超絶手軽な「シミ抜き方法」はある?ズボラでも、白Tのシミを消せるハック、探しました【ハック比較9種】
知らず知らずのうちに付いてしまうシャツの"シミ"。なんかまた付いてるな、洗うのだるいな、さすがに目立つかな。……まあ、めんどくさいからいっか。
そんなこんなで放ったらかしにしているシミ、ありますよね。でも同時に、シミの付いた服をわざわざ好んで着ているわけではなく、本当はなんとかしたいという気持ちもあるはず。
そんなときに知っておきたい「シミ抜きハック」ですが、難しい方法だとすぐ諦めるし、時間がかかるのもイヤです。そもそもいろんな方法があるけど、結局、どれがいいのか教えてくれ、と思いますよね。
そこで今回は、おばあちゃんの知恵袋的に語り継がれている"台所の常備品"を使う方法から、数年前にテレビで話題になった"魔法水"を使う方法まで、9種類のシミ抜きハックを試して比較。ズボラでもできるシミ抜き方法はあるのか、探していきたいと思います。
No.1方法なら、1か月放っといたシミも落とせる……!?食べ物をこぼしがちな人、シミ抜きがめんどくさくてほっときがちな人は、必見です。
本コンテンツの情報は公開時点(2024年10月18日)の情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込で表記しております。

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みなさん、"シミ抜き"やってますか?正直、だるくないですか?
ふつうに生きてるだけなのに、気づいたらなぜか付いているシャツのシミ。
しょっ中シミを作っちゃうけど、正直、一度もシミ抜きなんてしたことない。ちょっとくらいじゃ気にならないし、何よりめんどくさい。……そんな同志、いませんか?
そして誰にもバレない(もしくはバレていても指摘されない)のをいいことに放っておいたけど、初対面の人と会う予定があったり、気合い入れないといけない日だったり、「さすがにまずいか……。」と観念するとき、ありませんか?
どんなズボラにも、人生のうち1回くらいはシミ抜きせざるを得ない場面がやってきますが、そんなとき"あったら嬉しい"のが、超絶簡単な「シミ抜き方法」。
今回は、家事スキルが限りなくゼロに近い、とくにスタンス面が貧弱でもできる「シミ抜き方法」はないのか、探していきたいと思います。
「最強のシミ抜き方法といえば、魔法水」が定説らしい……
いろんな種類のシミを"驚くほど落とせる"革命的な方法として有名なのが、9年前にバズった「魔法水」。
これは「シミ抜きの神様」と呼ばる洗濯のプロが考案した、万能シミ抜き剤のこと。家庭にある家事グッズ(漂白剤・重曹・食器洗剤)を混ぜれば誰でも作ることができます。
2015年8月にTV東京系『コレ考えた人、天才じゃね!? 』で紹介されて以降、数々の雑誌に掲載、書籍も販売されています。
前提として公式では、汚れの種類に合わせて使うアイテムややり方を変えることで、いろんな汚れを確実に落とすことが推奨されていますが、ズボラ人間にはあまりにもハードルが高いです。
もしどんな汚れにも有効な方法があるなら、それだけを覚えておきたい。"万能"と謳うからには、それだけでいろんなシミを落とせる存在であってほしい……!
バズってから9年経った今、"魔法水"は本当にNo.1なのか?定番シミ抜き方法8種と比べてみた
平成後期のNo.1シミ抜き方法「魔法水」ですが、9年経った今、もっと革命的な方法が生まれていてもいいのでは?
