ゼンハイザー MOMENTUM4 Wirelessを徹底レビュー！実際に使ってわかったメリット・デメリットは？

ノイズキャンセリング性能は良好。比較したなかにはそれほどノイズをカットできない商品もあったなか、低音域の電車の走行音から高音域のサイレンまで、どの音域も十分に消せています。

とくに中高音（クラップ）のノイズカットが得意でした。空調音や話し声などの雑音が多い場所にも適しているでしょう。

なお、ノイズキャンセリングの強弱は専用アプリから細かく調整可能。周囲の音を取り込む外音取り込み機能もあるので、シーンに応じて使い分けられますよ。

楽曲を試聴したところ、メーカーが謳うように低音から高音まで繊細に表現できていました。比較した商品のなかでも低音に厚みがあり、楽曲全体を下から支えるような印象。モニターからも「ほかの音域を邪魔することなく、重低音が響いている」と好評でした。

中音域のボーカルはやや控えめながら、声の抑揚やコーラスのニュアンスは伝わってくるほど。モニターからも「微細なファルセットや声のしゃがれた感じなど細部の表現が得意」と好意的な意見が寄せられました。

高音域も音割れすることなく、クリアで伸びやか。ギターやトランペットなど、楽器のニュアンスも細やかに表現できています。比較した一部商品のように高音がキンキンと刺さる感じもなく、「高音が心地よい」との口コミどおりです。総合的に見てどの音域もバランスがよく、表現力にも優れているといえます。

以下に低音・中音・高音に対するモニターコメントをそれぞれまとめました。モニターのリアルな意見も参考にしてくださいね。

＜低音・中音・高音についてのモニターコメント＞

1. 「空気の震えるような低音でかなり迫力がある。かなり深いところまで表現されているので、音楽に厚みも感じられる。聞き分けがすごくできるわけではないが、低音のなかでも違いがニュアンスとして伝わってくる」
2. 「歌声は楽器に比べると少し控えめに感じるが、きれいな音が聴こえた。歌い方もきれいに再現されている」
3. 「高音は伸び切ったうえで破綻することなく、かなり高い帯域まで再現できていた。ギターやトランペットのニュアンスも細かくてきれい」

コメントは一部抜粋

音の解像度については、楽曲によって多少のばらつきはあるものの、全体的には細部まで丁寧に表現されていました。モニターからも「効果音などの細かい音もすべてこもることなく、きれいに聴こえた」と絶賛されています。

定位感にも優れ、音楽に包み込まれるような立体感も味わえました。モニターからも「柔らかなサウンドなので、音に包まれているような感覚が強い」と好評。しっかりと鳴り響く低音も相まって、臨場感のあるサウンドを楽しめました。

以下に低音・中音・高音に対するモニターコメントをそれぞれまとめました。リアルな意見も参考にしてくださいね。

＜解像度・臨場感についてのモニターコメント＞

1. 「音単位でのクオリティと音と音が重なった時のアンサンブル、アーティストが意図した流れが見えてよい。各帯域が邪魔し合わず、かつ分離しすぎず楽曲として成立していて非常にバランスがよい」
2. 「定位感に優れていて、抜けや分離感がよく立体感のあるサウンド。音の強弱や抑揚が楽曲の音をそのまま出していて、音楽体験としてクオリティが高い」

コメントは一部抜粋

「少し重たい」との口コミどおり本体は293gとやや重いものの、つけ心地は良好。イヤーパッドにはメモリーフォームを採用しており、耳にやさしくフィットします。カップに2cmの深さがあるので、さほど圧迫感もなくつけていられました。

ヘッドバンドの調整幅は31〜36cmと広く、頭の大きさに合わせやすいでしょう。比較したなかには圧迫感が気になる商品もありましたが、本商品は長時間でも快適に音楽を楽しめますよ。

機能をチェックしたところ、定番の機能はほぼ網羅していました。詳細は以下のとおりです。

1. ノイズキャンセリング機能｜◯
2. 外音取り込み機能｜◯
3. 有線接続対応｜◯
4. 充電端子がType-Cか｜◯
5. マイクの搭載｜◯
6. ペアリングアシスト機能｜✕
7. マルチポイント接続｜◯
8. 有線ケーブルの極数が3極か｜◯

比較した多くの商品と同様、ノイズキャンセリングと外音取り込みは押さえています。それぞれの切り替えはワンタッチなので、シーンに合わせてスムーズに使い分けられますよ。

また、有線接続に切り替えられるところも大きなメリットです。付属のオーディオケーブルを接続することで、Bluetoothに接続しなくても音楽を楽しめます。比較したなかにはバッテリーがないと動作しない商品もあったなか、本商品は有線なら電池なしでも使用できました。

同時に複数の機器と接続できるマルチポイントにも対応。PCでオンライン会議、スマホで音楽など、再接続の手間なくスムーズに切り替えられますよ。なお、Google Fast Pairなどのペアリングアシスト機能には対応していません。

直感的に使える工夫があり、操作性も良好です。詳細は以下のとおりです。

1. ヘッドホン本体のボタンで行える操作｜再生・停止・スキップ・音量調整・ノイズキャンセリング・外音取り込み
2. 着脱検知に対応しているか｜◯
3. タッチ操作が可能か｜◯

比較した商品のなかでは珍しくタッチ操作に対応。右のイヤーパッド表面にあるタッチパネルの上で指をスワイプすると、再生・停止などの基本的な操作をこなせます。ボタン操作より直感的に操作できますよ。

さらに、比較したほとんどの商品が搭載していなかった着脱検知にも対応。ヘッドホンのつけ外しを検知して自動で再生・停止されるので、毎回自分で操作する手間を省けます。頭から外して15分経つと自動で電源が切れるので、無駄な電力消費も抑えられますよ。

「バッテリー持ちがよい」との口コミどおり、バッテリー性能も優秀です。連続再生時間はノイキャンをONにした状態で60時間。毎日8時間使っても1週間程度は持つ計算です。比較したなかには24〜40時間の商品も多かったなか、本商品はかなり余裕があります。

充電スピードも速く、約2時間でフル充電が可能。約5分充電するだけで最大4時間再生できる「クイックチャージ」にも対応しており、朝の準備中や休憩中にも手早くチャージできますよ。

専用アプリでイコライザーの調節やパーソナライズが可能。詳細は以下のとおりです。

1. 自動パーソナライズ機能｜✕
2. 選択式のパーソナライズ機能｜◯
3. 選択式のイコライザー調節｜◯（2種類）
4. 自由調節型のイコライザー調節｜◯（5バンド）
5. 空間オーディオ｜✕

ユーザの聴力に合わせて左右それぞれの音質を補正するパーソナライズ機能を搭載。アプリの指示に従って好みの音質を選んでいくだけで、自分に合った音に調整してくれますよ。サウンドのパーソナライズ機能を備えた商品は、比較したなかでもわずかでした。

イコライザーのプリセットは2つと少なめですが、5段階の音域を自分好みに細かく調節可能。比較した商品のなかでもカスタマイズの自由度が高いので、音質にこだわる人も満足できるでしょう。

イヤーパッドの素材はレザー。夏場や長時間つけていると蒸れやすいでしょう。

比較した商品の多くがレザーでしたが、なかには通気性のよいメッシュやソフトフィットレザーを採用した商品も。蒸れが気になる人は、イヤーパッドの素材にも注目してくださいね。