【2万円のワイヤレスイヤホン相当の音】FIIOの激安有線イヤホン「JD10」が史上最強級のコスパだったので紹介したい【マジレビュー】
有線イヤホン。それは、ケーブルを使ってデバイスと接続するイヤホンのこと。いや、ワイヤレスイヤホンが流行る前は「イヤホン」といえば有線イヤホンのことだったんですけどね!?
そんでもって、比較検証をするなかで見つけたFIIOの有線イヤホンのコスパがとにかくすごかった。音質は2万円のワイヤレスイヤホン並み。それが10分の1の価格で…?安すぎません?
マイベストでとにかく音質検証しまくっている原がこのイヤホンのよさをしっかりレビューします。読み終える頃には欲しくなっているはず。買ってね。
本コンテンツの情報は公開時点(2025年7月1日)の情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて購入時の価格・税込で表記しております。

オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ・ビジュアル機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
こんにちは
誕生日会から失礼します。原です。最近29歳になりました。はや…。
商品比較サービス「マイベスト」でオーディオ関連のコンテンツを担当しています。もともとはオーディオ専門店で働いていて、イヤホンやヘッドホンの販売に携わっていました。
30歳が間近に迫っていてドキドキが止まりませんが、なんとか生きています。健康第一でやっていければと思います。何卒…。
いま、有線イヤホンがアツい
いま、有線イヤホンが再ブレイクしつつあるのはご存知でしょうか。実際、電車に乗るとワイヤレスイヤホンユーザーと有線イヤホンユーザーが7:3ぐらいの割合でせめぎ合っています。マジです。
図にまとめてみましたが、有線イヤホンのいいところはバッテリーを積んでいないので壊れない限り使い続けられる点。ワイヤレスイヤホンだと、使っていく内にバッテリーが消耗して駆動時間が短くなってしまいます。
また、失くしやすいワイヤレスイヤホンに対して、ケーブルで繋がっている有線イヤホンなら失くしにくい。そんでもってワイヤレスイヤホンと比べると有線イヤホンの方が安価な商品が多め。
つまり…
ということです。そりゃ流行るわ。ほかにも、2000年代に想いを馳せる文化でお馴染み、Y2K的な文脈で流行ってたりもします。エモいとかかわいいとか言われてますね。
ちなみに言っておくと有線イヤホンのデメリットは、ワイヤレスイヤホンで解決できます。有線イヤホンと比べると、ワイヤレスイヤホンの方がノイキャンや外音取り込みといった機能が豊富なのと、取り回しも楽。結構トレードオフの関係にあるんですね。
なので、シーンに合わせて有線とワイヤレスを使い分けるのがおすすめです。時代は併用です。マジ。

一応、有線イヤホンの方が音質がいいとは言われていますが、ワイヤレスイヤホンも技術の進歩で音質がかなり良くなっています。むしろ、電気的に音を制御できるので、人の耳に合わせた「パーソナライズ」や日々進化を続けるBluetoothやWi-Fiといった通信技術の恩恵を受けられるのでそれはそれでいい感じ。いい時代になりましたね。
めっちゃいい有線イヤホンを紹介したい
いろいろ書きましたがこっから本題。日々いろいろなイヤホンを比較検証する中で見つけた、コスパ最強の有線イヤホンを紹介します。それがこの…
FIIO JD10!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
中国は広東省に本拠をおく音響メーカー、FIIO。2007年設立の割と新興メーカー。アンプやオーディオプレーヤーをメインに展開しているメーカーですが、ここ数年はイヤホンやヘッドホンにも力を入れています。
そんな中、FIIOから2025年の1月に発売されたのがJD10。
有線イヤホンを買いまくって検証するコンテンツで20商品中6位。評価は弊社のランキングの満足ラインである★4.5を超える★4.6。1〜2万円のモデルがひしめく中、この結果はすごくない?すごいですよね?
ここからはスペックについてお伝えしていきます。
改めて、JD10はFIIOが販売している有線イヤホン。ドライバーには10mmとスタンダードなダイナミックドライバーを採用し、ケーブルは無酸素銅を採用。
ケーブルは2種類モデルがあり、プラグ形状がそれぞれType-Cと3.5mmジャックを採用。Type-Cモデルを除き、リケーブルに対応しています。コネクタは2Pinを採用していて、比較的リケーブルしやすい点がうれしいところ。
そんでもって、特筆すべきはその価格。Type-Cモデルは2,420円、3.5mmモデルに至っては2,000円を切る1,760円と、有線イヤホンの中でも格安な部類の価格です。ええ…。
リケーブルができて、Type-C対応やちゃんとしたケーブルを採用して2,000円台はかなり安い。安いんです。

