エプソン ホームプリンター EW-M754TWは、リモートワークで印刷する機会が多い人におすすめ。カラー印刷1枚あたりのコストは3.2円とかなり安く抑えられました。比較したカートリッジ式のプリンターはインク代が高い傾向がありましたが、こちらはエコタンク式を採用。「ランニングコストが抑えられる」との口コミどおり、使うほどお得になるといえます。機能面も充実しており、自動電源オン機能・ハガキの自動両面印刷・スマートスピーカー接続などに対応。印刷のたびに電源をつけたり、両面印刷の設定をしたりする手間がなく、スマホから直接印刷も可能です。タッチ式の液晶画面で操作がしやすいうえ、エラーの原因や対処法が大きく表示される点も魅力といえます。印刷スピードはトップクラス。A4コピー用紙の印刷はモノクロ10枚で約1分、カラー10枚で約94.33秒でした。はがき用紙の光沢面に写真を5枚印刷するのにかかった時間は平均152.67秒。どれも全商品の平均値よりかなり速いスピードで印刷できたため、「印刷スピードが格段に速くなった」との口コミにも納得です。印刷の質も申し分ありません。写真印刷は赤の発色に違和感があったものの、それ以外の発色はかなりきれいに仕上がりました。写真屋で印刷したものには少し劣りますが、解像度が高く人にも渡せるレベルです。文書印刷は白抜き文字で掠れが強く出ましたが、黒文字の大きいサイズであれば複雑な漢字もきれいに印刷できるでしょう。静音性もおおむね良好。プリンターから1m離れた場所で音を測定したところ、平均64.43dBでした。比較したなかには平均70dBを超える商品があったことをふまえると、稼動音が気になることは少ないでしょう。ランニングコストを下げつつ作業効率もあげられるので、インクジェットプリンター選びで迷った際はぜひ購入を検討してくださいね。<おすすめな人>大量にプリントするなど、インク代をできるだけ抑えたい人印刷音が気になりにくいものがほしい人スピーディに印刷したい人<おすすめできない人>白抜き文字を多く使った文章を印刷することが多い人
エプソン カラリオ プリンター EW-052Aは、購入費用を抑えられる点は魅力ですが、操作性や印刷スピードを重視する人には不向き。液晶モニターがなく、エラーが出たときに原因を特定しにくい点が気になります。本体操作もボタンのみで行うため、比較したタッチパネル式の商品と並ぶと直感的には操作しにくいでしょう。印刷速度が遅いのもネック。A4コピー用紙10枚をモノクロで印刷するのに1分34秒かかり、比較した全商品の平均約1分19秒(※2024年10月時点)を上回りました。カラー印刷10枚は約3分33秒、写真印刷は5枚で5分58秒と遅く、「印刷に時間がかかりすぎる」という口コミは否定できません。写真印刷のクオリティも高いとはいえず、全体的に粒状感があり元データより解像度は低めです。発色の面では、彩度が高いので見栄えよく見えるものの、黒系の色が意図する色と少しズレている印象でした。インク数が4つと少ないためか、6色タイプの商品と比較すると細かい色の表現は苦手といえます。一方で、文書印刷の品質は高評価。複雑な「鷹」の文字を黒文字と白抜き文字で印刷したところ、10pt以上であれば、かすれ・滲みともにほぼ見られませんでした。稼動音も約64.6dBと比較した商品内では控えめ。スタート時のガラガラした音は大きめでしたが、そこまでうるさくは感じないでしょう。本体価格が約10,000〜12,000円(※2024年10月時点・ECサイト参照)と安く、カラー印刷1枚あたりのコストも15.2円とコンビニの50円よりも経済的です。コストを極力抑えたい人にはおすすめですが、本体が安いぶん自動両面印刷・自動電源オンといった機能はありません。便利な機能や操作性・写真プリントのきれいさにこだわる人は、ほかの商品も検討してみてください。<おすすめな人>初期費用を1万円台前半に抑えたい人文字印刷メインで使いたい人<おすすめできない人>操作やエラー確認を、液晶モニターで楽に行いたい人印刷スピードにこだわる人写真をきれいにプリントしたい人
