Sleipnir シュートゥリー トラディショナルモデル
スレイプニル レッドシダーシューツリー トラディショナルモデルは、大切な靴を湿気から守りたい人におすすめです。無塗装のシダー製で、吸湿性は比較した商品のなかでもトップクラス。湿度80%の空間に1時間置いたところ30%も減少し、全商品の減少幅の平均約14%(※執筆時点)を大きく上回りました。形状維持性能も非常に優秀です。状態をチェックした服飾ジャーナリストの飯野高広さんは、「アッパー部分の形状維持も十分」とコメント。比較した半分まで割れ目のあるハーフラストタイプは、アッパーにテンションがかかりにくかったのに対し、本品は中心から外側に割れ目のあるサイドスプリットタイプ。甲部まできちんと支えられました。靴への入れやすさも高評価を獲得。「つくりが大きく、靴に入れにくい」との口コミに反し、表面がなめらかでスルッと入れられました。ただダブルチューブ(2本のバネ)でしっかりとテンションがかかっているため、若干取り出しにくいのは気になる点です。高い吸湿性を備え、カビや雑菌の繁殖を防ぐ効果が期待できる本商品。「履いたあとの型崩れを防げる」との口コミどおり形状維持性にも優れ、イギリスやアメリカ製の靴のほか、スコッチグレインなど日本製の靴にも幅広く使用できます。ヨーロッパ靴しか履かない人は、より形状維持性が優れた上位商品もチェックしてみてください。
マーケンのディプロマットシュートゥリーは、手頃なシューツリーをお探しの人におすすめ。専門家からテンションのかかり方は高く評価され、型崩れをしっかり防いでくれます。幅広い靴に合いそうですが、大切な靴に使いたいなら、ゆったりとしたデザインの靴に使うのがおすすめ。かかと部分が少々広めなので、細身のシルエットの靴だと余計なテンションがかかってしまいそうです。入れやすさの検証でも、スムーズに出し入れできると好評でした。ただし吸湿性は他商品に比べるとやや低いので、湿気の多い季節は靴箱に入れず通気性のよい場所に置くなど、工夫をするのがベストです。ご自身が持っている靴のかかと部分をチェックして、サイズ感が合うなら候補にしてみてください。
LA CORDONNERIE ANGLAISE (コルドヌリアングレーズ)
コルドヌリアングレーズ バネ式シュートゥリー FA85Sは、インポートの細身の靴に合うものがほしい人におすすめです。サイドは張りが少なく、かかとの小さい靴との相性がよい形状です。構造を確認した服飾ジャーナリストは、「靴との相性が合うのであれば、形状維持性能は非常に優れている」とコメント。比較したなかには形を戻すテンション(張力)が十分にかけられないものもあったのに対し、靴の形をきれいに保てるでしょう。前後のパーツを2本の金属チューブで繋ぐバネ式を採用し、1本のものよりテンションを保ちやすいのも強み。履き口の広がりを抑えやすいため、かかとの形状もキープしやすいでしょう。比較した商品にはつま先の調整ができないものもあったのに対し、サイドスプリット式なのでつま先・甲のシワの低減も期待できます。木製でずっしりとした重みがあり、ソールの反りも戻しやすいですよ。なめらかに靴に入れられる点もよい点です。表面のニス塗装は滑りがよく、スッと入りました。比較した商品にはバネが硬く苦戦するものもありましたが、軽い力で入ります。一部商品のように表面がザラザラで靴内が傷つくといった心配もなさそうです。随所の丁寧な仕上げが目を惹きました。吸湿性も十分あり、カビや雑菌の繁殖を抑えやすいですよ。湿度80%の部屋に放置した1時間後には18%も除湿。比較したなかには吸湿性を高めるため無塗装のものもありましたが、ニス加工ながら同等の吸湿性がありました。耐久性の高いブナ材で湿気による本体の変形も防ぎやすいため、長期間の活躍に期待できます。「ヨーロッパ系ブランドの靴によく合う」と口コミにあるように、細身の靴にぴったりの一品。日本人の足に合わせた別注モデルのため、かかとの小さめの靴やラウドトゥにも使いやすいでしょう。値段は16,500円ほどと比較したなかでは高価格帯の商品ですが、機能性に欠点はほとんど見あたりません。大切な靴を長く使い続けたい人は、まず候補としてみてください。