ということで今回は、魔法水に加えて、おばあちゃんの知恵袋的に受け継がれている定番方法から、ネットやSNSに散らばっている真偽不明の方法まで、「シミ抜き方法」9種を比べてみました。
<シミ抜き最強決定戦・エントリー9種>
- 現No.1・魔法水を使う方法
- 使うのはせっけんだけ!パワーで解決する方法
- おばあちゃんの必殺技!食器洗剤を使う方法
- 食器用+せっけんで追い込みをかける方法
- とにかく色を抜けばいい?漂白剤に浸す方法
- 擬似洗濯で解決!漂白剤+洗剤を使う方法
- せっけん+漂白剤で追い込みをかける方法
- キッチン汚れの救世主・重曹に頼ってみる方法
- 油汚れにいい?クレンジングオイルを使う方法
1日放ったらかした、"やらかしがち"な6種の汚れ落ちをチェックします
そもそも、汚れは大きく分けると水溶性・油溶性・不溶性の3種類、そこに色素汚れが加わるうえ、それぞれが混じっていることがあります。プロは汚れの種類を見極めて、どの洗浄剤を使ってどうやるかを判断しますが、ただの一般人には汚れの種類をキッチリ判別するのはなかなか難しい……。
なので今回は難しいことは置いておいて、"やらかしがちな汚れ"を代表して、「醤油・コーヒー・ミートソース・口紅・卵・泥」の6種の汚れ落ちをチェックしました。
当たり前ですが付いた汚れはできるだけすぐに落とす、がいいので放置時間は24時間としています。
ちなみに、検証のベースとしたのは、商品比較サービス『マイベスト』のドラム式洗濯機のコンテンツ。こちらは「洗浄力」を確かめるため、専門機器を使用してもっと精緻に検証しています。
用意するのは「タオル・歯ブラシ」だけ。基本的な流れはだいたい一緒です
基本的には、放置して待つなどのやり方はせず、シミ抜き液を垂らしたらノータイムでトントンしています。一部、違いが出そうなもののみ、つけ置きも試してみました。
ちなみに今回は、「しっかりシミ抜き効果がある」ことを大前提として評価しています。なので必ずしも1回きりで終わらず、目視で「これ以上落ちない」と思う限界まで、トントンして洗い流す工程を繰り返しました。
参考値として、シミ抜きをはじめてから終わるまでにかかった時間も計測しています。
【検証結果】やっぱり「魔法水」が最強だった!シミ抜き方法9種・ぜんぶまとめ
結果、汚れ落ち度でいえば「魔法水」がダントツ!
謳い文句のとおり、「魔法水」はいろんな種類のシミを"驚くほど落とせる"革命的な方法と証明されました。2位の「せっけんと食器洗剤」を使った方法もかなり善戦しましたが、魔法水の白さには及ばずです。
また、つけ置きをしない場合は、どの方法もだいたい4〜6分程度で汚れ落ちの限界に達しました。常人にとっては、手軽さはどれも変わらないかもしれません。ズボラにとっては、スタートするまでのハードルがいかに低いか、が肝になりそうです。
そしてここから先は、特筆すべきポイントがある方法だけをピックアップして、詳細をお伝えしていきます。
【1位】魔法水:「落ちてる…」の実感がレベチ!6種の汚れすべてを無に返した
漂白剤・重曹・食器洗剤の3つのアイテムを混ぜて、万能シミ抜き剤、通称「魔法水」を作ってシミを抜くこの方法。"魔法"と名のつくからには、時を戻したかのようにすべてを消してくれないと納得できません。
実際やってみると、見てのとおり、6種の汚れぜんぶを"真っ白"なレベルまで落としてくれました。疑ったのが申し訳ないほどに、ちゃんと"魔法"です。
9種の方法のなかで、汚れの種類に関わらずシミを消したのは唯一コレだけ。どこに垂らしたっけ……?と探しても見つからないほどでした。すごい。
全体的に、コーヒーや口紅の色素は落ちにくい傾向がありましたが、魔法水なら関係なし。とくに洗濯機だけではほとんど落ちなかった口紅も、まったく見えなくなりました。
なにより、作業中にも「お、落ちてる!」の実感があるので、いけるとこまでやってやるぞ!と徹底的に汚れと戦う気持ちになれます。
2〜3回繰り返すと、もはや楽しくなってくる
繰り返せばどんどん落ちていくのが実感できて、3回繰り返したらほぼ白、なところまで落ちました。がんばりが報われて、ほんのり楽しいです。
