録音した音声を送り合うことができる新機能を搭載したGPS発信機、Bsize BoTトーク。ネット上では「位置情報の精度がよい」「声でやり取りできて便利」と評判です。一方で、「位置情報の更新頻度が遅い」という口コミも存在するため、購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気の+Style まもサーチ3やMIXI みてねみまもりGPS 第3世代などのGPS発信機とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、GPS発信機選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Bsize BoTトークは、子どもがスマホを持つには早いけれどGPSは所持させたい人におすすめ。口コミで評判だったボイスメッセージ機能まで搭載していたのは、比較した全商品のなかでも約2割のみと少数派でした。肝心の位置情報の精度も高く、実際に歩いたルートと位置情報を比較すると、50m以上の大きなズレは確認されず。比較した見守り目的の商品のなかではトップクラスの精度で、時折実際の位置から道を挟んだ反対側を表示する程度のズレでした。
位置情報の測定頻度は最短で90秒間隔。比較した見守りGPSの最短測定頻度の平均も90秒(※執筆時点)だったので、平均的な測定頻度といえます。測定頻度の遅さを指摘する口コミもありましたが、子どもの歩くスピードを考えると、本商品の更新頻度であれば実際の位置と大きくズレることはないでしょう。
エリア入出・バッテリー残量警告など各種通知に対応していて、通知機能も充実していました。エリア入出の通知は12回試して100%届いたので、実際には学校についているのに通知がない…と心配になりにくいですよ。エリアの範囲指定は半径100~300mの間で50m単位で変更でき、学校や塾設をピンポイントで設定したい人にぴったりです。
唯一惜しかった点は、通知履歴の一覧機能がなく、プッシュ通知を一度見ると消えてしまうところ。アプリ内で通知履歴を見返せる+Style まもサーチ3や、MIXI みてねみまもりGPS 第3世代とは異なり、確認するまえに通知をうっかり消さないよう注意しましょう。
利用には、本体代が税込5,280円と月々の通信費が必要。GPSとトーク機能を使用するなら月額税込748円で、2年間なら総額は税込23,232円(※執筆時点・公式サイト参照)です。比較した約7割の商品が総額15,000~20,000円におさまったので本商品は若干高めですが、高精度なGPSと声を聞ける安心感は魅力でしょう。ぜひこの機会に購入してはいかがでしょうか。
実際にBsize BoTトークと比較検証を行った商品の中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
Bsize BoTトークよりも高い評価を獲得した商品も!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
Trackimo
エリア入出通知が不確実だが、位置情報は正確でリアルタイム
Bsize BoTトークは、録音した音声データの送受信機能を搭載したGPS発信機。子どもが持つ本体と親のスマホの間で40秒以内の音声を送り合える仕組みで、完全なリアルタイムではありませんが約1分間隔で送受信が可能です。「現代の親子に寄り添う、新しいコミュニケーションツール」を謳うだけあって、GPS発信機のなかでも珍しい機能といえます。
トーク履歴はアプリであとから見返せるほか、子どもが再生すると既読がつくため届いたことがわかるのもポイントです。
本体でトークを受信したときの着信音の有無は、親がトークを送信するときにアプリから選択します。デフォルトはOFF(音が鳴らない)なので、授業中や習い事の間に音が鳴ってしまう心配はありません。放課後などトークに気づいてほしいときには、ベル音の通知か、着信音として送ったトークが即座に流れる設定の2パターンから選択できますよ。
販売元のBsizeは、2011年に設立された神奈川県に本社を置く新興メーカー。家電製品の企画から販売までをメイン事業とし、GPS発信機の分野では「BoTシリーズ」を展開しています。BoTシリーズは2017年に発売して以来、子ども見守りGPSとして顧客満足度・ユーザー数No.1(※)と謳っているブランドです。
株式会社ショッパーズアイ調べ 「子供見守りGPSサービス(GPS端末をアプリで見守るサービス)」で Google検索上位10サービス(2021年1月25日17時30分時点)を比較対象にしたインターネット調査(2021年1月29日~2月3日)
高精度なGPS機能にも注目です。みちびき衛星を含む複数のGPS衛星に対応するほか、Wifi・携帯基地局電波などを位置情報を測位。さまざまな方法で測位するため、屋内や地下・乗り物内でも粘り強く位置を特定するとしています。なお、使用は国内に限られ、海外では使用できません。
位置情報の更新頻度は、最短3分間隔で測定する「バッテリー優先モード」と最短90秒間隔で測定する「頻度優先モード」の2パターン。保護者が手動で更新の操作をしなくても、自動で位置情報を連続取得できます。移動履歴は過去1週間分を保存できるため、子どもと一緒に確認すれば普段の行動範囲や通学順路について会話するきっかけにもなるでしょう。
