「長寿命を実現した」と謳うポータブル電源、Anker 535 Portable Power Station。インターネット上では「持ち運びが便利」「放電による残量減が非常に少ない」と評判です。一方で、「容量が少ない」という口コミも存在するため、購入するか迷う人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の8つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のポータブル電源とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ポータブル電源選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
アウトドア用品・自転車・スポーツ用品・PC本体・PC関連用品など、幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」をモットーに、コンテンツ制作を行なっている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Anker 535 Portable Power Stationは、最低限の充電用としてなら選択肢になりますが、災害時に備えるには物足りません。比較した商品にはACポートの定格出力が1,300W以上の商品もあったなか、こちらは500Wと少なめです。スマホ・ランタン・サーキュレーターといった小型家電には使えるものの、消費電力の大きな季節家電や調理家電には対応していません。
用途によっては「容量が少ない」と口コミのように感じる可能性も。実際にハロゲンヒーターを稼動させて実容量を測定したところ、402Whと少なめでした。比較したなかには1,200Wh以上の大容量モデルもあったのに対し、こちらは中容量モデル。夏場のキャンプ用に使いたい人には十分ですが、車中泊や3日以上の停電時にはやや力不足といえます。
一方で重量は7.6kgと軽く、「持ち運びが便利」という口コミにも納得。持ち手がついているので、女性でも移動させやすいでしょう。別売りのソーラーパネルを購入すれば、太陽光で再充電できるところも魅力。ポータブル電源を充電しながら家電に給電できるパススルー機能も搭載していました。ランタン機能もあり、夜間はライト代わりとしても使用できます。
バッテリーに使われているのは、リン酸鉄リチウムイオン電池です。発火や爆発のリスクが低いうえに、比較した三元系リチウムイオン電池を使った商品より、フルで充電・放電できる回数が多いのも強み。「長寿命なバッテリー」と謳っているのにも頷けます。ACコンセントが4つ・TypeCが1つ・TypeAが3つと出力ポートも豊富なので、同時に複数の家電を充電したいときにも役立つでしょう。
「放電による残量減が非常に少ない」という口コミがあるように、半年置いておいても17%しか容量が減らない仕様も特徴的。こまめに充電する手間を省いて、長期保管したい人には向いています。とはいえ、パワフルさには欠ける本商品。災害時に長時間使いたい人や料理を作りたい人は、より容量・出力が大きいほかの商品も検討してみましょう。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
Anker
在宅避難用に。定格出力が高くほとんどの家電を使える
Ankerは、世界100か国以上で展開しているバッテリーのグローバルブランド。コンパクトに持ち運べるモバイルバッテリー「Power Bank」をはじめ、ケーブルやUSBハブなども豊富に取り扱っています。
今回ご紹介するAnker 535 Portable Power Stationは、機能性・品質・価格の手頃さにこだわった同社のPowerHouseシリーズのポータブル電源です。バッテリーにはリン酸鉄リチウムイオン電池のなかでも品質に優れたセルを採用。「一般的なポータブル電源の約6倍の長寿命バッテリーを実現した」と謳っています。
電池容量は512Whで、定格出力は500Wの中容量タイプ。AC出力ポートは純正弦波なので、自宅のコンセントと同じように使えます。付属のACアダプタと併用して別売りのUSB急速充電器を使えば、約2時間30分で80%まで充電可能。不要なバッテリー消費を防ぐため、待機時に電力が消費されると自動的に出力がオフになる省電力モードも備わっています。
前面に大きめな液晶モニターを搭載しているのもポイント。満充電までの時間やバッテリー残量もひと目で確認できるので、計画的に利用できるでしょう。購入すると本体のほかに、ACアダプタ・ケーブル内蔵カーチャージャー・取扱説明書・保証・カスタマーサポートが付属します。
今回は、Anker 535 Portable Power Stationを含む、人気のポータブル電源を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
