99%のカギに対応できると謳うスマートロック、CANDY HOUSE SESAME5。「手ぶら解錠が便利」と評判です。しかし「すぐ電池が切れる」など気になる口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のQrioやユーシン・ショウワなどのスマートロックとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行っているので、スマートロック選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」を心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
CANDY HOUSE SESAME5は、アプリ解錠メインで使いたい人や、手頃な価格を重視する人におすすめです。専用アプリを使って解錠したところ、5mの距離からでも問題なく反応。比較した商品には解錠まで2秒前後かかるものが多かったなか、約1.5秒とトップクラスのスピードを発揮しました。価格も5,000円前後(※)と、比較したなかではリーズナブルです。
執筆時点・公式サイト参照。価格はカラーによって異なります
解錠方法の選択肢が多いのも魅力。スマートスピーカー・Apple Watchなどマルチに対応し、スマホを持っていない人がいる家庭でも、個人に合った方法を選べます。人気の「Qrio Q-SL2」は非対応だった、スマホをかざすだけのNFC接続も別売りのNFCタグで対応可能。暗証番号・指紋・ICカード対応のキーパッドも販売されていました。
セキュリティの高さも良好です。いつ誰がドアを施錠・解錠したか、履歴をチェック可能。タイマー式のオートロック機能を使えば、万が一カギを閉め忘れても設定時間に施錠できます。しかし、ドアが閉まると同時に施錠できる開閉センサーは非搭載。タイミングによっては半ドアで施錠されることがあるので注意しましょう。
使いやすさも高評価です。iPhone・Androidともに、ホーム画面にアプリを表示し直感的に操作できるウィジェットに対応。比較した大半の商品が備えていたカギのシェア機能も搭載し、友人や恋人を家の外で待たせずに済みます。ただ、シェアしたカギの使用時間や回数は制限できないため、防犯面が気になる人もいるかもしれません。
「すぐ電池が切れる」との口コミがありましたが、電池持ちは365日以上と悪くないスペック。電池残量の通知機能は非搭載ですが、アプリから電池残量を確認できます。一方サポート体制の充実度は低く、土日祝の問い合わせや電話連絡に対応していないうえ問い合わせ手段はメールのみ。緊急時の素早い対応が難しい可能性があります。
手ぶら解錠の精度もいまひとつ。250mの距離からドアまで歩いて手ぶら解錠を試すと、5回中2回は解錠まで10秒ほど待たされました。5回とも難なく解錠できた「ユーシン・ショウワ SADIOT LOCK2 」には及ばない結果です。手ぶら解錠をメインに使いたいなら、より高精度な商品を検討してみてください。
ユーシン・ショウワ
解錠精度の高さはもちろん、使い勝手やサポート体制も充実!
そもそもスマートロックとは、スマホで施錠・解錠ができるアイテム。主に貼りつけ・シリンダー交換・穴開けの3タイプがあり、なかでも貼りつけ式は工事不要で簡単に取りつけられます。カギを探したりカバンから取り出したりする手間がない点も魅力。スマホアプリでカギをシェアできる商品も多く、合カギを作らなくて済む利点もあります。
今回ご紹介するSESAME5は、99%のカギに対応すると謳う貼りつけ式の商品。特殊な形状のカギにも対応できるよう、3Dプリンターによるアダプター作成を行っています。自宅のカギと合わずスマートロックの使用を諦めた経験がある人も、チェックしてみてくださいね。
販売元のCANDY HOUSEは、スマートロックを中心に手掛けるアメリカ発のメーカーです。住宅用だけでなく、自転車用のスマートロックも展開。シンプルかつ革新的な商品開発を目指しています。
発売日は2023年4月26日。ユーザーの外出や帰宅を検知してカギを開ける手ぶら解錠や、スマホアプリによる施錠・解錠に対応しています。Apple Watchと連携させれば、スマホを取り出さなくても解錠できますよ。
タイマー式のオートロックを設定すると、3秒~1時間の間で指定した時間に施錠できるのも特徴。万が一カギを閉め忘れても、セキュリティ対策ができる設計です。別売りのオープンセンサーを併用すると、ドアを閉めると同時に施錠できるオートロック機能も使えます。
ORコードによるカギのシェア機能も搭載。友人や恋人が留守中に訪れても、外で待たせずに済むよう配慮されています。スマホから履歴の管理もできるため、何時に誰がカギを開け閉めしたかひと目でチェック可能です。
解錠方法のバリエーションを増やせる、別売りアイテムも用意されています。Wi-Fiモジュールを使うと、スマートスピーカーによる音声操作や遠隔操作が可能。NFCタグシールを併用すれば、スマホをかざすだけで解錠できますよ。
