シルエットジャパンの「シルエットキュリオ2 SILH-CURIO-2-J」は、頻繁に使用したい人におすすめ。サイズが大きいので、出しっぱなしにするのが無難でしょう。キュルキュルとしたマシン音には要注意ですが、稼動音は52.5dBと大きすぎません。ステッカーシート・アイロンシート・プラ板のいずれも十分な仕上がり。プラ板だと力が必要であるものの仕上がりはおおむねきれいで、とくにステッカーシートには「細かい部分も見本どおりしっかり切り抜かれている」との声が寄せられました。オプションとして、箔押しやエンボス加工が可能です。さらに、20mmまでの厚さの素材をセットできるのも本商品ならではの魅力。カット可能な厚さは最大3mmまでですが、木材など厚みのある素材でもオプションのブレードをつけることで箔押しなどの加工が可能ですよ。オートブレードが付属しているうえ、Bluetooth接続により無線でカットデータの送信ができるのもうれしい点です。ただし、ロゴを10枚切り出すのに6分32秒かかり、カットスピードは速くありません。説明書は付属していないため外箱のURLから確認する仕様で、純正ソフトがないとカットができないのも惜しい点。初回セットアップには手間がかかりそうです。
ブラザーの「ScanNCut DX SDX1000」は、機械が苦手な人でも直感的に使いやすい工夫を凝らしているところが魅力。特に純正ソフトの操作性とカット設定のしやすさには、家庭用プリンターで蓄積してきたノウハウを感じます。純正ソフトはほかのブラザーの商品と同じく、操作画面の見やすさとカットデザインを調整するときの動かしやすさが特徴です。家庭用プリンターをよく使う人はより使いやすさを感じられるでしょう。稼動音の大きさも今回検証した機種のなかでは最も小さく、比較的静かにカッティングできる印象でした。夜中に副業や趣味、あるいは仕事の準備に使う人にはうれしい特徴です。ただ肝心のカッティングの精度はいまひとつ。特にアイロンシートは直線の波打ちが激しく、デザインが全体的に歪んでしまいました。クオリティにこだわったカッティングをしたい人に自信をもっておすすめするのは難しいです。
「ScanNCut CM300 CMZ0102」はブラザーのエントリーモデルで、カットの早さが特徴です。検証でmybestのロゴを10個縦に並べたデータをカットしたところ、平均よりも約50秒早くカットできました。スキャン機能とトレース機能も高評価を獲得。ブラザー製品全体に共通している家庭用プリンターのノウハウが感じられる操作性で、はじめての人でも比較的簡単にスキャン、トレースできます。一方で使いやすさはいまひとつ。特にカット用の刃の長さを手動で調整しなければいけず、素材を変えてカットするたびに手間がかかります。またカットデータを無線で飛ばせないのもネック。LANケーブルで繋ぐかUSBメモリにデータを転送しないといけない点が今回の低評価に繋がりました。またカッティング精度も1歩及ばず。特にプラ板は「切り離しにくい」という声が多くあがりました。アイロンシートやステッカーシートもカッティング精度は惜しく、今回検証したほかのブラザー製品に比べると評価は高いものの、それで満足できるかというと微妙です。保育園や店頭で壁に飾る装飾など、とても細かなところまでこだわらなくてもよいデザインをカットしたい人には検討の余地があります。便利な機能が削ぎ落とされている分、価格はお手頃。ただカッティングの精度と使い勝手の面でもうひと押し充実感がほしいところで、万人におすすめできる商品とはいえません。
2023年10月にシルエットから新たに発売された「シルエットカメオ5 SILH-CAMEO-5-WHT-J」は、厚みのある素材のカットが得意です。今回の検証ではプラ板のカッティング精度で高評価を獲得しました。オプションもシルエットの商品のなかでは随一の豊富さ。なかでも静電マットは特徴的なオプションです。一般的なカッティングマシンは粘着シートを使って素材を固定しますが、静電マットは静電気の力で固定するため消耗品を減らせるのも大きな魅力。対応機種は最近発売された「シルエットカメオ5 SILH-CAMEO-5-WHT-J」と「シルエットポートレート4 SILH-PORTRAIT-4-J」の2つです。一方、素材によってカッティング精度にムラがあるのは気になるところ。特にプラ板の仕上がりとアイロンシートの仕上がりの間には大きな隔たりがあり、1台でいろんな素材を正確に切り抜けるとはいえません。
