冷蔵庫と冷凍庫の同時使用ができると話題のポータブル冷蔵庫、EcoFlow(エコフロー) GLACIER ポータブル冷蔵庫。インターネット上では「静音性に優れている」と評判です。しかし、「冷えるまでに時間がかかる」などの口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のマキタやドン・キホーテのポータブル冷蔵庫とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ポータブル冷蔵庫選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
キャンプ歴は10年以上でキャンプインストラクターの資格を保有。焚き火を囲んで料理を楽しむキャンプはもちろん、蛇や虫を食べるサバイバル寄りのキャンプ・秘境探検などの幅広いアウトドア活動を行なっている。自身の経験や知識を活かし、現在はマイベストにて誰もが知ってるメジャーブランドから、通好みなマイナーブランドにいたるまで、幅広い商品を徹底的に比較・検証している。「初心者から上級者まで幅広く楽しめるギア選び」をモットーに、ユーザー目線に立ったコンテンツ制作を心掛けている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
EcoFlow GLACIER ポータブル冷蔵庫は、冷蔵・冷凍の両方で使えたっぷり入る商品をお探しの人におすすめです。38Lの大容量を謳っているだけあり、収納力は優秀。比較したなかには高さのない商品も多かったのに対し、2Lのペットボトルを縦に6本入れられました。内部にはバスケットや仕切りがあり、食材を分けて入れられるのもメリットです。
冷却機能もおおむね良好。稼働して6時間後の庫内の温度を測定したところ8.6℃で、比較した商品お平均値8.2℃(※執筆時点)と大差ありませんでした。表示温度が4℃に到達してから常温のビールを入れ冷やすと、6時間でビールの温度は6.8℃に。5.1℃まで下がったマキタの充電式保冷温庫には敵いませんが、ジュースならおいしく飲める温度になりました。
ただし、表示温度は正確さにやや欠けるため注意が必要。稼働して1時間半ほどで表示は4℃になったものの、実際に庫内の温度を計測したところ15℃で、11℃の差がありました。同じコンプレッサー式を採用したドン・キホーテの持ち運べる冷凍冷蔵庫は温度差がわずか0.3℃でしたが、こちらは「冷えるまでに時間がかかる」との口コミを払拭できませんでした。飲食物の管理は難しいでしょう。
快適にキャンプするための機能は充実しています。なかでも特徴的なのは比較したなかで唯一、冷蔵・冷凍の使い分け機能がある点(※執筆時点)。食料とアイスを一緒に持ち運べるのが便利です。庫内を照らすLEDライトも搭載。給電方法は4種類から選べるうえ、スマホアプリとの連携で離れたところからの温度管理・設定もできますよ。
バッテリー持ちは、比較した商品のなかでは短め。大半の商品が0%になるまで10時間かかったのに対し、9時間15分でした。長時間の使用には別売りの専用バッテリーを装着したほうが無難です。加えて、稼働音も少々気になります。設定温度の4℃に落ち着いた際の音を計測したところ47.5dBと、比較した商品の平均値45.15dB(※執筆時点)を上回りました。
執筆時の価格は税込131,560円と高価格帯なだけあって、役立つ機能が豊富な商品です。大容量で収納もしやすく、長期間の旅行やキャンプでも活躍するでしょう。とはいえ、比較したなかには、リーズナブルながら温度管理がしやすい商品もありました。気になる人はそちらもチェックしてみてください。
価格は執筆時、公式サイト参照
実際にEcoFlow GLACIER ポータブル冷蔵庫と比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイポータブル冷蔵庫と、収納力・冷却性能・表示温度の正確さ・消費する電力の少なさ・静音性・キャンプでの使いやすさそれぞれの項目でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
EcoFlow GLACIER ポータブル冷蔵庫のデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
