アプリ連携可能なIoT縦型洗濯機、パナソニック インバーター洗濯乾燥機 NA-FW10K2。「動作音が静かで夜も使えそう」「自動投入や乾燥など機能が充実していて満足」と評判です。しかし、「糸くずフィルターのゴミが取りづらい」といった口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、同じパナソニックや人気のアクア・日立などの縦型洗濯機とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行っているので、縦型洗濯機選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
パナソニック インバーター洗濯乾燥機 NA-FW10K2は、音を気にせず深夜や朝方も使える、大きめサイズがほしい人に候補となる商品です。容量は10kgと3~4人分をカバーできる大きさ。実際に稼動させて騒音を測ると、洗濯時44.37dB・脱水時53.10dBと、どちらも比較した全商品の平均値を下回りました。とくに洗濯時の音はかなり静かです。「動作音が静かで夜も使えそう」との口コミどおり、うるさく感じることは少ないでしょう。
ただし、肝心の洗浄力が弱いのはネック。汚れをつけたTシャツを洗ったところ、標準コース・つけおきコースともにカレー汚れがほとんど薄まりませんでした。標準コースは皮脂、つけおきコースは泥と口紅をよく落としましたが、あらゆる汚れには対応できません。比較した商品には人気の「アクア AQW-P7N」のようにすべての汚れを薄めたものがあったなか、力不足といえそうです。
1回あたりの洗濯コストは26.54円と、高評価基準の24円をややオーバーしました。ただ、比較した同容量の洗濯機と並ぶと大差はありません。全商品の平均値が29.56円(※執筆時点)であったことをふまえても、それほど悪くない結果といえます。
洗濯ものの取り出しやすさはおおむね良好。洗濯槽はやや深いものの、投入口が大きめで手前が薄いつくりが目を惹きました。比較した「パナソニック NA-FA7H1」と同様に操作パネルが奥にあるため、大きく身を乗り出さずに衣類を取り出せます。糸くずフィルターはパナソニック独自のスライド式プラスチックで、お手入れも簡単。手を汚さずゴミを捨てられます。
「自動投入や乾燥など機能が充実していて満足」との口コミどおり、洗剤・柔軟剤の自動投入機能や自動槽洗浄・自動槽乾燥も搭載していました。とはいえ肝心の洗浄力が物足りず、執筆時点で約180,000~220,000円と比較したなかでは高価なのも気がかり。上位商品にはより安くて洗浄力が高いものもあったので、あわせて検討してみてください。
そもそも縦型洗濯機は、ドラム式に比べて容量の選択肢が豊富にあるうえ、安いのがメリットです。ドラム式の容量は11~12kgが主流ですが、縦型は4.5kgや16kgなど幅広く展開。また、20万円以上するドラム式に対して縦型は3~18万円程度で購入できます。実際に洗ってみると洗浄力に大きな差はなく、予算を抑えたいなら縦型がよいでしょう。
パナソニック インバーター洗濯乾燥機 NA-FW10K2は、アプリ連携ができるIoT家電です。2022年発売の前モデル「NA-FW10K1」との違いは、アプリ専用コース・次亜除菌コース・槽洗浄(1時間)コースが加わった点。衣類しか除菌できなかったNA-FW10K1が進化し、洗濯しながら洗濯槽の除菌もできるようになりました。価格相場はNA-FW10K2のほうが20,000~30,000円ほど高いものの、機能がより充実しています。
製造元のパナソニックは、家庭用電化製品や住宅設備、店舗・オフィス向けの商品やサービスなどを幅広く扱っている日本の電機メーカー。洗濯機の特徴として特筆すべきは、ほとんどの機種で操作パネルを奥に配置していること。手前が薄く洗濯槽との距離が近いため、衣類を取り出しやすい傾向があります。
洗濯容量は10kgと大きめで、3~4人で使いやすいサイズ。なお、洗濯・脱水容量は10kgですが、乾燥容量は5kgです。液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能が搭載されています。
