クリアな音質で広範囲の集音が可能と謳う、サンワサプライ WEB会議小型スピーカーフォン MM-MC35。「音質がよく快適に使える」と評判です。しかし、「音声が途切れてしまう」「余計なノイズが入る」という気になる口コミも存在し、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、サンワサプライ WEB会議小型スピーカーフォン MM-MC35を含むスピーカーフォン全11商品を実際に使って、マイクの集音性・マイクの音質・スピーカーの音質・使い勝手を比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて、オーディオ機器を提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
サンワサプライ WEB会議小型スピーカーフォン MM-MC35は、予算を抑えてWeb会議を快適にしたい人におすすめです。
集音性を検証したところ、普通の大きさの話し声はPCの内蔵スピーカーとあまり大差はありませんでしたが、小さな声は約2倍の音量で伝えることができました。また、比較した商品には連結可能でない商品が多数あったなか、本商品は最大2台まで連結できます。遠くの席にいる人の小さな声をしっかりとキャッチするので、会議をスムーズに進められるでしょう。
また、マイクの音質では高評価を獲得。低い男性の声も女性の声もクリアに聞こえるうえ、低音域(400〜800Hz)もしっかりブーストされており、聞き取りやすい印象です。本格的な録音用マイクには劣るものの、十分な性能を発揮しました。
しかし、スピーカーの音質はいまひとつ。どの音域もまんべんなく出ており相手の声は聞こえるものの、高音域(2000~4000Hz)の音量が弱い印象です。日本語の周波数は125〜1500Hzと低めなので通常の会話であれば大きな問題はありませんが、高音域は聞き取りづらい可能性があります。
Zoom・Microsoft Teamsと連動できたり、赤いランプで現状を把握できたりと、利便性はまずまず。しかし、Bluetooth接続機能やバッテリーはありません。会議室を移動する際に持っていくことができないので、基本的には据え置き前提です。コスパは十分な一台ですが、Bluetoothなどの機能性、スピーカーの音質やマイクの集音性がもう少し欲しいのであれば、ほかの商品も検討してみてください。
そもそも、サンワサプライ WEB会議小型スピーカーフォン MM-MC35とはどのような商品なのでしょうか。改めて魅力を解説していきます。
オフィスアイテムやパソコン周辺機器を幅広く取り扱う、サンワサプライ。カメラ内蔵タイプや360℃集音可能タイプなど、多数のスピーカーフォンを販売しています。
今回ご紹介するサンワサプライ WEB会議小型スピーカーフォン MM-MC35は、2017年11月に販売された高価格帯モデルです。1台で半径約5mの集音が可能な高感度マイクユニットを採用。さらに、2台連結で最大15mまで集音可能と謳っています。
スピーカーフォンの最大の魅力は、集音性の高さ。離れた席にいる人の声やボソボソとした声など、パソコンに内蔵されているマイクでは拾えない小さな音声までしっかりキャッチします。また、イヤホンを装着する必要がなく、耳を塞がないため長時間の会議でも疲れにくいのもメリットです。
本商品はさらに、クリアな音声での通話を叶えるデジタル信号処理技術とエコーキャンセル機能を搭載。通話中にノイズが聞こえたり、エコー・ハウリングが起きたりするのを防止します。
サイズはW110×D110×H63mm、重量は420gと持ち運びがしやすいコンパクトサイズ。バッテリーは内蔵されていませんが、USBポートより簡単に電源を供給することができます。
付属品は、USBケーブル(約1.7m・ミニUSB B-USB)・取扱説明書・保証書の3点。2台連結させる際はLANケーブルが必要なので、別途用意してください。
今回は、サンワサプライ WEB会議小型スピーカーフォン MM-MC35を含むスピーカーフォン全11商品を用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、スピーカーフォンを選ぶうえで重要なマイクの集音性の検証です。スピーカーの位置や音量を変えながら男女の音声を流し、マイクが拾った音量を計測します。
検証で使用した機材やツールは以下のとおりです。
<スピーカー>
<ソフト>
マイクの集音性はいまひとつです。公式サイトでは約5mまで周囲音可能と謳っていましたが、50cm・110cm・150cmと、スピーカーとの距離によって音量に差が生じる結果に。
スピーカーを110cm離してボソボソとした小さなを話し声を流したところ、PCの内蔵スピーカーより約2倍大きな音量で相手に伝えることができました。しかし、同じ距離でも通常の話し声だとほとんど変わらない印象です。
続いて、マイクの音質の検証を行いました。
再生したピンクノイズをマイクで録音し、音楽制作ソフトウェアで周波数特性を分析。250~16000Hzのどの音域でも聞き取れるか、2000〜4000Hzがブーストされているかをチェックしました。
検証で使用した機材やツールは以下のとおりです。
<スピーカー>
<PC>
<ソフト>