ポータブル冷蔵庫は、キャンプや車中泊などで活躍する持ち運び可能な冷蔵庫のこと。クーラーボックスが保冷のために使われるのに対し、冷却機能があるポータブル冷蔵庫は冷えていない飲み物を冷やすことができます。細菌が増えやすい夏場のアウトドアシーンでも、飲み物や食べ物を新鮮な状態で持ち運べますよ。
EcoFlow(エコフロー) GLACIER ポータブル冷蔵庫は、2つの貯蔵スペースで冷蔵庫・冷凍庫の同時使用が可能な商品です。貯蔵スペースを2つに仕切ることができ、それぞれ1℃単位で-25~10℃までの温度設定ができると謳っています。330ml缶を60本収納できる大容量なつくりです。
EcoFlowは、ポータブル電源の製造・販売を行っている中国の企業。暮らしに欠かせない電力に誰もが簡単にアクセスできる社会を目指し、ポータブル電源や太陽光発電技術の開発をリードしています。ポータブル冷蔵庫やポータブルエアコンなど、アウトドアや車中泊で活躍するスマートデバイスも人気です。
ハイパワーな120Wのコンプレッサーを内蔵し、約12分で18個の氷を作れると謳っています。別売りの専用バッテリーパック装着すれば、コードレスで最大40時間稼働する設計。電源のない場所でも長時間保冷できます。
サイズは幅77.6×奥行38.5×高さ44.5cm、重量は約23.3kg。庫内容積は仕切板なしの状態では38L、仕切板ありの状態では36Lです。別売りのキャスターとハンドルを取りつけることもできます。付属品は、専用ACアダプター・専用ACケーブル・専用シガーソケット充電ケーブル・バスケット・アイススコップ・保証書・ユーザーマニュアルです。
今回は、EcoFlow GLACIER ポータブル冷蔵庫を含むポータブル冷蔵庫全11商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
最初は、収納力の検証です。商品を確認して、2Lのペットボトルが縦に入るか・1Lパックの飲料が縦に入るか・仕切りの有無・バスケットの有無をチェック。さらに、商品の外寸と内寸を実測して内部空間をどれだけ効率的に利用しているかを算出しました。
その結果、収納力は高評価に。2Lのペットボトル・1Lの牛乳パックの両方を立てたまま収納できました。メーカーが大容量を謳っているだけあり、2Lのペットボトルを6本も収納できます。横にする必要がないため、飲みきれなかったパックの飲み物も冷やしたまま保管できますよ。
比較したほとんどの商品に仕切りがなかったのに対し、こちらは食材・飲み物を分けて入れられるのもメリット。取り外し可能なバスケットもついていて、複数の食材を一気に取り出せるのも便利です。
持ち手やコンプレッサーなどの外装が大きいため、容量利用率はさほど高くありません。商品の外寸と内寸を実測して容量利用率を算出したところ、29%でした。比較した商品の平均が30.9%だった(※執筆時点)ことをふまえるとやや低めです。
容量に比べて外寸はかなり大きく、内部空間を効率的に利用しているとはいえません。本体の収納にはある程度広めのスペースが必要でしょう。
とはいえ、本体は高さがあるうえ、38Lの容量は2人以上で使用する際にも十分。収納に物足りなさは感じにくそうです。
続いて、冷却性能・表示温度の正確さの検証です。
約30℃の室内で、商品をポータブル電源のDCソケットから給電し稼動します。庫内が冷えるスピードおよびビールが冷えるスピードを確認。さらに、表示温度が4℃に到達した際の庫内の温度を計測し、表示温度の正確さをチェックしました。
冷却機能はおおむね満足できる結果です。6時間後の庫内の温度は8.6℃で、検証した商品の平均値である8.2℃(※執筆時点)とほぼ同じ。庫内が冷えたあとに常温のビールを入れてみると、6時間後には比較した商品の平均値8.17℃(※執筆時点)よりも低い6.8℃まで低下しました。
ビールを5.1℃まで冷やせたマキタの充電式保冷温庫には敵いませんが、ジュースやお茶などの飲料であれば6時間でおいしく飲める温度にできます。キンキンに冷えたビールを飲みたい場合は、早めに冷蔵しておきましょう。
