サーキュレーターってガチで電気代を節約できる?消費電力を測ったらエアコン代が9%節約できた話【推しはシャープ?山善?アイリス?】
「世にあふれる数々の商品のなかから一体どれを選べばいいの?」という疑問に答えるべく、"1番いいもの"を探して日々検証している『マイベスト』。
のべ3万2000点もの商品を使い比べたなかから、テーマ別にベストバイ・アイテムを紹介していくのが本特集です。
今回は「#暑さ対策」をテーマに、サーキュレーター18商品の比較検証でみつけた「室内の空気をしっかり循環させてくれる商品」をピックアップしました。
「冷房の効率が上がるってホント?」「コンセントがないところでも使いたいから、充電式のおすすめを知りたい!」という人もぜひチェックしてみてくださいね。
本コンテンツの情報は公開時点(2025年9月2日)のマイベストの情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込みで表記しております。

世の中には「まだ知らない良いもの」がたくさん。マイベマガジン編集部は、商品比較サービス「マイベスト」の情報をベースに、知ると暮らしがより便利になるアイテムや情報をお届けしていきます。
サーキュレーターを18商品集めて徹底検証しました!
まだまだ残暑が厳しいこの時期、「エアコンをつけているのに、部屋の中で涼しい場所とそうじゃない場所がある……」「電気代は節約したいけど、暑さを我慢するのは無理……」と悩んでいる人は結構いるはず。
そんなときに使ってほしいのが、室内の空気をしっかり撹拌してくれるサーキュレーター。ですが、空気は目に見えないからこそ「本当にちゃんと撹拌されているのか」を実感するのは難しいですよね。
そこでマイベストでは、サーキュレーター18商品を集めて「空気の撹拌力」「静音性の高さ」「電気代の安さ」など7つの項目を徹底検証!
今回は、そのなかから空気を撹拌するパワーもあり、静音性などのスコアも高かった“買い”な商品をピックアップして紹介します。
「電気代は安くしたいけど、やっぱりパワーもほしい!」「コンセントのない場所や部屋干しするときにも使える商品はある?」という人も、ぜひチェックしてみてください。
ちなみに、この時期はもちろんですが、冬場も大活躍必至!1年中頼れるアイテムなんですよ。
サーキュレーターと扇風機は別物!目的によって使い分けて
みなさん、家にあった扇風機をサーキュレーター代わりにしたり、逆にサーキュレーターの風に当たって涼んだりしていませんか?
実はサーキュレーターと扇風機では風の出かたそのものが違うので、目的に合ったほうを選ばないともったいない!
まず今回のテーマであるサーキュレーターは、まっすぐ進む強い風で空気をうまく撹拌したり、部屋干しの洗濯物に当てて乾きやすくするための家電。
そのため、この風を体に当てると直撃するような感覚で、心地よさはイマイチなことも……。
一方、扇風機はやわらかく包み込むような風を人に当てて涼しさを得るためのもの。扇風機の風は直接当たっても心地よい反面、直進せず広がってしまうので空気の流れはできにくいんです。
こうした違いがあるので、空気をしっかり撹拌させたいならサーキュレーターを使うこと。そして、サーキュレータのなかでも空気の撹拌力がある商品を選ぶことが大切です。
「でも、節電のためにサーキュレーターがほしいのに、パワーがあるのを選んだら消費電力が増えてしまうのでは……」と心配な人もいると思うので、「電気代の安さ」も検証してみました!
ポイント:撹拌力も電気代も気になるならモーターの種類をチェック!
また、「電気代の安さ」の検証ではワットモニターで消費電力を計測。すると、意外にもパワーが強い=電気代が高いわけではなかったんです!
この検証で見えてきたのは、「パワーがあって、しかも消費電力が少ない商品」には共通点があるということ。それがモーターの種類です。
サーキュレーターに使われる主なモーターにはDCモーターとACモーターがあり、結論からいえばDCモーター搭載のサーキュレーターを選ぶのが正解。
DCモーターは本体価格が高いのですが、パワーがあること、電気代が抑えられるなどの利点があるからです。
ちなみに、今回は各商品の電気代だけでなく「エアコンと併用すると節電になるってホント?むしろ使う家電は増えてるけど……」という点も検証してみました。
検証では、同じ時間帯・気温でエアコンだけ動かした場合とサーキュレーターを同時に動かした場合の消費電力を実際に計測して比較。
すると、エアコンだけ使用した場合と比べてDCモーター搭載のサーキュレーターを併用すると電気代を約9%(7時間で約2円)削減できたんです!
