一人暮らしにぴったりのコンパクトさを謳う工事不要のタンク式食洗機、サンコー ラクアmini Plus TK-MDW22。「カレーの汚れがきちんと落ちる」と評判です。一方で、「水が入れにくい」「同じ部屋で寝ると音が気になる」といった口コミも存在し、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の9つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の工事不要のタンク式食洗機とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、工事不要のタンク式食洗機選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
サンコー ラクアmini Plus TK-MDW22は、1~2人用の洗浄力に優れた食洗機がほしい人におすすめです。食事が終わった食器を再現して実際に洗浄したところ、皿・スプーンのカレー汚れやフォークにつけた卵液をすっきり洗浄。「カレーの汚れがきちんと落ちる」との口コミにも頷けます。比較したなかには洗浄後の箸にご飯粒が残ったままの商品もありましたが、取れにくいご飯の汚れもオフできました。
洗い上がりの食器はほぼ乾いた状態に。運転前後の皿の重量から、残った水分の重さを確認するとわずか0.13gしか増加していませんでした。比較したなかには0.5g以上重くなった商品もあったのに対し、本品は実際に触れると水気をほんの少し感じる程度。運転後は少し放置して乾かすだけで食器棚へ収納できるでしょう。
運転前は本体上部から水を注ぎ、食器を並べるだけ。本体下部に給水口がある商品と比較すると、「水が入れにくい」との口コミどおり給水しやすさに劣りますが、専用漏斗を使えばスムーズに給水できます。庫内は500mL の水筒が立てられる高さ。26cmのフライパンは入りませんが、手前には小物入れがあり利便性は十分でした。
低コストなところも魅力。使用する水量の公称値と実測した電力から、1回あたりの電気・水道代を算出すると8.39円に。満足の基準とした20円を下回りました。運転音は49.4dBと日中ならば気にならない程度。比較した商品内では50dBを上回るものが多かったなか、本品は抑えられているといえます。「同じ部屋で寝ると音が気になる」との口コミのように眠りにくいと感じる人は、翌朝に運転しましょう。
一方で、除菌・脱臭といったプラスαの機能は非搭載。フィルターに汚れが集中し、定期的に掃除をしないと雑菌の繁殖が気になります。とはいえ、税込26,800円(※執筆時点・公式サイト参照)の価格の安さと、サイズ・洗浄力のバランスのよさは魅力。「コスパ最強の食洗機」と謳うのにも納得です。メンテナンスの手間をふまえても、毎日の食事の後片づけが格段に楽になるので、ぜひチェックしてみてください。
ラクアmini Plus TK-MDW22は、ほかにはないニッチなアイデア家電を取り扱うサンコーが発売した商品です。初代ラクアの開発当初、食洗機といえば10万円ほどの高価格帯でファミリータイプがメインだったなか、価格破壊を実現しています。実力も多くのユーザーから認められ、家電をテストしている「家電テスト専門誌」の家電批評では2020年の家電オブザイヤーにも選出。「コスパ最強の食洗機」を謳っています。
コンパクトさと強力な洗浄力を両立したところがラクアmini Plusの強み。上下に設置したWノズルから最大75℃の高温水流を噴射し、囲むようにして汚れた食器を洗浄します。庫内のラックは1段で、1~2人分最大12枚(※)の食器が入るほどの大きさです。
器の大きさや形状により前後します。
食事が終わったら、タンクへ給水・食器を入れる・コースを選ぶの3ステップで運転可能。洗浄モードは通常洗浄・強力洗浄・スピード・水洗いの4つから選べ、どのモードでも洗浄後は高温の温風で食器を乾燥し、清潔を保つ設計です。排水ホースをバケツにセットすれば、ラックの上などシンクの近く以外でも使えます。1回あたりの洗剤使用量は約3〜5gです。
ラクアシリーズは3種類あり、「ラクア STTDWAD」は食器3人分の容量があるファミリータイプ。一人暮らしの人なら「ラクアmini Plus」か「ラクアmini」がおすすめです。
ここでは、検証した「ラクアmini Plus」と「ラクアmini」の違いをご紹介します。
<サンコー ラクアmini Plus>
<サンコー ラクアmini>