一方、表示温度の正確さはいまひとつ。モニターの表示温度が4℃になったときの庫内の温度は15℃で、表示温度との差は11℃でした。同じコンプレッサー式を採用したドン・キホーテの持ち運べる冷凍冷蔵庫は温度差がわずか0.3℃でしたが、こちらは鮮度が重要な生鮮食品の保管にはやや不安が残る結果です。
稼働してから1時間半後には表示温度が4℃まで低下するものの、そこからコンプレッサーの停止・稼動が繰り返されるため、実際に庫内が冷えるまでには口コミどおりやや時間がかかります。飲食物の管理は難しいでしょう。
次に、消費する電力の少なさの検証です。約30℃の室内で商品をポータブル電源のDCソケットから給電し稼動。ポータブル電源の電池残量が40・20%のときの経過時間を計測して使用可能時間を算出しました。
計測の結果、電池残量が20%になるまでの時間は7時間30分。仮に0%まで使い切る場合は、9時間15分以上の使用が可能です。比較した多くの商品が10時間以上使用できたことを考えるとやや短めですが、別売りの専用バッテリーパックを装着すればより長く稼働させることもできますよ。
さらに、静音性を検証しました。
「静音性に優れている」という口コミに反して、静音性はもう一歩といったところ。設定温度の4℃に落ち着いたあとの稼動音を測定した結果、47.5dBでした。日本騒音協会の目安によると、音の大きさは換気扇レベルです。
比較したなかに静かに稼働する商品は少なかったものの、なかには37dBと図書館内レベルの稼働音のものもありました。対してこちらは、コンプレッサーの音が低く響き、睡眠の妨げになる場合もあるでしょう。
最後に、 キャンプでの使いやすさの検証です。どんなところでも使えるうえ常に食材の管理がしやすく、キャンプで役立つ機能がそろっているかをチェックしました。
商品を確認したところ、快適にキャンプできるための機能は充実しています。なかでも特徴的だったのは、謳い文句どおり冷蔵・冷凍の使い分け機能を搭載している点。比較した商品では庫内の使い分けができたのは本品のみで(※執筆時点)、食材・飲料とアイスをまとめて持ち運べるのが魅力です。
LEDライトつきで、夜間にものを取り出しやすいのがメリット。給電方法はAC・DC・バッテリー・ソーラーパネル(別売り)と4種類から選べ、タイプCのUSBポートも搭載しています。さまざまな場所やシーンで使えるため、災害時にも活躍するでしょう。スマホアプリと連結すれば、離れたところからの温度管理・設定も可能ですよ。
ただし、DCコードは151cmと比較したなかでは短め。トランクまで届かないので、カーソケットから給電する場合は後部座席に置く必要があります。また、比較したほとんどの商品と同様に栓抜きはついていないため、別途持ち歩きましょう。
冷却方式 | コンプレッサー式 |
---|---|
内寸高さ | 32cm |
安定時の稼動音 | 47.5dB(実測値) |
稼動してから6時間後の庫内の温度 | 8.6℃(実測値) |
6時間後のビールの温度 | 6.8℃(実測値) |
ポータブル電源で給電した際の使用可能時間(目安) | 9時間15分以上(実測値) |
良い
気になる
電源方式 | DC12V、DC24V、AC100V、リチウムイオンバッテリー、ソーラーパネル |
---|---|
外寸幅 | 77.6cm |
外寸奥行 | 38.5cm |
外寸高さ | 44.5cm |
内寸幅 | 39.5cm |
内寸奥行 | 30cm |
重量 | 23.3kg |
AC電源コードの長さ | 不明 |
DC電源コードの長さ | 1.51m(実測値) |
設定可能温度 | -25~10°C |
冷凍機能 | |
保温機能 | |
LEDライト付き | |
USB出力ポート付き | |
定格消費電力量 | 120W |
アプリ連携機能 | |
結露あり | |
冷凍・冷蔵の使い分け機能 | |
バスケット付き | |
栓抜き付き | |
仕切り付き |
EcoFlow GLACIER ポータブル冷蔵庫は、家電量販電で購入できます。取扱店舗は公式サイトで検索してみてください。値段は本体のみが税込131,560円、専用バッテリーパック・キャスター・ハンドルつきのセットが税込163,900円です。
価格は執筆時点・公式サイト参照
自宅で購入する場合は、公式オンラインストアを利用するのが便利。購入金額150円ごとにエコポイントが1ポイント付与されるサービスがあり、ポイントが貯まると割引クーポンと交換できますよ。