本体価格だけみると「DCモーターは値段が高いから迷う…」という人もいるかもしれませんが、ランニングコストが安いことも考慮して選んでみてくださいね。
【総合力No.1】シャープ「プラズマクラスターサーキュレーター PK-18S02-B」(販売価格:20,877円)
- おすすめスコア:★4.66(1位 /18商品中)
- 空気の撹拌力:★4.97
- 静音性の高さ:★4.70
- 使いやすさ:★4.35
- 電気代の安さ:★4.00
- お手入れのしやすさ:★5.00
- 風の心地よさ:★4.77
- 設置性の高さ:★4.64
「パワーと静音性を両立したい!」という人におすすめなのが、シャープの「プラズマクラスターサーキュレーター PK-18S02-B」(販売価格:20,877円)。
特徴は、フクロウの翼からヒントを得て設計した羽根によって生み出される心地よくもパワフルな風。
検証では「空気の撹拌力」が★4.97と満点に近く、サーキュレーターではありますが「風の心地よさ」も★4.77と高評価でした。
静音性も優秀で、弱モードでの運転音は30dB未満と図書館並みの静かさ。中モードで34.5dB、強モードでも48.9dBと比較的静かなので、就寝中や作業中でも気になりにくいでしょう。
さらに、羽根や前後ガードが簡単に外せる構造のため「お手入れのしやすさ」も★5.00と満点評価。毎日使うものだからこそ、掃除の手軽さは大きな魅力です。
なお、強モード使用時の電気代は1日あたり11.9円で、「電気代の安さ」の評価は★4.00にとどまりました。
とはいえ、空気の撹拌力が★4.90を超える商品は同程度のスコアだったこと、ACモーター搭載機より節電できていることを踏まえれば許容範囲といえそうです。
風量調整は同じボタンを繰り返す仕様でややわかりにくいものの、撹拌力・静音性・お手入れのしやすさが3拍子揃ったバランスのよい一台です!
【使い勝手No.1】山善「YAMAZEN 充電式サーキュレーター RCRP-BZX015」(販売価格:12,335円)
- おすすめスコア:★4.57(3位 /18商品中)
- 空気の撹拌力:★4.73
- 静音性の高さ:★4.67
- 使いやすさ:★4.63
- 電気代の安さ:★3.75
- お手入れのしやすさ:★5.00
- 風の心地よさ:★4.62
- 設置性の高さ:★4.60
「コンセントがない場所でサーキュレーター使えたら便利だな……」という人におすすめなのが、山善の「YAMAZEN 充電式サーキュレーター RCRP-BZX015」(販売価格:12,335円)です。
バッテリー内蔵で充電して使えるうえに、モバイルバッテリーからの給電にも対応しているので、コンセントから離れた場所や屋外でも大活躍!