ブラザー プリビオ インクジェット複合機 DCP-J528Nは、低コストで写真をきれいに印刷したい人におすすめです。実際に風景・人物の写った写真を印刷すると、なめらかな色のグラデーションが確認できました。全体的にイエロー寄りの色味ではあるものの、比較した一部の商品のように違和感を覚えるほどではありません。解像度も十分で「きれいに印刷できる」という口コミにも納得です。カラー印刷1枚あたりのコストは9.9円。比較した商品の平均額12.8円(※2024年10月時点)を下回り、ランニングコストを抑えられます。写真の印刷にはやや時間かかかるものの、A4用紙の印刷に時間がかからなかったのもポイント。モノクロではA4用紙10枚の印刷に約53秒、カラーではA4用紙10枚の印刷に約124秒しかかからず高評価を獲得し、「印刷に時間がかかる」という口コミを払拭しました。タッチ操作に対応した液晶ディスプレイを搭載し、使いやすさも良好。比較した商品の半数近くがタッチパネルに対応していないなか、こちらは直感的な操作が可能です。エラーが起こっても内容や対処方法を画面で確認でき、スムーズに対応できるでしょう。SDカードから直接印刷できるのも利点。Air PrintやMopriaなどのモバイルプリントサービスにも対応し、カメラやスマホのデータを簡単に印刷できます。気になったのは、文字印刷のクオリティが高いとはいえない点。「鷹」のような複雑な漢字は、14pt以上の大きなサイズでなければ掠れや滲みが目立ちました。細かな文字が羅列する書類の印刷には向いていません。加えて、稼働音が平均73.17dBと大きいのもネック。とくに印刷前のガラガラ音が気になりやすく、「紙送り音が少しうるさい」という口コミに一致します。1万円台とお手頃な価格帯でありながら、写真印刷では高価格機に劣らない質の高さを発揮。「4色インクできれいに、お得にプリントできる」という謳い文句にも納得です。とはいえ、仕事の大切な資料を印刷したい人や、静音性にこだわる人はほかの商品をチェックしてみてくださいね。価格は2024年10月時点、公式サイト参照<おすすめな人>写真印刷のクオリティににこだわる人1万円台で購入できるものを探している人<おすすめできない人>文書印刷のクオリティにこだわる人音が静かなものがほしい人
brother プリビオ インクジェットプリンター
ブラザー プリビオ インクジェットプリンター DCP-J4143Nは、資料をたくさん印刷する人におすすめです。「インクが長持ちしない」という口コミに反し、カラー資料1枚あたりのコストは約4.1円とかなり安め。比較した同じインクジェット式のなかには、本商品の2倍以上かかるものもありました。最大20枚の原稿を自動で読み取れるADF機能や、ワイヤレス接続などの機能もあり、ビジネスでの使用に向いています。「印刷が早い」との口コミどおり、待ち時間も短めです。モノクロ印刷60秒・カラー印刷52秒とスピーディでした。写真プリントはとくに早く、5枚の印刷がわずか57秒で完了。比較した商品の約半数が200秒以上かかったのに対し、頭ひとつ抜ける早さです。ただし、自動電源オン機能はなく、印刷前に自分で電源を入れなければなりません。モノクロ・カラーともに発色が薄いのも気がかりです。印刷物を見たモニターは「見やすい発色とはいいづらい」「黄色いグラフの白い文字はとても見にくい」などと指摘。色で塗りつぶされた箇所は白い縦線が入り、注釈などの小さな文字の視認性にも欠けました。写真プリントは文書の印刷より得意で、単独で見れば十分なきれいさです。4色インクゆえに6色インクの商品より色の再現性が低く、肌の色はやや白っぽいものの、年賀状の印刷には使えるでしょう。モニターからは、「遠くの建物、木の枝部分まで細かく表現されている」などと精細さが評価されました。販売価格は執筆時点で税込40,700円(※公式サイト参照)と高価格帯ですが、ランニングコストが低く頻繁に印刷するならコスパのよい商品です。とはいえ、「カラー部分は鮮やかさが足りない」と指摘されていたように、印刷品質は高いとはいえず。プレゼンや取引先への資料を印刷したいなら、ほかの商品を検討してみてくださいね。
