山善 リモコン冷風扇 FCR-G403は、好きな場所に移動させて涼みたい人には候補となる商品です。比較した8割以上の商品になかったキャスターがあり、部屋間を楽に移動できます。タンク容量は2Lと少なく、タイマーも1・2・4時間と短めですが、短時間だけ涼みたいときには便利ですよ。付属のリモコンの表記がわかりやすく、操作も簡単でした。タンク・フィルターを取り外して洗えるのも魅力です。比較した商品の約4割はフィルター交換が必要だったのに対し、掃除機での吸引・水洗いで長く使えますよ。しかし、肝心の涼しさは物足りず。実際に30分稼働させると、室温は0.77℃・湿度は11.75%上昇しました。比較した大半の商品が同様でしたが、暑さ指数は厳重警戒レベルです。消費電力が50W以上と高い商品は室温を少し下げられたのに対し、消費電力が最大43Wと低くパワー不足を感じます。涼しさを保つ保冷剤もありませんでした。サーモカメラで体感温度を見ると稼働前より0.9℃下がっていたものの、エアコンに近いひんやり感は得られず。冷風扇は水を気化させて熱を奪う仕組みのため、カラッと暑い日に使うのがよいでしょう。比較した多くの商品と同様に首振り機能があるため、複数人で使うときはうまく活用してくださいね。ECサイトの値段は1.1万円前後(※執筆時点)と、比較したなかでは中価格帯です。ほかの冷風扇と同様に蒸し暑さは解消できなかったものの、床置きタイプながらキャスターつきで移動がしやすいのは魅力的。手軽に涼みたい人やサブ冷房として使いたい人は、候補としてはいかがでしょうか。
結論からいうと、おおたけのUVプラズマイオン MAR-PU222は、風の冷たさを重視する人や、衛生面が気になる人におすすめです。冷風運転時にはUVライトがタンクに照射され、バクテリアの繁殖を防止。さらにプラズマイオン機能をオンにすれば、空気中のウイルスやカビ菌の低減効果も期待できるでしょう。涼しさを確認してみたところ、エアコンのような冷たい風が感じられ、風が当たる部分の体表温度は0.8℃低下しました。ただし送風範囲が狭く、風が当たらない部分の温度は上昇。水を使って風を送る仕様上、室内の湿度も9%アップしています。暑さ指数はほかの商品と同じく厳重警戒レベルに達したため、適度に換気するなど注意が必要です。首振り機能・オフタイマー・おやすみモードなど機能面も充実しています。本体の操作パネル・リモコンともに文字とアイコンでわかりやすく、使い勝手も良好でした。保冷剤が2個付属されており、凍らせて水と一緒にタンクに入れることで、長時間冷気に当たれるのもメリットです。1日5時間・30日間使った場合の電気代はわずか約170円。エアコンと比べるとかなり安くすませられるのが利点です。除湿に工夫は必要ですが、ピンポイントで冷たい風に当たりたいときには重宝しますよ。ほかの商品にはあまりない衛生機能もついているので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
おおたけ 冷風扇リモコン付き MAR-123は、手軽に冷たい風を感じたい人には選択肢のひとつになる商品です。実際に使用したところ、室温は30分の稼働で約0.025℃低下。比較した9割近い商品は温度が上昇したのに対し、パワフルさが伺えます。体表温度も低下しました。サーモカメラで確認した稼働後の体表温度は、稼働前から平均0.03℃低下。特に上半身の背面温度は稼動前後で1.4℃も差が出ています。比較したところ、消費電力50W以上で本体サイズが大きい床置きタイプは、涼しさを感じやすい傾向がありました。こちらも消費電力60Wの大型タイプで、手軽に涼みたいときに便利です。ただし、湿度の上昇には注意しましょう。比較した全商品で湿度の上昇が見られ、こちらも稼働後は約4.5%上昇しました。蒸発した水で周囲の熱を奪う仕組みなので、蒸し暑さは解消できません。どの商品も暑さ指数が厳重警戒レベルだったため、換気しながら使用してください。使い勝手は優秀です。タイマー機能が充実しており、1~12時間の間で1時間単位で設定可能。