手のひらに収まるコンパクトなサイズが売りの10,000mAhモバイルバッテリー、Anker Power Bank(10000mAh,30W)。「小さいバッグでも余裕で収まる」と評判です。しかし、「持ち歩くには重い」「充電速度が遅い」など気になる口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の10,000mAhモバイルバッテリーとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、10,000mAhモバイルバッテリー選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Anker Power Bank(10000mAh,30W)は、外出先でタブレットも急速充電できる商品がほしい人におすすめです。数値が大きいほど速く充電できるType-Cポートの出力は、最大27.05Wと公称値30Wとほぼ変わらない数値を記録。比較したうち27Wを越えたのは1割程度しかなく、約8割の商品が10W台かそれ以下でした。「充電速度が遅い」という口コミを払拭し、スマホだけでなくタブレットもすばやく充電できますよ。
バッテリー残量が液晶画面に数字で表示されるのも利点。比較したインジケータータイプのようにおおよその量ではなく、正確な量を把握できます。本体を充電するタイミングがわかりやすく、外出中に慌てることも少ないでしょう。USB PD規格に対応したType-C×2とType-A×1の出力ポートを搭載し、3台の同時充電ができるのも利点です。
コンパクトさを売りにしているだけに、持ち運びのしやすさも良好。「持ち歩くには重い」という口コミに反し、重量は220gと軽量です。面積も51.48cm2と小さく、ポケットや小さいカバンにも仕舞いやすいでしょう。ただし、厚さが29mmもあり、スマホと重ねて持ちにくいのが惜しいところ。普段充電中にスマホを操作している人には向いていません。
また、実使用時の変換ロスが41.97%と多く、実際に充電できる容量が少ないのはネック。公称値10,000mAhに対して実用量は5,803mAhしかありません。公式サイトではiPhone 15を2回以上充電できると謳っていますが、検証ではiPhone14を1回しかフル充電できない結果に。比較したなかには2回充電できる商品もあったなか、物足りなく感じるでしょう。
販売価格は税込5,990円(※公式サイト参照・執筆時点)と中価格帯ですが、30Wの高出力を備え、スマホやタブレット、パソコンなど幅広い機器に使用できる汎用性が高い1台です。カラーも5種類あり、機器と合わせてコーディネートを楽しめますよ。とはいえ、スマホと重ねて持ちたい人や実際に充電できる容量を重視する人は、ほかの商品をチェックしてみてくださいね。
実際にAnker Power Bank(10000mAh,30W)と比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイ10,000mAhモバイルバッテリーと、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
Anker Power Bank(10000mAh,30W)のデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
UGREEN
大容量で高速充電するならコレ。ケーブル内蔵でかさばらない
10,000mAhモバイルバッテリーの大きな魅力は、容量とサイズのバランスの良さ。ちょっとした外出から1泊2日程度の旅行や出張まで幅広いシーンで重宝しますよ。
世界最小クラスのコンパクトサイズをコンセプトに、2023年に発売されたAnker Power Bank(10000mAh,30W)もそのひとつ。手のひらサイズでありながら10,000mAhの大容量と30Wの高出力を備え、iPhone 15を2回以上・Galaxy S23を約2回充電できると謳っています。
販売元は、世界No.1モバイル充電ブランド(※)を自負するAnker(アンカー)。日本・アメリカ・欧州などを中心に100か国以上で事業を展開するグローバルな企業です。
ユーロモニターインターナショナル 2021年の小売販売額ベース、2022年10月に実施された調査に基づく。公式サイト参照
さらに、効率的かつ高速な電力の供給を叶える規格USB PDに対応。最大出力30Wを公称し、消費電力の大きいノートパソコンも充電できるとアピールしています。スマートフォン・タブレット・ノートパソコン・イヤホンなどの充電を1台でこなすため、機器専用の充電器をそれぞれ持ち運ばずに済むでしょう。
常に温度を計測し制御するActiveShield 2.0を搭載し、安全性にもしっかりと配慮。約0.03秒に1回充電器の温度をチェックし、24時間見守る機能です。加えて、高電圧入力防止機能・出力ショート防止機能・デバイスへの過充電防止機能など、従来の多重保護システムも引き続き搭載しています。
もちろん、PSEマークもついており、電気用品安全法が定める技術基準もクリア。PSEマークがない商品は安全性や信頼性に欠けるので、購入する前に必ずマークがついているか確認するようにしましょう。
<スペック詳細>
カラーは5種類と豊富。ブラック・ホワイト・ブルー・パープル・グリーンが用意されています。好みやスマホなどの機器と合わせて選べますよ。
保証期間は18か月ですが、Anker Japan 公式サイト会員登録を行えばさらに6か月プラスされます。カスタマーサポートは日本語に対応しているので、気軽に相談できるでしょう。
付属品は以下のとおりです。
<付属品>
今回はAnker Power Bank(10000mAh,30W)を含む、10,000mAhモバイルバッテリー全49商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、変換ロスの少なさの検証です。
フル充電状態のモバイルバッテリーを空になるまで放電。電子負荷抵抗器と電圧電流チェッカーを使用して、バッテリーの実用量を計測しました。パッケージ記載の容量に近い数値であるほど高評価としています。
公称値10,000mAhに対して実用量は5,803mAhしかなく、変換ロスは41.97%と多め。どのモバイルバッテリーもパッケージに記載されている容量すべてを充電できるわけではありませんが、比較した全商品の変換ロスの平均値32.72%(※執筆時点)を大きく上回りました。
公式サイトでは、iPhone 15を2回以上充電できると謳っていますが、検証ではiPhone14を1回しかフル充電できない結果に。比較したうち、約7割の商品が同様に1回にとどまりましたが、2回充電できる商品もありました。充電できる容量を重視する人は物足りなく感じるでしょう。
次は、充電の速さの検証です。
充電残量30%のMacBook Pro 16インチが、60%になるまでモバイルバッテリーで充電。電圧電流チェッカーを使用して充電時の最高出力を測定しました。