CANON PIXUS TS8630は、高品質な写真印刷ができる6色インクの商品をお探しの人におすすめです。「写真印刷の色が暗い」との口コミに反し、6色インクで細かな色の違いをしっかり表現できるのが特徴。実際に印刷物を見たモニターからは発色のよさが好評でした。遠くの景色や人物の髪の毛までつぶさず正確に印刷し、比較したなかでも写真品質の高かったキヤノン製品と比べてもトップクラスの美しさです。使い勝手の面でもハイスペックモデルらしい充実の機能が満載。比較したうちの3分の1ほどにしか搭載されていなかったSDスロットに対応し、カメラから抜いたデータを直接印刷できます。自動両面印刷や珍しいディスクレーベルプリントも備え、幅広いシーンで活躍するでしょう。商品によって大幅に差が出た印刷速度も、比較したなかでは速めでした。10枚の印刷物ならモノクロで83秒、カラーで108秒で印刷できます。5枚の写真印刷は181秒で、メーカーが高速化を謳ったとおりの実力といえるでしょう。自動電源オン機能にも対応し、スマホやPCから指示するだけで本体に触れずに印刷できるのも時短に繋がります。文書プリントもきれいな仕上がりです。特に発色に優れており、モノクロ・カラー印刷ともに視認性の高いくっきりはっきりした印象の資料が作れます。カラー印刷では同系色の色の違いが遠目でも判別できるほどでした。一方で、精細さ・正確さにはやや欠ける部分があり、モニターからは「ぼやけやかすれが気になる」という感想が挙がっています。インクのランニングコストがカートリッジ式としては安いのも利点です。L版写真は1枚22.9円で印刷できるため、お店で印刷するよりもコストを抑えられるでしょう。同社の大容量タンク式にはL版写真を6円程度で印刷できるG3370BKもありますが、写真印刷では品質の高さと安さの両立は難しいため、導入する目的に合わせて選ぶことが大切です。公式サイトの本体価格は税込32,450円(※執筆時点)。本体価格を安く抑えやすいカートリッジ式ながら、ハイスペックモデルのため大容量タンク式並みの価格帯です。しかし、ランニングコストは比較的安いため、高い写真印刷品質を期待するなら候補のひとつになるでしょう。仕事用に大量印刷が必要な人は、ほかの商品をチェックしてみてください。
ブラザーのDCP-J987Nは、印刷スピード・ランニングコストを重視する人におすすめです。今回検証したほか商品と比べてみても印刷速度がとても速く、スムーズにプリントできました。コストも1枚あたり約15.7円と安く、気兼ねなく使い続けられるでしょう。また、給紙不良・目詰まりなどのトラブルがないのも評価したいポイント。文字や線についても、つぶれることなくシャープに仕上がりました。一方、色彩の再現性はいまひとつです。マゼンダ・イエローが強い傾向にあり、夜景写真の暗部が赤みがかってしまったり、景色写真の黄色味が強く出てしまったりと、クセが際立つ結果となりました。また、連続で印刷すると100枚ごとに線が入ってしまうので、定期的にノズルチェックなどのメンテナンスを行うことをおすすめします。パネル画面が小さめでタッチしにくく、ハガキ・写真のセットに手間がかかるのも気になりました。とはいえ、ADF・自動両面プリントといった機能や、コスパの高さは見逃せないポイント。写真よりも書類をよくプリントするなら、候補に入れてみてはいかがでしょうか。