アプリと連携させることで、洗濯終了の通知をスマホで受け取ったり、外出先から洗濯を開始したりすることも可能。前モデルのNA-FW10K1にはなかった「ウール」コースと「シーツ」コースの2つがアプリで選択できるようになりました。
衣類と洗濯槽をどちらも除菌できる「次亜除菌」コースも新搭載。別売りの専用錠剤を入れて洗濯するだけで、衣類につくにおいの原因菌や洗濯槽の菌を除菌できると謳っています。泡立てた洗剤液で繊維の奥までしっかり洗浄する、スゴ落ち泡洗浄も売りのひとつです。
パナソニックの洗濯機に多く見られる「すっきりフロント」を採用。操作パネルを奥に配置し手前を薄くすることで、洗濯ものを出し入れしやすくしています。
本体サイズは幅554×奥行664×1089mmほどで、重さは約51kg。フタはフレームのないガラストップ仕様で、傷がつきにくく美しい見た目が長持ちします。なお、カラーはシャンパン1色のみ。フタはシャンパンカラー、ボディはホワイトのシンプルなデザインです。
今回はパナソニック インバーター洗濯乾燥機 NA-FW10K2を含む、縦型洗濯機全43商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、洗浄力の検証です。
白いTシャツに卵・泥・皮脂・カレー・口紅の5種類の汚れをつけて、24時間放置します。その後、標準コースとつけおきコースもしくは温水洗浄コースの2種類で洗浄。洗濯前後に色彩色度計を使用し、明度の差が大きいものほど汚れを落とせたとして高評価としました。
標準コースの洗浄力はいまひとつ。皮脂汚れはよく落とせましたが、卵・泥・カレー・口紅は汚れ残りが目立ちました。比較したなかには、カレーの頑固な汚れをしっかり落とせたものもあったなか、本商品はカレーの汚れ残りが目立つ結果に。小さな子どもがいる家庭など、食べこぼしが多いなら余洗いするなど工夫が必要です。
メーカーは「スゴ落ち泡洗浄とパワフル立体水流で繊維の奥までしっかり洗浄する」と謳っていますが、皮脂しかしっかり落とせなかったことを考えると、やや力不足。衣類が汚れやすい場合は、「アクアのAQW-P7N」のようにすべての汚れが薄まった商品も検討してみてください。
つけおきコースの洗浄力もやや力不足な結果に。標準コースで汚れ残りがとくに目立ったカレーは、つけおきコースでもほとんど薄まりませんでした。皮脂や卵の汚れ残りもやや気になります。
ただ、標準コースではあまり薄まらなかった泥と口紅の汚れがよく落ちたのは利点です。比較した結果、9~10kgの容量のなかでも日立・パナソニック製は、ほかのメーカーが苦戦した口紅の汚れをかなり落とせる傾向に。つけおきコースの仕上がりだけ見れば、本商品も同様です。とはいえ、すべての汚れには対応できなかった点から少し物足りなさを感じました。
次に、静かさを検証しました。
実際に洗濯から脱水まで行い、騒音計を用いて洗濯機から50cmの距離で音を測定します。日本騒音調査が公開している基準と目安を参考に、洗濯時は34dB・脱水時は44dBを上限として静かなものほど高評価としました。
環境省によると、洗濯時の約44dBは美術館の館内、脱水時の約53dBは書店の店内と同じレベルといわれています。「動作音が静かで夜も使えそう」という口コミどおり静音性が高く、夜に稼動させても気になることはほとんどないといえそうです。
次に、お手入れのしやすさ・洗濯ものの取り出しやすさの検証です。
お手入れのしやすさの検証では、各商品を実際にチェック。糸くずフィルターは簡単にゴミが取れる素材と形状か・自動槽洗浄の有無・自動槽乾燥の有無・槽洗浄コースの有無を確認します。
洗濯ものの取り出しやすさの検証では、投入口の幅が38cm以上あるか・奥行が30cm以上あるか・槽の深さが53cm以下か・本体手前から槽までの距離が10cm未満かを確認しました。
パナソニック製の糸くずフィルターは、フタにある溝を組み合わせてゴミを押し出す設計。比較したほかのメーカーの商品にはなかった、手を汚さずゴミを捨てられる点が大きな魅力です。「糸くずフィルターのゴミが取りづらい」との口コミもありましたが、扱いに慣れればその点は気にならなさそうです。
