電源不要のソーラーバッテリー式で使いやすいと評判の屋外用防犯カメラ、キャロットシステムズ オルタプラス AT-740。口コミでは「夜間の画像も十分判別できる」と好評ですが、「設置が大変」との声もあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のATOM CamやGoogle Nest Camなどの屋外用防犯カメラとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、屋外用防犯カメラ選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
キャロットシステムズ オルタプラス AT-740は、広範囲を撮影できるのが魅力。比較したなかには水平画角が70度の商品もありましたが、こちらは水平90度・垂直50度に動かして撮影が可能です。「設置が大変」との口コミどおり壁にネジ止めをする手間はかかるものの、ソーラー式なので電源の位置を気にする必要がないのは便利。好きなところに設置が可能です。
防水・防塵性能の公称値を見ると、IP65と優秀でした。雨天時でも問題なく稼働できるでしょう。実際に開封からアプリの設定までを行ってみても、比較した多くの商品と同じく設定はスムーズでした。説明書がわかりやすく、アプリ設定も簡単。家電に慣れていない人も、比較的扱いやすいですよ。
アプリから映像を視聴でき、動画のダウンロードにも対応しています。実際に使ってみても、簡単に動画の確認・保存ができました。ただし、比較した半数以上の商品のような、有料のクラウドサービスはありません。最大32GBのSDカードに上書きしていくシステムなので、長く映像を残したい人には不向きです。
人体検知時の警告音・アプリ通知にも対応。アプリから警告音を鳴らすことで、侵入者を威嚇できますよ。1台のスマホでカメラを複数台管理でき、録音機能も搭載。玄関前・ガレージなど、複数のポイントを撮影したい場合も使いやすいでしょう。
カメラ性能もまずまず。カメラの前を横切った瞬間と映像のタイムラグを計測すると、1.5秒ほどでした。比較したなかには2秒以上のラグがある商品もあったことを思うと、気にならない程度です。ただし、肝心な画質は昼夜ともに粗め。比較した200万画素以上の商品は輪郭・表情まで捉えられたのに対し、92万画素のこちらは性別・服装がわかる程度でした。
画角が広く、電池不要で場所を選ばず設置できる本商品。一方でクラウドサービスが使えず、画質もクリアとはいえないのが惜しいところです。比較したなかには、昼でも夜でもくっきり鮮明に撮影できる商品がありました。映像を長く残したい人・画質重視で選びたい人は、ほかの商品も検討してみてくださいね。
自分で自宅に設置できる屋外用防犯カメラ。防犯をセキュリティ会社に依頼するよりも低コストで、手軽に導入できるメリットがあります。最近では、高画質でスマホから簡単に映像を確認できるモデルも多数。本格的な防犯対策の前段階としても取り入れやすいですよ。
今回ご紹介するオルタプラス AT-740は、ソーラーバッテリー式で電源不要を売りにした商品。1週間に約5時間の直射日光で連続稼働できると説明しています。内蔵バッテリーに充電することで日没後や日照の少ない日も撮影できるよう設計。ソーラーパネルが独立しているため、カメラ自体は日陰に設置可能です。
販売するキャロットシステムズは、日本国内を拠点にする電子機器メーカー。防犯・監視機器だけでなく、産業用・医療用の機器も製造・販売しています。小型ロボットの導入支援も行っており、幅広い事業を展開中です。
カメラには、広範囲を撮影できるよう水平90度・垂直50度の広角レンズを搭載。マイクを内蔵し、映像とともに音声も記録できます。
周囲が暗くなると、赤外線による夜間撮影モードに切り替え。日中に比べるとノイズが多くなるものの、最大12mを撮影可能と謳っています。動体検知による自動録画にも対応しており、人感(熱)センサーにより、15秒間カメラが動作。映像はmicroSDカードに録画でき、最大32GBのカードを使えば30時間上書きなしで記録が可能です。
アプリとの連携にも対応。センサーが検知するとスマホにプッシュ通知が届き、記録した映像はスマホアプリから再生できます。充電はソーラーパネルだけでなく、付属のUSBケーブルからも可能です・
本体サイズは幅190×奥行80×高さ142mmで、重量約310g。ソーラーパネル部分は151×141×40mmで、重量は金具を含み約700gです。設置を検討する際の参考にしてくださいね。白・青・黒のすっきりした配色で、防犯カメラらしいデザインです。
防塵・防水機能を備えているため、ソーラーパネル・カメラのどちらも屋根のない野外に配置できますよ。ただし、完全防水ではありません。集中豪雨・台風・気圧差が大きいときなどは浸水に気をつけてください。
今回はキャロットシステムズ オルタプラス AT-740を含む、屋外用防犯カメラ全21商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、設置の簡単さ・防水/防塵機能の検証です。
実際に商品を開封して動かし、スマホアプリと連携。設置方法の簡単さ・説明書のわかりやすさ・アプリの使いやすさの3点を確認し、設置にかかる手間を評価しました。
加えて、屋外設置に大切な要素である、防水・防塵機能も確認します。IP〇△という表記から性能の規格をチェック。〇の数字が防塵・△の数字が防水性能を表し、数字が高くなるほど性能も上がります。一般的な雨を防げるIP44を基準に、メーカーが公表しているスペックから評価しました。
撮影範囲が広いのも魅力。広角レンズを搭載しており、水平90度・垂直50度と広範囲を撮影可能です。比較したなかには水平70度しか見渡して撮影できない商品もあったのに対し、こちらは広範囲を記録できます。庭や駐車場など広めのスペースの防犯にもよいでしょう。
