【騒音対策】17商品中1位の防音マット20万円分を購入して自宅に敷き詰めてみたら、よい点もあれば予想外の気になる点もあった件
子どもの足音対策や自宅でダンス・ピアノの練習をするときに便利な防音マット。マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる人は、騒音トラブルを回避するために設置しておきたいアイテムです。
カインズ・コーナンといったホームセンターでも販売されており、ニトリの商品も人気を博しています。とはいえ、たくさんの種類があってどれを選べばよいかわからない人や、やや高額な商品だから失敗したくないと思っている人も多いはず。
そこで今回は、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位の防音マット17商品を比較し、ランキング1位に輝いた「MUTE 防音専科」をマイベストの社員が自腹で購入し自宅に敷き詰めてみました。
身をもって体感して判明した、よかった点・気になる点を本音で語ります。
本コンテンツの情報は公開時点(2024年8月15日)の情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込で表記しております。

ベビーカーメーカー直営店の販売員として6年間勤務しており、主に3輪ベビーカー・海外製チャイルドシートの販売を行ってきた。また、日本交通安全教育普及協会よりチャイルドシート指導員として認定を受けている。 その後、マイベストではベビー・キッズ用品を担当。ママ・パパが快適に育児できる商品を見つけるべく比較検証・執筆を行っているほか、YouTubeでも自ら出演し、さまざまなベビー用品を動画で検証し紹介している。樋口自身も二児のパパとして子育てに奮闘中である。
レビューアーの自己紹介
まずは、自己紹介をさせてください。株式会社マイベストのベビー用品を担当している樋口です!
年齢は平成元年生まれの35歳。前職は主にベビーカー・チャイルドシートを取り扱う、ベビー用品店で働いていました。マイベストに入社してから600商品以上のベビー用品を検証してきて、その経験を活かし育児に役立つ情報を発信しています。
さらに、4歳&6か月の子どもがいるので育児の過酷さは十二分に知っています。子育ての悩みもたくさんあります。口だけのパパではありません。信じてください。イクメンって言葉が嫌いです。
そんな僕が引越しを機に購入した防音マットをレビューしていきたいと思います。
子どもの騒音に超神経質になっていた。上層階に引っ越すことになり、防音マットが必要に
長男はやんちゃ盛りの4歳なので、家の中ではドタバタ走ったり、ソファから飛び降りたりと騒がしく、常に近所迷惑にならないか心配している毎日でした。
ある日の朝、長男が保育園に行きたくないと家の前でぐずって大泣きしていたときに、同じアパートの人から「うるさい」と注意を受けました。今でも嫌な思い出となっていて、それ以降子どもの騒音にはかなり神経質になってしまい、騒がしくする子どもに逐一注意する日が続きました。
そんななか、上層階の部屋に引っ越すことに。今までは1階の部屋で暮らしていたので、下の階への配慮は要らず、床にはジョイントマットを敷く程度の騒音対策しかしていませんでした。
しかし、上層階となるとそうはいきません。下の階の人に迷惑をかけたくないし、クレームが入って嫌な思いをしたくない一心で、防音マット探しを開始。以前のような嫌な思いをするくらいなら、多少お金をかけても防音効果が高いものがほしいと考えていました。
マイベスト1位の防音マットを即購入!予想以上に高額だったが、思い切って購入
まずは、マイベストで調べようと防音マットのコンテンツをチェック。ちなみに検証を担当していたのは、インテリア担当の先輩社員でした。その先輩が徹底的に検証した結果、1位になった商品なら買うしかないと決断。
一応、ネットリサーチを重ねてもやっぱりこの商品が最も防音効果を期待できると思い、神経質かつ上記の悩みを持つ自分には最適だと判断。その商品は「MUTE 防音専科」という防音マットで、1枚で¥2,180(税込)もする高級品です。
全部で100枚(8枚セット×12+バラ売り×4)購入。合計金額は¥206,720(税込)…!結構な金額で懐を痛めましたが、背に腹は代えられません。防音効果が高く、下の階の人に迷惑がかからず、ストレスが減るならと、思い切って購入しました!