「自動投入や乾燥など機能が充実していて満足」と口コミにあったように、自動槽洗浄・自動槽乾燥も搭載。定期的に洗浄して乾かすことでカビの発生が抑えられるため、お手入れはある程度洗濯機に任せられます。なお、同メーカーから展開される「NA-FA7H1」との間に大きな違いは見られませんでした。
洗濯ものの取り出しやすさはおおむね好評。投入口の幅と奥行が大きめに設計されていて、洗濯ものを出し入れしやすいといえます。比較した同メーカーの「NA-FA7H1-W」よりは奥行が40cmほど小さいものの、投入口は比較した全商品の平均値と同程度(※執筆時点)で、洗濯ものの取り出しやすさは十分です。
比較した9~10kgの商品の槽の深さは、51~59cmと幅がありました。本商品の槽の深さは59cmと容量にしては少し深めで、槽の下のほうの薄い衣類がやや取りにくいことも。とはいえ、パナソニック製は操作パネルが奥にあるため手前が薄く、大きく身を乗り出す必要はなさそうです。
最後に、1回あたりの洗濯コストのかかりにくさの検証です。
水量計とワットモニターを接続し、開始から完了までに使用した水道量と電力量を算出します。水道代は1Lあたり0.24円、電気代は1kWhあたり31円としてそれぞれかかったコストを計算。合計18円を上限に、コストが安いものほど高評価としました。
1回あたりの水道代は約25.30円、電気代は1.24円と控えめ。合計約26.54円で高評価の基準とした24円はややオーバーしたものの、比較した同容量の商品と大差は見られませんでした。比較した全商品の平均値が29.56円(※執筆時点)であったことをふまえても、悪くない結果といえます。
年間の稼動コストに置き換えると9,686円で、毎日洗濯をする家庭でもコストはかさみにくいといえます。ただ、上位商品にはより節約効果が期待できるものも。比較した同メーカーの「NA-FA7H1」は、1回あたり21.72円とより安価だったので、気になる人はチェックしてみてください。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
156,090円
(最安)
販売価格:156,090円
ポイント:0円相当
送料無料
(39,763件)
156,090円
(最安)
販売価格:156,090円
ポイント:0円相当
送料無料
(9,620件)
160,980円
(+4,890円)
販売価格:160,980円
ポイント:0円相当
送料無料
(467件)
何より大切なのは、設置する場所の寸法を確認すること。事前に測定し準備をしておかないと、搬入できないという事態も起こりえます。設置場所はもちろん、廊下やドアの幅にも注意しましょう。一般的に、搬入には本体幅プラス10cmのゆとりが必要とされています。購入前に搬入で通る場所の広さを測っておきましょう。
防水パンを設置しているなら、防水パンの奥行と内寸も確認してください。ほとんどの機種は収まりますが、まれに設置できないものもあるため注意が必要です。なお、本品が設置可能な防水パンのサイズは、奥行(内寸)540mm以上です。
フタを開けた際の高さもチェック。洗濯機の上に棚などがあると、フタが引っ掛かる可能性があります。とくに、フタが折れ曲がらない洗濯機の場合、適切なスペースが確保できるか念入りに確認してください。
パナソニック インバーター洗濯乾燥機 NA-FW10K2は、全国にある家電量販店や、各量販店が運営するオンラインショップで販売されています。実物を見て決めたい人は、取扱店舗が近くにないか探してみてください。
また、楽天市場やYahoo!ショッピングといったECサイトでも取り扱いが多数。値段はショップによってばらつきがあります。ポイントや送料なども加味しながら、お得に買えるところを探してみましょう。
最後に、汚れの種類を問わずしっかり落とせた商品をご紹介します。
アクアのAQW-P7Nは、コスパ重視の人におすすめ。本体価格は約50,000円と比較したなかでは低価格ながら、洗浄力が高く標準コースで5種類の汚れがすべてが薄まりました。投入口が広いので洗濯ものを出し入れしやすいうえ、プラスチック製の糸くずフィルターでお手入れも簡単にできます。
食べこぼしが多いなら、東芝のAW-8DH3をチェック。実際に洗濯したところ、標準コース・つけおきコースともとくに卵やカレーの汚れをよく落としました。どの汚れもある程度は落とせて洗浄力は十分です。お手入れもしやすく、すすぎ水を使用した自動槽洗浄機能があるため、水道代が追加でかからないのが魅力です。