マイクの音質は高評価に。比較した商品には音がぼやけて聞き取りづらい商品もあったなか、本商品はそこそこクリアに聞こえました。男声と女声とでも、結果に大きな違いは生じていません。
ただし、男声・女声ともに400~800Hzの低音域はしっかり強調されていましたが、2000~4000Hzの高音域はいまひとつ。日本語の周波数は125〜1500Hzのため大きな問題ありませんが、高音域である子音がやや聞き取りづらく感じるかもしれません。
続いて、スピーカーの音質の検証です。ピンクノイズを録音後、音楽制作ソフトウェアで音の周波数特性を分析。どの音域の声も聞き取りやすいか・明るくハキハキとした声に聞こえるかの2点をチェックしました。
検証で使用した機材やツールは以下のとおりです。
<機材>
<ソフト>
検証の結果スピーカーの音質はいまひとつ。低域から広域までバランスよくでているため相手の声は聞こえますが、高音域だと音量が弱まってしまいます。低音から高音までクリアに聞こえる上位商品と比べると、物足りない印象でした。
周波数特性を分析してみても、250Hz・600Hz・1000Hz・4000Hz・8000Hz・16000Hzのどの周波数帯でもしっかり音は出ているものの、2000~4000Hzの高音域は強調されていません。
仕事でスピーカーフォンを導入するなら、マイクやスピーカー以外の性能も重要ですよね。最後は、使い勝手の検証を行います。
その結果、マイクの集音性やスピーカーの音質に続き、こちらもいまひとつの評価に。あると便利な機能はほとんど備わっていません。
ZoomやMicrosoft Teamsと連動できる点や、赤いランプが点滅することで現状を把握できるのはメリット。また、最大2台まで連結させることができ、多人数でのWeb会議に役立ちます。
しかし、ボタン式のためカチカチと押さなければならず、操作音が相手に伝わってしまうのがネックです。またBluetooth接続ができないうえ、バッテリーが内蔵されておらず使う場所を選ぶのも難点。使いやすいとはいいがたい印象です。
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サンワサプライ WEB会議小型スピーカーフォン MM-MC35は、公式サイトや家電量販店で販売されています。公式サイトによると、販売価格は税込31,900円です(※執筆時点)。公式サイトや実物を見て購入できる家電量販店だと、安心して購入できるでしょう。
また、楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonなどの大手ECサイトでも取り扱いがあるので、ぜひチェックしてみてください。公式サイトよりも安く手に入る可能性がありますよ。
最後に、マイク・スピーカーの音質に優れたおすすめの商品をご紹介します。
ヤマハのユニファイドコミュニケーションスピーカーフォンYVC-330は、マイク・スピーカーの音質の検証でトップクラスの評価を獲得。各音域がまんげんなく出ており、クリアで聞き取りやすい印象です。位置や音量に関係なくしっかりとキャッチする集音性も魅力。複数人の会議で活躍します。
eMeet OfficeCore M2もまた、マイク・スピーカーいずれの音質の検証でもトップクラスの好成績に輝きました。高音域がしっかりと強調され、自分の声も相手の声も聞き取りやすい商品です。また、集音性にも優れており、声量さえあれば距離があってもしっかりと話し声をキャッチします。
操作方法 | ボタン式 |
---|---|
連結可能 |
良い
気になる
重量 | 800g |
---|---|
幅 | 23.5cm |
奥行 | 22.6cm |
高さ | 4.6cm |
エコーキャンセリング機能 | |
Bluetooth接続 | |
バッテリー内蔵 | |
接続端子 | USB Type-A、EXT |
ヤマハ ユニファイドコミュニケーションスピーカーフォン YVC-330をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
マイクの指向特性 | 全指向性 |
---|---|
再生最大周波数 | 20Hz |
再生最小周波数 | 20,000Hz |
集音範囲 | 3m |
重量 | 290g |
対応人数 | 不明 |
幅 | 12.5cm |
奥行 | 12.5cm |
高さ | 3.5cm |
ノイズキャンセリング機能 | |
オートゲインコントロール | |
エコーキャンセリング機能 | |
マイク自動ミュート | 不明 |
位置検出機能 | |
Web会議ソフトウェアとの連携 | |
Bluetooth接続 | |
NFC接続 | 不明 |
バッテリー内蔵 | |
充電時間 | 不明 |
連続通話時間 | 12時間 |
接続端子 | USB-Cケーブル |
連結可能 | |
その他の機能 | 不明 |
付属品 | USBケーブル、3.5mmオーディオケーブル、USBドングル、説明書、専用ポーチ |
eMeet OfficeCore M2をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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