見守りAIを搭載し、1か月以上使用すると学校・塾などよく行く場所を行動範囲として学習します。よくいく場所を「通知スポット」として登録すると、子どもの到着・出発のタイミングでプッシュ通知が届きますよ。普段の行動範囲から外れたときにも通知が届くので、何度もアプリを開かなくても通知で気づくことができるでしょう。
父・母・祖父母など複数人での見守りも可能です。人数制限はないので、追加したい端末からアプリにログインし、オーナーにリクエストを承認されることでその端末が見守りに追加されます。見守りが不要になれば、アプリ内の「見守っている人」にある該当者を削除するだけで簡単に外せますよ。
<スペックの詳細>
サイズは幅5×奥行5×厚さ2.1cmで、重量50g。カバンに入れたり装着したりしやすいコンパクトサイズで、子どもの負担になりにくい軽さも兼ね備えています。生活防水・防塵・耐衝撃設計を採用しているので、一般的な扱いをしていれば壊れるリスクも低いでしょう。
動作時間は、GPSプランで最長1か月半・GPS&トークプランで最長2週間強。GPSの更新頻度によってバッテリー持ちは変動します。なお、バッテリーが少なくなると通知が届くので、充電のタイミングはわかりやすいでしょう。
付属品はありません。ストラップ・ケース・充電用のUSB Type-Cケーブルがないため、必要な人は別途用意しましょう。純正品は、カラビナつきのシリコンケースが用意されています。チェリー・ミント・マロンの3色と、選ぶ楽しみがありますよ。
ケースは100均のアイテムを代用するほか、一部のECサイトでも非公式のケースを入手可能です。公式サイト以外で購入する場合、事前にサイズを確認してから購入しましょう。気に入るデザインがないときは、ケースを手作りするのもひとつの手ですね。
利用するには、本体代5,280円(税込)に加えて月々の通信費が必要です。月々のプランは2種類で、GPS機能のみ使用できる月額528円(税込)の「GPSプラン」と、GPSとトーク機能を使用できる月額748円(税込)の「GPS&トークプラン」があります(※執筆時点・公式サイト参照)。
仮に2年間使用したときの総額は、GPSプランなら17,952円(税込)・GPS&トークプランなら23,232円(税込)で、途中からプラン変更も可能。実際には上記金額に、本体購入時の送料356円もかかります。なお、本体の購入と月額の支払いにはクレジットカードが必須となっている点には注意しましょう。
GPS発信機のなかには、本体価格に通信費も含まれていて、使用時の月額が不要なものもありますが、比較したなかではそのような商品は子どもの見守り用ではなく追跡用のものがほとんどでした。
一方、子どもの見守り目的の商品は、月々の支払いが必要ですが、そのぶん本体価格は控えめな傾向がありました。保護者への通知機能など、見守りに特化した機能も充実しているので、用途に応じて商品を選ぶとよいでしょう。
今回はBsize BoTトークを含む、GPS発信機全9商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、位置情報の正確さの検証です。小学校への登下校を想定した全長1kmほどのルートを3回歩き、移動履歴と実際のルートとのズレをチェック。同時に6階建て建物の2階に45分間待機して、停止状態で位置ズレが起きないかも確認しています。
「位置情報の精度がよい」という口コミどおり、実際に使ってみると測定位置に大きなズレは見当たりませんでした。ルートと移動履歴を比較した画像を見るとわかるとおり、50m以上ズレることなくおおよその位置を測定できています。比較した見守り目的の商品のなかでは、+Style まもサーチ3と同様にトップクラスの精度が出せました。
比較したなかには、位置情報が安定せず大きくズレてしまう商品も。本商品はたまに実際の位置から道を挟んだ反対側を表示することがあったくらいで、誤差は許容範囲内といえるでしょう。
一方、建物のなかで待機した状態では、居場所を中心とした50m四方から位置情報がズレることがありました。屋内では正確な位置測定が難しいのか、比較したなかでも約7割の商品で本商品と同様のズレを確認しています。とはいえ大幅なズレではないため、学校・塾など特定の場所であればだいたいの状況は把握できるでしょう。
次に、位置情報のリアルタイム性を検証しました。GPS情報の測定・更新頻度が最も短い間隔を調査し、更新頻度が高くリアルタイムで反映されるものほど評価しています。
本商品の最短測定頻度は「頻度優先モード」で90秒に一度。比較したほかの見守りGPSの最短更新速度は平均90秒(※執筆時点)だったことをふまえると、本商品の測定頻度は平均的です。
子どもの歩行速度を考えると、ほかの多くの商品と同様に更新頻度は1~2分に一度あれば十分といえます。本商品には更新頻度の遅さを指摘する口コミもありますが、徒歩移動であれば実際の位置と大きくズレることはないでしょう。
最後に、通知機能の充実度の検証です。エリア入出通知機能の確実性や、確認方法などをチェック。あわせて、移動手段の変更時やバッテリー残量の低下時などに通知が届くかどうかも確認しています。
機能を確認した結果、エリア入出・バッテリー残量警告など各種通知にひと通り対応していました。とくにエリア入出通知機能は、子どもの行動に合わせて正確に通知が届いたので高精度です。比較したなかには何度か通知がもれてしまったモデルもあるなか、本商品は12回中12回通知が届いたので見守る側としては安心感があるでしょう。