加えて、同時期に発表された「SESAMEタッチ」や「SESAMEタッチPro」とも連携可能。「SESAMEタッチ」は指紋・ICカードでの解錠に対応可能な商品です。「SESAMEタッチPro」はキーパッドつきで、指紋・ICカードに加えて暗証番号での解錠にも対応できます。
<別売品>
価格は執筆時点・公式サイト参照
本体サイズは長さ9.2×幅5.7×高さ4.1/5.3cm(※)で、重量は140gです。従来品の「SESAME4」は黒1色のみでしたが、SESAME5はブラック・ホワイト・シルバーの3色展開。好みやドアのカラーに合わせて選べます。
サムターンを含めない高さ/ 含めた高さ
SESAME4に比べて、回転式のツマミであるサムターン部分が薄いのも特徴です。耐久性アップを目指し、サムターンを受けるパーツには従来の亜鉛より強度が期待できるステンレス鋼を採用。5万回の開け閉めに耐えられるつくりで、強度はSESAME4の3.6倍と謳っています。
本体には取りつけに必要な工具やパーツがすべて付属。ドアと本体の接着に必要な3Mテープは3回分ついてくるので、万が一失敗してもつけ直しが可能ですよ。
<付属品>
今回は、CANDY HOUSE SESAME5を含むスマートロック全5商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
最初は、手ぶら解錠の精度・アプリ解錠のレスポンスを検証しました。
各商品の手ぶら解錠機能をONの状態に。250m離れた地点からドアに向かって歩き、目の前に着いたときにドアが開いているかを5回チェックしました。5回とも手ぶら解錠機能が作動し、解錠のタイミングにムラがなかったものを高評価としています。
加えて、ドアから1m・3m・5m離れた位置に立って、各商品をスマホアプリで解錠。5m離れた地点からでも反応し、1.5秒以内に解錠が完了したものを高評価としました。
なお比較した結果、5回ともスピーディに解錠できたのは5商品中2商品のみでした(※執筆時点)。Bluetoothの反応精度は、商品によって差が出やすいといえます。
Bluetoothが反応する距離を設定できないのもネック。比較した「ユーシン・ショウワ SADIOT LOCK2 」のように3段階で距離設定できた商品と並ぶと、自分好みの距離には調整できません。手ぶら解錠をメインで使いたい人には物足りないでしょう。
加えて比較したほかの商品と同様に、5mの距離から問題なく解錠できたのも利点です。5m離れた位置から操作できる商品は、スマホでも快適に開け閉めしやすいといえます。
続いて、解錠方法のバリエーション・セキュリティの高さの検証です。
解錠方法のバリエーションは、スマートウォッチや専用キーで解錠できるか、指紋認証や暗証番号などに対応したキーパッドが販売されているかなどを確認して評価しました。
セキュリティの高さは、施錠・解錠履歴を確認できるかに加え、オートロック機能の有無をチェックしています。
Apple Watchに対応しているほか、暗証番号・指紋・ICカードでの解錠に対応したキーパッドも販売。別売りのキーパッドが販売されている商品は、スマホを持っていない家族がいる家庭でも導入しやすいですよ。
比較した結果、暗証番号による解錠ができる商品は、オートロックによる締め出しのリスクが少ないという利点が。ゴミ出しなどで少しだけ家を空ける場合も、スマホをわざわざ持ち出さなくて済むでしょう。
オートロック機能がついているのもうれしいポイント。3秒~1時間の間で設定した時間に施錠されるタイマー式です。ただし、「Qrio Q-SL2」や「ユーシン・ショウワ SADIOT LOCK2 」が備えていた開閉センサーは非搭載でした。
比較した開閉センサーつきの商品はドアが閉まると同時に施錠されるのに対し、本品のようなタイマー式は半ドアの状態で施錠されるリスクがあるのが難点。宅配便を受け取る途中に施錠される可能性も考えられるので、注意が必要です。
最後は、使いやすさ・電池持ち・サポート体制の検証です。
使いやすさは、直感的に操作できるウィジェットに対応しているか・カギのシェアができるかをチェック。加えて、電池がどれくらい持つか・電池残量の確認・通知ができるかを確認して電池持ちを評価しています。
サポート体制は、サポートセンターが土日祝に対応しているか、問い合わせ手段が多いかをチェックポイントとしました。
比較した全商品に搭載されていた(※執筆時点)、カギのシェア機能も搭載。QRコードを送ればカギを共有できるので、友人や恋人が留守中に来ても家の外で待たせずに済みますよ。
ただカギのシェア方法はメールのみで、LINEやAirDropなどでもシェアできる「Qrio Q-SL2」に評価は及ばず。またカギの利用時間や回数には制限がないため、カギの流出が心配な人は、時間制限をかけられる「Qrio Q-SL2」や「ユーシン・ショウワ SADIOT LOCK2 」も検討しましょう。
ただ、比較した5商品中2商品が500~600日ほど電池が持つ設計だったことをふまえると、特別に電池持ちがよいとはいえません。「すぐ電池が切れる」との口コミもあったので、電池持ちを重視する人は、600日以上持つと謳う「Qrio Q-SL2」も検討してみましょう。