また、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングのECサイトにも公式ストアがあります。普段利用しているサイトもチェックして、便利なお買い物方法を選びましょう。
食材を収納するときはカットしてタッパーやチャックつきポリ袋に収納すると、水滴が食材につくのを防げます。小分けにすることで重ねて収納しやすくなるのも利点です。
また、庫内の底面にタオルを敷いておくと、水が溜まるのを防いで、冷蔵庫の故障につながるリスクを軽減できます。夏場や冬場は温度差によって結露が多く発生するため、使用中に結露を見つけたらこまめに拭き取ることも大切です。
最後に、性能により優れていたポータブル冷蔵庫をご紹介します。
冷却性能にこだわるなら、ドン・キホーテ 持ち運べる冷凍冷蔵庫がおすすめ。検証では表示温度と庫内温度の誤差がかなり少なく、飲食物の管理がしやすい点が評価されました。庫内や飲食物が冷えるスピードも速かったため、キャンプでキンキンに冷えたビールを飲みたい人にうってつけですよ。
マキタ 充電式保冷温庫は、バッテリーの持ちが長いのが強み。0%まで使い切る場合は15時間以上の稼働ができ、長時間のアウトドアでも活躍します。冷却性能も高く、検証では6時間後に常温のビールがしっかり冷えていました。表示温度と庫内温度の差も少なかっため、温度管理に苦労しないでしょう。
冷却方式 | コンプレッサー式 |
---|---|
内寸高さ | 28cm |
安定時の稼動音 | 43.7dB(実測値) |
稼動してから6時間後の庫内の温度 | 4.3℃(実測値) |
6時間後のビールの温度 | 4.5℃(実測値) |
ポータブル電源で給電した際の使用可能時間(目安) | 12時間30分以上(実測値) |
良い
気になる
電源方式 | DC12V、DC24V、AC100V |
---|---|
外寸幅 | 58cm |
外寸奥行 | 31.5cm |
外寸高さ | 36.5cm |
内寸幅 | 33.5cm |
内寸奥行 | 23cm |
重量 | 10kg |
AC電源コードの長さ | |
DC電源コードの長さ | 2.54m(実測値) |
設定可能温度 | -20~10℃ |
冷凍機能 | |
保温機能 | |
LEDライト付き | |
USB出力ポート付き | |
定格消費電力量 | 40W |
アプリ連携機能 | |
結露あり | |
冷凍・冷蔵の使い分け機能 | |
バスケット付き | |
栓抜き付き | |
仕切り付き |
ドンキホーテ 持ち運べる冷凍冷蔵庫 26Lをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
冷却方式 | コンプレッサー式 |
---|---|
内寸高さ | 26.1cm |
安定時の稼動音 | 44dB(実測値) |
稼動してから6時間後の庫内の温度 | 6.3℃(実測値) |
6時間後のビールの温度 | 5.1℃(実測値) |
ポータブル電源で給電した際の使用可能時間(目安) | 15時間45分以上(実測値) |
良い
気になる
電源方式 | DC12V、DC24V、AC100V、リチウムイオンバッテリー(別売り) |
---|---|
外寸幅 | 62.3cm |
外寸奥行 | 34.1cm |
外寸高さ | 37.15cm |
内寸幅 | 32.3cm |
内寸奥行 | 24cm |
重量 | 14.3kg |
AC電源コードの長さ | 2.07m |
DC電源コードの長さ | 2.63m(実測値) |
設定可能温度 | -18~60℃ |
冷凍機能 | |
保温機能 | |
LEDライト付き | |
USB出力ポート付き | |
定格消費電力量 | 冷却:90W/加熱:42W |
アプリ連携機能 | |
結露あり | |
冷凍・冷蔵の使い分け機能 | |
バスケット付き | |
栓抜き付き | |
仕切り付き |
マキタ 充電式保冷温庫 CW180DZをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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