アイリスオーヤマ ポータブルクーラー IPA-2324Sの口コミ・評判は？実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー！

冷房能力は高く、狭い部屋全体を冷やせます。実際に室温30℃・広さ約10畳の部屋で、本品の設定を室温23℃・風量は強モードにして運転し室温の変化を調べると、10分後には平均27.5℃・30分後には平均26.35℃を記録。比較した商品内には30分経っても室温がほとんど変化しないものもあったなか、平均で2.65℃も低下しました。

検証では、冷房能力が2.0kW以上あれば4.5〜6畳の部屋全体を冷やせる傾向がありましたが、本品は50Hzで2.0kW・60Hzで2.3kWと十分です。冷風と同時に発生する排熱を屋外へ出すダクトもついており、室温の上昇を防げます。

パワフルかつ冷たい風が出ていたのも利点です。吹き出し口から50cm離れた場所での風速は強モードで5.8m/sと、比較した全商品の平均4.62m/s（※2024年11月時点）を上回る結果に。風温も18.6℃と低く、風を直接浴びても涼しさを感じたい人にも適しています。

電気代は、比較した大型モデルのなかでは控えめでした（※2024年11月時点）。30分間強モードで運転した場合の積算消費電力は0.31kWhで、1時間あたりの電気代は19.22円です。

本品と同じくらいの積算消費電力の商品には20円を超えるものが多かったことをふまえると、光熱費の負担が少なく済みます。

ただしエアコンより安いというわけではないため、使用時間には注意しましょう。

使ううえで便利な機能が搭載されているのも魅力です。30分〜24時間までのオン・オフタイマー機能があり、10時間までは30分刻み・11時間以上は1時間刻みで設定できます。リモコンも付属しているため、離れた場所からでも操作が可能でした。

冷風機能に加えて、除湿・送風モード内蔵なのも評価すべきポイントです。部屋干しや梅雨時期に活躍します。暖房機能こそなかったものの、比較した商品内で搭載しているものはわずかでした（※2024年11月時点）。

冷房・除湿機能使用時に発生するドレン水が溜まりにくいノンドレン方式を採用しており、排水処理の手間はかかりません。

湿度が高い日が続いた場合は別売りの容器や付属のドレンホースを使って排水する必要があるものの、基本的にドレン水は蒸発します。

タンクに溜まった水をこまめに捨てなければならないドレン式の商品に比べると、メンテナンスの頻度が少ないため、手軽に使えますよ。なお、詳しい結果は以下のとおりです。

運転時の排熱を屋外へ放出するのに必要な窓パネルの設置も簡単でした。対応できる窓の高さは75〜145cmで、窓パネルは3種類付属しています。パネル同士を固定するネジ（蝶ナット）は回転して締めつけるタイプのため、ドライバーは必要ありません。なお、詳しい結果は以下のとおりです。

1. パネル枠の延長方法｜〇
2. レールの接続アタッチメント｜〇
3. すき間シール｜〇
4. 防虫網｜×
5. シャッター｜×

窓のレールにセットする、レールアタッチメントが付属しているのも高ポイント。比較したなかでも、レールアタッチメントのない商品は窓パネルをサッシに立てかけなければなりませんでしたが、本品はレールアタッチメントをサッシに挟み込むだけで固定できました。

ダクトから虫が侵入するのを防ぐ防虫網・ダクトを通す部分だけを閉じられるシャッターはないものの、すき間シールはついており窓パネル横のすき間を埋められます。スポットクーラーになじみがない人でも、説明書を見ながら作業すれば手順に迷わないでしょう。

底面にはキャスターがついており、移動にもそこまで手こずりません。重量が15kgと小型の商品に比べて、本品は冷房能力が2.0kWの大型タイプのため、重量は21kg（※実測値）とやや重めです。

持ち上げて運ぶのは難しいですが、キャスターを転がせばスムーズに移動できました。使う部屋を変えるときや片づけときも簡単に動かせますよ。

口コミどおり運転音は大きく、静音性の評価はいまひとつです。実際に計測した強モードの運転音は54.8dBと、比較した全商品の平均53.9dB（※2024年11月時点）をわずかに超えていました。

本品に限らずスポットクーラーは冷房のパワーを細かく調節できないため、運転音は大きくなりやすい傾向があります。音に敏感な人や就寝時に使いたい人には不向きでしょう。