車輪はありませんが、本体の上部中心に持ち手がついているので楽に移動できそうです。「持ち運びが便利」という口コミどおり、女性でも両手を使えば持ち運びにはあまり苦労しないでしょう。
リン酸鉄リチウムイオン電池は、フルで充放電できる回数が多いところも魅力。比較したなかには充放電できる回数が約500~1,500回と少ない三元系リチウムイオン電池を使った商品もありましたが、こちらは「充放電サイクル3,000回後も初期容量の80%以上を維持」と公式サイトで公表されています。「長寿命なバッテリー」と謳っているとおり、高頻度で使っても長く愛用できるでしょう。
本体の角やバッテリーパックの構造を強化したり、前面・背面に強化パネルを採用したり、高い耐衝撃性能を備えているところもポイント。高さ50cmからコンクリート床への落下テストもクリアしています。防水性能・防塵性能はどちらも記載がありませんでしたが、比較したほとんどの商品が同様だったため大きなデメリットではありません。
災害時に使いやすい機能もそろっていました。本品は、別売りのソーラーチャージャーを購入しておくとソーラーパネルで充電可能。比較したなかにはソーラーパネルに対応していない商品も一部ありましたが、こちらは停電時も太陽光で再充電できるのでバッテリー残量をあまり気にせず使えます。
ポータブル電源を充電しながら家電に電気を送れるパススルー機能がついている点も便利。暖色系のライトで周りを照らせるランタン機能や、フラッシュとして使えるLEDライトも備わっていました。ただし、容量の拡張機能はないので留意しておきましょう。
使い勝手も悪くありません。ACコンセントは4つあるうえに、USBのTypeCが1つ・TypeAが3つと出力ポートは豊富です。比較した一部商品のようにワイヤレス充電には対応していないので適合する充電コードを用意しておく必要はありますが、複数人のスマホを一度に充電できるのは便利です。
本体自体は静音設計ではないものの、押したときに電子音が響かない静音タイプのボタンを採用し、静かな場所でも周りを気にせず使いやすいところはメリット。連携アプリがなくリモート操作などはできませんが、シンプルな操作性を好む人には向いているでしょう。
いざというときにバッテリー残量を確保できるところも長所。比較した多くのポータブル電源とは異なり、こちらはバッテリーの自然消費を抑える仕組みを搭載しています。
100%までフル充電した状態で長期保管してもバッテリーが劣化しにくく、半年置いておいても17%しかバッテリー容量が減らないつくりです。「放電による残量減が非常に少ない」という口コミがあるように、災害時に備えてこまめに充電する手間を減らせるでしょう。
比較したなかには200Wh程度のものもありましたが、こちらはランタン・スマホ・カメラなどの給電用としてなら複数回使えます。公称値の512Whには届かなかったものの、夏場のアウトドアを快適に楽しむためにポータブル電源を導入したい人には候補になるでしょう。
なお、できるだけ無駄な消費電力を削減して効率よく使用するなら、「省電力モード」を使用するのがおすすめです。待機時消費電力が続く場合は自動的に出力がオフになり、不要なバッテリー消費を未然に防げますよ。
検証での実容量が402Whだったことをふまえると、災害や車中泊用として長時間使うのには物足りません。
比較したなかには、電気毛布を1日8時間使っても3日間もつ1,300Wh以上の大容量モデルもありました。東日本大震災の際、電気復旧率が80%になるまで3日かかったことをふまえると(参照:内閣府)、こちらは災害用としては力不足です。
ポータブル冷蔵庫や電気毛布などの大きめ家電だと10時間ほど使うのも難しい容量で、車中泊での使用にも不向き。キャンプでの使用向きな中容量モデルなので、用途によっては口コミのように「容量が少ない」と感じる可能性があります。
ACポートの定格出力は500W(瞬間最大750W)と少なく、使用できる家電を選ぶところもネックです。スマホ・ゲーム機・カメラ・サーキュレーターといった小型家電には使える電力ですが、電子レンジ・電気ケトル・エアコンなどの消費電力の大きな家電には使用できません。
比較したなかには定格出力が1,300Wと大きく、幅広い季節家電や調理家電に対応した商品もあったため、評価が伸び悩みました。アウトドア時に最低限の通信機器を充電できればよいという人向きです。
ACポートの定格出力 | 500W |
---|---|
電池の実容量 | 402Wh |
良い
気になる
ソーラーパネル充電対応 | |
---|---|
カーチャージ機能 | |
入力ポートの種類 | DC、USB Type-C |
出力ポートの種類 | AC、USB Type-A、USB Type-C、シガーソケット、DC5525 |
