【アイスカフェラテ頂上決戦】バリスタが本気で飲み比べ！違いがあったのはコーヒーだけじゃない？【2024年夏】
前回ファストコーヒー頂上決戦と題し、コンビニエンスストア各社を中心にアイスコーヒーの飲み比べを行いました。飲み比べの内容はおもしろく、各社味わいの特徴があり違いもはっきりと感じる結果に。では「アイスカフェラテ」ではどうなのでしょうか。
正直コンビニなどのアイスカフェラテをしっかりと飲み比べたことはありません。果たしておいしさに大きな違いはあるのか。そしてどこのアイスカフェラテが一番おいしいのでしょうか。
そこで今回も現役のバリスタであるマイベストのコーヒー担当・相野谷が実際にアイスカフェラテ7種類を飲み比べ！検証の結果アイスカフェラテにおいしさの違いはあったのか。1番おいしいアイスカフェラテはどれなのか。1商品ずつ徹底解説します！
マイべマガジンではコンビニなどで手軽に購入が可能なドリップコーヒーを「ファストコーヒー」と呼称いたします
本コンテンツの情報は公開時点（2024年9月4日）の情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込で表記しております。
製菓・コーヒーの専門学校卒業後、スペシャルティコーヒー専門店にてバリスタとして7年間勤務。店舗ではハンドドリップやラテアートの講師も務め、味や香りへの繊細な感覚を磨く。マイベスト入社後はカフェで勤務していたこれまでの経験を活かし、コーヒー器具をはじめ、調理器具やキッチン雑貨、食品・ドリンク、ギフトアイテムなど、食まわり全般の商材の比較検証を担当。「ユーザーの立場に立って考える」をモットーに、日々の業務に取り組んでいる。また、焙煎士・バリスタとして現在も現場に立ち、実体験に基づいたリアルなレビューを届けている。
「コンビニのアイスカフェラテってそこまで違いがあるの？」と思っている人いませんか
前回はブラックのアイスコーヒーの飲み比べを行い、コンテンツを読んだ人から「アイスカフェラテはどこがおいしいの？」との声を多くいただきました。前回同様私も飲み比べたことがなく、はっきりとした答えはできませんでした。そこで今回は根強いファンも多い、アイスカフェラテの飲み比べも行うことを決めました！前回飲み比べをしたアイスコーヒーは以下のコンテンツで細かく解説しているのでまだ見ていない人ぜひご覧ください。
事前のアンケートでの1番人気はやはりセブンイレブン！
そうと決まれば事前調査ということで、大手コンビニ4社のなかでどこが1番おいしいと思うかSNSにてアンケートをとりました。結果は約半数を獲得してセブンイレブンが1位。アイスコーヒーに続いて流石の人気ぶりです。
次いで2位がローソンに。風の噂でローソンのカフェラテはおいしいという話を聞いたことがありますが、現実味を帯びてきました。果たして結果はどうなるのでしょうか。今回は定番のコンビニ6社にマクドナルドを加えて飲み比べを行います。
飲み比べの前に...そもそもカフェラテってなに？
みなさんはカフェラテとカフェオレの違いを聞かれたときすぐに答えられますでしょうか。実は似ているようで作り方も味わいもまったく別物です。飲み比べに行く前に、大まかなカフェラテとカフェオレの違いを知っておきましょう！
カフェラテは水蒸気の圧力で抽出した濃厚なエスプレッソとミルクを合せたものです。ミルクとコーヒーの味わいが濃く、しっかりとした味わいを楽しめます。カフェオレはフィルターで抽出をしたドリップコーヒーとミルクを合わせたもの。水分量がカフェラテよりも多いため、さっぱりとした味わいが特徴です。
意外と知っている人が少ないので、友達とカフェに行く際はぜひ豆知識として教えてあげてくださいね。今回飲み比べを行うのは、濃厚な味わいが楽しめるカフェラテです。
いざ飲み比べ！アイスカフェラテのNo.1を決めましょう
それでは飲み比べて行きましょう。今回はランキングの基準を「バリスタが飲んでよりミルクとコーヒーの味わいをおいしく感じられたもの」として以下の3項目に注目をして飲み比べを行いました。
- 甘さ
- 濃厚さ
- 味わいのバランス
各項目を1〜5点の満足度でスコア化し、合計15点で満足度の評価を行いました。今回はおいしさの評価に加えて参考値として抽出時間・内容量も計測しています。
満足度のラダー：5点：とても満足・4点：満足・3点：普通・2点：不満・1点：とても不満
