そこで今回は、自社ローンの審査基準やメリット、デメリットについて詳細に解説します。さらに、自社ローンの審査に通りやすくするコツも紹介しているので、安心して自社ローンが組めるよう、正しい知識を身につけてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
マイカーローンおすすめTOP5
自社ローンとは、主に中古車販売店が独自に提供しているカーローンのことです。販売店が立て替えた車の購入代金を、利用者が分割で返済します。
一般的なカーローンでは信販会社の審査通過が必要です。しかし、信販会社は信用情報を開示して審査を行うため、過去に金融事故や滞納などのトラブルを起こしている場合審査に落ちることも。
一方、自社ローンでは信用情報を開示せず販売店独自の基準のもと審査を行うため、一般的なカーローンよりも審査が通りやすいといわれています。
自社ローンは「ローン」という名前ですが、販売店が独自で用意している支払い方法の一種です。金融商品ではないため、一般的なカーローンのように金利手数料は発生しません。
自社ローンは審査に絶対通るわけではなく、落ちる場合もあります。通常のカーローンと同様、自社ローンにも独自の審査基準があるためです。
大手自社ローンのオトロンは審査通過率95%を誇っていますが、裏を返せば5%の人は落ちているということ。審査がある以上は、自社ローンに必ず通るわけではないことがわかります。
自社ローンの審査では現在や将来の返済能力をみるため、安定した職業に就いていると通りやすいでしょう。反対に無職の人や生活保護受給者は返済能力が低いとみなされ審査に通りにくいといわれています。また、反社会勢力などはコンプライアンスの面で契約が難しいため、審査に通るのは難しいでしょう。
ここでは、自社ローンの審査に通りやすくするコツを紹介します。
審査に落ちるリスクを少しでも減らすため、一つひとつ確認しましょう。
自身の収入に見合った金額の車を選ぶことで自社ローンの審査に通る確率が上がります。
例えば、月収20万円でローンの返済額が月10万円を超える場合、月収の半分以上をローンが占めることに。この場合返済が難しいと判断され、審査に落ちる可能性が高くなるでしょう。
無理なく車のローンを組むためには「借入上限額」と「返済比率」を意識することがポイントです。
借入上限額とは、自分の年収から算出した借入額の上限のことで、年収の30~40%を目安とします。返済比率とは、年収のうちローン返済額が占める割合をいい、25~35%が目安です。
例えば年収が400万円の人であれば、借入上限額は120~160万円、返済比率は100~140万円となります。「借入上限額」と「返済比率」を意識して無理なく返済できる金額の車を選びましょう。
自社ローンを組む際、保証人を立てると審査に通りやすくなります。
年収が低い人や、すでに他のローンを組んでいる人は、保証人を立てることで信用度が高くなる可能性があるためです。
保証人とは、万が一契約者の返済が滞った場合に返済義務を負う人のこと。そのため、申込者以上の安定した収入がある親族などに依頼するのが望ましいでしょう。
ただし保証人を立てた場合、支払いを滞納すれば迷惑がかかるため、事前にしっかりと話し合って同意を得てもらうことが必要です。
なお、保証人がいなくても申し込みできますが、申込者の支払い能力だけが審査対象となるため、収入が低ければ審査に落ちる可能性が高くなります。
可能であれば少額でも頭金を準備したほうが無難でしょう。信頼感が上がり自社ローンの審査に通りやすくなるためです。
まとまったお金を準備できないなか、数万円だけでも頭金を準備していれば購入への強い意志を伝えることができるでしょう。
さらに、頭金が多いほど金銭的な余裕があると判断できるため、より信頼感が増します。年収が低いなどの理由で審査に不安がある人は、無理のない範囲で頭金の準備も検討してみましょう。
自社ローンの申込時に虚偽の情報を申告しないことが大切です。
自社ローンでは現在の支払い能力を重視する傾向があるため、年収を実際よりも多く申告したり、派遣社員であることを正社員と偽ったりしたくなるかもしれません。
しかし、虚偽申告は犯罪であるうえに「信頼できる人か」が重要であるローンの審査で虚偽申告が発覚すれば、審査に通ることはまずないと考えておいてください。
収入や職業を柔軟に考慮してくれる自社ローンもあります。よく見せようと虚偽の申告をするはやめましょう。
自社ローンの審査に落ちる人には4つの特徴があります。
1つ目は収入の証明ができない人です。ローンを組む際、収入を証明するために給与明細書や源泉徴収票、確定申告書の控えなどの収入証明書の提出を求められます。無職などの理由で提出できなければ審査に落ちる可能性が高いでしょう。
2つ目は、年収に見合わない車を購入しようとする人です。収入に対してあまりにも高額な車を選ぶと、ローンを滞納するリスクが高いと判断され、審査に落ちる可能性が高くなります。自分の収入に見合った車を選ぶようにしましょう。
3つ目は、保証人を用意できない人です。年収の低い人や複数のローンを組んでいる人は保証人を立てることで信用度が高くなる可能性があります。保証人が用意できなければ、自分の年収などの条件だけで審査されるため、審査に通るのは難しくなるでしょう。
4つ目は虚偽の申告をする人です。虚偽の申告は犯罪であるため、虚偽申告がバレれば審査に通らないだけでなく、販売店から訴えられる可能性があります。
