SHARP 過熱水蒸気オーブンレンジ RE-WF233をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

料理の手間と仕上がりの検証では、調理が十分にできていなかったり、味が染みていなかったりと物足りない結果に。オートメニューでプロ級の味に仕上がる商品もあるなかで、評価は伸び悩みました。

ローストビーフはおいしく食べられたものの、レア感が強い仕上がりです。レアが苦手な人は、再加熱するかフライパンで事前に火を通す必要があるでしょう。

なお、本商品の自動加熱メニューにローストビーフは登録されていません。全体的にグリル系の自動メニューは少なく、手動で焼き時間を調整する必要があります。

肉じゃがは、火は通っていたものの味が染みていませんでした。玉ねぎやにんじんは、生っぽさが気になります。味が薄くなってしまうときは、もとの味付けを濃いめにするなど工夫をして調理しましょう。

公式レシピに肉じゃがはありませんが、「らくチン！煮物」メニューを選択するとボタンひとつで煮物ができます。食品から出る蒸気の量を感知して、調理時間を自動で調整するので加熱時間を設定する手間が省けますよ。

完成した唐揚げは、揚げ物というよりロースト肉のような食感でした。お肉自体はジューシーでおいしく食べられましたが、カリッと感が出ないので揚げ物にはあまり向きません。

公式レシピでは、加熱時間は約16分。唐揚げは自動加熱メニューに登録されていますが、調理の前にスチームカップを庫内に入れてスチーム予熱が必要です。

茶碗蒸しは白く濁った卵スープのような状態に。今回の検証では、メーカー指定のレシピが無い場合にはレシピを統一して調理しましたが、うまく固まりませんでした。

自動加熱メニューに茶碗蒸しの登録はなく、手動で作るなら分量と器のサイズにあわせて、ほどよい仕上がりを見つける必要があります。スチームの力でおかずを作るというよりは、しっとり仕上げるための補助機能のようなイメージです。

サーモグラフィー画像を確認すると、レンジ加熱は中央部分があたたまりやすいことがわかりました。ほかの商品と比べると最高温度が低くパワーは控えめの印象です。500Wで6分間加熱した卵白は、中央だけ固まって周りは固まりませんでした。

一方、あたためが難しい幕の内弁当をほぼ均等にあたため、実際に試食したモニター5人全員が「満足」と回答。ごはんよりおかずの方が若干あたたまりやすいものの、すべて適温でおいしく食べられました。

＜幕の内弁当のあたためムラについてのコメント＞

1. おかずの外側・内側ともに均等に温まっており、とても食べやすかった
   
2. お米も食べやすい温かさでお弁当全体に温かさのムラがなくとても満足
   
3. おかずはコロッケとエビフライがややアツアツ
   
4. ご飯の隅っこがおかずと比べてぬるかった

コメントは一部抜粋

200℃のオーブンで20分間加熱したホットケーキの生地は、焼きムラは少ないものの、全体的に焼き色が薄く火力が足りない印象でした。検証では全体にきれいな焼き色がつく商品もあり、オーブンもパワー不足が少し気になります。

焼き色をしっかりつけたい場合は、加熱時間を増やすなど様子を見て調整が必要です。

難しい冷凍肉の解凍ですが、焼けや未解凍の部分が発生することもなく、きれいに解凍できました。検証上位の高級モデルに匹敵する解凍性能です。

解凍は「全解凍」「サックリ解凍」の2種類です。サックリ解凍は必要な分だけ切って使えます。解凍時はお皿などに載せず、ラップを敷いた上に凍った肉や魚をそのまま置くだけ。やや手間ですが、そのぶん正確に解凍できますよ。

操作はボタンとダイヤルで行います。レンジやオーブンといった機能選択はボタン、時間やメニュー番号の調節はダイヤルで操作するので、慣れれば使いやすいでしょう。実際に操作した主婦モニターも「そこまで難しくない」と抵抗感なく使えました。

ボタンやダイヤルがシンプルで、デザイン性が高いのも特徴。ただし、料理機能やスチームの使い方などは初見ではわかりにくいため、使いこなすには説明書が必要です。

庫内の拭き取りやすいフラット構造と、汚れが目立ちにくいカラーがモニターから好評でした。コーティングも効いていて軽い力で汚れが落ちるので、毎回サッとお手入れするだけで清潔を保てますよ。

清掃メニューも搭載されており、スチームカップで蒸気を発生させて汚れを落としやすくします。ニオイが気になるときはカラ焼きも可能です。給水タンクがないので、そのぶんお手入れはしやすいでしょう。