JVC Victor XP-EXT1をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証
リアルなサラウンド空間を再現できていて、震えるほどの低音を楽しめると評判のJVC Victor XP-EXT1。ネット上の口コミでは技術力が高く評価されていますが、一方で「迫力や臨場感がもの足りない」「音場が狭い」「慣れるまでは側圧がキツい」などの意見もあり、購入をためらっている人も多いのではないでしょうか？
そこで今回は、JVC Victor XP-EXT1を含むサラウンドヘッドホン7商品を実際に使ってみて、迫力・臨場感・使いやすさを比較してレビューしたいと思います。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね！
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて、オーディオ機器を提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
【総評】音情報をきめ細かに再現。背後からも聴こえるような立体感がある
JVC Victor XP-EXT1は、音源が持つ情報を精緻に再現できるサラウンドヘッドホンを探している人におすすめです。
聴覚特性を特定する技術を搭載していて、音空間が広いのが特徴。検証では、実際に背後まで音が回り込むような感覚が得られました。音情報の再現性にも優れていて、量感のある低音により迫力も表現できています。映画鑑賞やゲームも一層楽しくなる臨場感でした。
ただし、検証したほかのサラウンドヘッドホンと比べると、初期設定の手順は少々煩雑です。スマホやPCとの接続もできず、タッチ操作もやや使いづらい印象でした。マニュアルは詳細に記載されていますが、初心者向きではありません。
ヘッドホンの密閉感が強いのも気になる点。包み込まれる感覚は好印象なので、小まめに休憩を挟みながら使用しましょう。執筆時点の販売価格は、税込110,000円（公式ECサイト参照）。比較的高価な商品ですが、本格的な臨場感・迫力・最高クラスのサラウンドを楽しむことができます。
JVC Victor XP-EXT1とは
Victorは、音響機器メーカーJVCケンウッドが展開するブランドの1つです。原音探求をコンセプトに、ヘッドホンや音響システムなどを販売しています。
今回紹介するXP-EXT1は、聴く人に合わせて音場を生成するシステムを搭載したサラウンドヘッドホン。その技術が評価され、国内最大級の総合アワードVGPでは、2021年夏と2022年に金賞を受賞しています。
一人ひとりに合う音場を特定するのは、独自の頭外定位音場処理技術 EXOFIELDです。ヘッドホン内部のマイクで音の伝わり方を測り、個別に信号処理を実施。スマホアプリを使うので、かんたんに調整ができます。
2chや5.1chの音源を、7.1.4chの立体音響として再生できるのもポイントです。専用のデータが手元にない人でも、手軽にサラウンド音声の魅力を味わえます。
音声フォーマットは、Dolby Atmos®やDTS:X®等の入力に対応。ヘッドホン部とプロセッサー部の通信はデュアルバンド方式です。2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応していて、つながりやすい伝送帯域に自動的に切り替わります。
視聴する対象に適したサウンドモードを選択できる点も見逃せません。音声を聴きやすくしたり、サラウンド効果やダイナミックレンジを圧縮できたり、細かく調整できます。カスタムモードを使えば、設定の保存も可能です。
4Kパススルーに対応したHDMI端子を搭載しており、一度に3つの機器から入力できます。テレビ側の入力端子にeARCの記載があれば、eARC機能で非圧縮の音声も伝送可能です。
付属品は、ヘッドホン収納専用ポーチ・充電用USBケーブル・個人測定用ケーブル・ACアダプターの4点。ヘッドホンは4時間の充電で、約12時間連続視聴できます。
実際に使ってみてわかったJVC Victor XP-EXT1の本当の実力！
具体的な検証内容は以下のとおりです。
検証①：迫力・臨場感
検証②：使いやすさ
検証① 迫力・臨場感
HDMIでテレビに接続し、解像度・セリフ・迫力・臨場感の4項目を確認しました。なお、今回の検証で視聴した映像素材は以下のとおりです。
＜視聴素材 (Netflix)＞