クリカット Cricut Joyは、ステッカーなどを手軽に作れる、軽量&コンパクトなものがほしい人におすすめです。サイズは横幅が21.3cmと小さく、重量は1.75kgと比較した商品内でもかなり軽量で、使いたいときにサッと取り出せます。ペーパークラフトやステッカー・グリーティングカードなど、小さな作品をメインに作りたい人にぴったりでしょう。実際に使うと、ステッカーやアイロンシートのカット精度は良好。「カットラインがずれる」との口コミ同様の意見も一部あったものの、直線・曲線はきれいに仕上がり個人使用には問題ないレベルでした。尖りがある頂点部分は「先端まできれいに再現」「複雑な漢字だと仕上がりが甘い」などモニター評価が二分したものの、半数以上が満足しています。カットスピードも速く、8.1cmある「mybest」のロゴ10個の切り出しが4分48秒で完了。稼動音も50.1dBと静かで、夜間でも使いやすいでしょう。初回セットアップも、チュートリアルがあり簡単です。純正ソフトをダウンロードする必要があるものの、モニターからは「わかりやすい」との声が多く、はじめてでも直感的に扱えそうです。カット設定も簡単で、無線でデータ転送でき、刃の長さを自動調整できるオートブレード機能を搭載。フェルト・ロール紙には非対応ですが、デフォルトでフェイクレザー・布への加工が可能です。箔押し・エンボスなど目を引く加工にも対応し、凝ったデザインに仕上げたいときにも重宝しますよ。一方、プラ板はメーカーはで推奨しておらず、実際の精度も低め。切り取る際にかなり力が必要で、細かな部分はカッターなどの道具が必要でしょう。スキャン機能がなく、手描きのデザインだと取り込みに手間がかかるのも惜しい点です。とはいえ、扱いやすさと2万円台で購入できる手頃さは魅力。小さな作品をスピーディに作りたい人はぜひ検討してみてください。
ブラザー工業 ScanNCut DX SDX85は、簡単に使えるものを探している人におすすめです。本体には液晶タッチパネルがついており、スキャン機能も搭載しています。比較した他社商品には液晶パネル・スキャン機能などがなく、パソコン上で編集作業などを行わなければならないものもありましたが、本商品は家庭用プリンターに近い要領で使えました。純正ソフトの操作性も上々です。実際に使用したモニターのなかには「ITが苦手でも使える」と絶賛する人も。カットしたい素材を自動で検出し、カット圧を自動調整されるのも利点。比較したなかには自分で素材名を選択したりカット圧を調整したりする手間がかかるものもありました。「使い方を理解するのに苦労した」との口コミに反し、初心者でも使い方に戸惑いにくい商品といえます。付属のタッチペンや、オプション品を別途購入することで使い方の幅はさらに広がります。長尺のロール紙を使って大量生産したり、箔押し加工・エンボス加工を施したりと、さまざまな素材にあらゆる加工が可能に。カットスピードは比較的早く、運転音も46.9dBと、比較した全商品の平均である54.37dB(※執筆時点)を下回りました。時間帯を問わずものづくりを楽しめます。肝心の仕上がりも申し分ありません。アイロンシートは直線がまっすぐ、曲線はなめらかにカットできたため、トートバックやTシャツなどを装飾するのに適しています。ただし、細かなデザインはやや苦手です。「小さい文字がカットできない」と口コミにあったとおり、細かな部分に着目すると凹凸や盛り上がりなどがありました。押し活用うちわや保育園の装飾など、あまり複雑ではないデザインのものづくりをしたい人向きです。細かなデザインをハイクオリティに仕上げたいなら、オプション品の「小文字カット用キット」を追加購入するとよいでしょう。別途費用はかかるものの、使いやすさと仕上がりのよさの両方を妥協せずに済むので、ぜひチェックしてみてくださいね!
シルエットジャパン シルエットポートレート4は、デザイン通りきれいに仕上げたい人におすすめです。本体は小型ながら、A4サイズまで対応可能。実際にステッカーシート・アイロンシート・プラ板をカットしたところ、元データに近いきれいな仕上がりでした。モニターからも「完成度が高い」と絶賛されるほど。比較した商品内でモニターから仕上がりへの不満がほぼなかったのは、本商品くらいです。オプション品の充実度も魅力。箔押し加工や、レザー・合皮をカットできるパーツが別売りされています。比較した大半の商品が非対応だった静電マットに対応しているのも特筆すべきところ。静電気によって固定できるため、消耗品である粘着シートを買ったりセットする手間がかかりません。さまざまな素材を使い、クオリティにこだわったものづくりを楽しめます。使い勝手も優秀。はじめて使うときにはパソコンへ純正ソフトをダウンロードする必要がありますが、難しい作業はありません。カット設定も簡単で、カットしたい素材名を選択すれば刃の長さ・カット圧は自動調整されます。カットスピードはまずまず速く、運転音も特別大きくはないため、待ち時間や騒音にストレスを感じる心配も少ないでしょう。純正ソフトのレイアウトはIllustratorなどのデザインソフトに似ており、サイズ調整や複製などはおおむね直感的に行えました。アイコンの絵柄から機能を推測しやすく、カーソルを合わせれば機能名などが表記されるのが利点。ただしスキャンやトレースする際は工程数が多いこともあり、「難しい」と指摘されました。初心者は、メーカー公式の動画やWEB解説を見て勉強しながら使ったほうがよいでしょう。とはいえ、価格は執筆時点で税込28,600円(公式サイト参照)と、比較した商品の約半数が4~6万を超えていたなか、かなりお手頃。ハイクオリティに仕上がりコスパがよいので、カッティングマシン選びで迷っているならぜひ検討してみてくださいね!