SOTO レギュレーターストーブは、さまざまな調理器具を置ける安定感の高さが魅力。比較した商品内では五徳の脚が3本だと上に置いた調理器具が倒れやすい傾向がありましたが、本品は適度な大きさの脚が4本ついています。実際に大・中・小のクッカーを置いてもぐらつきませんでした。火力の強さも十分です。実際に200mLの常温水を加熱したところ、93秒でホットコーヒーを淹れるのに適した90℃まで上昇。1分未満を記録した上位商品に比べると物足りませんが、家庭用ガスコンロ(中)では2分程度かかることをふまえると、調理できるだけの火力を備えています。一方で、携行性は惜しい結果に。ガス缶とバーナーが直結した一体型ですが五徳が大きく、コンパクトに収納できませんでした。重量は330gと重すぎないため重さによる負担は感じませんが、ある程度の収納スペースを確保しなければなりません。ソロキャンプなど荷物をできるだけまとめたい人には不向きです。また、使い勝手の評価も伸び悩みました。点火装置つきですが、「点火しづらい」との口コミどおりスイッチの押し心地は硬めです。実際に使ったモニターからは「点火にかなりの力が必要」との声も。ガスを開閉するレバーはやや持ちづらく、操作は簡単とはいえません。火力を細かく調節するのは難しいでしょう。耐風性もいまひとつです。実際に200mLの常温水を最大火力で5分間加熱したところ、風速4m/sの風を当てた状態では65℃までしか温められませんでした。調理器具を置きやすいのは利点ですが、上位商品にはより持ち運びやすく操作が楽なものも。携行性・使い勝手にこだわる人は、ほかの商品もチェックしてみてください。
MSR ポケットロケット2は、食事は簡単でよいので身軽に移動したいという人におすすめ。実測した重量は約73gと非常に軽量で、比較した全商品の平均重量の301g(※執筆時点)を大きく下回りました。また、比較したなかにはケース収納時の体積が2,000cm3を超える商品もあったのに対し、わずか118cm3ほどとコンパクト。ザックやポケットなどの少しの隙間にサッと収納できますよ。また、口コミどおりの火力の強さも魅力です。最大火力は2.49kWと小さいものの、200mLの常温水が90℃に達するまでにかかった加熱時間は、わずか56秒とスピーディ。比較したなかには1分半ほどかかる商品もあったのに対し、家庭用ガスコンロ(中)の半分の速さで温められました。炎が風に煽られにくい構造で、耐風性も優秀。風がある状況下であっても、約23℃の常温水を5分間で87℃まで温めました。比較したなかには5分加熱しても46℃までしか温まらない商品もあったなか、本商品はヘッド部分の風よけが効果を発揮したようです。風が強い湖畔や山中でも使用しやすいでしょう。点火はスムーズ。「ライターで火をつけるのが手間」と懸念する口コミがありましたが、火元に手を近づけなくても点火できるので、慣れれば負担になりにくいでしょう。また、実際に操作したモニターからは「回すだけで簡単に火力調整できる」と好評。弱火~強火まで火力が安定していたのもメリットです。一方、口コミどおり五徳自体が小さいのがネックに。五徳が3本脚で調理器具との接地面が狭く、土台となるOD缶も小さいため大きなクッカーを置くとぐらつきました。携行性に優れ、お湯もすぐに沸くのが便利の本商品ですが、安定感がいまひとつ。簡単な調理だけでなくキャンプレシピを楽しみたいなら、ほかの商品も検討してみてください。
モンベル JETBOILスタッシュは、軽量で持ち運びやすいシングルバーナーをお探しの人におすすめです。バーナー単体の重量は、実測値で60gと非常に軽量。付属品を含めても約200g(公式サイト参照)とされています。クッカーにパーツを収納すると、サイズは手のひらよりもコンパクト。人気アウトドアブランドであるスノーピークのGS-600BKは大きいうえに1400gとかなり重量があったのに対し、本商品はザック内のちょっとしたスペースにも収まる携行性を備えています。コンパクトながら火力も強く、常温の水が沸騰するまでの時間は75秒と十分なスピードでした。比較したところ、火力がパワフルだったのは最大出力3.8kW以上の商品が多かったなか、本商品は最大出力が1.3kWと小さいにも関わらず健闘。高い熱効率を謳うジェットボイルの実力を発揮しました。一方、横から風を当てると80℃までしか温度が上がらず、風に弱いのは惜しいところ。山中や湖畔といった風が吹きやすい場所では、本来の火力を発揮しにくいでしょう。土台には滑り止めつきのスタビライザーがついており、全体の重心バランスには優れています。ただし、五徳の脚は3本と少なくサイズも小さいため、実際に使ったモニターからは「角度によっては倒れやすい」という声も。五徳には滑り止めのギザギザはあるものの、クッカーが軽すぎたり大きすぎたりすると、不安定になりやすいので注意しましょう。点火装置がないのも惜しい点です。ライターも持ち歩かなければなりません。ガスの開閉つまみがレバータイプで、掴みづらいのも気になりました。使用したモニター5名中4名が「火力の微調整が難しい」と指摘しています。山中や湖畔など風が吹きやすい場所で使うことが多い人は、ほかの商品もチェックしてみてくださいね。