さらに、前回使用時の設定を記憶できたりリモコン操作にも対応していたりと便利さも魅力です。
スコアを見ても「使いやすさ」★4.63、「お手入れのしやすさ」★5.00、「設置性の高さ」★4.60と使い勝手のよいものがほしい人にぴったりの一品。
もちろん、「空気の撹拌力」の検証で★4.73と風量も申し分なし。静音性も良好で、弱モードは30dB未満と就寝中でも使いやすいレベルです。
1日あたりの電気代は13.4円とDCモーター搭載機としてはやや高めですが、お風呂上りの脱衣所に涼しい空気を入れたい!車の中やアウトドアで使いたい!といった場面にぴったりの一台になっています。
【部屋干し向けNo.1】モダンデコ「AND・DECO 360度首振りサーキュレーター yy02-i-sgy」(販売価格:6,999円)
- おすすめスコア:★4.47(7位 /18商品中)
- 空気の撹拌力:★4.69
- 静音性の高さ:★4.36
- 使いやすさ:★4.41
- 電気代の安さ:★4.34
- お手入れのしやすさ:★5.00
- 風の心地よさ:★3.81
- 設置性の高さ:★4.52
「部屋干しのときに使いやすいサーキュレーターがほしい!」「価格も安めだとうれしい……」という人におすすめなのが、モダンデコの「AND・DECO 360度首振りサーキュレーター」(販売価格:6,999円)。
1万円を超える商品も多いなかで6,000円台と低価格ながら、「空気の撹拌力」は★4.69、「お手入れのしやすさ」も★5.00と基本的な部分は押さえた商品です。
そして、機能面での特徴は上下左右に動く360°首振り機能。これなら部屋干しの量が多くて2列で干している家庭でも、ムラなく送風できてしっかり乾きそうですね。
また、電気代が1日あたり8.9円と控えめなのもポイント。仕事に行っている時間帯などにつけっぱなしにしても電気代はかさみにくいでしょう。
一方で、強モード時の運転音は51.4dBとやや大きめで、「風は直線的でやわらかさに欠ける」といったモニターコメントも。
静かな部屋での作業中や就寝時には気になる可能性がありますが、コスパのよい商品なので家事中の空気循環や部屋干し用に使うサブとして買うのもアリですよ!
- おすすめスコア:★4.58(2位 /18商品中)
- 空気の撹拌力:★4.60
- 静音性の高さ:★4.90
- 使いやすさ:★4.70
- 電気代の安さ:★4.75
- お手入れのしやすさ:★4.25
- 風の心地よさ:★4.37
- 設置性の高さ:★3.84
今回、コンテンツの前半でも「サーキュレーターは扇風機とは風の出かたが違うので、目的に合ったほうをえらぶのがよい」とお話ししました。
とはいえ「両方買うのもったいないし場所取るし、1台2役で使いたい!」と思う人も多いはず。
そんなときにおすすめなのが、ドウシシャの「kamomefan Kamomefan+c lite K-F25AYCGD」(販売価格29,700円)。
扇風機ながら、羽根の形を工夫することでサーキュレーターとしても使えるパワーを実現した商品です!
検証では、空気の撹拌力・静音性・使いやすさ・電気代と多方面で★4.50以上の高評価。
この夏のベストバイ扇風機にもなっているので、深堀りしたコンテンツもぜひチェックしてみてくださいね。
ちなみに……快適&お得なのでサーキュレーターは正しく使おう!
今回は、「空気の撹拌力」が高評価なサーキュレーターをピックアップしましたが、しっかりと空気を撹拌するために大切なのは本体のパワーと“使い方です。
使い方のポイント1つ目は「首振りしないこと」。実は、首振りをするといろいろな方向の風がぶつかり合って、空気の流れができにくくなってしまうんです。
部屋干しをするときには便利な首振り機能ですが、部屋全体の空気を撹拌したいときは首振りしないのが正解!
そして、もう一つのポイントが「熱の動きを意識すること」です。
まず、基本として暖かい空気は高いところへ上がっていき、冷たい空気は下に沈んでいくことをおさえておきましょう。
これを踏まえると、夏場は冷気がたまりやすいエアコン下にサーキュレーターを置いて、風向きが床と平行になるよう設置するのが効率的。外気で温められやすい窓にサーキュレーターの風を向けて、窓周辺の熱をなくすのもおすすめです。
ちなみに、サーキュレーターがエアコンの効率アップに役立つのは秋冬も同じ。天井付近に溜まった暖かい空気が部屋全体に循環するように、寒い時期は上向きに送風するとよいでしょう。
このように、サーキュレーターを正しく使うことで快適な温度を保ちやすいだけでなく、電気代の節約にもつながるのでぜひ意識してみてくださいね。
全18商品を使い比べた検証コンテンツも要チェック!
今回は、部屋の空気を撹拌する十分なパワーはもちろん、充電式や360°首振りなど特徴ある商品をピックアップしましたが、気になる商品は見つかりましたか?
ほかにも「見た目もいろいろ見比べたい!」「背の高いやつでスコアが高めなのが知りたい」という人は、ぜひ検証コンテンツもチェックしてみてくださいね。
(執筆/マイべマガジン編集部・都丸晴菜)