- Spider-Man: Far From Home ＜爆発などダイナミックなシーンの迫力・臨場感＞
- La La Land ＜セリフ・BGM・効果音などの解像度＞
音が背後まで回り込んでくる臨場感。音情報を精緻に再現できる
迫力・臨場感の検証では、高評価を獲得しました。
音空間が広く、音が自分のうしろまで完全に回り込んでくるのを感じます。分解した音が立体的に配置されていて、再現性は優秀。聴こえてくる方向まではっきりと判別できました。
パワフルな低音も注目ポイント。みだりに鳴らすのではなく、しっかりと量感でもって迫力を演出しています。
セリフなどの解像度がやや物足りないものの、臨場感を得るには十分です。音源が持つ情報を丁寧に拾い上げて、きめ細かに再現できていました。
検証② 使いやすさ
初期設定の簡単さ・接続可能な機器・ボタン操作のわかりやすさ・側圧の4項目をチェックし、総合的に評価しました。
初期設定や操作性はいまひとつ。装着感は包み込まれるようで心地よい
導入方法は煩雑な印象でした。アプリ→本体接続→初期設定→ユーザー情報転送と順を追って設定しなくてはなりません。物理ボタンではなくタッチ操作で、操作できる項目が少ないのも気になりました。
とはいえ、マニュアルは丁寧に記載されています。手順とおりに進めれば問題なく設定が可能です。音量をはじめ、基本的な操作は本体から行えました。
スマホやPCとの親和性が高くないのも惜しい点です。PCとアナログでつなぐことはできますが、HDMI接続で使用したい人向きのAV機器といえます。
一方で、装着感は「包み込み感が大きく密閉されている」と好評でした。何時間もつけ続けるには強すぎる印象ですが、適度に休憩を挟むのであれば、快適に使用できるでしょう。
JVC Victor XP-EXT1の価格比較
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
- 1
112,578円
(最安)
販売価格：113,610円
ポイント：1,032円相当
送料別
簡単に操作できる、こちらの商品もチェック
Victor XP-EXT1は操作性や初期設定の煩雑さが評価を下げたので、最後にほかのおすすめ商品をご紹介します。
SONY WH-L600は、初期設定の簡単さとシンプルな操作性が好評でした。サウンドも、まるで映画館のよう。細かなニュアンスまで汲み取り、音楽や効果音をクリアに表現できます。首の真後ろまで音が移動するような、空間の広がりも感じられました。価格も比較的安く、手が出しやすいですよ。
SONYのMDR-HW700DSは、ヘッドホンだけで送受信の操作ができます。音量調整もダイヤル式でわかりやすいと高評価でした。最大9.1chサラウンド音場を再現できる商品で、音が頭全体を包囲するように広がる感覚が得られます。ナチュラルに音像を再現できていて、リアル感のあるサウンドですよ。
| カラー | ブラック |
|---|---|
| 装着方法 | オーバーヘッド |
| 重量 | 320g |
| 構造 | 密閉型 |
| ドライバーサイズ | 40mm |
| 接続タイプ | ワイヤレス |
| 折りたたみ可能 | |
| 再生周波数帯域 | 20Hz～20,000Hz |
| 駆動方式 | ダイナミック型 |
| リモコン付き | |
| 連続再生時間 | 17時間 |
| 充電時間 | 6時間 |
| 自動電源ON機能 | |
| 自動電源OFF機能 |
SONY WH-L600をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証
| カラー | ブラック |
|---|---|
| 装着方法 | オーバーヘッド |
| 重量 | 320g |
| 構造 | 密閉型 |
| ドライバーサイズ | 50mm |
| 接続タイプ | ワイヤレス |
| 折りたたみ可能 | |
| 再生周波数帯域 | 5Hz～25,000Hz |
| 駆動方式 | ダイナミック型 |
| リモコン付き | |
| 連続再生時間 | 12時間 |
| 充電時間 | 3時間 |
| 自動電源ON機能 | |
| 自動電源OFF機能 |
SONY MDR-HW700DSをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証
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