スノーピーク ホームアンドキャンプバーナーは卓上コンロとしては使いやすいものの、登山やソロキャンプに持っていきやすいとはいえません。重量は1400gと、比較した商品の平均重量301g(※執筆時点)よりもかなり重ため。「重い」という口コミは払拭できませんでした。比較した商品のなかには手のひらに収まるシングルバーナーがあったのに対し、折りたたんでもコンパクトにはなりません。ヨコ型のCB缶を使うタイプなので、テーブル上でもある程度のスペースが必要でしょう。一方で、カセットコンロ感覚で使える点はメリット。実際に使ったモニターからは、「家のコンロと同じように点火・火力調整できる」「つまみが大きくて使いやすい」と好意的な声が続出しました。五徳も大きいので、大きめのクッカー・土鍋・フライパンなどは安定感よく置けます。一方、ソロキャンプで使う小~中サイズのクッカーとの相性はいまひとつ。比較した商品のなかには五徳のサイズがほどよく、クッカーの大きさを選ばないものもありました。小さくて持ち運びやすいバーナーを探している人は、ほかの商品もチェックしてみてくださいね。
イワタニ カセットガス ジュニアコンパクトバーナー CB-JCBは、火の扱いに慣れていない人におすすめ。実際にモニターが使ってみると、大きな点火装置がついており、「スイッチを押すだけで簡単に点火できた」と好評でした。比較したガスを出してライターで点火する商品よりも、火傷のリスクが少ないといえます。「火力を調整しやすい」との口コミと相違なく、弱火~強火まで思いどおりに調整できたのもよい点。比較したなかには細いレバーをつまむ必要があるものがあったのに対し、丸いつまみを回すだけで調整できました。料理の火加減にこだわる人も満足できるでしょう。火力の強さも申し分なく、200mLの常温水を約61秒で90℃まで温めました。比較した商品全体の平均時間69秒(※執筆時点)よりもスピーディで、すぐに温かいドリンクや食べ物を用意できます。「コンパクトに収納できる」との口コミどおり、携行性も高評価。重量274g・体積607.784㎤と、比較した商品の平均重量301g・平均体積約710㎤(※執筆時点)よりもコンパクトかつ軽量でした。ザックのどのスペースにも収まるのはうれしいですね。モニターが小~大サイズのクッカーを置いてみると、五徳の大きさがほどよく、どのサイズのクッカーも比較的安定していました。一部、ガス缶と地面の接地面に「安定感がいまひとつ」という口コミと同様に感じた人がいたものの、大きな懸念には繋がっていません。惜しかったのは、風で炎が煽られて火力が落ちた点。横から風を当てながら水を加熱すると水温が70℃までしか上がりませんでした。強風にも負けないバーナーを探している人は、ほかの商品もチェックしてみてくださいね。
SOTO アミカス SOD-320は、風の影響を気にせず料理を楽しみたい人におすすめです。モバイルファンで送風しながら常温水を加熱したところ、わずか1分半で90℃に到達しました。比較したほかの商品には風で火力が弱まり、5分経っても46℃までしか上がらなかったものも。「風に強い」との口コミどおりで、場所や天候に左右されずに使えそうです。風を当てない状態では、56秒という速さで90℃に到達。比較したなかでも最短だった55秒(※執筆時点)に迫る勢いです。最大火力は3.0kWとまずまずですが、火力の強さは申し分ありません。スムーズにお湯を沸かしたり調理したりと、アウトドア調理で活躍しますよ。わずか81gという軽さも見逃せません。比較した全商品の平均約301g(※執筆時点)より大幅に軽く、登山やソロキャンプへの持ち運びも楽でしょう。ガス缶と本体が直結している一体型かつ縦型OD缶なので、テーブルの上で場所をとらないのも魅力です。実際に使ったモニターからは、点火装置つきで着火が簡単な点が好評でした。比較した点火装置のない商品と並ぶとやけどのリスクが少なく、初心者でも扱いやすいですよ。ただし火力調整レバーの細さを指摘する声があがり、「火力調整が難しい」との口コミにも頷けます。また、五徳が小さいので大きなクッカーを置くと不安定に感じました。モニターからも「揺らすと倒れそう」という声が多く、「使える調理器具のサイズが限られる」という口コミは払拭できない結果です。とはいえ、使いやすさ・携行性・耐風性が総じて優秀だった点では、「バランスのよいバーナー」という謳い文句どおり。山中や川・海の近くへソロキャンプに行くなら、ぜひ検討してみてくださいね。