アプリ登録もスムーズ。中国語・英語が混ざっていてやや難しいものの、すんなり登録できました。比較したほとんどの商品と同様にメールアドレスの登録は必要でしたが、QRコードを読み込むなどの難しい手順はありません。説明書も見やすい大きさで、設定に手間取る心配は少ないですよ。
カメラ部分の防水・防塵性能は、IP65と優秀でした。
比較したなかでより高評価を得たIP67の商品ほど雨による故障のリスクが少ないわけではありませんが、十分な性能です。雨に晒される場所でも問題なく使用できるでしょう。なお、ソーラーパネル部分の防水・防塵性能はIP66相当でした。
続いて、画質・映像のラグ感の検証です。
実際に商品を使い、ビルのエントランス・道路・ガレージで撮影。歩行者・自転車を昼夜それぞれ撮って画質を調べました。さらに、実際にカメラの前を通りすぎる瞬間・映像上の時間差を計測。時間差が少ない商品ほどラグが少ないとして評価を行いました。なお、映像にガタつきがある場合は減点の対象としています。
比較した多くの商品で夜間の画質が落ちましたが、こちらも同様の結果に。とくに建物への侵入時は人がいるのがわかる程度で、詳細は判別できませんでした。口コミでは「夜間の画像も十分判別できる」とありましたが、夜間の侵入者をしっかり確認するには物足りないでしょう。
映像上のラグは、ほとんど気にならない程度。実際にカメラ前を通った瞬間と、映像上でカメラを横切った瞬間の時間差は1.5秒ほどでした。映像にガタつきがなく、スムーズに再生されます。
比較したなかには2秒以上のラグがあり、繋がりにくさが気になる商品もありました。こちらはほぼリアルタイムで確認できるので、視聴時にストレスを感じにくいでしょう。
最後に、保存/確認のしやすさ・警告/通知機能・付加機能の検証です。
保存・確認のしやすさでは、スマホアプリで映像を確認できるか・動画のダウンロードができるか・クラウドの対応と価格について評価しました。なお、ダウンロードは有料サービスを使わない状態で検証を行っています。
警告・通知機能では、動体検知後アプリに通知が来るか・遠隔で警告音を鳴らせるか・双方向通話機能があるかを確認。外出先から自宅を見守るために便利な機能があるかをチェックしました。
付加機能の面では、複数台の管理・録音機能・遠隔からのカメラ操作ができるかをチェック。多機能で使いやすいものほど高評価としました。
保存・確認のしやすさは、比較した多くの商品と同様に高評価です。映像をアプリから視聴でき、動画のダウンロードにも対応しています。スマホ上で簡単に時間をさかのぼって映像を確認できますよ。
ただし、クラウドには非対応。比較した商品の半数以上の商品はクラウドに対応しており、パッケージ料金を払うことで安全にデータを保存できました。こちらはSDカード内で上書きしていく設計なため、注意が必要です。
使用できるSDカードが最大32GBと、比較したなかでも少なめなのもネック。容量がいっぱいになりやすいため覚えておきましょう。
一方、警告音・アプリ通知は、比較した多くの商品と同様に内蔵しています。人を検知するとすぐに通知が来るので、外出先からも自宅の様子を確認しやすいでしょう。アプリからカメラでアラートを鳴らすことで、不審者の侵入を防ぐ効果も期待できますよ。
ただし、比較した上位商品のようにカメラの遠隔操作をすることはできません。外出先で気になったときに角度を微調整できない点は留意してくださいね。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
39,240円
(最安)
販売価格:39,600円
ポイント:360円相当
送料別
キャロットシステムズ オルタプラス AT-740は、楽天市場・Yahoo!ショッピングの取扱店舗で販売が確認できました。値段は、35,000円前後(※執筆時点・ECサイト参照)です。普段お使いのサイトをチェックしてみてくださいね。
最後に、昼でも夜でも表情まで撮影できた屋外用防犯カメラを紹介します。
アトムテックのATOM Cam 2は、総合性能に秀でた1台。昼は自転車で走る人物の人相まで把握でき、夜も明るいカラー映像が確認できました。設定がわかりやすく、機能面も充実。アプリを使って双方向通話もできるため、声を使って威嚇することで侵入者を防ぐ効果も十分期待できるでしょう。
Google Nest Camは高画質なうえ、死角が少ないのが魅力。対角画角が130度あるため、カメラ下を含む広範囲を撮影できました。昼夜ともに、人相・輪郭まではっきりわかるレベルの撮影ができたことから高評価に。映像確認もスムーズで、使い勝手に優れた一品といえます。
撮影範囲(水平) | 103度 |
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カメラの遠隔操作可能 | |
アプリ対応OS | iOS、Android |
良い
気になる
本体幅 | 50mm |
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本体奥行 | 58mm |
本体高さ | 52mm |
録画保存方法 | microSDカード、クラウド保存(課金あり) |
フレームレート | 20fps(昼モード)、15fps(夜モード) |
撮影範囲(対角画角) | 120度 |
最大動画保存期間(無料) | 14日間 |
クラウド月額費用 | 660円 |
連携可能外部サービス | Google、Alexa |
電源 | 常時給電式 |
解像度 | 1920×1080p(フルHD) |
威嚇機能 | |
同時管理可能台数 | 制限なし |
防塵・防水 | IP67 |
特徴 | 目立ちにくい |
アトムテック ATOM Cam2をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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