処理速度が速く、ゲームはもちろん画像や動画の編集にも使えると評判のASUS ROG Flow Z13。ネット上では軽量でコンパクトなボディも好評ですが、なかには「バッテリーの持ちが悪い」「USBのスロットが少なくて困る」などの口コミもあり、購入すべきか迷っている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ASUS ROG Flow Z13を含むゲーミングノートPC全10商品を実際に使ってみて、処理能力・画面のきれいさ・接続端子の数・種類・キーボードの打ちやすさ・バッテリー持続時間・持ち運びやすさ・冷却性能を比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
ASUS ROG Flow Z13は、PCを持ち歩くことが多い人におすすめです。アダプタ込みで2kg以下と非常に軽いうえに、動画を6時間弱再生できるほどバッテリー持ちも優秀。キーボードを外してタブレットとして使うこともでき、持ち歩きに困りません。
色彩の濃淡をきれいに表現できるのもポイントです。遠くのものや輪郭が少しぼやける程度で、映像の繊細な動きも感じられました。キーボードは少し独特な感覚ではあるものの、打鍵音が低く響きにくいのが好印象。キーの感覚が広いため、誤操作もしにくいですよ。
ただし、ゲーム用途で使うにはGPU性能がいまひとつ。CPUのベンチマークスコアは高く、ストレージの読み書きも高速なので、スペックとしては作業向けです。熱が比較的こもりにくく、冷却性能も優れているため、長時間作業には使いやすいですよ。
価格は執筆時点で税込199,800円(公式サイト参照)。ゲーム用途で使うなら、同シリーズの上位モデルを選ぶか、外付けGPUで機能を拡張する方法も選べます。外付けGPUで端子増設もできるので、ぜひPCとあわせて検討してみてくださいね。
実際にASUS ROG Flow Z13と比較検証を行った商品の中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
ASUS ROG Flow Z13よりも高い評価を獲得した商品も!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
ドスパラ
圧倒的なまでの処理性能。まさに持ち運べる高性能デスクトップ!
MSI COMPUTER
素早く正確なタイピングができる。コンパクトなサイズも魅力
今回紹介するASUSのROG Flow Z13シリーズは、高性能PCを気軽に持ち歩くことをコンセプトにつくられたゲーミングPCです。一般的なノートPCとの違いは、情報処理能力とグラフィック性能。高負荷なゲームや動画編集などの作業向けに設計されています。
スペック別に4つのモデルがありますが、今回は機能を減らし価格を抑えたGZ301ZA-I5UMAを使用しました。PCの心臓部であるCPUのスペックはCore i5。Google ChromeやAdobeといったソフトの処理が速いシリーズが採用されています。
データを保存するためのストレージは、従来主流だったHHDより読み書きの速度が速いSSDです。容量は512GBで、外付けストレージで増設もできます。
画像処理を行う装置(GPU)は、インテル iris xe グラフィックスをCPUに内蔵。待機時間の短縮・低消費電力・ゲームパフォーマンスの向上を実現していて、次世代のグラフィックスを体験できると謳っています。
映像のなめらかさに直結するリフレッシュレートは120Hz。1分間に何回画面を書き換えられるかを表しており、一般的な液晶画面(60Hzほど)と比べてスムーズな動きが期待できます。
ディスプレイのサイズは13.4インチ。解像度はフルHDより作業領域を広く取れる、WUXGA(1920×1200)が採用されています。縦に120ピクセル長いため、メニューやタスクバーを表示しても画面を広く使えますよ。
外部ディスプレイが接続できるので、自宅で使うときは大画面で作業するのもアリ。ステレオスピーカーやマイクが内蔵されており、別途購入しなくてもBGMつきでゲームを楽しんだり、リモート会議をしたりと自由に使えます。
ゲーミングノートPCとしては珍しく、タブレットにもなる2in1仕様です。キーボードを外せば、ゲームのコントローラーや仕事用のノート・資料を広げるにも困りません。
〈4つのモード〉
内蔵GPUだとスペック不足が気になる…という場合には、外付けGPU「ROG XG Mobile」を購入しましょう。プラグイン拡張モードで接続すると、グラフィック性能が向上します。電源の供給・ハブとしての機能もあるので、増設したいときにもおすすめです。
タブレット部分のみを持ち歩けば、重量はたったの約1.12kg。サイズも幅302×奥行き204×高さ14.5mmとコンパクトです。メカっぽさを感じる見た目で、中のパーツが見えたり光ったりデザインに遊び心があります。
カメラはモニターの表裏どちらにも付いていて、インカメラは92万画素・アウトカメラはオートフォーカス対応の799万画素です。着脱式のキーボードは日本語82キー配列。高さは5.6mmとタブレット部分より薄型です。
ROG Flow Z13シリーズには、検証で使用したもの以外にも3つのモデルが販売されています。スペックによって価格が異なるので、予算や使う目的に合わせて選びましょう。
【GZ301ZA-I5UMA】199,800円
【GZ301ZE-19R3050TE】254,800円
すべて執筆時点・公式サイトの税込価格です。
