お金が必要になったときに手軽に借りられて便利なカードローン。現在無職の人のなかには、お金が必要になりカードローンで借りたいと考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、カードローンは短期間でお金を借りられる方法であるものの、無職でも審査に通るのかどうかは疑問に思いますよね。
そこで今回は、無職が借りられるカードローンはあるのかについて解説します。さらに、無収入のニートでもお金を借りられる方法も紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
法人向けの資産相談業務やグループ企業の経営管理、分散金融市場における資産運用事業を手がける。その他、大手のビジネス系メディア「マネー現代:講談社」「ITmediaビジネスオンライン」「四季報オンライン」等で執筆も行っている。 OKOSUMO(公式サイト):https://okosumo.com/ Twitter:https://twitter.com/full_tangent
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
収入が一切ない完全な無職の場合は、カードローンを利用してお金を借り入れるのは難しいのが現実です。
カードローンを利用するためには必ず審査を受けなければならず、調査した34社のカードローンすべてで審査条件には安定した収入があることを必須条件としていました。当然業者側はお金を回収しそびれるわけにはいかないため、審査を通してきちんと借金を返済する能力がある人かどう
つまり、安定した収入がない無職の場合は、返済能力がないと審査で判断されるため、カードローンの審査に通るのはほぼ不可能といえます。
ただし、会社に正社員として勤めているわけではなく、アルバイトやパートであれば無職には該当しないため、一定の稼ぎがあればカードローンで借り入れをすることができます。
カードローン以外にも、コロナ禍などで生活が苦しい人向けの公的な融資制度もあるので、一度チェックしてみましょう。
以下では、無職であってもカードローンを借りられる可能性のある人の特徴について解説します。
収入のない専業主婦(夫)でも、配偶者に安定した収入があれば配偶者貸付を利用してお金を借りられるケースがあります。
配偶者貸付とは、配偶者の同意を得た場合、本人の年収が少なくても配偶者の年収と合わせた総収入をもとに借入れができる仕組みのこと。配偶者の収入から返済することになるため、配偶者の同意が必ず必要になります。また、申込者の本人確認書類に加えて、配偶者の本人確認書類・収入証明書の提出が必要となるため、早めに相談しておきましょう。
無職の年金受給者の場合は、70歳くらいまでならカードローンを利用してお金を借りられる可能性があります。カードローン各社は申し込む人の条件として年齢制限を設けており、対象は20〜70歳であることがほとんどです。
とはいえ、年齢制限の上限を60歳未満としているカードローン会社もあるため、必ず定められている年齢の範囲を確認して自身が申し込み対象となるものを選びましょう。
年齢制限の対象範囲内であったとしても、年金受給者は仕事をして安定した収入を得ている人よりも審査に通りにくい傾向にあります。年齢制限をクリアすれば必ず審査に通るというわけではないので、注意してください。「年金受給者でも利用可能」と書かれているカードローンに申し込んだり、希望融資額をできるだけ低くして申し込んだりするのがおすすめです。
以前は年金担保貸付制度がありましたが、2022年3月末で新規受付を終了しているので、年金受給者が借り入れする選択肢は狭くなっています(参考:厚生労働省)。
無職で収入のない人は、カードローンを利用してお金を借りるのは難しいのが現状です。しかし、お金を借りる方法がないわけではありません。状況に合わせてお金を借りられる方法を以下で解説するので、参考にしてみてください。
現在失業中の人や障害のある人、働いているものの著しく低所得の人、母子家庭や父子家庭の人など、生活に困窮している人を対象に国が公的に設けている融資制度があります。それを利用すれば、無職の人でもお金を借りることが可能です。
国の制度であればカードローンよりも低金利で利用できるので、該当するものがあるなら一度利用を検討してみましょう。
一例を挙げると、新型コロナウイルスの影響によって、収入が減少したり失業したりした人に向けて生活費用を貸す総合支援資金というものがあります。貸付上限額は2人以上の世帯で月20万円以内、単身世帯は月15万円以内で、貸付期間は原則3か月以内です。措置期間は1年以内、償還期限は10年以内で、貸付利子は無利子で保証人は不要という特徴があります。
また、母子父子寡婦福祉資金貸付金は、ひとり親世帯がお金を借りられる制度です。20歳未満の子どもを扶養している場合に利用できます。事業開始金や修学資金など、資金の種類によって限度額は異なり、保証人がいれば無利子で融資を受けることが可能です。
ほかにも、無職でも求職中なら受けられる求職者支援資金融資などもあるので、安全性が高く金利の低い方法でお金を借りたいという人は、国の制度をチェックしてみてください。
新型コロナウイルスの影響で収入が減少しているのなら、生活福祉資金貸付制度もチェックしてみてください。
生命保険に入っている無職の人は、契約者貸付制度を利用できるケースがあります。契約者貸付とは、契約を解約した場合に戻ってくる解約返戻金を担保にすることで、保険会社から融資を受けられるものです。
契約中の保険を解約する必要はないので、保障は継続されます。上限金額は解約返戻金の7〜8割程度であることが多く、戻ってくるお金が多くなるプランを契約している人ほどたくさんお金を借りられるのが特徴です。
金利は保険会社によって異なりますが、2〜6%とカードローンよりも低い傾向にあるため、無職の人でも負担を抑えながらお金を借りることができます。ただし、利息は複利で計算されるので、元金と利息の合計額が毎年膨らむことには注意しましょう。