よさげなワイヤレスイヤホンを買うとなると最低でも1万円はする時代に、その5分の1でこんなよさげなイヤホンが買えるなんて、ほんまにいい時代やで…。
JD10のいいところ!!!!!
そんな格安イヤホン、JD10のいいところを発表していきたいと思います。ウス。
いいところその①:音がいい
こんな安くて、音いいの〜?とお思いの方、いや、わかります。安すぎますもんね。ということで、早速音を聴きました。
- 試聴したモデル:JD10 Type-C
- 再生機器:iPhone16e(原の私物)
- 再生ツール:Spotify
- 試聴した楽曲
- ドナルド・フェイゲン|I.G.Y.
- Daft Punk|Get Lucky
- Waltz for Debby|ビル・エヴァンス・トリオ
- DANBIRA|ZAZEN BOYS
あっ音よさそう!よかったね。
どっしりとした低音とジャキっとした高音のクリアなドンシャリサウンド
一聴して感じるのはそのクリアさ。音同士の棲み分けがしっかりとできている解像度高めのサウンドです。
タイトかつどっしりとした低音と煌びやかな高音の響きが楽しめる、俗にいう「ドンシャリ」といわれるチューニング。バンドサウンドと相性がよく、ギターやドラムの迫力をしっかりと表現してくれます。
音場は狭めで、全体的にまっすぐ届くようなキレのあるサウンドでした。若干歯擦音(サ行やタ行)の刺さりは気になりますが、イヤーピースの変更で解消できそうです。
よくある音といえばよくある音なのですが、このクリアさと迫力を2,000円前後で楽しめるのがすごい。これ、お世辞ではなく2万円くらいのワイヤレスイヤホンに匹敵する、むしろ超えてくる音質でした。本当に。よく頑張った。感動した。

音、マジでいいので聴いてみてほしい。量販店か専門店で試聴できると思うので、気になる人は聴いてみてください。絶対に。
Type-Cと3.5mmで音質の差はある?
今回、メインでレビューしているのはType-Cモデルですが、JD10には3.5mmステレオプラグを採用したモデルも存在します。ということで、聴き比べるために3.5mmタイプも買ってきました。
結論、「あんま違いわからね〜〜〜〜」という感じでした。強いていえば、Type-Cの方が帯域ごとのバランスがいい…?3.5mmの方がドンシャリ感強い…?と感じた程度。いや、これもほぼ誤差なのであんまり気にしなくていいと思います。