自社ローンは一般的なカーローンと比べて審査が甘い傾向がありますが、「この人であればローンを全額返済できる」と判断できなければ審査に落ちる可能性が高くなるため注意が必要です。
ここでは、自社ローンで車を購入するときの注意点やデメリットを紹介します。
ローンを組む際にギャップを感じることがないよう、しっかりと把握しておきしょう。
自社ローンは一般的なローンよりも申込金額や分割回数に対する制限が大きいことが特徴です。
自社ローンは完済まで車の販売代金を販売店側が立て替えるため、一般的なカーローンと比べて申込金額の上限が低く設定されやすくなります。
同様の理由で分割回数は12~36回(1~3年)が多く、一般的なカーローンの36~120回(3~10年)と比べて短期間で返済しなければなりません。
自社ローンでは金利が発生しない代わりに保証料が割高なケースが多い点に注意しましょう。保証料とは、保証人の代わりをしてくれる保証会社に支払う料金のことです。
保証料は車両本体価格の10~20%程度が相場で、はじめから車両本体価格に上乗せして販売している場合と、契約時に別途支払う場合があります。
保証料を含むと想定よりも高くなってしまう可能性があるため、契約前に返済総額を確認することが必要です。また、自社ローンを検討する際は、他のカーローンでも同じ借入額や返済期間で見積もりをとり、保証料や金利、手数料などを比較しましょう。
一般的なカーローンは基本的にどの店舗でも利用可能ですが、自社ローンは利用できる店舗が少ないのが現状です。
さらに自社ローンの場合、取扱店舗の在庫から選ぶ必要があるため、車種の選択肢も限られてしまいます。
どうしても諦められない場合は、希望する車種が自社ローンで購入できる販売店をインターネットで探し、問い合わせてみるのもひとつの手です。
自社ローンで購入した車の名義や所有権は、返済が完了するまで販売店側のものです。
ローン返済中は販売店に代金を立て替えてもらっているため、完済するまでは自分の所有物になりません。また車が返済の担保になっているため、返済が滞ると差し押さえられる可能性があります。
自分に所有権が無いため、自社ローン返済中に車を売却したい場合は先に完済しなければなりません。
返済途中で販売店が倒産した場合、車は法に基づき販売店が所有する資産として没収されてしまう点に注意が必要です。車の所有権は販売店側にあるため、販売店が倒産した場合は資産である車を負債の返済にあてなければいけません。
没収されると車が使えなくなることはもちろん、場合によっては原状回復費用を請求される可能性もあるため、リスクも考慮したうえで利用を検討しましょう。
車の購入を検討している人の中には、自社ローンで車を購入するのが怖いと考える人もいます。ここでは、その理由について解説します。
自社ローンを提供している店舗によっては、自社ローンの返済が滞った場合、すぐに車を差し押さえできるようにGPSや遠隔制御装置を車両に取り付けている場合があります。これらは車両位置の特定や、エンジンをかけられないよう遠隔操作するためのものです。
個人の位置を特定されることに対して恐怖感や不快感を覚える人もいますが、きちんと契約どおりに利用して、ローンを滞りなく返済していれば特に影響はないため安心しましょう。
自社ローンを取り扱っている販売店の中古車は質が低いというイメージを持ち、中古車の購入を怖がっている人も少なくないでしょう。
しかし、実績のある中古車販売店では無料保証期間を設けている場合が多いため、修理コストのかかる悪い状態の車を販売する可能性は低いといえます。
質のいい中古車を購入するためには優良な販売店を選ぶことが大切です。まず利用する販売店が古物商許可を取得しているかを確認しましょう。
古物商許可とは法人や個人が古物営業法で決められている13品目の古物を売買または交換する際に取得が必要な許可のことです。13品目には自動車も含まれています。
中古車販売店は古物商許可を取得および掲示が義務付けられているため、店舗に許可証が掲示されているか購入前にきちんと確認することが大切です。
また、店内や販売している車はしっかりと整備されているか、試乗はさせてくれるか、スタッフは真摯な対応をしてくれるか、アフターサービスは充実しているかなども重視して優良な販売店を選べば、質の高い中古車を購入できるでしょう。
インターネット上で「自社ローンには反社会勢力が絡んでいる」という書き込みを見て自社ローンが怖いと感じる人が多いです。
一部の販売店において自社ローンを組む際の接客態度が悪かったり、取り立てが怖かったりといった理由で反社会勢力が絡んでいるという書き込みがされているのかもしれません。
しかし、大手や実績のある販売店では反社会勢力が絡んでいることはないといえるでしょう。
暴力団排除条例により販売店の多くが反社会勢力と取引をしないことを宣言しているため、反社会勢力とつながっている販売店はほぼないといえます。反社会勢力とのつながりが気になる人は販売店のHPに暴力団排除条例についての記載があるか事前に確認しておきましょう。
車のローンには、自社ローンのほかにも低金利で借りられるマイカーローンがあります。マイカーローンに興味がある人には以下の記事がおすすめです。人気上位の10商品をmybestで比較検証して最もおすすめのマイカーローンを決定しました。
マイカーローンを選ぶ際はぜひ参考にしてくださいね。
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