日立 タテ型洗濯乾燥機 BW-DX100Hをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

ワイシャツは、湿り気がなくしっかりと乾いていました。乾き具合はドラム式乾燥機にも劣りません。

なお、ワイシャツに関しては、比較した約9割の商品でしっかり乾かすことができていました。薄手のものであれば、基本的にどの縦型洗濯乾燥機でも十分乾かせるといえるでしょう。

ただし縦型洗濯乾燥機は、ドラム式と比べると全体的にシワがつきやすい傾向があります。本商品も例にもれず、乾燥させたあとは画像のとおりシワが目立ちました。乾燥後のアイロンがけは必須でしょう。

チノパンもしっかり乾きました。比較したほかの商品が乾かし切れなかったポケットの中やチャックの裏地といった厚みがある部分も、まったく湿っていません。

比較したなかでチノパンをしっかり乾かせたのは、本商品を含めて全体の約2割の商品のみ。乾燥力でほかの商品と差をつけました。

シャープ・日立・パナソニックなど各メーカーの商品を比較しましたが、乾燥力が高かったのは、いずれも乾燥容量が5kg以上の商品です。厚手の衣類をきちんと乾燥できる商品を探しているなら、乾燥容量にも注目してみてくださいね。

一方、パーカーはポケットやフードがかなり湿った状態でした。水分量も19.55%と、比較したなかでも多く残っています。

ただし、比較した約8割の商品もパーカーを完全に乾かすことはできていません。多くの縦型洗濯乾燥機で、パーカーのポケットやフードの乾燥は難しいと考えてよいでしょう。

なお、同じ日立でも2023年モデルのBW-DX100Jは、パーカーのフード裏までしっかり乾かして高評価を獲得しています。ほかのメーカーでも乾燥容量5kg以上かつヒーターで乾燥させるモデルは、高い乾燥力を発揮する傾向がありました。

標準コースで洗浄したところ、高い洗浄力を発揮しました。画像を見ると、下段中央のカレーによる汚れが残ったものの、ほかの汚れはかなり薄まっていることがわかります。比較したなかでも、幅広い汚れに強力にアプローチできていました。

とくに、左下の皮脂汚れの落ち具合は、比較した商品のなかでもトップクラス。比較したほかの商品の多くは、標準モードだけだと皮脂汚れを完全に落とせませんでした。本商品は、部活動や外回りの仕事など、汗をかく機会が多い人におすすめです。

また、比較した約4割の商品が苦戦した口紅汚れもほぼ落とせています（画像右下）。「洗浄力があまりない」という口コミもありましたが、標準モードでも食品の油汚れ以外はかなりきれいになりました。

温水洗浄コースを使用したTシャツは、標準コースでは落ちにくかったカレー汚れまで、しっかり落とせました（画像下段中央）。比較した商品の半数ほどは、温水やつけおき洗浄でもカレー汚れを落とせなかったので、本商品の温水洗浄は強力だといえます。

泥・卵・口紅の汚れも、標準モードを使用したときよりも落とせました（画像右上・左上・右下）。温水洗浄を使用することで、よりパワフルに汚れにアプローチできるでしょう。

温水洗浄コースを設定すると洗濯時間は長めになるので、時間に余裕があるときに使ってみてくださいね。

乾燥フィルターは袋状で、奥の縫い目にゴミが溜まりやすいため、きれいにするのに苦労しました。説明書では、袋を裏返して掃除機で吸うか水洗いを推奨していますが、乾燥するたびにお手入れが必要なパーツだけに手間がかかるのはネックです。

比較したなかでも乾燥フィルターに袋がないタイプの商品は、ホコリが1つの塊としてまとまりやすく、フタをひっくり返すだけでホコリがすっきり取れました。乾燥機能を使う機会が多い人は、フィルター形状も考慮するとよいでしょう。

なお、使用後に自動で槽乾燥を行う機能は搭載していません。カビ対策をしたい場合は、手動で「槽乾燥コース」を設定しましょう。比較したなかで自動槽乾燥機能を搭載していた商品は、全体の約2割と少数派でした。

洗濯槽の中にある糸くずフィルターはプラスチック製のため、お手入れが簡単です。比較したなかでもフィルターが布製のものは、ゴミ捨て時にフィルターを手でひっくり返す必要がありました。本商品は、フタをスライドさせるだけで大きく開きます。

菌の繁殖や黒カビ対策として、自動槽洗浄機能を搭載しているのもメリットです。比較したほかのメーカーの商品はすすぎ水を使用することが多いなか、本商品はきれいな水道水を使用した自動槽洗浄ができますよ。

洗濯槽の汚れやにおいが気になる場合は、「槽洗浄コース」が便利です。洗濯槽用の塩素系漂白剤を用意しましょう。高水位のつけおき洗いで、洗濯・脱水槽に蓄積された石けんかすや汚れを洗い落とす効果を謳っています。

実際に使ってみると、洗濯ものを取り出しやい構造でした。投入口の奥行は28.0cm・幅39.0cmと広く、洗濯ものを取り出すときに腕が当たることは少ないでしょう。

一方、槽の深さは56.5cmと深く、本体手前から開口部までの長さは11.0cmあります。背の低い人は、槽の底の衣類まで手が届きにくい場合もあるでしょう。

比較したなかには、同じ洗濯容量でも槽の深さが51.0cm・本体手前から開口部までの長さが8.5cmとコンパクトな商品も。背の低い人は、槽の深さに着目してみてくださいね。

＜検証結果＞

1. 投入口の奥行き｜28.0cm
2. 投入口幅｜39.0cm
3. 槽の深さ｜56.5cm
4. 本体手前から開口部までの長さ｜11.0cm