カインズ?ダイソー?実は「遮熱効果」に天と地の差があった! 猛暑のサンシェード、正しい選び方【22商品比較】
「世にあふれる数々の商品のなかから一体どれを選べばいいの?」という疑問に答えるべく、"1番いいもの"を探して日々検証している『マイベスト』。
のべ3万2000点もの商品を使い比べたなかから、テーマ別にベストバイ・アイテムを紹介していくのが本特集です。
今回は「#暑さ対策」をテーマに、猛暑にさらされる愛車に不可欠な「車用サンシェード」をピックアップ。
みなさん意外に感じるかもしれませんが、実は車用サンシェードって車内の温度を下げる効果はあまり期待できないそう。
しかし!それでもサンシェードは夏のクルマに不可欠である……と断言できる理由について、ホムセン系から100均まで22商品を比較検証した結果をもとに紐解きます。
そのうえで「絶対コレ買った方がいい!」と断言できる商品をご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
本コンテンツの情報は公開時点(2025年8月18日)のマイベストの情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込みで表記しております。

世の中には「まだ知らない良いもの」がたくさん。マイベマガジン編集部は、商品比較サービス「マイベスト」の情報をベースに、知ると暮らしがより便利になるアイテムや情報をお届けしていきます。
車用サンシェード22商品を集めて徹底検証しました!
夏場になると、駐車中のクルマのほとんどに取り付けられている車用サンシェード。
正直、それほど効果を実感できていないけど、「ないよりはマシ」くらいでつかっている人も多いのでは。その感覚、ある意味で当たってます。
なぜなら、先ほども軽く触れましたが、車用サンシェードに車内の室温を下げる効果は期待できないからです。
JAFの実験結果によると、サンシェードをつけているクルマとつけていないクルマは、同条件下で最大2℃しか室温が変わらなかったそうです(参照:JAF)。
じゃあ、結局なんのために使っているのか、という気持ちになるかもしれませんが、実は、日差しを遮ってダッシュボードやハンドルなどの表面温度を下げる効果がめちゃくちゃ大きいんです。
なんと、その効果は最大22℃!
ダッシュボードだけでなく、座席やハンドルなどが高温になるのを防ぐ手段としてはとても有用です。
なお、シートの温度上昇を防ぐことは、とくに小さなお子さんがいる家庭では重要です。
チャイルドシートやベルトの金具は温度が上がるとやけどの危険がありますが、タオルを掛けるなどの対策とあわせて行うことで、サンシェードの効果はより高まります。
ここからは、この前提を踏まえて、今絶対に注目して欲しいおすすめ品について掘り下げて紹介しますが、その前に1点、絶対に心掛けていただきたいことがあります。
超注意!「車用サンシェード=熱中症対策」ではありません
フロントガラスから入る日射しを防いでも、サイドや後方からの日射し、ボディからの熱吸収、シートベルトの金具などが熱をもつことにより、車内の温度は上昇します。
とくにエアコンを切った状態では熱中症のキケンのある温度まで数分で達します。
車用サンシェードは熱中症対策ではありません。絶対に注意してください。
【ポイント①】実は商品ごとに「遮熱率」が全然違う!
車用サンシェードの最も重要な役割は、フロントガラスからの日差しを遮って熱を車内に伝えないこと。つまり、商品自体の「遮熱率」がとても重要になります。
遮熱率の高さは「65%」が目安(※)になり、この数値をクリアすると高い効果が見込めます。
JISが定める遮熱率の区分による
ただ、今回22商品を検証したところ、なんと16商品が65%に達さないという驚きの結果となりました。中には遮熱率22%の商品も……。
逆に、クリアした6商品は72〜78%と極めて高い数値を記録。
これが、実際にどれくらいの差を生むのか。
遮熱率が異なるサンシェードで覆ったダッシュボードに、人工太陽灯を照射し、ダッシュボードの温度上昇の差を計測したところ、下記の通り、大きな差がでる結果になりました。
- 遮熱率約20%の商品:13.2℃上昇
- 遮熱率約75%の商品:0.6℃上昇
商品を見ただけでは遮熱率はわからないので、このコンテンツはもちろん、マイベストの車用サンシェードランキングを参考にしてもらえると嬉しいです。
ちなみに、いずれも実際に計測した実測値を採用しています。
【ポイント②】装着したり片付けたりの機会が多いから、ラクに使えるものがベスト!
車用サンシェードは基本的につけっぱなしで使うものではありません。駐車するたび、毎回つけたり外したりと、まあ面倒くさいもの。
だからこそ「取りつけ・取り外しやすさ」はとても重要です。
今回の検証では、22商品の車用サンシェードを比較していますが、取りつけ方法は4つのパターンに分類できました。
その中で、もっともおすすめできるのは蛇腹式。
取りつけるときは「開いておさえるだけ」。片付けるときは「たたむだけ」と、圧倒的に作業が軽い!