リフレッシュノート60Hzのモデルのみ、4Kディスプレイが採用されています。グラフィック重視のゲームが好きな人は要チェックですよ。
なお、どのモデルもサブスクサービス「Xbox Game Pass」が1か月間利用できます。毎月定額で新作ゲームまで楽しめるので、お試しで利用してみてくださいね。
検証①:処理能力
検証②:画面のきれいさ
検証③:接続端子の数・種類
検証④:キーボードの打ちやすさ
検証⑤:バッテリー持続時間
検証⑥:持ち運びやすさ
検証⑦:冷却性能
最初は、処理能力の検証です。
PCの性能を数値化するため、以下ツールを使用してCPU・GPU・各ストレージの読み書き速度のベンチマークスコアを計測します。基準となるスコアより数字が大きい商品を高評価としました。
CPUは高スコアですが、高負荷なゲームに使うにはGPU性能がいまひとつでした。詳しい検証結果は以下のとおりです。
基準値を超えたのはCPUスコアのみ。「Apex Legends」「フォートナイト」といったFPS・TPSゲームのパフォーマンスを測るFPSの値も30未満と低めでした。素早い動きが多いタイトル・高グラフィックのゲームではストレスを感じる可能性があります。
一方ストレージは、読みが517.69・書きが659.42と基準を上回る速さです。これまで主流だったHHDより読み書きが速いSSDが採用されており、今回検証したなかでもトップクラスの速度でした。
GPUスコアは伸び悩みましたが、外付けGPUを接続して拡張モードで使用することで改善する可能性があります。今回はシリーズのなかで最も手頃なモデルを検証で使用したため、高スペックな上位モデルを検討するのもよいでしょう。
続いて、画面のきれいさの検証です。
5人のモニターが実際の画面を見て、色彩の豊かさや画質の高さをチェックしました。
画面のきれいさはまずまずの評価。コントラストがはっきりしていて、「明暗のグラデーションをきれいに表現できる」とモニターから好評です。海の中の映像を見てみたところ、自分が水の中にいるような繊細な動きまで感じられました。
ただし、「明らかに色の差があると、画面がチカッとするときがある」「動きの速いもの・遅いものが一緒に映ると目が疲れる」との指摘も。初期設定のままだと合わないケースもあるため、輝度などの設定を調整してみましょう。
ピントが合っている部分は、海の中の砂・魚の鱗まで見えるほど鮮明。モニターからは「画質はデスクトップのモニターと大差ない」と称賛する声も聞かれました。光沢のある映像は、とくにきれいに見えますよ。
次に、接続端子の数・種類の検証です。
接続端子の種類と数・SDカードリーダーの有無・ケンジントンロック(セキュリティスロット)の有無について調べ、増設せずさまざまな用途に使える商品を高評価としました。
接続端子は、USB Type-A・Type-C・Type-C(Thunderbolt)が各1つずつと最小限でした。
Thunderboltとは、データ伝送を超高速で行える規格のこと。SDカードリーダーやHDMI・LANなどはありませんが、USB端子だけでみればゲーム用途にも十分な数です。イヤホンジャックがあるため、ヘッドセットを使ったオンラインゲームも楽しめます。
ただし、USB Type-A端子は1つしかありません。仕事で外付けDVDドライブを使うけれど、マウスも有線がいいという場合には、どちらかはType-Cのものを選ぶか、ハブを購入して増設しましょう。
次に、キーボードの打ちやすさの検証です。
モニター5人が実際にキーボードで文字や数字の打ち込みを行い、打鍵感と使いやすさを評価しました。
キーボードの打鍵感は、好みが分かれました。薄い材質なので、打つと底が少しボコッとへこむような独特な感覚があります。モニターからは「キーが重く少し力が必要」といった意見もあり、万人受けするとは言い難い結果です。
一方で、打鍵音が低くストレスを感じにくいのは好印象でした。5名のうち3名のモニターが打鍵音を高く評価しており、カフェなどで作業をするにも使いやすいでしょう。
テンキーレスのシンプルなデザインも好評です。とくに手が大きい人は、入力のしやすさを実感できるでしょう。
続いて、バッテリー持続時間の検証です。
検証する商品の画面の明るさ・パフォーマンスの状態の条件を最大に揃えたうえで、同じ動画を同時に再生してバッテリーの持続時間を計測しました。
バッテリー持続時間が長く、比較的高めの評価となりました。
今回検証した商品の検証結果が3~8時間程度なのに対し、本商品の連続動画再生時間は5時間46分。上位商品には一歩及ばないものの、6時間近く稼働したものは少なく、バッテリー持ちは良好でした。電源がとれない外での作業にも使いやすいデバイスです。
続けて、持ち運びやすさの検証です。
各商品のサイズ(奥行き×幅×厚さ)と重量(本体+バッテリー・アダプター)をそれぞれ比較し、小さくて軽いものほど高評価としました。
小型・軽量で持ち運びやすいと、今回検証したなかではトップクラスの評価を獲得しました。サイズは奥行き210×幅301×厚さ19.0mm。厚み30mmを超える商品もあるなか、薄型の設計なのが魅力です。
重量は本体のみだと1.47kg・アダプターを含めても2kg以下という軽さでした。バッテリー含め3kg以上ある商品もあるため、かなり軽量化されているといえます。タブレット部分だけを持ち歩くようにすれば、より荷物を減らせますよ。
最後は、冷却性能の検証です。
負荷をかけた状態のPCの温度を計測し、作業を止めて1分後の温度と比較。作業中の最高温度が低いもの・冷却のスピードが速いものほど高評価としました。
