2025年5月にサービスを開始した法人口座、三井住友銀行 Trunk。法人のお金周りをサポートする機能が今後も拡充されていく予定です。しかし、サービス開始から間もなく口コミが少ないので、利用を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証しました。
さらに、主要な法人口座とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。口座開設の流れや審査に通るコツもまとめたので、法人口座選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
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良い
気になる
三井住友銀行 Trunkは、三井住友銀行の口座を持っていない法人におすすめ。実店舗がある銀行は法人口座の利用料が毎月1,100〜7,700円かかるなか、三井住友銀行 Trunkは無料です。振込手数料も、同行宛なら無料・他行宛も145円と、比較した法人口座のなかで最安レベル。固定費や手数料などのコストを抑えたい企業には有力な候補ですよ。
業務を効率化したい企業にもぴったり。総合振込に対応しており、一括で複数の振込を行えます。口座振替やPay-easyにも対応しているため、税金や社会保険料の支払いもスムーズです。今後は請求書を撮影してデータ化する機能や振込予約といった、お金周りを総合的にサポートするサービスが順次追加される予定。効率化を目指す企業はぜひチェックしてくださいね。
業務効率化につながるサービスをお得に試せることもメリット。ビジネスカードの発行やGoogle Workspace/freee会計などのSaaSサービス・決済サービスをお得に使える特典があります。使用するサービスは任意で選択でき、さまざまなツールをお試し可能。創業して間もなく、どんなサービスを導入するか決めていない企業は、この機会に利用してみるとよいでしょう。
急な支払いが発生しやすい業種にも向いています。23:59まで当日の振込扱いにできるため、不測の事態にも対応可能。支払いが遅れて、取引先との関係が悪化することを防げますよ。
口座は最短翌日に開設でき、決算書等の提出は不要。創業間もない企業も申し込みやすいでしょう。ただし、申し込めるのは三井住友銀行ではじめて法人口座を開設する企業のみで、対象者が限定的なのはネック。対象ではない企業や個人事業主は、ほかを検討しましょう。
三井住友銀行で新規の法人口座を開設するなら、コストが安いうえに多彩なサービスでお金周りの業務を効率化できるので、ぜひ候補に入れてみてください。
<おすすめな企業>
<おすすめではない企業>
三井住友銀行 Trunkは、日本の会社の99.7%を占める中小企業を支えるために誕生した、金融プラットフォームサービスです。ネット口座とビジネスカードを主軸に、法人のお金周りをサポートするサービスを一体で提供。2023年誕生の個人向け口座サービス「Olive」のノウハウが活かされています。
「Trunk」には、どこにでも一緒で使うほどに馴染む、トランクのような存在になりたいという思いが。木の幹という意味もあり、会社の中心でさまざまな可能性を広げる総合金融サービスを目指しています。
今回は三井住友銀行 Trunkを含む各法人口座を実際に調査して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
各法人口座を比較検証したところ、三井住友銀行 Trunkには5つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、利用を検討している人はぜひチェックしてみてください。
実店舗がある銀行のなかでは珍しく、法人口座の月額利用料が無料なのが魅力。毎月1,100〜7,700円の料金が発生する銀行に比べて、固定費を抑えられますよ。
振込手数料の安さも申し分ありません。振込手数料は同行宛なら0円、他行宛は145円と、比較したなかで最安水準でした。口座の維持費も取引先や従業員への振込手数料も抑えられるので、少しでもコストを抑えたい創業期の企業にぴったりでしょう。
比較したなかには15:00までしか当日振込に対応していない銀行もありました。急な支払いが発生しやすい業種なら、24時間振り込める銀行を選ぶほうが安心です。
口座振替にも対応し、社会保険料・税金・日本政策金融公庫等の自動支払いが可能。PCやスマートフォン・ATMから支払いができるPay-easyも利用できるので、スムーズに各種の支払いができるでしょう。
<使いやすさの検証結果>
加えて、2025年4月に発表されたプレスリリースによると、以下のようなサービスが今後拡充されていく予定です。お金周りの業務効率化を目指したい企業は、ぜひ検討してはいかがでしょうか。
<今後拡充される予定の機能>
無料期間終了後も、有料プランに自動で切り替わることはないので安心。気に入って有料プランに切り替える場合も、5か月間は無料で使える点も見逃せません。
さらに、電子契約サービス「SMBCクラウドサイン」の月額利用料が永年無料、決済サービス「stera pack」の月額が1年間無料といった特典も用意されています。
どのサービスを試すかは任意で選択可能。創業して間もなく業務に使用するツールが定まっていない企業は、ぜひこの機会に利用してみてくださいね。
必要書類は、事業内容を確認できる以下のような書類1点のみ。決算書等の財務書類は不要なので、設立直後の企業も開設可能ですよ。