また、契約者貸付を利用してお金を返済しなかった場合は、返済義務に加えて保険を解約される可能性があります。契約者貸付を利用しているあいだに保険金が支払われる状況になった場合は、保険金から借り入れ金額が引かれるため注意が必要です。
内定先が決まっている学生は、内定者専用ローンが利用できます。内定者専用ローンは、アルバイトをしておらず収入のない学生も申し込むことができ、生活費用や就職前の引越し資金、卒業旅行費用などを借りることが可能です。
内定者専用ローンでは、初任給が支給される月まで最長6か月間は利息の返済のみでOKなものも。つまり、今お金がなくても働き始めて毎月給料が入ってくるようになってから返せるため、安心感のある商品といえます。
また、内定者専用ローンの金利は5%前後と、カードローンよりも低いものが多い傾向にあるのも魅力。上限金額は100万円ほどで、まとまったお金が必要な人も利用しやすいのが特徴です。内定者専用ローンを提供しているのは信用金庫や労働金庫で、年齢制限はだいたい18〜30歳に設定されているものが多い傾向にあります。
注意点は、居住地や勤務先によって利用可否が変わることです。たとえば、東海ろうきんの内定者向けローン「みらいず」であれば、愛知県や岐阜県、三重県内に居住し勤務することが決まっている人でなければ申し込めません。内定通知書など内定先が決まっていることを証明する書類の提出が必要な点も、理解しておきましょう。
内定者で、学生向けのローンが利用できない場合、たとえば車の購入費用なら、家族から借りるか、カードローンでまずは安い中古車を入手する方法を検討してみましょう。
失業して無職になることが確定していても、有休消化や事前通達などであと1日だけでも会社に在籍するような場合は、消費者金融でお金を借りるのがおすすめです。
消費者金融には安定した収入がある人しか申し込めないため、収入のない無職の人は本来利用できませんが、1日でも会社に在籍していれば収入があるとみなされ融資を受けることができます。
消費者金融のなかには、即日で審査をしてスピーディーに借り入れができる会社も。会社によっては、最短25分ほどで審査が完了するところもあり、失業前ギリギリでもお金を借りることが可能です。
ただし、消費者金融は金利が18%前後と高い傾向にあり、返済総額が大きくなりやすい点には注意しなければいけません。また、借入上限額は300〜800万円ほどですが、総量規制の関係から収入の1/3以上借りることは不可能です。
以下で即日融資可能なカードローンを紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
クレジットカードを所持している場合は、無職の人でもキャッシングを利用して現金を借り入れることが可能です。
クレジットカードにはショッピング機能だけでなく、現金を引き出せるキャッシング機能も備わっています。事前にキャッシング枠の利用申請を行っていれば、収入がない期間でもATMからお金を引き出すことが可能です。
ただし、クレジットカードを持っていてもキャッシング枠が付帯していなければお金を借りることはできません。キャッシング枠を付帯させるためには、年収や勤続年数を確認する審査を受ける必要があります。
新たに枠の設定を申請する場合、無職の人は審査に通らない可能性が高いので、収入のあるあいだにクレジットカードのキャッシング枠を申請しておきましょう。
無職で収入がなくても、マンションなどの不動産を所有している場合は、不動産担保ローンが利用できます。
担保があるローンなので、一般的なカードローンよりも金利は低めな傾向に。また、上限額が1億円以内など高く設定されることが多く、資金の用途も指定されていないため大きな買い物や子どもの学費にお金を充てることもできます。
借入期間は20年前後など長めに設定されるため、返済計画を立てやすいのもメリットです。ただし、返済が困難になった場合は担保にしていた不動産を売却しなければならないため、注意する必要があります。
無職であってもお金を借りられる方法はいくつかあるので、利用できるものを検討するのがおすすめです。ただし、無職の人がお金を借りるときは、注意しなければならないポイントがあります。以下で確認しておきましょう。
お金がなくて困っている無職の人でも、カードローンの審査に通りたいからと何社も申し込みをしてはいけません。むやみに複数社へ借り入れの申し込みをすると、申し込みブラックになる可能性があるため注意が必要です。
カードローンの新規申し込みを行うと、カードローンを提供している会社が信用情報機関に照会をかけます。複数社のカードローンに申し込んだ場合、信用情報機関に残っている申し込み履歴を見られ、何社にも借り入れを申し込むほどお金に困っている、審査に何度も落ちていて返済能力がないと判断され、より審査に通りにくくなるのが現状です。
申し込み情報が信用情報機関に登録されるのは6か月間が一般的といわれているため、短期間で何社も続けて申し込むのは控えましょう。お金を借りたいからとたくさんのカードローンに申し込むのではなく、国の制度やキャッシングなどを利用するか、アルバイトなどで収入を得てからローンに申し込むことをおすすめします。
無職の人でもお金を借りられる方法を探すと、「審査なし」「無職でも貸します」と主張する業者にたどりつくことがありますが、絶対に手を出さないようにしてください。
本来お金を借りられるのは、収入と返済能力がある人のみです。収入がなく返済能力があるかどうか疑わしい無職の人に審査なしで融資しようとするのは、闇金業者しかありません。
闇金業者は、賃金業に必要な登録をせずに許可なく運営しているため、法外な金利を設定して強引な取り立てをしてきます。無職でも問題なくお金を借りられるという甘い言葉に釣られず、国の制度やキャッシングなどを利用しましょう。
闇金とは、単純に無登録の消費者金融のことを指しており、今では強引な取り立てをする闇金はいません。反対に、最近では親切さがウリのソフト闇金が増えているので注意してください。
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