効率よく作業できるように熱回復力を追求していると謳う、太洋電機産業 goot 鉛フリーはんだ対応デジタル温調はんだこて PX-280。インターネットでは「温度が上がるスピードが早い」「握りやすく使いやすい」と評判ですが、実際のところ口コミどおりなのか気になりますよね。
そこで今回は、太洋電機産業 goot 鉛フリーはんだ対応デジタル温調はんだこて PX-280を含むはんだごて全10商品を使って、予熱時間の短さ・こて先温度の安定性・はんだ付けのしやすさ・機能・付属品の充実度を比較してレビューしました。購入を検討している人はぜひ検討してくださいね!
DIYアドバイザー・DIY工作アドバイザー・日曜大工士。乙種第4類危険物取扱者免状を取得しているほか、フォークリフト運転技能講習を修了。2023年まで、ホームセンターの資材館の販売員として電動工具・建築資材・農機具などの接客に従事。現在はマイベストにて、インパクトドライバーや丸ノコなどの電動工具を中心に徹底的に検証。メーカーや価格を問わず、ユーザーが「買ってよかった」と感じられるようなコンテンツ制作に日々努めている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
太洋電機産業 goot 鉛フリーはんだ対応デジタル温調はんだこて PX-280は、こて先の温度を細かく調整したいはんだ付け経験者におすすめです。デジタル表示窓があり、1℃単位での温度調整が可能。比較したダイヤル式の商品は、50℃単位などざっくりとした調整しかできなかったなか、細かく制御できるので精密な作業に向いています。
予熱の速さも魅力です。比較した商品の平均が2分19秒(※執筆時点)だったのに対し、倍以上速い56秒で予熱が完了しました。1回はんだ付けを行うと3秒程度待たないと温度が戻らなかったものの、はんだの溶着も問題なし。LED灯で温度が上がったことがわかりやすく、失敗しにくいでしょう。
実際に使用した経験者5人からは、持ちやすさも好評でした。グリップに滑り止めはありませんが、モニターからは「ペン持ちしやすい」「ほどよい太さ」などの声が。こて先の熱も感じず、効率よく作業が進められます。
ただし、比較したほかの商品のようにスタンド・交換用こて先・はんだなどは付属しません。別途購入する必要があるため、ひととおり揃えたい初心者よりは、買い替えを検討中の人やこだわって道具類を揃えたい人向けといえます。
とはいえ、付属品が少ない以外に気になる点はありません。謳い文句どおり効率よく作業ができるので、高性能なものがほしい経験者にぴったり。趣味や仕事など、さまざまな用途に使えるので、ぜひ購入を検討してみてくださいね。
そもそもはんだごてとは、電子工作や電子機器の修理に使用されるアイテムです。「はんだ」という金属を用い、金属同士を接合させます。ガラスと金属を接合させるステンドグラスの制作などにも活用でき、部品を変えることで趣味の幅が広がりますよ。
今回ご紹介するはんだごては、ひと目で温度がわかるデジタル表示窓が搭載された商品。ボタン操作で200~500℃まで1℃単位で温度調整ができ、材料に合わせて適した温度で作業ができます。
販売元は、goodブランドとしてはんだ付け関連の商品を手掛けている、太洋電機産業です。
全長は219mm、重さは70g。消費電力80Wの電源コード式で、コードの長さは1.5mです。ヒーター通電のLEDランプがあり、ON/OFFの状態がパッと見てわかりますよ。温度などの設定を管理者以外が操作できないよう、キーロック機能も搭載されています。
振動を検知して、スリープ・スリープ解除ができるのも魅力。作業中に手を止めるときはこて先の温度を一時的に下げ、空焼きを防止して長寿命化させていると謳っています。一定時間で自動的に電源をOFFにする機能があり、無駄な電力消費を抑えられるのもうれしいですね。
こて先温度計との誤差をデジタル補正できるのもメリット。デジタル表示とこて先温度計に誤差が出ている場合、CAL機能で設定を調整できます。精密さが求められる作業にも活用しやすいですよ。
安全性に配慮し、起動モードの設定も変えられます。通常時はコンセントを繋ぐと自動的に加熱がはじまりますが、機能をONにすればボタンを押してから予熱開始。こて先が熱いことに気づかず、やけどをしてしまうリスクが減るでしょう。
今回は、太洋電機産業 goot 鉛フリーはんだ対応デジタル温調はんだこて PX-280を含む、はんだごて10商品を実際に使用して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証は以下のとおりです。