数値が大きいほど速く充電できる最大出力は、公称値の30Wとほぼ変わらない27.05Wを記録。スマホだけでなく、タブレットも急速充電できますよ。比較した全商品の平均値19.3Wを大きく上回り、「充電速度が遅い」という口コミを払拭しました。
比較したうち、27Wを越えたのは1割ほどしかなく、約8割の商品が10W台かそれ以下。本商品は充電速度を重視する人の有力な候補となるでしょう。
次は、持ち運びやすさ・使いやすさの検証です。
面積・厚さ・重量に着目して、持ち運びの邪魔にならないか、カバンやポケットに仕舞いやすいかチェック。充電残量の表示方法や同時に充電できる機器台数、機能などを確認し、使いやすさも評価しています。
しかし、厚さが29mmありスマホと重ねて持ちにくいのが惜しいところ。充電しながらスマホを操作したい人には向いていません。比較した商品の約4割が20mmより薄く、なかには15・16mmとかなり薄型の商品もありました。
また、同時に充電できる台数が3台と多いのもうれしいポイント。急速充電可能なUSB PD規格も対応しています。ワイヤレス充電には対応していませんが、比較したほとんどの商品が非搭載なので、大きなデメリットではありません。
変換ロス率 | 41.97% |
---|---|
最大出力(実測値) | 27.05W |
良い
気になる
入力端子 | USB Type-C×1 |
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出力端子 | USB Type-C×2、USB Type-A×1 |
ワイヤレス時の最大出力(公称値) | |
付属品 | USB Type-C to Type-Cケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 18か月+6か月(会員登録後) |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
幅 | 5.2cm |
奥行 | 9.9cm |
高さ | 2.6cm |
重量 | 約220g |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
4,433円
(最安)
販売価格:5,990円
ポイント:1,557円相当
送料無料
(19,330件)
Anker Power Bank(10000mAh,30W)は、公式サイトで販売されています。販売価格は、執筆時点で税込5,990円(※公式サイト参照)です。公式サイトでは税込4,000円以上の購入で送料無料。ギフトラッピングにも対応しています。購入前でもチャットで相談できるので、普段モバイルバッテリーを使用しない人も購入しやすいでしょう。
また、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなど大手ECサイトでも販売されています。取扱店舗によって値段が異なるので、お得に購入できる店舗をリサーチしてから購入してくださいね。
モバイルバッテリーは飛行機内に持ち運べます。ただし、ルールが定められているので詳しくご紹介しますね。
モバイルバッテリーは必ず機内持ち込み荷物に入れましょう。もし預け荷物の中に入れてしまうと、X線検査で引っかかり、破棄されることもあるので注意してください。
また、持ち込める容量や個数には限りがあります。国内線なら容量が27,027mAh以下であれば何個でも持ち込みが可能。27,027mAh以上43,244mAh未満であれば2個まで持ち込めます(2023年4月時点)。ただ、基準は各航空会社によって異なるので、必ず利用する航空会社の公式サイトを見て調べておきましょう。
モバイルバッテリーは発火や爆発の恐れがあるリチウムイオン電池が内蔵されているため、一般ゴミとして破棄することはできません。
リチウムイオン電池はリサイクルが可能なので、電池用のリサイクルBOXが設置されている家電量販店やホームセンターに持ち込みましょう。
最後に、変換ロスが少なく、実際に充電できる容量が多い商品をご紹介します。
充電速度にもこだわるなら、CIOのSMARTCOBY Pro SLIMがおすすめです。表記容量の10,000mAhに対して実容量6,771mAhで、変換ロス率は32.29%と少なめ。iPhone14なら2回フル充電できます。最大出力はトップクラスの33.55Wを記録。3台同時充電やパススルー充電に対応し、素早く充電したい人にぴったりです。
変換ロスの少なさをより重視するなら、Anker 633 Magnetic Batteryがおすすめです。実用量はiPhone14を2回フル充電できる7,211mAhを記録。変換ロス率は27.89%と、比較したなかでトップクラスの少なさです。最大出力は18.37Wと充電速度も十分。ワイヤレス充電にも対応し、使い勝手も良好です。
変換ロス率 | 32.29% |
---|---|
最大出力(実測値) | 33.55W |
良い
気になる
入力端子 | USB Type-C×2 |
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出力端子 | USB Type-C×2、USB Type-A×1 |
ワイヤレス時の最大出力(公称値) | |
付属品 | USB Type-C to Type-Cケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 12か月+12か月(会員登録後) |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
幅 | 6.9cm |
奥行 | 9.76cm |
高さ | 1.62cm |
重量 | 約180g |
CIO SMARTCOBY Pro SLIMの口コミ・評判は?実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー!
変換ロス率 | 27.89% |
---|---|
最大出力(実測値) | 18.37W |
良い
気になる
入力端子 | USB Type-C×1 |
---|---|
出力端子 | USB Type-C×1、USB Type-A×1 |
ワイヤレス時の最大出力(公称値) | 7.5W |
付属品 | USB Type-C to Type-Cケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 24か月+6か月(会員登録後) |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
幅 | 10.7cm |
奥行 | 6.6cm |
高さ | 1.8cm |
重量 | 約218g |
Anker 633 Magnetic Batteryをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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