機能がシンプルで使いやすいと謳うレーザー墨出し器、 コメリ RETZLINK 乾電池式レーザーラインX 縦・横・ポイント RZ-LXJG2P。実際の評判を知りたくても口コミが少なく、評判がわからないため購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のシンワ測定やマキタなどのレーザー墨出し器とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、レーザー墨出し器選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
DIYアドバイザー・DIY工作アドバイザー・日曜大工士。乙種第4類危険物取扱者免状を取得しているほか、フォークリフト運転技能講習を修了。2023年まで、ホームセンターの資材館の販売員として電動工具・建築資材・農機具などの接客に従事。現在はマイベストにて、インパクトドライバーや丸ノコなどの電動工具を中心に徹底的に検証。メーカーや価格を問わず、ユーザーが「買ってよかった」と感じられるようなコンテンツ制作に日々努めている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
コメリ RETZLINK 乾電池式レーザーラインX 縦・横・ポイント RZ-LXJG2Pは、リーズナブルかつ高精度なものがほしい人にぴったり。比較したほかの商品には10,000~45,000円程度で販売されているものが多いなか、本品は税込5,980円(執筆時点・公式サイト参照)とかなりお手頃です。
肝心のラインの見やすさもハイレベル。垂直・水平ラインともにブルーグリーンで非常に明るく、ラインのぼやけ・ぎらつきもありません。2つのラインが交わる中心線の明るさを計測すると、比較した全商品の平均値1047lx(ルクス)を大きく上回る2960lxを記録しました。
制動方式は、外的影響を受けにくいジンバル方式。比較した商品には水平ラインの誤差が4mmに達したものがあったなか、右上に0.5mmと誤差をわずかにとどめました。壁から3~5m離して照射した際に、1mmと細いラインを照射できたのも魅力です。基準線の中心を取りやすく、正確に墨づけできますよ。
一方、機能は少なめです。±2.5度の自動補正機能のみで、照射ラインの切り替え・輝度変更・防塵・防滴機能は備えていません。比較した商品には、電池とコンセントの両方から給電できるものがあったのに対し、電源は乾電池からの給電のみ。ケースなどの付属品もありませんでした。
謳い文句どおりのシンプルな商品なので、はじめの1台や最低限の機能があればよいという人に向いています。より本格的なDIYに向けていろいろな機能を試したいなら、付加機能が豊富なほかの商品をチェックしてみてください。
そもそもレーザー墨出し器とは、レーザーの光で壁・天井・床に、水平や垂直などの基準線(建築用語で墨)を作り出せるアイテム。建築現場で使われることが多い精密測定工具ですが、セルフリノベーションやDIYでも活躍するため、注目を集めています。
2023年1月に登場した、RETZLINK 乾電池式レーザーラインX 縦・横・ポイント RZ-LXJG2Pもそのひとつ。DIYをする人の使いやすさに配慮した、コンパクトかつシンプルな設計です。
販売しているのはコメリ。DIY用品や園芸用品を主力商品とし、チェーン展開するホームセンターです。
水平・垂直を測れるので、壁に棚や絵画を設置したりウッドデッキの位置を決めたりと、さまざまなシーンで重宝します。本体は360度回転し、-5~40°Cの範囲で動作可能。角度の精度は90度±0.05と公称しています。
サイズは幅86×長さ85×高さ91mmで、乾電池を除いた本体の重さは約235gです。単三アルカリ乾電池3本で作動し、連続使用時間は約18時間。長時間作業にも耐えられるのはうれしいですね。
光出力は1mW以下、光源は緑色可視半導体レーザー516nmです。付属はしていないものの、本商品に対応した三脚や受光器(光の位置を音と光で教える装置)も販売されています。
購入後にユーザー登録をすると、6か月間の無償保証サービスを受けられるのもメリット。無償期間終了後も、有料ですが修理や校正をしてもらえるので長く使えますよ。修理の依頼はコメリの店舗に問い合わせましょう。
今回はコメリ RETZLINK 乾電池式レーザーラインX 縦・横・ポイント RZ-LXJG2Pを含む、レーザー墨出し器全15商品を実際に用意して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、ラインの見やすさの検証です。
各商品を最高レベルの輝度に調整。照度が約0.08lx(ルクス)の暗室にて照射した際のラインの明るさと、照度が約590lxの室内にて照射した際の鮮明さを確認し評価しました。
明るさ・ラインの色味ともに申し分なく、見やすさはトップレベルです。照射本数は垂直・横の2本で、それぞれの明るさは垂直21.4lx・横32.2lxでした。それぞれの線が明るくはっきりしていて、中心線がわかりやすく、作業がサクサク進みそうです。
中心の照度は2960lxで、比較した商品全体の平均値である1047lx(※執筆時点)を大きく上回りました。正確に墨つけできるので、柱の取りつけなどの緻密な作業でも重宝するでしょう。
レーザーの色はブルーグリーン。比較したなかでも高評価を獲得したカラーで、ぎらつきが抑えられており見やすいですよ。
次は、使い勝手のよさの検証です。