エリア指定できる範囲は、半径100~300mの間で50m単位。学校や塾設をピンポイントで設定しやすいので、特定の場所への到着・出発を正確に把握するのに役立つでしょう。比較したなかでもTrackimoのGPSトラッカー 4Gモデルのような追跡系GPSは、指定できる最小エリアが300m以上だったので学校などを指定するにはやや大雑把といえます。
唯一ともいえるデメリットは、通知履歴の一覧機能がなく、プッシュ通知を一度見ると消えてしまうところ。アプリから通知履歴を確認できる+Style まもサーチ3や、MIXI みてねみまもりGPS 第3世代とは異なり、確認するまえに通知をうっかり消さないよう注意が必要です。なお、バッテリー残量はアプリから常に確認できます。
<検証結果>
本体買い切り | |
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2年使用時月額(換算) | 748円(税込み) |
エリア入出通知機能 | |
専用スマホアプリあり |
良い
気になる
2年使用時総額 | 17,952円(税込み) |
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測位方法 | GNSS(GPS、みちびき、QZSS、BeiDou、Galileo、SBAS)、アシストGPS(A-GPS)、クラウド測位(WiFi、携帯基地局)、モーションAI(加速度、ジャイロ) |
マグネットケースの販売あり | |
無音設計 | |
入出エリアの設定範囲調整機能 | |
入出エリアの最低設定範囲 | 半径100m |
動作時間 | 頻度優先モード(最短1.5分間隔):1週間〜3週間強/バッテリー優先モード(最短3分間隔):2週間〜1か月強 |
幅 | 50mm |
奥行 | 50mm |
高さ | 18mm |
重量 | 46g |
Bsize BoTトークは、公式サイトで購入できます。2022年10月に子ども安全支援と称して価格改訂を実施し、税込7,480円から税込5,280円に値下げされました(※執筆時点)。
なお、Bsize BoTトーク本体は、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトでは販売していません。
最後に、本商品と同じく上位にランクインした見守りGPSをご紹介します。
+Style まもサーチ3は、本体中央のボタンを押すと子どもから通知を送れるのが魅力です。もしもの場合だけでなく、迎えのタイミングも通知できるため日常使いに便利。位置情報の精度も優秀で、子どもの位置をしっかり把握できました。通知が確実で履歴も確認できる、高性能なモデルです。
本体のカラーが4種類から選べる、MIXI みてねみまもりGPS 第3世代もおすすめ。位置情報の大きなズレもなく、決まったルートを通る登下校の見守りなら十分な性能です。子どもから通知を送れるため、簡単な連絡手段としても活用できますよ。各種通知履歴もアプリ内に残り、あとから確認できます。
本体買い切り | |
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2年使用時月額(換算) | 748円(税込み/月額プランの場合)/678円(税込み/年額プランの場合) |
エリア入出通知機能 | |
専用スマホアプリあり |
良い
気になる
2年使用時総額 | 17,952円(税込み/月額プランの場合)/16,280円(税込み/年額プランの場合) |
---|---|
測位方法 | GNSS(GPS、みちびきQZSS、BDS、GLONASS)、Wi-Fi、基地局測位 |
マグネットケースの販売あり | |
無音設計 | |
入出エリアの設定範囲調整機能 | |
入出エリアの最低設定範囲 | 半径100m |
動作時間 | 頻度優先モード(1〜2分):最大6週間/バッテリー持ち優先モード(3〜4分):最大2か月間/OFF:最大2か月間 |
幅 | 49mm |
奥行 | 49mm |
高さ | 15.5mm |
重量 | 39g |
+Style まもサーチ3をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
本体買い切り | |
---|---|
2年使用時月額(換算) | 不明 |
エリア入出通知機能 | |
専用スマホアプリあり |
良い
気になる
2年使用時総額 | 不明 |
---|---|
測位方法 | GNSS(GPS、みちびきQZSS、BeiDou、Galileo、GLONASS)、アシストGPS(A-GPS)、SBAS、Wi-Fi、携帯基地局、加速度センサー |
マグネットケースの販売あり | |
無音設計 | |
入出エリアの設定範囲調整機能 | |
入出エリアの最低設定範囲 | 半径50m |
動作時間 | 省電力モード(最短3分間隔):最大2か月/高頻度モード(最短1.5分間隔):最大1か月(いずれも満充電時を想定) |
幅 | 48mm |
奥行 | 48mm |
高さ | 22mm |
重量 | 56g |
みてねみまもりGPS 第3世代をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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