3M PELTOR イヤーマフ H10Aをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

低音特有の響くような騒音に対する遮音性は、比較したなかでトップクラスです。トラックの走行音を聞いたガイドとモニター計6名のうち5名が、低音の遮音性について「満足」と回答しています。

比較したなかには、響くような低音にはほとんど効果が得られない商品もありました。対する本品には、「振動による不快感が緩和された」「音が相当小さくなり、遠くでなっているような感覚」といった好意的なコメントが並んでいます。

商品により遮音しやすい音の高さは異なりましたが、本品はとくに低音が苦手な人におすすめです。キーボードのタイピング音やエアコンの室外機の音など、騒音レベルが低い音であれば、静寂に近い遮音効果を得られるでしょう。

＜低音に対する遮音効果についてのコメント＞

1. 「音の響きが軽減できており、振動による耳の不快感が緩和された」
2. 「音が相当小さくなり、遠くで鳴っているような感覚だった」
3. 「低音のうるさい部分がカットされている」
4. 「比較的音量と低音部分が遮音されていた」
5. 「軽減されている気はするが低音特有のザラザラ感が残った」
6. 「低音はカバーされているが少し高い音は、奥まで響いた」

コメントは一部抜粋

高音である掃除機の音やセミの鳴き声に対する遮音性も優秀です。高音の遮音効果に「不満」と回答したのは1名のみ。高音の響く感じや振動が残ると感じたモニターはいたものの、6人全員が「音量が下がった」と答えています。

比較したなかには、高音の不快感を軽減できるほどの遮音効果を得られなかった商品も複数見られました。一方、本品は耳に響くようなキンキンとした感覚を和らげたい人にもうってつけの商品といえます。

1. 「掃除機が近くで鳴っているという感覚がほとんどない。セミの鳴き声もテレビで聞く音の大きさと同程度で、それほどうるささは感じない」
2. 「掃除機は音がかなり軽減され、耳をつんざく高い音もある程度なくなった。セミの鳴き声も心地よい程度の音」
3. 「掃除機・セミの鳴き声ともに音量が下がった」
4. 「掃除機の最高音のキンキンした響く感じやセミの鳴き声の振動は残るが、音量は軽減されていた」
   
5. 「掃除機は雑音が少し聞こえる。セミの鳴き声は遮音されていて、高音が届かなかった」
6. 「掃除機の吸い込み音を大幅にカット。セミの鳴き声も、高音と中高音の両方を遮音できていた」

コメントは一部抜粋

中音である救急車のサイレン・踏切の警報音にも、ある程度の効果が得られました。6人のうち3人が「音が抑えられた」と答えています。

しかし、比較した商品のなかでもとくに高い遮音性を発揮した低音・高音に比べると、やや個人差が大きめ。「しっかり遮音された」とのコメントがある一方で、「うるさく感じた」と正反対の声もあがっています。

検証結果を見比べると、NRR値の高さと遮音効果は比例する傾向が。NRR値が26dB以上のものは大きな音を抑えやすい傾向にあり、本品も例外ではありません。遮音性にこだわる人は、NRR値に着目して選ぶとよいでしょう。

＜中音に対する遮音効果についてのコメント＞

コメントは一部抜粋

実際に使用したモニターからも、「締めつけがきつい」「重い」という口コミと同様のコメントが集まりました。6人ほぼ全員が多少の重さや圧迫感を覚え、「長時間着用すると首が疲れそう」との声もあがっています。

本品の重さは実測値で289gと、比較した商品のなかでは重めです。重さと側圧の強さは比例する傾向があり、本品も比較した200g前後の軽量な商品に比べ耳や頭への圧迫感が強いことがわかりました。

また、「吸水性がなく、夏場につけるとすぐに蒸れる」「側圧力があるので、外したあとにやや蒸れを感じた」など、半数のモニターが多少の蒸れを指摘。長時間使うよりも、音が気になるときにピンポイントで使用するとよいでしょう。

＜重さについてのモニターコメント＞

1. 「少し下を向いたときに、ずしっと重みがある」
2. 「やや重みを感じた。横幅も大きいので、横にも重みがかかっている感覚」
3. 「重みがあり、肩に負担がかかる感覚がある」
4. 「少し重さがあり、長時間着用すると首が疲れそう」
5. 「ほかの商品より明確に重いとは感じなかったが、首が疲れていく感じがした」

コメントは一部抜粋

＜側圧についてのモニターコメント＞

1. 「側圧はやや強いがクッション性があり負荷は少ない」
2. 「スポンジの幅が広いため、圧が分散されてちょうどよいフィット感」
3. 「ヘッドの部分に細い金属が使われており、頭が痛くなる可能性がある」
4. 「側圧力が高くクッション性が高いので、痛みはなくフィット感がある」
5. 「苦しくない程度の側圧で、休み休みであれば使えそう」

コメントは一部抜粋

サイズ調節にはやや手こずる可能性があります。上位には装着したままスムーズに調節できる商品もありました。対する本品は引っかかりがなく、「サイズの調整がしやすい」と感じたのは6人中2人にとどまっています。

＜調整のしやすさについてのモニターコメント＞

1. 「やや硬さはあるが、装着したままでも簡単に大きさを変更できた」
2. 「つけながら調節できるため、非常に簡単に感じた」
3. 「調整が効かず、頭のサイズが合わない人に対応していない」
4. 「伸縮性があるので調整はしやすい」
5. 「調節パーツが棒状なので、まっすぐ上げ下げしないと片方がズレてしまい調節しづらい」

コメントは一部抜粋

一方、比較したほとんどの商品と同じく、サイズさえ合えばズレにくい点はメリットです。一部「少しズレる」といった指摘が寄せられたものの、不満に感じていたのは6名中1名だけでした。

側圧が高いぶんフィット感があり、動きをともなう作業で使いやすいでしょう。

＜安定感についてのモニターコメント＞

1. 「ズレは一切ない」
2. 「安定感があり、首を前後してもズレることなくフィットした」
3. 「耳の部分の幅が大きいため、左右に頭が振れるとズレが生じやすい」
4. 「上を向いたときに少しズレる」
5. 「調整が効かず、とくに縦幅が大きいため下にずり落ちてきてしまう」

コメントは一部抜粋

本品は、日常生活に取り入れたい人向きの仕様です。側圧調整機能や外部の音を拾えるノイズキャンセリング機能は未搭載。イヤーカップを回転させ、ヘッドバンドの位置を調整できるマルチポジションにも対応していません。

とはいえ、比較した商品のなかでも、便利な機能を搭載していたのは数点のみです。遮音だけが目的であればとくに問題なく使えるでしょう。

折りたたみはできませんが、収納時はイヤーカップ同士をくっつけて横幅を小さくできます。比較した形状を変えられない商品に比べてかさばりにくく、カバンに入れて持ち運びたい人にもぴったりです。

1. 折りたたみ｜×（イヤーカップ同士がくっつく）
2. 側圧調節機能｜×
3. ノイズキャンセリング機能｜×
4. マルチポジション対応｜×