火方法 | 不明 |
最小運転音 | 25dB |
最大運転音 | 37dB |
暖房の仕組み | 不明 |
ニオイ低減機能 | |
給油口直径 | 不明 |
不完全燃焼防止機能 | |
立ち上がり時間 | 不明 |
ワンタッチ開閉可能 | 不明 |
給油時自動消火機能 | |
電源コードの長さ | 1.8m |
給排気筒あり | 不明 |
風量調整段階 | 不明 |
出力切り替え段階 | 不明 |
用途 | 不明 |
リモコン付き | 不明 |
設置タイプ | 不明 |
ジェットヒーター種類 | |
特徴 | |
ヒーター種類 | 不明 |
サーモスタット機能 | 不明 |
イオン機能 | 不明 |
空気清浄機能 | 不明 |
オートオフ機能 | 不明 |
過熱防止機能 | 不明 |
加湿機能 | 不明 |
タイマー機能 | |
省エネ機能 | |
転倒時自動オフ機能 | 不明 |
スマホ連携機能 | 不明 |
チャイルドロック機能 | |
温度調節可能 | |
温度センサー付き | |
人感センサー付き | 不明 |
滑り止め付き | 不明 |
キャスター付き | |
取っ手付き | |
扇風機機能搭載 | 不明 |
工事不要 | 不明 |
アウトドア向け | 不明 |
メーカー保証期間 | 3年 |
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