【今回敷いた部屋の間取り】
- よくある田の字型住戸の、リビング12畳・和室6畳の2部屋
子どもが最もドタバタとうるさく遊ぶ場所である、2部屋に敷くことにしました。当初はリビングだけの予定でしたが「部屋全体の見た目にもこだわりたい」「和室をプレイルーム化したい」という思いから6畳分追加購入することに。
寝室にも敷くことを検討しましたが、そちらは今まで使っていたジョイントマットで様子を見ることにしました。

今回買ったマイベスト1位の「MUTE 防音専科」とは
MUTE
防音専科(8枚セット)
販売価格/16,500円
公式サイトでは「最大82%の音を吸収する防音性能」を謳っているうえ、マイベストの防音性検証では高評価を獲得しているこの商品。約18mmの厚手の防音マットで、8枚セットとバラ売りが選べます。
高級感のあるデザイン性に加え、ベージュ・グレー・ホワイト・グリーンの4色展開なのも魅力の1つです。
遮音等級も世界最高レベルの△LL-6(L-35)
防音マットを選ぶ際に1番の目安にするべきは、床の遮音等級(L値)でしょう。
新L等級は、あとにつく数字が大きいほど遮音性が高いことを表し、推定L等級は逆に数字が低いほど高い遮音性ということになります。
床の遮音等級はあくまでも推定値ですが、△LL-6、もしくはL-35の商品を選べば高い防音効果を実感できるはずです。
まずは「防音マットの選び方を詳しく知りたい」「ほかの商品も知りたい」という人は、下記のコンテンツをチェックしてみてください。防音性やすべりにくさなど、気になるポイントを比較検証しています。
【到着から設置編】敷くのは結構大変だったけど、部屋は好みの雰囲気に仕上がった
ここからは購入後、商品が到着してから敷き終わるまでに感じたことを解説していこうと思います!
大量に届いた防音マット
予想はしていたものの、いざ届いたらその量に圧倒されました。防音マット1枚あたり1.5kgあり、1箱8枚入りなので合計12kgもあります。すべてを玄関からリビングまで移動させるだけでも一苦労でした。
段ボールから出すのも大変だった…
防音マットを段ボールから出すのもまた大変。可能であれば、大人2人がかりで出すことをおすすめします。
見た目は予想以上によかった
実物を見たのはこのときがはじめてでしたが、イメージどおりの見た目でした。デザイン性がよいうえ、光沢のある糸が混ざっているため、高級感があります。
公式サイトから無料サンプルを取り寄せることも可能。色味や肌ざわりを事前に確認したい人は利用すべきサービスですよ。
最強の防音を謳っているだけに、分厚い!期待感が高まる
厚さ約18mmとほかの防音マットに比べるとかなり分厚いのが、MUTE 防音専科の特徴です。
【敷く部屋①】リビング12畳
購入した防音マットを敷くリビング12畳はこんな感じです。
【敷く部屋②】和室6畳
和室はこんな感じ。
すぐ終わらせようと意気込んで敷きはじめ!
当初の肌感では2~3時間くらいあれば敷き終わるだろうと思っていて、サッと終わらせようと意気込んでスタート。
表面には線の流れがあるので、方向を間違えないように注意しながら敷きはじめました。
すぐにストップ…。壁に段差があると切って調整する必要があることに気づく
敷きはじめてすぐに、「これは時間がかかるな…」と気づかされました。
敷いてみてわかったのが、部屋には微妙な段差がたくさんあるということ。どこにあわせて敷きはじめるのか、どこにカットしたものを敷くのかを、最初にしっかりと決めてから敷きはじめるべきだと実感しました。
何も考えずに進めてしまうと、最初からやり直すはめになったり、マットを追加購入しないといけなくなったりしてしまうので、慎重に進めましょう。
カットが必要なところは、採寸・マーキングしながら敷いていく
おおよその段取りが決まり再スタート。カットが必要なところには、タテヨコの採寸を行い、テープを使ってマーキングをしながら進めました。
そして、切る!切る!切る!
全体的に防音マットを敷き詰めたら、空いた隙間部分を埋めるため、防音マットをカットしていきます。ただ、このカットする作業がかなり大変…!まっすぐにカットするためには、結構な力が必要でした。
できれば、力を込めやすいよう大きめのカッターと、切るときに下に敷ける大きめの板があるとカットしやすくなりますよ。
また、ケガをすると危ないので子どもが近くにいないか確認しながら行ってくださいね。
洋服が変わっているので、お気づきかもしれませんが2日目です。カットに時間がかかり、1日では終わりませんでした…。
和室も敷いていく
和室も同じ要領で敷きました。畳べりがほんの少し盛り上がりますが、問題なく敷けます。見た目にはわからないくらいの盛り上がりで、足で踏むとわかる程度です。
敷く作業完了!リビングはこんな感じ
選んだカラーがホワイトだったので、部屋全体がまぶしくなりすぎないかなと懸念していましたが、問題ありませんでした。
和室はこんな感じ
和室感が薄くなったことで、障子と襖が気になりだす…。障子は外してカーテンに変更し、襖はマイベストのホームセンター担当のメンバーに聞いて、いい感じにDIYしようと思っています。
家具を設置したらこんな感じ!