「ラクアmini Plus」と「ラクアmini」の違いはノズルの設計のみ。実際の検証で上下からの水流がある「ラクアmini Plus」は洗浄力が優秀でしたが、「ラクアmini」では下方向からの噴射のみとなるため洗浄力が劣ることは避けられません。とはいえ、「ラクアmini」は初期費用を3,000円ほど抑えられるため、予算を含めて自分に合うものを選んでくださいね。
据え置きタイプの食洗機の種類は、タンク式・分岐水栓式の主に2種類があります。
なかでも手間なく使いやすいのは、分岐水栓式。タンク式のように給水する必要がないため、ボタンひとつで洗浄を開始できます。ただし、分岐水栓式の設置には蛇口が取り外せる分岐水栓の取りつけができる家に住んできることが条件です。賃貸で蛇口の取り外しができない人は、今回使用したサンコー ラクアmini Plus TK-MDW22のようなタンク式を選びましょう。
人気のサンコー ラクアmini Plus TK-MDW22を比較検証したところ、5つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
比較したなかには箸やお椀のご飯の汚れが残っていた商品もあったのに対し、残さずきれいに。皿やスプーンに残ったカレーの汚れ、フォークに付着した卵液まですべて洗い落とせました。コンパクトさが売りの本商品ですが、同社のファミリータイプ「ラクア STTDWAD」に劣らない洗浄力です。運転前には取扱説明書にあるとおり、皿を重ねずに設置してくださいね。
乾燥力は洗浄前後の皿の重量を測定して比較しました。その結果、洗浄後の皿5枚の重量は、わずか0.13gの増加にとどまり、評価はおおむね良好。触れるとわずかに水気のある部分もありますが、目視では水滴が確認できず、ほぼ乾燥しているといえます。比較した全商品の重量は平均0.31g増加していたことをふまえても(※執筆時点)、優秀な結果です。
なお、実際に検証したところ、比較したなかで完璧に乾燥できる商品はほとんどありませんでした(※執筆時点)。とはいえそのなかでも本商品の乾燥力は高いほうなので、運転終了後に少し乾燥させておけば食器棚に収納できそうです。
洗浄前の準備も簡単です。実際に使うと、ラックを引き出せて食器の出し入れがしやすいと感じました。箸・フォーク・スプーンは手前のカゴに立てて紛失しにくい仕様。ラックのなかには皿を立てられるように工夫がありました。
庫内は500mLの水筒を立てられるほどの高さがあり、マイドリンクを毎日持ち歩く人にもぴったり。ただし、比較した多くの商品と同じく、26cmのフライパンが入るほどの大きさはありません。大きいものは別途手洗いが必要です。
給水は、本体の上部から水を注ぐだけと簡単です。専用漏斗を使えば周囲にこぼれる心配も少ないでしょう。一方で、比較したなかには本体下部に給水口がある商品もあったなか、水を持ち上げるのは少し疲れます。口コミのように負担に感じる人は、別売りの電動給水ポンプを使うのがおすすめ。併用することでバケツからの給水もできるため、高い位置への設置も可能になります。
なお、蛇口から直接給水できる分岐水栓への切り替えはできず。とはいえ、賃貸で蛇口の取り外しができず、分岐水栓をつけられない人なら気にする必要はありません。置く場所を問いにくいというメリットもあり、キッチンが狭い一人暮らしの人なら使いやすいでしょう。
メーカーの売りであるコンパクトさもメリットでした。取扱説明書に記載してある本体の奥行きは315mmと小さめ。一人暮らしの狭いキッチンに無理なく設置しやすいといえる基準の250mmを上回ったものの、大幅にオーバーしているわけではないため、十分検討できるサイズです。
比較した商品内では奥行き400mmを超えるものが大半を占めたことを考えても、本品は一人暮らしでも挑戦しやすいといえます。狭いキッチンだと諦めずに食洗機を導入しやすいといえるでしょう。
なお、食洗機を購入する際は、ドアの開放時の奥行きを確認することも大切。本品は594mmなので、ドア開閉時に蛇口や棚に当たってしまわないかを、購入前にチェックしてくださいね。
ワットモニターを使って測定した、使用1回あたりの電力は0.25kWhと少なめ。電気代に換算すると、7.75円でした。また、使用1回分の水量の3.2Lから算出した水道代は0.64円に。20円を下回れば満足といえるなか、水道・電気代を合わせても8.39円と非常に安く抑えられていました。