対応周波数 | 50Hz、60Hz |
出力波形 | 純正弦波 |
使用可能温度 | 不明 |
パススルー機能 | |
LEDライト機能 | |
BMS搭載 | |
UPS搭載 | |
車輪あり | |
遠隔操作が可能な連携アプリあり | |
取っ手の種類 | 中心についた片手用の持ち手 |
充電時間(公称値) | 約3.4時間(ACアダプタ+USB充電器) |
幅 | 29.2cm |
奥行 | 25.1cm |
高さ | 18.8cm |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
32,800円
(最安)
販売価格:32,800円
ポイント:0円相当
送料無料
(495件)
49,973円
(+17,173円)
販売価格:64,900円
ポイント:14,927円相当
送料無料
(19,331件)
Anker 535 Portable Power Stationは、公式サイトで購入可能。本体のみの値段は64,900円で、ソーラーパネルとのセットモデルは96,990円(※2024年12月時点・公式サイト参照)です。5年間の保証・専門スタッフによるサポート・使用後のポータブル電源の回収など、購入後のアフターサービスも充実しているのでチェックしてみてください。
ほかに、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングといったECサイトでも販売を確認できました。サイトによって値段や送料が異なるので、事前にしっかり調べておきましょう。
Jackeryのポータブル電源 1000 Plusは、実容量1,115Whを記録した商品。災害時に必要な目安である1,200Whに近い容量で、寒い冬に停電になっても電気毛布などを使って数日間温かく過ごせそうです。容量の拡張・パススルー機能も備わっていて、シーンに合わせて便利に使えるでしょう。
ECOFLOW DELTA 3 Plus EF-DL-H10-4は、両手専用の持ち手がついたデザイン。重量は12.89kgと軽くはありませんが、持ち運びやすいつくりになっています。定格出力は1,300W以上で、電子レンジやオイルヒーターにも使用可能。実容量も840Whと高記録で、防災用としても重宝するでしょう。
ACポートの定格出力 | 3ポート 2000W |
---|---|
電池の実容量 | 1115Wh |
良い
気になる
ソーラーパネル充電対応 | |
---|---|
カーチャージ機能 | |
入力ポートの種類 | AC、シガーソケット、ソーラーパネル、DC |
出力ポートの種類 | AC、USB Type-A、USB Type-C、シガーソケット |
対応周波数 | 50Hz、60Hz |
出力波形 | 純正弦波 |
使用可能温度 | -10~45℃ |
パススルー機能 | |
LEDライト機能 | |
BMS搭載 | |
UPS搭載 | |
車輪あり | |
遠隔操作が可能な連携アプリあり | |
取っ手の種類 | 中心についた片手用の持ち手 |
充電時間(公称値) | 1.7時間(AC充電) |
幅 | 35.6cm |
奥行 | 26.0cm |
高さ | 28.3cm |
Jackery ポータブル電源 1000 Plusの口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
ACポートの定格出力 | 1500W(サージ3000W) |
---|---|
電池の実容量 | 840Wh |
良い
気になる
ソーラーパネル充電対応 | |
---|---|
カーチャージ機能 | |
入力ポートの種類 | AC、シガーソケット、ソーラーパネル、DC |
出力ポートの種類 | AC、USB Type-A、USB Type-C、シガーソケット、DC5521 |
対応周波数 | 50、60Hz |
出力波形 | 純正弦波 |
使用可能温度 | 20~30°C |
パススルー機能 | |
LEDライト機能 | |
BMS搭載 | |
UPS搭載 | |
車輪あり | |
遠隔操作が可能な連携アプリあり | |
取っ手の種類 | 両手専用の持ち手 |
充電時間(公称値) | AC充電:56分/ソーラー充電:70分(500W×2)、約2時間(500W×1)/800W走行充電器:約1.3時間/発電機充電:56分/ACとソーラーパネルとのハイブリッド充電:56分 |
幅 | 39.76cm |
奥行 | 20.2cm |
高さ | 28.36cm |
EcoFlow ポータブル電源 DELTA 3 Plusの口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
コンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。