比較した商品の大半に搭載されていた電池残量の通知機能はありませんが、残量はアプリから確認可能です。こまめにチェックすれば、突然の電池切れで家から締め出されるリスクを軽減できるでしょう。なおメーカーによると、電池残量の通知機能は今後搭載予定とのことです。
問い合わせ手段はメールのみで、電話に対応していないのも気になるポイント。比較した大半の商品も電話に非対応でしたが、そのぶんメール・チャットでの連絡が可能なものも。本品は、緊急時のスピーディな対応を求める人には不向きです。
施錠・解錠方法 | 手ぶら、スマホ操作、マルチデバイス、NFCタグ(別売) |
---|---|
オートロック機能 |
良い
気になる
取付方法 | 貼りつけタイプ |
---|---|
玄関錠タイプ | ドア付きタイプ、面付き箱錠 |
対応するスマートスピーカー | Siri、Googleアシスタント、Alexa |
鍵のシェア機能 | |
電池残量の確認可能 | |
電池残量の通知あり | |
開閉履歴の閲覧機能 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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CANDY HOUSE SESAME5の使い方は、以下のとおりです。必要な工具はすべて付属しているため、自分で用意する必要はありません。
<取りつけ方法>
①フタをスライドさせ、絶縁シートを抜く
②SESAME5をドアのカギに当て、手動で解錠・施錠できることを確認する
③解錠・施錠がスムーズにできる位置がわかったら、鉛筆などで目印をつけておく
④ドアの表面をアルコールなどできれいに拭き、本体裏の3Mシールを剥がす
⑤目印に合うように取りつけ、30秒間しっかり押さえる
ステップ②でドアのカギに合わない場合は、サムターン部分の高さや幅の調節が必要です。詳しくは公式サイトを確認しましょう。調節してもドアに合わない場合は、メーカーに特殊アダプターを作成してもらことで取りつけられる可能性があります。
(参照:公式サイト)
CANDY HOUSE SESAME5は、公式サイトで購入できます。税込価格は、ブラック・ホワイトが4,378円・シルバーが5,478円(※執筆時点・公式サイト参照)。梱包後の重量が60g以下であれば送料無料です。61~300gなら全国一律702円、301g以上なら全国一律980円の送料がかかります。
なお、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトでも購入可能。公式サイトから各ECサイトの正規店を確認できますよ。正規店以外の取扱店舗では値段が大幅に異なる可能性もあるため、よくチェックしてくださいね。
最後に、手ぶら解錠の精度で高評価を得た商品をご紹介します。
電池交換の手間を減らしたいなら、Qrio Lock Q-SL2がおすすめです。省電力モードをオンにすれば約840日と2年以上も電池が持つうえ、電池残量の確認・通知機能も搭載。急な電池切れで締め出される心配は少ないでしょう。手ぶら解錠は5回中すべて反応し、優れたレスポンス速度を発揮しました。
直感的に操作したい人は、ユーシン・ショウワのSADIOT LOCK2をチェックしましょう。Androidはウィジェット機能、iPhoneはショートカット機能を使えば、ホーム画面から解錠・施錠できます。手ぶら解錠は5回とも定位置で解錠でき優秀。解錠までの距離も3段階で調整可能です。
施錠・解錠方法 | 手ぶら、スマホ操作、マルチデバイス |
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オートロック機能 |
良い
気になる
取付方法 | 貼りつけタイプ |
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玄関錠タイプ | ドア付きタイプ、面付き箱錠、プッシュブル錠 |
対応するスマートスピーカー | Alexa、Googleアシスタント |
鍵のシェア機能 | |
電池残量の確認可能 | |
電池残量の通知あり | |
開閉履歴の閲覧機能 |
Qrio Lock Q-SL2をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
施錠・解錠方法 | スマホ操作、手ぶら、マルチデバイス、NFCタグ |
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オートロック機能 |
良い
気になる
取付方法 | 貼りつけタイプ |
---|---|
玄関錠タイプ | ドア付きタイプ、プッシュブル錠 |
対応するスマートスピーカー | Alexa |
鍵のシェア機能 | |
電池残量の確認可能 | |
電池残量の通知あり | |
開閉履歴の閲覧機能 |
SADIOT LOCK2 MHP-SLS21-BSをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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