USB-C(10Gbps)に対応しており高速データ通信を謳う外付けHDD、SanDisk(サンディスク)Professional G-DRIVE SDPHF1A-004T-SBAAD。しかし、ネット上には口コミが少なく評判がわからないため、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のバッファローやアイ・オー・データ機器などの外付けHDDとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、外付けHDD選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
SanDisk Professional G-DRIVE SDPHF1A-004T-SBAADは、HDDの扱いに慣れていて素早くデータ転送したい人にはおすすめです。新しい規格であるUSB-C(10Gbps)に対応してるのが特徴。実際に計測すると、1GBの軽いデータなら平均4.6秒と、比較した全商品の平均10秒(※執筆時点)の約半分で転送が完了しました。
ベンチマークスコアも、読み込み249.6Mbps・書き込み249.16Mbpsと高水準。比較した商品には、従来の規格USB3.2(Gen1)を採用する商品が多いなか、新規格だけあって転送性能は優秀です。なお、本商品は購入後すぐMacで使用できるように、APFSでフォーマット済み。Windowsで使用するには再フォーマットが必要です。
放熱性も優秀で、負荷をかけても、故障リスクが上がるほどの高温にはなりません。データ転送後のHDDの温度は最高28.1℃。比較した全商品の平均が31.3℃(※執筆時点)を下回り、メーカーの謳い文句どおり熱を抑えられました。本体のアルミニウム素材は堅牢性も高いため、複数台重ねて設置したい人にもぴったりでしょう。
一方、データ転送中の動作音は大きめです。比較した全商品の騒音値の平均が42.2dB(※執筆時点)だったなか、本商品は44dBを記録。ガリガリという書き込み音が気になりました。
サポート体制も充実しているとはいえません。保証期間は3年間あるものの、保証期間内でもデータ復旧サービスは用意されていませんでした。故障予測機能も搭載されていないので、大事なデータを保存するならバックアップをとるとよいでしょう。サポートページが英語表記で、電話窓口も平日のみの対応のため、初心者には不向きです。
価格は、執筆時点で税込40,480円(公式サイト参照)。比較したなかでも高価格帯ですが、放熱性・データ転送の速さで選びたい人にはうってつけです。万が一のトラブル時にも相談しやすい商品を選びたい人は、ほかの商品もチェックしてみてくださいね。
そもそも外付けHDDとは、パソコンのバックアップや動画など大量のデータを保存したいときに便利なアイテム。SSDに比べると転送速度や耐久性は落ちますが、容量のわりに低価格で購入できます。PCの空き容量を増やしたい人におすすめです。
今回紹介するSanDisk Professional G-DRIVE SDPHF1A-004T-SBAADは、データ転送のインターフェイスとしてUSB-C(10Gbps)に対応しています。読み書き速度の公称値は最大250MB/s。写真や動画・音楽などのデータをすばやくバックアップ・保存できると謳っています。
サンディスクプロフェッショナルは、データストレージメーカーのウエスタンデジタルのプロ向けシリーズ「G-Technology」と、フラッシュメモリで有名なサンディスクが融合して生まれたブランドです。本商品を含むG-DRIVE(2022)シリーズでは、最大22TBのモデルまで展開されています。
容量は4TBです。4TBあれば、0.9GBの動画は約69時間20分・2,400万画素の写真は64万枚ほど保存できます。回転数7,200RPMを誇るウエスタンデジタルの最上位モデル「Ultrastarドライブ」を搭載。負荷のかかる作業や、大容量のデータ移動にも対応できるとしています。
購入後すぐにMacで使用できるように、APFSでフォーマット済み。Macのバックアップ機能であるApple Time Machineにも対応しています。再フォーマットをすれば、Windowsでも使用可能です。
<スペック詳細>
本体には堅牢性と放熱性を誇るアルミニウム筐体を採用。スタイリッシュで色もシルバーなので、Macと並べると雰囲気がぴったりです。側面にアンカーポイントがあり、DITカート・マウンティングプレートといった部品に取りつけてPC周りに固定することもできますよ。
サイズは幅13.3×奥行21.0×高さ4.1cm、重量は1,390gです。比較した商品の多くは重さが1kg前後だったことをふまえると、やや重めといえます。
今回はSanDisk Professional G-DRIVE SDPHF1A-004T-SBAADを含む、外付けHDD全11商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、転送速度の検証です。
実際にHDDを使用して1GBのデータ・10GBのデータを3回ずつ、100GBのデータを2回ずつ転送し、かかった時間の平均を評価しました。「CrystalDiskMark」というソフトを使用してベンチマークスコアも計測しています。
実際に測定してみると、転送速度は比較した商品のなかではかなり高速です。とくに1GBの少量データの転送が速く、比較した商品の平均値10秒の約半分の時間でした。測定結果は以下のとおりです。