抽出時間は抽出開始のボタンを押してから抽出完了までの時間を計測しています。内容量は氷の重さも含めて計測しています。
7位：マクドナルド アイスカフェラテ（S）
甘さ：2点（不満）
濃厚さ：3点（普通）
味わいのバランス：2点（不満）
合計：7点
マクドナルドのアイスカフェラテは今回飲み比べたもののなかでは、最も苦味を強く感じました。コーヒーの香ばしさも強く、ミルクの甘さは弱め。甘さが控えめなため、全体的に淡白な味わいに感じます。甘さのあるカフェラテが好きな人はガムシロップは必須。コーヒーの強い苦味が好きな人は一度飲んでみてもいいかもしれません。
- 価格（税込）： 210円
- 内容量（氷含む）：293g
- カロリー：74kcal
- 抽出時間：カウンター提供のため不明
- 使用豆：ブラジル・コロンビア・ベトナム・グアテマラ
6位：ファミリーマート アイスカフェラテ（M）
甘さ：3点（普通）
濃厚さ：3点（普通）
味わいのバランス：2点（不満）
合計：8点
全体的な甘さが控えめですっきりとした印象が強いです。コーヒーの苦味がかなり強く支配的なため、ややミルクの甘さを楽しみにくく感じました。強い苦味が好きな人はそのまま飲むのもよいですが、ファミリーマートではコーヒーマシンの近くにバニラ・キャラメル・シナモン・ヘーゼルナッツのフレーバーシュガーが用意されているので、甘さのある味わいが好きな人はアレンジして楽しむのもおすすめですよ。
- 価格（税込）： 210円
- 内容量（氷含む）：325g
- カロリー：70kcal
- 抽出時間：60秒
- 使用豆：ブラジル・グアテマラ・タンザニア
5位：デイリーヤマザキ アイスカフェラテ
甘さ：3点（普通）
濃厚さ：3点（普通）
味わいのバランス：3点（普通）
合計：9点
マイべマガジンの飲み比べでは初登場のデイリーヤマザキ。店内のコーヒーマシンがスケルトンでかっこよく、男心をくすぐられます。ミルクの甘さはしっかりと感じられるものの、濃度が弱く低脂肪のミルクを飲んでいるようなすっきりめな味わいです。その分コーヒーの苦味が目立ちます。苦味が苦手な人は飲みにくく感じるでしょう。全体的にすっきりとした味わいなので、カフェラテよりもカフェオレに近い印象でした。カフェラテの濃厚さを求めているときは物足りなく感じます。
- 価格（税込）： 230円
- 内容量（氷含む）：274g
- カロリー：不明
- 抽出時間：65秒
- 使用豆：不明
3位（同率）：ミニストップ フェアトレード アイスカフェラテ
甘さ：4点（満足）
濃厚さ：4点（満足）
味わいのバランス：4点（満足）
合計：12点
ミニストップのアイスカフェラテはコーヒーが主体の味わいです。カフェラテはコーヒーの味わいがミルクの甘さに隠れやすい傾向がありますが、しっかりとコーヒーの味わいとミルクの甘さを楽しむことができました。比較的万人受けしやすい味わいともいえます。やや後口に強くコーヒーの苦味が残るので、コーヒー感の強い味わいが好みの人には特におすすめです。
- 価格（税込）： 280円
- 内容量（氷含む）：372g
- カロリー：70kcal
- 抽出時間：53秒
- 使用豆：グアテマラ・ブラジル・コロンビア
3位（同率）：NEWDAYS ミルクたっぷりアイスカフェラテ（レギュラー）
甘さ：4点（満足）
濃厚さ：5点（とても満足）
味わいのバランス：3点（普通）
合計：12点
アイスコーヒーの飲み比べでは1位を獲得したNEWDAYS。アイスカフェラテもクオリティが高く上位にランクインしました。今回飲み比べを行ったもののなかでは、最もミルクの味わいを強く感じました。大人でなくても、コーヒー牛乳が好きな子どもならおいしく飲めそうなくらいミルキーです。しかし後口は意外にもあっさりで飲みやすい印象でした。よくいえば飲みやすいですが、ややコーヒー感が物足らず今回は惜しい結果に。
- 価格（税込）：210 円
- 内容量（氷含む）：360g
- カロリー：68kcal
- 抽出時間：56秒
- 使用豆：不明
1位（同率）：セブンイレブン セブンカフェ アイスカフェラテ（R）
甘さ：5点（とても満足）
濃厚さ：5点（とても満足）
味わいのバランス：5点（とても満足）
合計：15点