ちなみに、計測&調合からはじめて落とし切るまでにかかった時間は6分ほど。常人なら、6分くらいなら忙しくてもがんばれるライン、といえるのではないでしょうか。ズボラにとっては、その日のコンディション次第では戦えるラインですね。
ルールは絶対厳守!「レシピどおりに作る&3時間以内に使い切る」が鉄則でした
覚えていてほしいのが、「開発者が提案しているルールは絶対に守る」ということ。開発者いわく、シミ抜きは化学変化なので、ルールどおりに使わないと効果を発揮しません。
- レシピどおりに混ぜる
- 3時間以内に使い切る
そのレシピがこちら。
いろいろ種類はありますが、漂白剤は「酸素系漂白剤」、食器洗剤は「食器用中性洗剤」を使います。
実際、ざっくりでいけるでしょ!と目分量で配合したら、大失敗……。全体的に薄くはなるものの、これやばいぞ、と感動できるレベルまではいきませんでした。
しっかり計測して使わないと、本来の実力を全然発揮してくれないんです。シミが見えなくなって「ちゃんと"魔法"だあ〜」の感動が得られないので、これは本当に大切です。
ということで、正しく配合して3時間以上放置したものも用意。汚れ落ちをチェックしてみました。
テキトーに配合した魔法水・配合後3時間放置した魔法水、それぞれの結果はこちら。
全体的に薄くはなりましたが、正しく使ったときの"真っ白"と比べると物足りない結果に……。これはこれで十分ともいえますが、感動があるレベルではありません。
この子、とっても繊細です……。
結論、ちゃんと作ってちゃんと使うことがめちゃめちゃ重要です。ざるなやり方では効果を発揮せず、がんばった分がっかりしてしまうので、真面目に扱いましょう。
1か月経ったシミも試したら……じっくり見ないと分からないレベルまで薄くなった!
これだけ落ち具合がいいと、「もっと放置しても落ちるかもしれない……!」とつい期待してしまいます。大胆に、1か月放置したシミの汚れ落ちもチェックしてみました。
直射日光に当たらない環境で1か月放置しておいたシミ。さすがに”真っ白"まではいきませんが、かなり薄くなりました。わっしょい。
白シャツだとどうしても存在感がありますが、柄物のシャツなら、うまく馴染んでくれてあまり気にならないかもしれません。
【2位】せっけん+食器洗剤:全体的に薄くなった!ただし、完全には消えない
シンプルに「洗浄」目的のアイテムを2つ使って追い込む方法。面白みはありませんが、どんな家庭にもあるであろうアイテムで試せることと、特別なコツがいらないことは利点です。
肝心の結果といえば、全体的に汚れが薄くなり、しっかり効果があるといえるライン。よく見ないと分からないレベルではあるものの、魔法水にはおよびませんでした。
正直、「せっけんでいいのかよ」とは思いましたが、難しい手間なくできるのはやっぱりありがたいですね。これでいいなら、これでいいです。
単体で使うなら、食器洗剤でも十分だけど「固形石鹸」のほうが強め
おばあちゃんの知恵袋的に広まっている「シミ抜きには食器洗剤」という説。実際のところ、食器洗剤だけでは、汚れの落ちやすさは5位と平均的でした。
一方で、せっけん単体では4位とやや上位。ほぼ同じくらいの汚れ落ちですが、単体で使うなら、食器洗剤よりもせっけんのほうが威力があります。
ちなみに、せっけんだと手の平全体が泡だらけになりますが、食器洗剤ならプッシュするだけなので比較的スマートです。汚れ落としてるにもかかわらず手汚したくないな、という人は食器洗剤のほうがいいかも。
【6位】漂白剤+粉末洗剤:"ほぼ洗濯"な配合は、油汚れが気になる結果に
「それ洗濯じゃん」な2つのアイテムの組み合わせ。汚れ落ちは、水溶性のコーヒー・卵は落ちて、油溶性のリップと泥は落ちないという、標準的な結果でした。
この程度なら、わざわざ手洗いせずとも、洗濯機にぶち込んでしまうのがいいでしょう。
ちなみに、漂白剤はつけ置きしても温めても結果は変わらない
服に付いたニオイを落としたいときのハック、"つけ置き"。シミ抜きに関しては、すぐに落としてもつけ置きしても、大差はありませんでした。2時間も待ったのにな……。
【8位】重曹:キッチン掃除の大定番は、衣類の汚れ落ちには不向きでした
これ、我が家には「困ったらとりあえず重曹」とお守り的にキッチンに置いてあります。重曹さえあればなんでも落ちるのイメージがありますが、実際のところ、シミ抜きにはあまり向かないと分かりました。