まずは、予熱時間の短さ・こて先温度の安定性の検証です。
goot こて先温度計を使用し、こて先が340℃になるまでの時間・一度はんだ付けを行って再度340℃になるまでの時間を計測。作業前・はんだ付け後ともに素早く温度が上がった商品を高評価としました。
こて先が340℃になるまでにかかった時間は、わずか56秒。比較した商品の全体平均2分19秒(※執筆時点)を大幅に下回りました。
今回の比較で予熱が早い傾向があったセラミックヒーター式が採用されており、スムーズに準備が整います。スイッチを入れてすぐに作業をはじめられるため、サッと使いたいときに重宝するでしょう。
一方で、一度はんだ付けを行うと温度が上がるのに3秒かかりました。比較した商品の全体平均が1分36秒(※執筆時点)だったので、倍の時間がかかっています。
作業に適した温度に戻るのに少し時間がかかるため、連続して作業を行うと待たされる感覚があるかもしれません。
続いて、はんだ付けのしやすさの検証です。
はんだ付け経験がある男女5人が検証に参加し、実際にはんだ付けを行います。持ち手が熱くならないか・取り回しやすいかなどに着目し、総合的な使いやすさを評価しました。なお、検証にはSD-53(goot 鉛フリー電子工作はんだ)を使用しています。
滑り止めグリップは付いていませんが、太さが適度で手にフィットしました。「ペン持ちしやすい」などと好評で、モニター5人中3人から支持されています。持ち手に厚みがあるため、こて先の熱も感じませんでした。
コードの影響は若干受けるものの、それほどストレスなく取り回せます。比較した商品には、「コードが短くて場所を選ぶ」という意見が出たものもあったのに対し、「とくに気になる点はない」との回答がほとんどでした。
<持ちやすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
溶接も問題なく行えました。1人だけ「少しつきが悪い気がする」と答えましたが、ほか4人は「スムーズだった」と回答。こて先についたはんだも、拭き取れば問題ない程度でした。
比較した商品には、長めに置かないとくっつかなかったものもあったなか、サッと溶接できて作業がしやすいですよ。
<溶着しやすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
最後に機能や付属品について確認したところ、デジタル式の温度調節を備えているのみでした。詳細は以下のとおりです。
比較した商品には、スタンドやはんだ・スポンジなどが付属しており、すぐに使いはじめられるものも。必要なものをまとめて購入したい人よりも、用途に合わせて道具類をカスタムしたい人向けといえます。
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太洋電機産業 goot 鉛フリーはんだ対応デジタル温調はんだこて PX-280は、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトから購入ができます。
交換用のこて先部品やスタンド・こて先カバーなども販売しているので、あわせて購入を検討してみてはいかがでしょうか。
はんだごては、ポイントを押さえれば初心者でも扱えます。
まずは、はんだがこて先に乗るまで温めましょう。温度が十分に上がったら、こて先に残った古いはんだをスポンジで取り除き、作業温度まで上がるのを待ちます。
最後にこて先を接合部につけ、はんだを溶かして山形にすれば完了です。焦らず温度が上がるのを待って作業するのがポイントですよ。
最後に、付属品が充実している商品をご紹介します。
取り回しやすさで選ぶなら、USB充電式のベストワンのはんだごてがおすすめ。1分6秒と余熱時間が短いうえに、はんだ付け後もすぐに温度が戻り、効率よく作業が進みますよ。ペンのように持てるため、はじめてのはんだ付けにもぴったりです。購入時には、スタンドとはんだが付属します。
FEITAの電気はんだごてセットは、交換用のこて先が5種類も付属。スタンドやはんだもあるため、ひととおり道具を揃えたい初心者にうってつけです。滑り止めのグリップがあるうえに柄が細く、ペンのように楽々取り回せますよ。作業中のこて先の温度も安定していて、テンポよく進められます。
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