クロケット&ジョーンズ 純正シューツリーは、形状維持力にこだわる人・イギリス靴に使いたい人におすすめです。革靴に入れた状態を確認した服飾ジャーナリストの飯野高広さんは、「汎用性が高く、かかとのおさまりもよい」とコメント。比較した商品内でも型崩れ防止効果が大きかった木製で、テンションのかかり方も良好です。イギリス製のため特にイギリス靴に向いています。つま先とかかとをバネでつなぐスプリング式を採用し、つま先までテンションがかかりやすいのも魅力のひとつ。先端に切れ目のないフルラストなので、サイズ選びを間違えなければ「ぴったりハマる」との口コミどおり、高いフィット感を得られるでしょう。吸湿性能も申し分ありません。湿度80%の空間に本品を入れたところ、1時間後には湿度が18%も低下しました。比較した結果、吸湿性が高かったのは木製のなかでもシダー材の商品でしたが、ライムウッドを採用した本品も大健闘。裏面には湿気を逃がすための通気孔もあり、カビや雑菌対策にも活躍しますよ。靴への出し入れもスムーズです。比較したほかの商品には、バネが強すぎたり表面の仕上げが粗かったりして、うまく入れられなかったものも。本品は「約60度に折り曲げられて入れやすい」と謳っているだけあり、つっかからず入れられました。表面もなめらかで、飯野さんからは「すんなり入る」との声があがっています。価格は税込30,000円(※執筆時点・公式サイト参照)と比較したなかでも高価。とはいえ大切な靴を長く愛用したいなら、用意しておきたいアイテムです。イギリス靴メインで使いたい人は、ぜひ本品を検討してみてください。
ダスコ シューツリー サンデッドライムは、シューキーパーがほしいすべての人におすすめ。専門家の飯野さんに形状維持性能を見ていただいたところ、サイドはわずかに弱いものの、つま先・甲・かかとなど抑えるべき箇所にしっかりテンションがかけられていました。比較したなかにはテンションに偏りがあるものもあったのに対し、靴の形を保ちやすいでしょう。金属のチューブで木製のパーツを繋げたバネ式を採用しており、かかとの収まりも良好です。比較したプラスチック製の商品は軽さゆえ、安定感に欠けました。反面こちらはどっしりとした木の重みがあり底面も反った形状で、ソールの形も戻しやすいといえます。甲部までしっかりシワを伸ばせるサイドスプリット式のため、汎用性も高いでしょう。すっと入れられるのも魅力です。サンデッドと呼ばれる加工で表面はなめらかに仕上げられており、スムーズに出し入れできました。比較した商品にはザラザラとした質感で靴を傷つける懸念があるものもありましたが、非常に手の込んだ丁寧なつくりです。大切な靴のメンテンスを行うのにぴったりな商品といえます。吸湿性も優れており、カビや雑菌の繁を抑えやすく、革靴の劣化も防ぎやすいでしょう。湿度80%の空間に放置した1時間後には18%も低下。比較した商品にはシダー材を使っていて湿度が30%も下がったものもありましたが、まったく吸湿しないプラスチック製より優秀です。無塗装のライム材の吸湿性が活かされています。つま先の長いロングノースや甲高めの靴にも合いやすい形状が特徴の本品。英国系のレースアップシューズなどにも使いやすいですよ。値段は12,000円台と比較したなかでは高価格帯ですが、シューキーパーとしての性能は申し分ありません。愛用の靴を長く使い続けたい人は、まず候補としてみてください。
今回検証したサルトレカミエ SR300EXは、形状維持性能の高さが魅力です。ネジ式のため靴に合わせた微調節がしやすく、テンションのかかり具合も良好でした。さらにキーパーとして丁寧に作られており、材質にも問題ありません。やや細身の形状により、専門家の飯野さんからも「インポートブランドの靴にも使いやすい」と好評でした。かかとには取っ手がついており、スムーズに出し入れできます。吸湿性の検証では、それなりに湿気も吸い取れていました。耐久性に優れたブナ材で作られているのも好印象です。全体的に細身の形状なので、普段から細身の靴を履く機会が多い人は、ぜひ試してみてください。