<事業内容を確認できる書類の例>
三井住友銀行 Trunkにはよい点がある反面、気になる点も1つありました。利用を考えている人は、しっかり確認しておきましょう。
申し込み対象がやや限られているのが難点。三井住友銀行ではじめて法人口座を開設する企業のみ利用でき、個人事業主や法人口座をすでに持っている場合は申し込み対象外です。対象外の企業は、検証上位の法人口座もチェックしてみてください。
<申し込み条件>※以下をすべて満たすこと
開設する口座における、すべての取引を行う権限を持つ担当者
<対象外のケース>
当日振込可能時間 | 23:59まで(下記の時間を除く 全日:2:00~4:00 月曜:0:00~8:00 日曜:19:00~23:59) |
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口座開設までの最短日数 | 最短翌営業日 |
価格については、2025年06月13日時点の公式サイトを参照した標準価格が記載されています。
良い
気になる
必要書類 | マイナンバーカード(または運転免許証)、事業内容を確認できる書類 |
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リアルタイム振込可能 | |
Pay-easy対応 | |
口座振替可能 | |
定額自動振込あり | |
総合振込可能 | |
総合振込の件数 | 3,000件 |
海外送金可能 | |
融資商品あり | |
複数口座の開設が可能 | |
助成金の受取可能 | |
スマートフォンアプリあり |
以下の流れで口座を開設をしましょう。なお、申し込みはWEBのみで、店頭では申し込めないため注意してください。
<口座開設の流れ>
1.法人口座開設ページを開き、フォームに必要事項を入力
2.必要書類をアップロード
3.口座開設が完了したら初期設定をして、利用開始
審査に通るコツは、金融機関が共通して見ているポイントを抑えること。法人口座を開設する際は、「コンプライアンスに反していないか」と「継続的な関係構築ができるか」をチェックされています。
コンプライアンスは、主に犯罪歴や反社会勢力とのつながりがないかどうかがチェックポイント。代表者の経歴や会社の取引実態が明確にわかるように準備しておくと、審査がスムーズです。法人の代表だけでなく、株主の経歴も確認しておきましょう。
定款や事業計画書には、事業内容を明確に記載してください。また、資本金も事業規模に合う金額にしておくことも大切です。金融機関側に会社運営が健全ではないと判断されると、自社のサービスを継続的に利用できない企業と見なされます。審査をスムーズに通過するために、経歴や事業内容が明確にわかる書類を準備してくださいね。
最後に、三井住友銀行 Trunk以外のおすすめ法人口座をご紹介します。
起業してすぐの法人におすすめなのは、GMOあおぞらネット銀行。月額利用料は無料で、振込手数料は同行宛なら無料・他行宛も145円とコストを抑えられます。24時間当日扱いの振込が可能で、総合振込や口座振替にも対応し使いやすさは十分。すでに三井住友銀行で法人口座を開設済みの企業は、ぜひ検討してください。
決済フローが定まっていない企業には、PayPay銀行がぴったり。口座を開設すると、VISAデビットカードを審査なしで利用できます。総合振込や口座振替・Pay-easyに対応しており、使い勝手も申し分なし。Amazonビジネスで備品を法人価格・数量割引適用価格で購入できるのも、ほかにはないメリットですよ。
当日振込可能時間 | 23:59まで |
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口座開設までの最短日数 | 最短即日 |
価格については、2025年03月10日時点の公式サイトを参照した標準価格が記載されています。
良い
気になる
必要書類 | 代表者の本人確認書類、事業内容が確認できる資料など |
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リアルタイム振込可能 | |
Pay-easy対応 | |
口座振替可能 | |
定額自動振込あり | |
総合振込可能 | |
総合振込の件数 | 9,999件 |
海外送金可能 | |
融資商品あり | |
複数口座の開設が可能 | |
助成金の受取可能 | |
スマートフォンアプリあり |
当日振込可能時間 | 23:59まで |
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口座開設までの最短日数 | 3〜10日 |
価格については、2025年03月10日時点の公式サイトを参照した標準価格が記載されています。
良い
気になる
必要書類 | 口座開設申込書、代表者の本人確認書類、納税証明書をはじめ会社実態の確認資料、事業内容が確認できる資料など |
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リアルタイム振込可能 | |
Pay-easy対応 | |
口座振替可能 | |
定額自動振込あり | |
総合振込可能 | |
総合振込の件数 | 30,000件 |
海外送金可能 | |
融資商品あり | |
複数口座の開設が可能 | |
助成金の受取可能 | |
スマートフォンアプリあり |
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