汚れは全体的に薄くなる程度で、比較的落としやすいはずのコーヒー・卵もあまり落ちません。ちょっと裏切られた気分です。
正直、期待はずれ…。でも、そもそも重曹には向き不向きがあります
個人的に盲信していただけで当たり前のことではありますが、そもそも重曹には用途別に向き不向きがあります。
研磨力・焦げ付き・ニオイとりに強いとされており、あくまで「キッチン」のお掃除の味方といったところ。やっぱり衣類の汚れを落とすには不向きです。
これからは、得意不得意をちゃんと理解したうえで頼らせてもらおうと思います。
【番外編】シミ取りレスキュー:あくまで緊急用!時間が経ったシミは落とせません
外出先でやってしまった!というときに便利な「シミ取りレスキュー」。シミとり剤と吸収シートがコンパクトなセットになっています。
大前提、1日放置したシミに使うものではありませんが、その利便性から「時間が経っても効力があるならありがたい」と出来心で試してみましたが、結果、放置したシミには使えませんでした。
公式で推奨しているとおり、あくまで「応急処置」として使い、自宅に帰ってからていねいに洗うのがおすすめです。
【まとめ】派手なやらかしも、時間がたったシミも。とりあえず「魔法水」を試してみてほしい!
9種のシミ抜きハックを試していくなかで、Tシャツが真っ白に戻っていくのに感動するほど、しっかりと効果を感じられたのは「魔法水」だけでした。
試してみたところ、袖口に付いてから2〜3年放っておいたコーヒーのシミも、ちゃんと"真っ白"に……!これなら、盛大にやらかしてしまったときにも、ついつい放置してしまったときにも、強力な味方になってくれるはず。発案者である洗濯の神様には大感謝です。
とくに、こんなときには十分、役に立つのではないでしょうか。
- 普段着なのでクリーニング代が惜しい
- 明日着たい服に、見落としてたシミがついていた
- 子どもが汚れた服を隠していたが、すぐに使う予定がある
- 汚れが目立つのでクリーニング前にあらかた落としておきたい
- 着替えるときに、襟ぐりに口紅がついてしまったのですぐ落としたい
ちなみにシミ抜きの効果は、布の素材やシミの成分、染み込んでからの時間や広がった範囲など、細かい条件によって変わってきます。今回の検証では"魔法水"がダントツでしたが、正直、条件が変わったときにどこまで効果があるかは未知数です。
そんなの関係なくぜんぶキレイになるやつが知りたい!のは山々ですが、壮大すぎて今回は泣く泣く断念……。また機会があれば、ズボラ代表としてその辺りも突き詰めていきたい気持ちです。
【裏まとめ】正直、ちょっとだるい。"はじめるハードル"が低い「食器洗剤」がマイベストでした
じゃあ実際のところ、今後シャツにシミが付いたら試してみるか?といえば、ズボラ人間としては"やりません"。
極度のズボラには「キッチリ計測&5分がんばる」のがだるいからです。
多少、服にシミが付いているくらいでは気にならないし、たとえ5分であっても直径2cm程度のシミを落とすために、計量スプーンを用意してしっかり計測して混ぜてトントンして洗い流すのはめんどう。クリーニングに出してプロに任せたほうが確実です。
結局のところ、落としどころとしては、手間が少なくてそこそこの汚れ落ちだった「食器洗剤」あたりではないでしょうか。計測不要でプッシュするだけでいいのは、地味にありがたいポイントです。「シミ抜きするぞ!」の気合いがなくても、近くに食器洗剤があったとき、ふと思い出して「ついでにやってみるか」のメンタルになれそうです。
というわけで、みなさんへのおすすめとしては「魔法水」ですが、一個人としてのおすすめは「食器洗剤」です。ぜひ今回の検証結果を参考に、それぞれのできる範囲でトライしてみてください!
最後に、商品比較サービス『マイベスト』では、家事に欠かせない日用品の比較検証も行っています。家事に追われて忙しい、手っ取り早く1番いいものが知りたい。そんな人は、ぜひ一読してお買い物に役立ててください。
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(執筆/マイべマガジン編集部・戸田はるか)
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