傘式やポップアップ式は、広げるときに社内を傷つけないよう慎重にする必要があったり、片付けるときに難点があったり。
ロール式は片付けるのはいいのですが、設置が面倒。
ポップアップ式はコンパクトに収納できる利点こそありますが、トータルでは蛇腹式が一番おすすめできます。
それでは、先にご紹介した「遮熱率」と、この「取りつけ・取り外しやすさ」を兼ね備えた、今夏もっとも買うべき車用サンシェードをご紹介します!
- おすすめスコア:★4.81(1位 /22商品中)
- 遮熱率の高さ:★5.00
- 取りつけ・取り外しやすさ:★5.00
- 収納の楽さ:★4.00
実は今回、車用サンシェード22商品の検証をおこなったところ、まったく同じスコアで3商品が並びました。そのため、「No.1」が3つになっています。
まずひとつめが、ニューレイトン「エマーソン 断熱サンシェード EM-522」(販売価格:1,080円)。
「遮熱率76%」「蛇腹式」という、先ほど紹介した条件をしっかりクリアしている商品です。
ダッシュボードやハンドル周りの温度上昇を軽減し、夏場の車内環境を快適に保ちたい人にとって安心できるスペックであることはもちろん、「スジガネ入り」なので吸盤などをつかわなくてもサンバイザーに挟んでサッと固定できるのがメリット。
機能性と使い勝手が両立した、自信をもっておすすめできる車用サンシェードです。
サイズは以下の4パターン。
- S:600×1,300mm
- M:700×1,300mm
- L:780×1,450mm
- XL:950×1,450mm
amazonより
自分のクルマに合わせて選択してください。
ただ、収納時のサイズはMサイズの場合、幅125mm、長さ700mm、暑さ34mmと、ドアポケットへの収納は難しいのでご注意を。
- おすすめスコア:★4.81(1位 /22商品中)
- 遮熱率の高さ:★5.00
- 取りつけ・取り外しやすさ:★5.00
- 収納の楽さ:★4.00
続いては、お馴染みのホムセン、コーナン商事「コーナンオリジナル カーサンシェード」(販売価格:598円)です。
「遮熱率75%」&「蛇腹式」と、先ほどご紹介したニューレイトンの商品と同様に機能性と使い勝手を両立した商品です。
上部に切り込みがありルームミラーを避けられること、柔らかい素材でフロントガラスを傷つける心配もないことなど、取り付け・取り外しやすさは★5.00の最高スコアを記録しています。
ちなみに、取り付け時には吸盤を使っても良いし、サンバイザーに挟むだけでもOK。リーズナブルな価格ですが、頼れることは間違いありません。
なお、こちらのサイズは以下の3パターン。
- M:600×1,300mm
- L:700×1,450mm
- LL:850×1,450mm
コーナンeショップより
収納時のMサイズは幅140mm、長さ600mm、暑さ30mmと、一般的なダッシュボードには入らないサイズです。
- おすすめスコア:★4.81(1位 /22商品中)
- 遮熱率の高さ:★5.00
- 取りつけ・取り外しやすさ:★5.00
- 収納の楽さ:★4.00
3つめは、こちらもホムセンから、カインズ「車内用フロントシェード」(販売価格:498円)です。
500円を切る価格でありながら、遮熱率は75%と文句なし。「取りつけ・取り外しやすさ」のスコアは★5.00の蛇腹式で、こちらも隙がない商品です。ちなみに、使用方法は「吸盤で固定する」とされていますが、検証時にはサンバイザーに挟み込むだけで固定でききました。
ルームミラーに干渉しない形状で、硬いパーツもないため車内を傷つける恐れも低いなど安心感もあり。
ちなみにサイズ展開は2パターンです。
- M:600×1,300mm
- L:720×1,450mm
カインズ公式より
Lサイズの場合、収納時は幅142mm、長さ720mm、暑さ40mmと、こちらもドアポケットなどには入らないサイズ感ですのでその点はご注意ください。
「で、結局どれが一番おすすめなの?」←自分のクルマに合ったものを選んでください!
車用サンシェードの3商品をご紹介しましたが、結局、どれを選ぶのがベストなのか。
それは「自分のクルマにあったサイズの商品」です。なぜなら、フロントガラスの形状や大きさは車種によって大きく異なるから。
適切なサイズのサンシェードを選ぶことで、しっかりフィットして、より高い遮熱効果を期待できるでしょう。
具体的には、メジャーでフロントガラスの高さと幅を測定します。このとき大切なのは、フロントガラスのカーブに沿って計測するのではなく、最も広い部分の幅と、上下の最も長い部分の高さを測ること。サンシェードはフロントガラスを覆うように設置するため、カーブに合わせて測定すると大きさが足りなくなることがありますのでご注意ください。
収納時のサイズもチェックしてくださいね!
全22商品を使い比べた検証コンテンツも要チェック!
「もっとコンパクトに収納できるのはないの?」「ダイソーの車用サンシェードはどうなの?」など、車用サンシェードをもっと詳しく知りたい人は、マイベストの検証コンテンツも要チェック!
全22商品のランキングや詳しい選び方も載っているので、ぜひ読んでみてくださいね。
(執筆/マイべマガジン編集部・青山卓弥)