ブラザー工業 ScanNCut DX SDX85は、簡単に使えるものを探している人におすすめです。本体には液晶タッチパネルがついており、スキャン機能も搭載しています。比較した他社商品には液晶パネル・スキャン機能などがなく、パソコン上で編集作業などを行わなければならないものもありましたが、本商品は家庭用プリンターに近い要領で使えました。純正ソフトの操作性も上々です。実際に使用したモニターのなかには「ITが苦手でも使える」と絶賛する人も。カットしたい素材を自動で検出し、カット圧を自動調整されるのも利点。比較したなかには自分で素材名を選択したりカット圧を調整したりする手間がかかるものもありました。「使い方を理解するのに苦労した」との口コミに反し、初心者でも使い方に戸惑いにくい商品といえます。付属のタッチペンや、オプション品を別途購入することで使い方の幅はさらに広がります。長尺のロール紙を使って大量生産したり、箔押し加工・エンボス加工を施したりと、さまざまな素材にあらゆる加工が可能に。カットスピードは比較的早く、運転音も46.9dBと、比較した全商品の平均である54.37dB(※執筆時点)を下回りました。時間帯を問わずものづくりを楽しめます。肝心の仕上がりも申し分ありません。アイロンシートは直線がまっすぐ、曲線はなめらかにカットできたため、トートバックやTシャツなどを装飾するのに適しています。ただし、細かなデザインはやや苦手です。「小さい文字がカットできない」と口コミにあったとおり、細かな部分に着目すると凹凸や盛り上がりなどがありました。押し活用うちわや保育園の装飾など、あまり複雑ではないデザインのものづくりをしたい人向きです。細かなデザインをハイクオリティに仕上げたいなら、オプション品の「小文字カット用キット」を追加購入するとよいでしょう。別途費用はかかるものの、使いやすさと仕上がりのよさの両方を妥協せずに済むので、ぜひチェックしてみてくださいね!
クリカット Cricut Joyは、ステッカーなどを手軽に作れる、軽量&コンパクトなものがほしい人におすすめです。サイズは横幅が21.3cmと小さく、重量は1.75kgと比較した商品内でもかなり軽量で、使いたいときにサッと取り出せます。ペーパークラフトやステッカー・グリーティングカードなど、小さな作品をメインに作りたい人にぴったりでしょう。実際に使うと、ステッカーやアイロンシートのカット精度は良好。「カットラインがずれる」との口コミ同様の意見も一部あったものの、直線・曲線はきれいに仕上がり個人使用には問題ないレベルでした。尖りがある頂点部分は「先端まできれいに再現」「複雑な漢字だと仕上がりが甘い」などモニター評価が二分したものの、半数以上が満足しています。カットスピードも速く、8.1cmある「mybest」のロゴ10個の切り出しが4分48秒で完了。稼動音も50.1dBと静かで、夜間でも使いやすいでしょう。初回セットアップも、チュートリアルがあり簡単です。純正ソフトをダウンロードする必要があるものの、モニターからは「わかりやすい」との声が多く、はじめてでも直感的に扱えそうです。カット設定も簡単で、無線でデータ転送でき、刃の長さを自動調整できるオートブレード機能を搭載。フェルト・ロール紙には非対応ですが、デフォルトでフェイクレザー・布への加工が可能です。箔押し・エンボスなど目を引く加工にも対応し、凝ったデザインに仕上げたいときにも重宝しますよ。一方、プラ板はメーカーはで推奨しておらず、実際の精度も低め。切り取る際にかなり力が必要で、細かな部分はカッターなどの道具が必要でしょう。スキャン機能がなく、手描きのデザインだと取り込みに手間がかかるのも惜しい点です。とはいえ、扱いやすさと2万円台で購入できる手頃さは魅力。小さな作品をスピーディに作りたい人はぜひ検討してみてください。
シルエットジャパン シルエットカメオ4は、大きめの素材を使ったものづくりを楽しみたい人におすすめです。収納式のロールフィーダーを搭載し、カッティング範囲の長さは最大3,000mm。比較した大半の商品が600mm前後だったなか、かなり長めです。オプションのロール紙を購入すれば、長いデザインを作ったり、一気に大量生産したりと、便利に使えます。またオプション品を使えば、合皮・レザーのカットも可能です。実際にステッカー・アイロンシート・プラ板をカットしたところ、仕上がりも上々でした。比較したなかには線のブレや不安定さが気になるものもありましたが、こちらはモニターから「ズレや歪みを感じない」「元データ同様に再現されている」など、好意的な意見が多数。クオリティにこだわる人にぴったりです。初回設定時には、純正ソフトをパソコンにダウンロードする手間がかかりますが、ソフトの操作性は優秀。各アイコンにカーソルを合わせれば文字や説明文が出てくる仕様で、使いやすいよう配慮されています。素材名を選べば刃の長さは自動調整され、スピーディにカットできた点も魅力です。ただしモニターのなかには「使い方がわかりづらい」との口コミ同様の感想を抱いた人もいました。スキャン機能がないため、手書きのデザインなどは、専用の用紙やデザインをスマホで撮影し、パソコンの純正ソフトへ転送する必要が。トレースする際にも「何をしたらよいかわからない」と感じた人が複数名いたので、最初はメーカー公式の動画などを見て勉強しながら使うことになるかもしれません。また、口コミに「うるさい」とあったとおり運転音は61.3dBと、全商品の平均である54.37dB(※執筆時点)を上回ったので、夜間使用は避けるのがベター。総合的に見ると、使いやすさなどに気になる点はあるものの、さまざまな素材をきれいにカットしやすい点は大きな魅力。ものづくりの幅を広げたい人は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
シルエットジャパン シルエットポートレート4は、デザイン通りきれいに仕上げたい人におすすめです。本体は小型ながら、A4サイズまで対応可能。実際にステッカーシート・アイロンシート・プラ板をカットしたところ、元データに近いきれいな仕上がりでした。モニターからも「完成度が高い」と絶賛されるほど。比較した商品内でモニターから仕上がりへの不満がほぼなかったのは、本商品くらいです。オプション品の充実度も魅力。箔押し加工や、レザー・合皮をカットできるパーツが別売りされています。比較した大半の商品が非対応だった静電マットに対応しているのも特筆すべきところ。静電気によって固定できるため、消耗品である粘着シートを買ったりセットする手間がかかりません。さまざまな素材を使い、クオリティにこだわったものづくりを楽しめます。使い勝手も優秀。はじめて使うときにはパソコンへ純正ソフトをダウンロードする必要がありますが、難しい作業はありません。カット設定も簡単で、カットしたい素材名を選択すれば刃の長さ・カット圧は自動調整されます。カットスピードはまずまず速く、運転音も特別大きくはないため、待ち時間や騒音にストレスを感じる心配も少ないでしょう。純正ソフトのレイアウトはIllustratorなどのデザインソフトに似ており、サイズ調整や複製などはおおむね直感的に行えました。アイコンの絵柄から機能を推測しやすく、カーソルを合わせれば機能名などが表記されるのが利点。ただしスキャンやトレースする際は工程数が多いこともあり、「難しい」と指摘されました。初心者は、メーカー公式の動画やWEB解説を見て勉強しながら使ったほうがよいでしょう。とはいえ、価格は執筆時点で税込28,600円(公式サイト参照)と、比較した商品の約半数が4~6万を超えていたなか、かなりお手頃。ハイクオリティに仕上がりコスパがよいので、カッティングマシン選びで迷っているならぜひ検討してみてくださいね!