Before/After
【効果編】本音で語る!敷いてみてわかったこと
実際に敷いて生活してみると感じることが多々ありました。よかった点・気になった点をポイントごとに解説していこうと思います。
〇よかった点
耳で聞く音の大きさは、かなり静か
子どもが歩いたり、走ったりする音は気にならないくらい防音効果を実感できました。
クッション性があり、寝転がってリラックスできるのがうれしい
沈み込みすぎる感じではなく、ほどよい硬さもありつつのクッション性。長男も毎日、自然とゴロゴロしていて気に入っている様子です。
肌触りがよく赤ちゃんがいても安心感がある
表面はやわらかくサラッとした肌触り。赤ちゃんが顔をこすったり、ハイハイをして手足をすっても問題ない印象です。
ホワイトは思ったより落ち着いた色合いでよかった
購入前はホワイトカラーということもあり、夜に電気をつけたときにまぶしくなりすぎることを心配していましたが、そんなことはありませんでした。
掃除機のかけやすさは、全然問題なし
我が家ではキャニスター掃除機を使用しています。ヘッドも、キャスターも引っかかることなくスムーズに掃除できました。
掃除がしにくくなることを懸念していた妻も「全然平気だった」と言っています!
汚れたマットだけ外せるから、盛大に汚れたらお風呂場へGO!
汁物をこぼしたり、プレートごとひっくり返したりと盛大に汚れてしまった場合は、汚れたマットだけ外して、お風呂場などの水場へ持っていって洗えます。
ラグやカーペットに比べ、汚れたところだけ外して洗えるのは防音マットのメリットです。
△気になる点
思ったよりもマットの境目が目立つ
しっかり寄せながら敷いたのと、生活のなかで何回も踏んでいるので、敷いたばかりのときよりかは大分目立たなくなりましたが、目視でも境目がわかります。公式サイトにあるイメージのようにはいかなかったです…。
家具が乗っていない、端のほうのマットがずれやすい
ダイニングテーブルやソファといった、大型の家具が乗っているマットはずれません。しかし、家具が乗っていない端のほうのマットは結構ずれます。
ただ、ずれ防止にメーカーが推奨しているこちらのすべり止めシールを貼ったところ、以前よりはずれにくくなりました!敷く際に貼っておくことをおすすめします。
敷き詰めるとグレーっぽさが増すので、ホワイトにこだわりたい人は要注意
よかった点で挙げたように個人的に見た目は好みではあるものの、ホワイトというよりかはグレーに近い色味だと感じます。家具・壁紙などと合わせて、よりホワイトに近いカラーにこだわりたい人は避けるのが無難でしょう。
食べこぼしの汚れは水拭きだけでは落ちなかった…
子どもが食べこぼした汚れを早めに拭いても、若干色がわかる程度に汚れが残りました。
そこで、水拭きでどのくらい落とせるのか食べこぼしたときのことを想定し、カレー・ミートソースで汚れ落ちの検証をしてみることに。
- ①子どもがこぼしたときを想定
- ②気づいて汚れを取り除いたときを想定(1分後)
- ③濡れた布で拭きとったあと
画像のように水拭きだけでは、汚れが完全に落ちませんでした。公式サイトでは、「油性の汚れは市販のシミ取り洗剤を用いて落とし、表面を水洗いしてください」と解説されています。子どもが床に食べこぼすのは日常茶飯事なので、シミ取り洗剤は常備しておくのがおすすめです。
【結論】子どもの足音に超神経質になっていた僕にとっては最適だった!防音効果を実感し心穏やかな時間が増えた
引越す前のジョイントマットを敷いていたときに比べると、防音性・快適性・デザイン性どれも向上しかなり気に入っています。
なにより、子どもの足音の大きさ・振動は段違いに小さくなったと実感していて本当に買ってよかったと思っています。子どもを注意する回数が減り、ストレスも減りました。
ただ、上記でも述べたとおり気になる点があるのも事実。さらに、高額なので悩む人も多いと思うので結局、誰が買うべきかを下記にまとめます。
- 買うべき人
- 神経質な性格で子どもの足音に敏感な人
- 下の階の住人から絶対にクレームをいわれたくないと思っている人
- デザイン性も重視していて、子育て感がある部屋にしたくない人
- 買わなくてよい人
- 低コスト重視の人
- 強メンタルで騒音対策は子どもに注意する程度でよいと思っている人
樋口が思うこと
引越してきた初日に下の階の人へご挨拶にうかがったところ、小学生のお子さんがいる雰囲気のよいご家庭でした。子育て中の人なので、子どもの騒音にも多少は寛容なのかもしれません。
ここまでお伝えしてきたとおり、MUTE 防音専科は防音効果が高くよい防音マットだと思います。しかし、子どもがソファから飛び降りたときは「ドシン」とかなり大きな音が響くため、下の階にも届いている可能性は高いでしょう。
防音マットを敷いていても、子どもへの注意・声掛けは継続して、極力騒音を出さないよう努めなければならないと思っています。また、お会いしたときにしっかりあいさつをしたり、世間話をしたりとコミュニケーションをとるのも大切なことです。
もし、「MUTE 防音専科」を敷いても騒音対策として不十分な場合は、防音マットの上からジョイントマットやプレイマットを敷くことで防音効果を高められます。より、防音効果を高めたいと思っている人は、下記のコンテンツもぜひチェックしてみてくださいね。
(執筆/マイべマガジン編集部・樋口健介)
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