ラインの太さ・機能性・付属品の充実度などをチェックしました。
一方で、機能は±2.5度の自動補正機能のみと、充実しているとはいえません。照射ラインの切り替えや輝度変更、防塵・防滴機能も備えていませんでした。
ケースなどの付属品はなく、電源は乾電池からの給電のみ。比較したほかの商品には電池とACアダプターの両方に対応しているものがあったのに対し、臨機応変には使いにくいといえます。最大18時間使えるとはいえ、念のため予備の乾電池を用意しておきましょう。
垂直ラインの誤差は0mm、水平ラインは右上に0.5mmの誤差にとどまりました。比較した商品には、水平ラインの誤差が4mmにも達したものがあったことをふまえると、精度は非常に優秀です。
制動方式には、温度・気圧変化に影響を受けにくいジンバル方式を採用。使用頻度が低くても誤差が生じにくいので、家庭用にぴったりです。セルフリノベーションで使うならぜひ検討してはいかがでしょうか。
照射ライン数 | 2ライン |
---|---|
レーザー色 | グリーン |
制動方式 | ジンバル方式 |
水平精度(実測値) | 右上に0.5mm |
良い
気になる
垂直精度(実測値) | 0mm |
---|---|
本体回転範囲 | 360度 |
作業範囲 | 室内10m |
自動補正精度. | |
連続使用時間 | 18時間 |
スマホ連携可能 | |
光源 | 緑色可視半導体レーザー516nm |
付属品 | 不明 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
販売中のショップが見つかりません
コメリ RETZLINK 乾電池式レーザーラインX 縦・横・ポイント RZ-LXJG2Pは、公式サイトで購入できます。ただし、受け取りは店頭のみ。輸送時の振動による精度変化防止のため、配送は行われていません。
本商品に対応した、受光器(税込9,980円)や三脚(税込6,980円)も販売されています。ぜひ、チェックしてみてください。
価格は執筆時点・公式サイト参照価格
コメリ RETZLINK 乾電池式レーザーラインX 縦・横・ポイント RZ-LXJG2Pの使い方は以下のとおりです。
<使い方>
1.単三形アルカリ乾電池を3本セットする
2.上部の円型気泡菅を見ながら、本体を水平に置く
3.スイッチを入れ、レーザーを照射する
なお、スイッチを入れた際にレーザー光が点滅する場合は、本体が±2.5度以上傾いているサイン。もう一度、水平になるよう置き直してくださいね。
水平ラインの高さを変える際は、レーザー墨出し器の位置を高くする必要があります。水平ラインの高さを微調節できる専用の三脚があると便利ですよ。
なお、本体のネジ穴の大きさが合えば、ほかのメーカーの三脚を代用することも可能。レーザー墨出し器と三脚のメーカーがバラバラの場合は、本体のネジ穴の大きさをチェックしておきましょう。
最後に、便利な機能を備えた商品をご紹介します。
初心者からプロまで幅広く使えるものなら、シンワ測定レーザーロボ LEXIA 21 グリーンがおすすめです。照射ラインは明るくて見やすく、細めなので墨つけもしやすく感じました。電源を切っても照射ラインパターンを記憶できる、メモリー機能も便利。乾電池とAC電源の両方で給電できる一品です。
付加機能を充実させたい人は、マキタ充電式屋内・屋外兼用墨出し器もチェック。転倒防止用のスタンドと充電器が収納できる、アルミ収納ケースが付属。輝度・照射ライン数の両方を切り替えられるので、環境に合わせて臨機応変に使えます。垂直・水平ラインともに明るく、見やすさも高評価でした。
照射ライン数 | 2ライン |
---|---|
レーザー色 | グリーン |
制動方式 | ジンバル方式(振り子+磁気ダンパー方式) |
水平精度(実測値) | 左下に0.5mm |
良い
気になる
垂直精度(実測値) | 0mm |
---|---|
本体回転範囲 | 360度 |
作業範囲 | 7.5m |
自動補正精度. | |
連続使用時間 | Hモード(中):約21時間、フル照射モード(中):約8.5時間 |
スマホ連携可能 | |
光源 | 可視半導体レーザー |
付属品 | 充電アダプター、充電用電池ボックス、水平調整三脚アダプター、アルミケース、単3アルカリ乾電池4本 |
シンワ レーザーロボ LEXIA 21をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
照射ライン数 | 2ライン |
---|---|
レーザー色 | グリーン |
制動方式 | ジンバル方式(マグネットダンパー式) |
水平精度(実測値) | 左上に1.0mm |
良い
気になる
垂直精度(実測値) | 0mm |
---|---|
本体回転範囲 | 360度 |
作業範囲 | 10m |
自動補正精度. | |
連続使用時間 | エコモード時:約20H、通常モード時:約12H(さげふり・ろく時) |
スマホ連携可能 | |
光源 | 緑色半導体レーザー(下部スポット光:赤色半導体レーザー) |
付属品 | 受光器LDG-5、バイス、レーザー用透視メガネ、収納ケース、肩掛けベルト、受光器お試し用9V電池 |
マキタ 充電式屋内・屋外兼用墨出し器 SK10GDをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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