<転送速度>
執筆時点
<ベンチマークスコア>
執筆時点
ベンチマークスコアも高水準。転送速度に大きく関わってくるUSB規格には、新しい規格のUSB-C(10Gbps)を採用。比較した結果、従来のUSB3.2(Gen1)を採用した商品のスコアは読み書きともに190Mbps前後だったのに対し、新規格だけあって転送性能は優秀です。
次に、サポート体制の検証です。
データ復旧サービスの有無・電話対応・保証期間の長さをチェックし、サポート体制が整っているかを評価しました。
サポート体制は充実しているとはいえません。保証期間は最長3年と長いものの、保証期間内のデータ復旧サービスは無料・有料ともにありません。サポートページも英語表記でわかりづらく、初心者には不向きです。
電話対応窓口は平日のみ。比較した商品のなかには土日や祝日も電話対応しているメーカーもあったので、電話で質問できるタイミングは限られているといえます。故障予測機能もついていないので、大切なデータがある場合はバックアップをとるようにしておきましょう。
続いて、静音性の検証です。
音が大きくなりがちなデータ転送開始時の音を、騒音計で計測。転送時には100GBのデータを使用し、HDDから3cm離れた距離の音を測りました。
ガリガリという書き込み音が気になり、静音性はいまひとつの評価に。公式サイトには動作音に関する記載がありませんでしたが、ある程度の音はすると思っていたほうがよいでしょう。
作動音は44dBを記録しました。比較した商品の平均が42.2dB(※執筆時点)だったことをふまえると、数値上でも作動音はやや大きいといえます。
最後に、熱のこもりにくさの検証です。
データ転送を30分連続で行ったあと、HDDの温度をサーモカメラで計測。最も熱い部分の温度で評価しました。
データ転送後の温度を計測したところ、最高28.1℃を記録。比較した全商品の平均が31.3℃(※執筆時点)だったことをふまえると、メーカーの謳い文句どおり放熱性が高いといえます。
本体にはアルミニウム素材を採用。温度が上がりにくく、堅牢性も高いため、複数台重ねて設置することもできると謳っています。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
販売中のショップが見つかりません
SanDisk Professional G-DRIVE SDPHF1A-004T-SBAADは、公式通販サイトで販売中。値段は執筆時点で税込40,480円(公式サイト参照)です。
そのほかの取扱店舗は、Amazon・楽天市場などの大手ECサイト、ヨドバシカメラ・ビックカメラなどの家電量販店です。値段は店舗によって異なるので、購入の際は各サイトをチェックしてみてくださいね!
最後に、ほかのメーカーのおすすめ商品をご紹介します。
バッファロー HD-AD4U3は、手頃な価格で性能のバランスがよい商品。大きなファイルでなければ転送は速く、一般的な事務用途なら不便はないでしょう。動作音は平均41.3dBで本体に近づかないとわからないレベル。電話窓口は日曜日も対応しており、サポート体制も充実していました。
ウエスタンデジタル My Book(2021)は、WindowsとMacの両方で使いたい人におすすめ。出荷時にどちらでも使用できるexFATでフォーマット済です。転送速度は比較したなかでも平均的で、急ぐ用途でなければ十分。静音性も優秀で、耳を近づけないと音がほとんど聞こえませんでした。
対応OS | Windows、macOS、Chrome OS |
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USBコネクタ形状 | Type-A |
ファイルシステム | NTFS |
良い
気になる
USB規格 | 5Gbps |
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設置方法 | 縦置き、横置き |
保証期間 | 1年間 |
タイプ | 据え置き |
容量 | 4TB |
重量 | 約900g |
故障予測機能 | |
付属コードの長さ | 1m |
セキュリティ機能 | セキュリティスロット |
バッファロー HD-AD4U3を徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になる点は?
対応OS | Windows、macOS |
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USBコネクタ形状 | Type-A |
ファイルシステム | exFAT |
良い
気になる
USB規格 | 5Gbps |
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設置方法 | 縦置きのみ |
保証期間 | 3年間 |
タイプ | 据え置き |
容量 | 4TB |
重量 | 1,000g |
故障予測機能 | |
付属コードの長さ | 1m |
セキュリティ機能 | パスワードロック機能、暗号化機能 |
ウエスタンデジタル My Book(2021) WDBBGB0040HBK-JEEXをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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