冷却性能の検証では、最高値62℃から1分後に38℃まで下がり高評価を獲得しました。最高85℃まで上がった商品もあるなか、熱のこもりが抑えられている印象です。
CPUの冷却には、効率よく熱を伝えられる液体金属グリスを採用。放熱面積も広く確保されているため、作業終了後はスピーディに温度が下がりました。負荷のかかる作業を長時間行う場合も、発熱による性能低下・故障などは起きにくいでしょう。
2022/02 発売
GPU | Intel Iris Xe Graphics |
---|---|
CPU | Core i5 12500H |
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD |
ストレージ容量 | 512GB |
モニターサイズ | 13.4インチ |
良い
気になる
リフレッシュレート | 120Hz |
---|---|
Bluetooth対応 | |
ファンレス | |
タッチパネル | |
接続端子 | USB Type-A×1、USB Type-C×1、Thunderbolt×1、イヤホンジャック×1 |
指紋認証 | |
テンキーあり | 不明 |
内蔵カメラあり | |
OS | Windows 11 Home |
サイズ | 奥行き210×幅301×厚さ19.0mm |
重量 | 1.47kg(アダプター 0.4kg) |
コア数 | 12コア |
解像度 | 1920×1200(WUXGA) |
2in1タイプ | |
ワイド画面 | |
メモリ規格 | LPDDR5-5200 |
ビデオメモリ | メインメモリと共有 |
Office搭載 | 不明 |
ドライブあり | 不明 |
バッテリー持続時間 | 5時間46分 |
ASUS ROG Flow Z13は、持ち運びメインで使う人におすすめの軽くてコンパクトな2in1ノートPCでした。最後に、ぜひ一緒に検討していただきたい商品をご紹介します。
DellのG5は、FPS・TPSゲームが好きな人におすすめです。ベンチマークを測定した結果、CPU・GPU・ゲームパフォーマンスを予測するFPSのすべてで高スコアでした。暗所の濃淡まで表現できるため、夜や影などの描写が多いタイトルにうってつけ。キーボードも軽くて入力しやすいと好評でした。
iiyamaのLEVEL-17FX152-i7-NASXは、美しい映像を堪能できるモデル。フルHDですが、色彩表現がすばらしく細かな色の違いも判別できます。Core i7が積まれていて、CPUのベンチマークも高スコアでした。17.3型の大型ディスプレイですが、比較的軽く持ち運ぶのにも便利ですよ。
GPU | NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPU |
---|---|
CPU | Core i5 11400H |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | SSD |
ストレージ容量 | 512GB |
モニターサイズ | 15.6インチ |
良い
気になる
リフレッシュレート | 144Hz |
---|---|
Bluetooth対応 | |
ファンレス | 不明 |
タッチパネル | 不明 |
接続端子 | HDMI×1、USB Type-A×3、USB Type-C×1、LAN、miniDP×1、イヤホンジャック×1、マイクロホンジャック×1、SDカードリーダー×1 |
指紋認証 | 不明 |
テンキーあり | |
内蔵カメラあり | |
OS | Windows11 |
サイズ | 奥行き258×幅361×厚み31.6mm |
重量 | 2.17kg(アダプター 0.57kg) |
コア数 | 6コア |
解像度 | 1920×1080(フルHD) |
2in1タイプ | 不明 |
ワイド画面 | |
メモリ規格 | DDR4 SDRAM |
ビデオメモリ | 6GB |
Office搭載 | 不明 |
ドライブあり | |
バッテリー持続時間 | 3時間18分 |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 3050 |
---|---|
CPU | Core i7 11800H |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | SSD |
ストレージ容量 | 500GB |
モニターサイズ | 17.3インチ |
良い
気になる
リフレッシュレート | 144Hz |
---|---|
Bluetooth対応 | |
ファンレス | |
タッチパネル | |
接続端子 | HDMI×1、USB Type-A×3、miniDP×1、USB Type-C×1、SDカードリーダー、LANポート、ヘッドホンジャック×1、マイクロホンジャック×1 |
指紋認証 | 不明 |
テンキーあり | |
内蔵カメラあり | |
OS | Windows10 Home |
サイズ | 奥行き264×幅398×厚さ15.0 mm |
重量 | 2.45kg(アダプター0.42kg) |
コア数 | 8コア |
解像度 | 1920×1080(フルHD) |
2in1タイプ | 不明 |
ワイド画面 | |
メモリ規格 | DDR4-3200 |
ビデオメモリ | 4GB |
Office搭載 | 不明 |
ドライブあり | |
バッテリー持続時間 | 3時間6分 |
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