ちなみに、Type-CモデルにはUSB Type-C端子に「DSPチップ」なるものを積んでいます。これがあることで、別途DACアンプ等を噛ませなくても手軽によい音を楽しめるとのこと。若干、解像度が高いような気もします。若干ね…。
いいところその②:Type-C端子がマジで楽ですごい
JD10のType-Cモデルは、端子にType-Cを採用しているのでPCやらスマホやらに気兼ねなく挿せます。これが、マジで便利。
PCにはまだありますが、最近のスマホはイヤホンジャックを採用していないことが多いので、この時代にはマジでありがたい仕様です。これ、対応しているのとしていないので本当に雲泥の差。天変地異。生活が変わります。
Type-Cの恩恵はこんなとこにも
Type-Cモデル限定の仕様として、なんと有線イヤホンなのにイコライザーを変えられます。これはさっき説明したDSPのおかげで、電気的に音を処理できるからなんですよね。すげ〜〜。
イコライザーの変え方は、マイクつきのリモコン部の+ボタンとーボタンを同時に押すだけ。各プリセットに切り替えられる仕様になっています。
実際に試してみましたが、個人的にはBass extension(低音を増やすモード)にすると、低音のアタック感がしっかり増していい感じでした。でもデフォルトがバランスよくて好きかも。
その日の気分に合わせて変えるのもいいですね。
気になるところ!!!!
JD10を使ってみて、ちょっといやだったところも紹介して終わりたいと思います。後味悪いな。
気になるところ:ケーブルのクセが強くて装着感が微妙!!!!!!
音質もいいし、Type-Cも便利なJD10の微妙なところを挙げるとすれば、装着感。音楽を聴こうと装着すると…
ケーブルのクセがつよくて装着感が変な感じに!!!
単純に僕の耳がでかくて合いづらいだけではあるんですが、この装着感だと低音が抜けてスカスカな音に聴こえてしまいます。ここが使ってて微妙だなあと思った部分。
でもこれ、解決できるんです。
解決方法その①:イヤーピースを変えよう
そう、イヤーピースを変えることでより耳にフィットするようになることがあります。
今回使ったイヤーピースは日本の音響メーカー、finalのType Eというモデル。イヤーピースのド定番モデルですね。
これを装着すると…
しっかりフィットするようになりました!見た目ではあんまり変わっていませんが、体感かなりしっかりイヤホンが耳の奥に入るようになりました。イヤーピースの特性もありますが、音像に芯が出て、低音がよりどっしりと鳴るように。すげ〜〜。
よかったよかった。うれしいね。

イヤーピースを変えることで、装着感だけでなく音も変えられるので、イヤーピースで好みの音に近づけてみるのも楽しいですよ。ね。
解決方法その②:リケーブルしてみよう
お次はリケーブル。これは3.5mmタイプのみの仕様ですが、ケーブルが着脱可能。「2Pin」という端子に対応していれば、基本的にリケーブル可能です。
今回使用したケーブルは、家に転がっていた「Null Audio」というメーカーのケーブル。しなやかで取り回しがいいのが気に入っています。
これを装着すると…
よりフィットするようになりました!JD10の純正ケーブルほどクセがなく、しなやかでケーブルがまとめやすいのが嬉しいポイント。
ちなみにリケーブルすることで音が変わるとも言われていますが、変わらないという人もいます。個人的には変わると思っていますが、なんともいえないので言及はしません。
よかったね。どういう感情?
ということで、FIIOのコスパ最強イヤホン、JD10を紹介してきました。結論、以下の人におすすめです。
- ワイヤレスイヤホンだとバッテリー消耗しちゃうし失くしちゃう、でも有線イヤホンで安いのって音よくないんでしょ…?と思っている人
- そんな意見が覆るほど良い音です。Type-Cモデルを早く買いましょう。
- なんとなくポータブルオーディオにハマってみたいけど、何を買えばいいかわからない人
- リケーブルもできて音も良くて2,000円前後。3.5mmモデルを早く買いましょう。
こんな感じです。ワイヤレスイヤホンならではのデメリットを解消できて、こんなに安くて良いイヤホンはそんなにありません。とくにおすすめなのはType-Cモデル。すぐにスマホやPCに挿せてめちゃ便利。通勤・通学中はノイキャンが便利なワイヤレスイヤホン、作業中はバッテリーを気にしなくていいJD10、というサブ機的な使い方もおすすめです。
ポータブルオーディオにハマってみたい!という人には3.5mmモデルがおすすめです。画像のようにリケーブルをしたり、アンプを繋げて音質向上を突き詰めたりと多様な使い方ができるのが嬉しいポイント。3.5mmモデルに関しては2,000円を切っているので、何も気にせず買えます。ランチ代ぐらいです。
そんなに後悔する値段でもないので、気になった人は全員買ってください!!
ちなみに、普段の原はマイベストで検証コンテンツを制作しています。原が関わったコンテンツは以下のリンクから。JD10以外にも、素敵な有線イヤホンがたくさんあります。気になる人はぜひチェックを!
あとは、SONYの最新(2025年7月現在)ヘッドホンである、WH-1000XM6を発売日にレビューしたコンテンツもあります。
よきオーディオライフを有線イヤホンで始めましょう。それではまた!
(執筆/マイべマガジン編集部・原豪士)
【関連キーワード】
#FIIO #JD10 #有線イヤホン #コスパ