電源を入れるとすぐに暖まると評判のトヨトミ 速暖遠赤外線カーボンヒーター。ネット上でも高評価が多い一方で、「パワーの微調整ができない」「電気代がかかる」などマイナスの口コミ・評判もあり、買うのをためらっている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、速暖遠赤外線カーボンヒーターを含むシーズヒーター9商品を実際に使ってみて、暖かさ・消費電力・安全性への配慮・機能性を比較してレビューしました。購入を検討中の方はぜひ参考にしてみてくださいね!
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
今回検証したトヨトミのシーズヒーターは、電気料金を抑えたい方にはおすすめできません。1時間あたりの電気料金は13円と、比較した全商品の中でもかなり高い結果になりました。弱でも500Wと高めの出力になり節電機能もないため、長時間使用すると電気代がかさみます。
また、機能性の検証も奮いませんでした。首振り機能はまずまずですが、タイマー・センサー類は付いていません。出力も微調整はできず、強1,000・弱500Wの二択です。
しかし、エアコンが効いてくるまでなど、短時間使用のサブヒーターとしてなら購入検討の価値はあります。カーボンヒーターも搭載したハイブリッドタイプのため、速暖性は優秀。暖かさの検証時もスタートの速さを実感できました。
背中の表面温度は、平均以下だったものの53℃とまずまず。防災型2重転倒OFFスイッチ・温度過昇防止装置も備え、安全性にもしっかり配慮されています。しかし、機能性・省電力に優れた商品もありますので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。
石油燃焼機器・家庭電気機器を製造販売する、トヨトミ。暖房機器も豊富に展開しており、アンティーク・クラシックモデルのストーブでも人気のメーカーです。
今回検証する速暖遠赤外線カーボンヒーターは、シーズヒーター+カーボンヒーターのハイブリッドタイプです。
遠赤外線を放出するのが特徴のシーズヒーターですが、立ち上がりの遅さが弱点。それを補うカーボンヒーターを組み合わせ、暖かさ・速さを両立できるように設計されています。
また、シーズヒーターの表面を遠赤コーティング。遠赤外線量を15%アップしたと謳っています。
スイッチは、誰でも使いやすいシンプルな構造です。速暖を選ぶとカーボンヒーターのみ通電。速暖+遠赤なら、カーボンヒーター・シーズヒーターの両方に通電し、よりハイパワーで暖めてくれます。
重量は約3.2kg。重すぎないので、家の中で移動させるのも楽ですよ。
今回は、トヨトミ 速暖遠赤外線カーボンヒーターを含むシーズヒーター全9商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。それぞれの検証で1~5点の評価をつけています。
検証①:暖かさ
検証②:消費電力
検証③:安全性への配慮
検証④:機能性
最初は、暖かさの検証です。
ヒーターから1m離れた場所に背中を向けて座ります。最大出力で15分間運転させた後、背中を表面温度計・サーモグラフィーカメラでチェック。表面温度・暖まった範囲を確認しました。
この検証での評価は、以下のようにつけています。
暖かさの検証では、3.5点を獲得。15分後に計測した背中の表面温度は53℃でした。電源を入れた後の立ち上がりの早さは優秀でしたが、今回検証した他の商品と比較すると低い温度です。
しかし、サーモグラフィーカメラでチェックすると、背中全体をムラなく暖められていたことがわかりました。ただし、今回検証した全商品が同様の結果だったため、特別に優れているわけではありません。
次は、消費電力の検証です。
ヒーターをワットモニターに接続し、最弱の出力で1時間運転。積算電気料金をチェックしました。
この検証での評価は、以下のようにつけています。
消費電力の検証では、3.5点。平均点を大きく下回りました。ワットモニターを確認すると、1時間で使った電気料金は13円。最も安かったものと比較すると3倍以上と残念な結果です。
原因は、最低出力が500Wであること。200W台での運転が可能な商品も多い中、弱でも500Wの設定となるのはマイナスポイントと言えます。
続いて、安全性への配慮を検証します。
安全に使用するための機能が搭載されているかをチェック。実際に稼働させて評価しました。
この検証では、以下を評価項目としています。
安全性への配慮の検証では、3.5点を獲得。ほぼ平均点となりました。まず、使用中に計った本体温度は37℃。全商品平均の約39℃と比べ低温です。また、温度過昇防止装置も付いています。
さらに、転倒対策として防災型2重転倒OFFスイッチを搭載。本体が倒れたままでは再稼働できないように設計されています。モーションセンサーはないものの、安全性は合格点と言えます。
最後は、機能性の検証です。
使用する際に便利な機能が備わっているか、実際に使用したり公式HPや取扱説明書を見たりしてチェックしました。
この検証では、以下を評価項目としています。
機能性の検証では、3.0点。平均点を大きく下回りました。
首振り機能は搭載。首振りの中心位置を60度の範囲で手動変更でき、その位置を中心に70度の範囲で自動首振りできるようになっています。
しかし、出力の切替えは強・弱の2種類しかありません。速暖+遠赤(強)1,000W、または速暖(弱)500Wのどちらかです。
省エネ運転などの節電機能・タイマー・人感センサーもなく、シンプルすぎるとも言える機能性に評価が伸びませんでした。
発熱体 | シーズ+カーボン |
---|---|
形状 | 長方形 |
首振り機能 | |
メーカー保証 | 1年間 |
最後に、トヨトミの速暖遠赤外線カーボンヒーターよりも消費電力が低かった商品をご紹介します。
コイズミの遠赤電気ストーブは、1時間あたりの電気代が約6円とトヨトミの半分以下。ヒーターはシーズ単独ですが、パワーは200〜800Wで微調整もOK。さらに、タイマーは1・2・3時間で設定できて、5時間後には自動オフします。細身のタワー型なので、置く場所を選びませんよ。
YAMAZENのツインヒートプラスは、トヨトミと同じハイブリッドタイプ。電気代は1時間8円と良好です。検証ではハイブリッドならではの速暖性も実感でき、背中の温度は60℃まで上昇。また、出力は弱300W・中900W・強1,200Wの3段階で調節可能。転倒OFFスイッチもあり、安全性にも配慮されています。
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