比較したなかには1・2・4時間などの段階的にしか設定できないモデルが多かったのに対し、シーンに合わせてOFFタイマーを微調節できます。付属のリモコンもボタンが大きく、操作内容が文字と絵で記載されており、迷わず操作できました。左右の首振り機能もつきます。付属の保冷剤は4個と多く、タンク容量も5Lと大容量。フィルター・タンクは外して水洗いが可能で、お手入れも楽ちんです。フィルターは1回使用ごとに流水洗浄が必要ですが、定期交換の手間がないため、ランニングコストを抑えたい人にも向いています。ECサイトでの販売価格は1~1.5万円程度(※執筆時点)と、比較したなかでは高価格帯。ほかの商品と同様にエアコンのように部屋全体を涼しくするのは難しいものの、冷風扇としては涼しさを感じやすい一品です。カラッと暑い日に手軽に涼める商品をお探しなら、ぜひ購入を検討してみてくださいね。
山善 冷風扇 FCR-BWG40は、リビングのような複数人で過ごす場所での使用がおすすめです。首振り機能の可動域が広いので、家族で使ってもみんなで風を感じられます。扇風機よりも風は涼しく、サーモカメラの画像では、風が当たっている部分の温度が下がりました。ただし、部屋全体の温度を下げるにはやや力不足。また、タンクを設置したときに少しだけ隙間が空くので、動かすと水が漏れてしまう可能性も。気をつけて使用しましょう。執筆時点で価格は税込14,800円でした。手入れがしやすいなど使い勝手も上々なので、扇風機の風では物足りないという人は、ぜひ利用してみてください。
おおたけ コンパクト冷風扇 MAR-122は、冷風扇を選ぶうえで最も重要な冷房効果がいまひとつでした。実際に室温30℃・湿度60%の環境で30分使用すると、温度は0.05℃の低下にとどまる結果に。比較したなかに空間全体を涼しくできたものはほとんどありませんでしたが、本品も「部屋の温度は全然下がらない」との口コミどおりでした。加えて湿度は11%上昇して71%に達し、環境省が発する暑さ指数の「厳重警戒」レベルに。上位のアイリスオーヤマや山善の商品でも6~11%ほどの湿度上昇が見られたため、冷風扇を使う際はどんな商品でも換気が必須といえます。体表温度の変化もほぼなかったものの、エアコンのような冷風が出るため、体感では涼めました。比較した結果、涼しく感じた商品の共通点は、保冷剤つきの床置きタイプ。こちらも床置きタイプで4個の保冷剤が付属します。「ジメジメする」との口コミ同様の感覚はあったものの、エアコンの風が苦手な人であれば選択肢の1つになり得るでしょう。機能面は良好で、タイマーは1~12時間と長めに設定可能。比較したほとんどの商品がタイマー非搭載か、4~8時間ほどと短めだったなか、12時間まで設定できたのは本品と同社の「MAR-123」の2商品のみ(※執筆時点)でした。リモコン付属で首振り機能も搭載しているので、就寝中や複数人で使うのには重宝します。タンクは5Lと大容量で、比較した3L程度の商品より水補充の頻度が少なく済みます。ただし、タンクの取り外しは不可。水を入れる際には、別の容器に汲んでから移し替える必要がありました。水を使う冷風扇はカビや菌が増殖しやすいので、手入れもこまめに行ってくださいね。総合的に見て、機能面はよいので寝室で涼みたい人には便利なアイテムといえます。しかし、肝心の涼しさが物足りません。どの商品を選んでも湿度対策は必須ですが、上位にはよりしっかりと涼めて給水の手間も少ないものがありました。冷風扇をお探しの人は、ぜひそちらをチェックしてみてください。
シロカのなごみ 加湿つき温冷風扇 SH-C252は、夏だけでなく秋口から冬にかけても利用したい人におすすめです。検証では、部屋全体の温度を下げることはできませんでしたが、扇風機よりも涼しい風を感じられました。サーモカメラの画像でも、風が当たっている部分は温度が下がっています。また、手入れのしやすさや操作性も問題なし。広い範囲に風を送れるので、複数人での使用も満足できるでしょう。ただし、冷風で使っていると湿度も上がってしまい、蒸し蒸し感じる可能性があります。涼しさを第一に考える人は、ほかの商品も検討してみてくださいね。