事前アンケートでも人気だったセブンイレブンは評判どおりのおいしさでした。他のものに比べて圧倒的にミルクの濃厚さが高く、クリームを飲んでいるような甘さが楽しめます。しかし、甘さだけでなく後味にはほどよい苦味も感じられ、ダークチョコレートのようなフレーバーを感じました。濃厚で甘さのあるカフェラテが好きな人は、セブンイレブン一択といえます。個人的には、濃厚で甘さが強いのでゆっくりリラックスしながら飲みたくなる味わいでした。
- 価格（税込）： 240円
- 内容量（氷含む）：271g
- カロリー：71kcal
- 抽出時間：54秒
- 使用豆：不明
1位（同率）：ローソン アイスカフェラテ（M）
甘さ：5点（とても満足）
濃厚さ：5点（とても満足）
味わいのバランス：5点（とても満足）
合計：15点
一口目を飲んでまず感じたのは、ミルクの味わいがほかのものとまったく違うということ。濃厚な味わいですが、重くはなくすっきりとした後口。ミルクの甘さ・コーヒーのほどよい苦味、すべてのバランスが丁度よく、濃厚なのにすいすいと飲めます。この絶妙なバランスは、ローソンでしか楽しめない魅力でした。すっきりとした味わいが好みの人はローソン一択。ローソンはメガサイズという2杯分の大きさも展開していますが、量が多くても飽きずに最後までおいしく飲み切りやすいでしょう。
- 価格（税込）：248円
- 内容量（氷含む）：379g
- カロリー：78kcal
- 抽出時間：60秒
- 使用豆：ブラジル・グアテマラ・コロンビア・タンザニア
アイスカフェラテおいしさランキング2024が決定しました
アイスコーヒーに続き、アイスカフェラテのおいしさランキングも完成いたしました。今回は、事前アンケートで人気の高かったセブンイレブンとローソンが同率で1位という結果になりました。
ブラックに比べてカフェラテはあまり味わいに差が出ないと思っていたのですが、それぞれに味わいの特徴がありおもしろい飲み比べでした。やはりコーヒーは、実際に飲んでみないとわからないことが多いです。
アイスカフェラテの頂上が決定！1位の2商品はタイプが全然違う
今回は1位が同率で2商品となりましたが、味わいのタイプはまったくの別物でした。セブンイレブンは、まるでクリームのような甘さが楽しめる濃厚タイプ。ローソンは、牧場で飲む牛乳を想像するような、自然な味わいが楽しめるすっきりタイプでした。
どちらもおいしいので好みや飲むシーンに合わせて選んでほしいです。セブンイレブンはゆっくり飲みたいときに、ローソンはごくごく飲みたいときにぴったりな印象を受けました。気になる人は、実際に飲み比べてもおもしろいですよ！
飲み比べてわかったおいしさのポイントはコーヒーではなくミルクでした
今回アイスカフェラテを飲み比べて思ったのはミルクの質の大事さ。ブラックコーヒーに比べて全体的に味わいの系統は近くなるものの、際立っておいしく感じるものはミルクにこだわりのあるお店が多いように感じました。
ミニストップは唯一ミルクがマシンから出るのではなく、店員さんが注いで渡すスタイル。なんとなく丁寧に感じうれしかったです。実際にコーヒーの大会でもカフェラテに使用するミルクは冷凍濃縮を行うなど、ミルクに工夫を凝らすことが多いですよ。
おわりに
アイスカフェラテはシンプルなドリンクに見えて、実は味わいに複雑な要素が絡み合っています。ミルクの脂肪分・エスプレッソの味わい・ミルクとコーヒーの配分量、とお店で提供するときもレシピをしっかりと考えて決めています。
今回飲み比べたアイスカフェラテからも各社の作りたい味わいが感じられ、個人的にもとてもおもしろかったです。風の噂で北海道に拠点を置くコンビニ「セイコーマート」のアイスカフェラテがおいしいという話を耳にしました。北海道に行った際は、ぜひ飲んでみたいものです。
夏も終わりが近いということで、アイスコーヒーシーズンもあとわずか。暑い日に飲むアイスコーヒーのおいしさは格別です。ぜひ気になるアイスコーヒーは暑いうちに、飲み納めしておきましょう。
SNSではコーヒーに関する情報を日々発信しています。もしコーヒーの世界に興味が出た人は、以下のリンクからSNSやマイベストのコーヒーコンテンツも覗いてみてくださいね。一緒にコーヒーを楽しみましょう！
SNSアカウントはこちら
instagram：@ainoya_coffee
（執筆／マイべマガジン編集部・相野谷大輔)
【関連するキーワード】
#アイスカフェラテ飲み比べ#アイスカフェラテ#コンビニコーヒー#コンビニコーヒー比較