洗濯容量 | 7kg |
---|---|
種類 | 全自動洗濯機(簡易乾燥あり) |
乾燥容量 | |
ヒーター乾燥の種類 | 風乾燥 |
乾燥方式 | |
糸くずフィルターのタイプ | プラスチック |
設置可能な防水パンの奥行(内寸) | 540mm以上 |
乾燥フィルターのタイプ | |
設置可能な防水パンの幅(内寸) | 不明 |
フタから背面までの奥行(フタ折れ時) | |
洗濯から脱水までの電気代 | 1.68円 |
洗濯乾燥時標準コース目安時間 | |
洗濯から乾燥までの電気代 | |
洗濯時標準コース目安時間 | 37分 |
手前から槽までの距離 | 70mm |
風呂水対応 | |
槽の深さ | 520mm |
洗濯時の運転音. | 53.47dB |
投入口の幅 | 450mm |
洗濯時の運転音 | 53.00dB |
投入口の奥行 | 325mm |
予約タイマー機能 | |
予約タイマー. | ◯ |
チャイルドロック | |
本体背面からの出代 | |
脱水時の運転音. | 65.67dB |
フタを開けた時の高さ | 1304mm |
脱水時の運転音 | 65.00dB |
乾燥時の運転音. | |
フタを開けた時の高さ(折りたたみ時) | |
乾燥時の運転音 | |
ほぐし脱水機能 | |
自動おそうじ機能 | |
1kgあたりの使用水量 | 24.4L |
自動槽洗浄機能 | |
洗剤・柔軟剤自動投入機能 | |
温水洗浄機能 | |
シワ取り機能 | |
つけおきコース | |
槽洗浄コース | |
毛布コース | |
槽乾燥コース | |
お急ぎコース | |
部屋干しコース | |
除菌・消臭コース | |
インバーター搭載 | |
スマホ連携機能 | |
AIセンサー機能 | |
本体幅 | 520mm |
幅(手掛け・排水ホースを含む) | 560mm |
奥行 | 540mm |
高さ(給水ホース取付部を含む) | 980mm |
重量 | 35kg |
タンク容量 | |
透明窓あり | |
本体下部幅 | 520mm |
本体下部奥行 | 533mm |
本体下部高さ | 33mm |
標準使用水量 | 約113L |
洗濯時消費電力量 | 90Wh/110Wh(50Hz/60Hz) |
乾燥時消費電力 | |
洗濯時消費電力 | 320W/380W(50Hz/60Hz) |
洗濯乾燥時消費電力量 | |
電気代(目安) | |
水道代(目安) | |
風呂水ポンプ付き | |
タイプ | 縦型 |
特徴 | ガラストップ |
業務用 |
洗濯容量 | 8kg |
---|---|
乾燥容量 | 3kg(風乾燥) |
糸くずフィルターのタイプ | プラスチック |
良い
気になる
設置可能な防水パンの奥行(内寸) | 510mm以上 |
---|---|
洗濯から脱水までの電気代 | 2.79円 |
洗濯時標準コース目安時間 | 39分 |
手前から槽までの距離 | 93mm |
風呂水対応 | |
槽の深さ | 540mm |
洗濯時の運転音. | 53.10dB |
投入口の幅 | 400mm |
投入口の奥行 | 305mm |
脱水時の運転音. | 52.40dB |
洗剤・柔軟剤自動投入機能 | |
ほぐし脱水機能 | |
温水洗浄機能 | |
槽洗浄コース | |
槽乾燥コース | |
部屋干しコース | |
除菌・消臭コース | |
AIセンサー機能 | |
スマホ連携機能 | |
インバーター搭載 | |
本体幅 | 535mm |
幅(手掛け・排水ホースを含む) | 600mm |
奥行 | 569mm |
高さ(給水ホース取付部を含む) | 980mm |
重量 | 41kg |
本体下部幅 | 551mm |
本体下部奥行 | 507mm |
本体下部高さ | 90~105mm |
東芝 ZABOON AW-8DH3を徹底レビュー!実際に使ってわかったメリット・デメリットは?
コンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。