比較したなかで最もコストがかかった商品の電気代・水道代の合計は28.9円(※執筆時点)だったことをふまえても、かなりの低コストだといえます。洗う手間だけでなく、節約にもひと役買うでしょう。
とはいえ、比較したなかには50dBを上回る商品も多く、なかには「作業に集中しにくい音量」と感じる商品も。本商品は、日中に気にせず利用できる程度には音量が抑えられているといえます。
帰宅が遅くなった日は翌朝に運転するのが無難です。取扱説明書によれば運転時間は通常モードは約2時間24分、スピード運転だと1時間43分程度。朝の時間に余裕があるときは活用できるでしょう。
サンコー ラクアmini Plus TK-MDW22にはたくさんのメリットがある反面、気になった点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
運転が終わったあとの庫内を確認したところ、フィルターの汚れを落とすのが大変だと感じました。庫内の側面・背面・上面・扉側のどれも汚れがこびりついておらず、汚れが飛び散らずに残さいフィルターに集まるところは便利。しかし、金属製のフィルターに泡汚れが付着しきれいに洗う必要がありました。
比較したなかには除菌されたり、UV照射で消毒されたりする商品もあったのに対し、自動でお手入れする機能はなし。脱臭機能も搭載せず、庫内のメンテナンスを定期的に行わないとニオイや雑菌の繁殖が気になりやすいでしょう。
比較したほかの商品と同様に、運転終了後に扉が自動で開くオートオープン機能も非対応。運転が終わったあと扉が自動で開くと、寝たあとに終了しても庫内に残った水分を乾燥させられますが、自分で扉を開けないと湿気がこもるところがやや気になりました。洗浄終了後はすぐに扉を開けたほうがよく、長時間の外出中の使用にはあまり向いていません。
食器容量 | 2人分 |
---|---|
分岐水栓でも給水可能 |
良い
気になる
重量 | 8kg |
---|---|
標準使用水量 | 3.2L |
消費電力 | 900W |
稼動音 | 49.4dB |
標準収納容量(収納可能な食器点数) | 11~12点 |
タンクへの給水方式 | 本体上部のタンクへ給水 |
乾燥機能 | |
脱臭機能 | |
除菌機能 | |
運転コース | 通常洗浄、スピード、強力洗浄、水洗い |
直径26cmのフライパンを入れられる | |
500mLの水筒を立てて入れられる |
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サンコー ラクアmini Plus TK-MDW22は一人暮らしの人におすすめできる商品でしたが、もう少し容量の大きい食洗機がよいなら以下の商品も要チェックです。
実際に汚れが付着した食器を洗うと、お椀にこびりついたご飯がごくわずかに残った程度で、カレー・卵液の汚れはすっきり洗浄。運転終了後の皿は、少しの水滴も残さずしっかり乾燥できました。
庫内に食器を入れるのにコツが必要ですが、比較したほかの商品では入らないものが多かった、フライパン・まな板も洗浄できるところもポイント。給水口が下にあるため、重い水を持ち上げないで準備できる点もメリットでした。使用後の庫内に汚れが付着しにくく、お手入れも簡単。除菌機能を搭載し清潔を保ちやすいところも魅力的です。
奥行は257.5mmとスリムですが、幅が大きいので向きを工夫して設置できるのであればおすすめですよ。
ジーストリームのREDHiLLは、コストを抑えたい人にうってつけです。運転1回の水道代は1円、電気代は11.16円に抑えられ、電気水道代の合計は12.16円と経済的。本体が3万円台の手頃な価格で手に入るところもメリットです。
洗浄力も十分で、検証では箸の先に付着したご飯粒が一部残ったものの、カレーや卵などの汚れをきれいに洗いあげました。ラクアと同様に26cmのフライパンは入りませんが、ラックの上段を外せば大きめの食器も収まります。500mLの水筒も立てて入れられました。
水道に直接つなぐ分岐水栓としても使えますが、タンクを使った給水でも、本体の上部から水を注ぐだけと使い勝手は良好。UV消毒機能を使って庫内の清潔を保ちやすいところも魅力です。
上段のラックを取り外す作業がやや不便に感じる人もいるかもしれませんが、維持費を抑えられる経済性の高さが優秀。奥行きが425mmと設置にはスペースが必要なので、場所を用意できるなら検討してみてください。
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