元酒屋店主がおすすめする安くて美味しい日本酒10選

元酒屋店主がおすすめする安くて美味しい日本酒10選

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いもてん
元酒屋店主
近年、ますます人気が高まっている日本酒。純米大吟醸のような高級な日本酒でなくとも、安くておいしい日本酒は全国各地に存在しています。そこで今回は、星の数ほどある日本酒銘柄の中から、コストパフォーマンスに優れた逸品をご紹介します。

地酒王国の新潟からはあえて一種、その他は全国各地から幅広く選んでみました!日本酒はどれを飲んだらいいのかわからないという方は安いものから試してみてはいかがでしょうか?
  • 諸橋酒造
    越乃景虎 龍
    1,884円


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    純米酒ではなく、本醸造が好き!という方におすすめしたいのがこれ。知る人ぞ知る、新潟の名手「越乃景虎」。生産量に限りがあるので、地酒の専門店など限られた酒屋さんでしか見かけない銘柄です。

    「龍」は、普通酒でありながら驚くほど品質が高く、キレのよい味わいは日常の食中酒として最適。どんな食事にも合わせやすいところがおすすめのポイントです。

    新潟県長岡市の諸橋酒造は創業1847年の老舗酒蔵。上杉謙信の元服名「長尾景虎」から付けられた越乃景虎は、引き締まった口当たりを持つ新潟らしい味わいです。
  • 中本酒造店
    山鶴 純米酒 1800ml
    2,280円


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    奈良県生駒市にある中本酒造店が造る純米酒「山鶴」。太い味わいの辛口純米酒です。辛口酒では+10もあるのが普通の近ごろ、山鶴の+4という日本酒度は数字だけ見れば中口のようですが、渋味や酸味も強く、数値以上に辛口を感じます。

    日本酒の熟成香もほんのり香り、昨今人気のフルーティーなタイプとは真逆の味わいです。非常に玄人好みな酒とも言え、冷から燗まで温度によっていろいろと受ける味わいも変わってきます。

    ウイスキーや焼酎が好きな人にも好まれやすい、飲み応えのある1本です。
  • 秋鹿酒造
    秋鹿 純米酒 千秋 1800ml
    2,484円


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    大阪の豊能郡にある秋鹿酒造で作られた純米酒。「美味しい日本酒」となると、どうしても本醸造よりも純米酒になり、値段も一升瓶で2500円を超えるのが当たり前になってきました。

    2500円を切る価格で美味しい日本酒はなかなか難しいのですが、秋鹿の純米酒はこの価格でありながら、高品質の純米酒なのです。

    非常に後味がすっきりした、ちょい辛の味わいで、万人におすすめの1本です。クセのない味わいの日本酒が好きな方や、軽く飲みたい、といった状況にうってつけなので、ぜひ味わってみてください。
  • 中勇酒造
    夢幻 特別純米 1800ml
    3,085円


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    クセがなく、後味も非常にスッキリとした純米酒。甘さ、酸味も少なくキレのよい味わいです。

    「夢幻」を造る中勇(なかゆう)酒造店は、宮城県加美郡にあります。昔ながらの和釜式で造る酒は、米の力を引き出した逸品ぞろい。

    この蔵では吟醸や大吟醸が人気ですが、こちら特別純米も実は隠れた良酒。キリリとキレのよい後口は、食事の相槌として小気味よく、食中酒としても重宝します。普段は日本酒を飲まれない、辛口ワイン好きの方にも試してみてほしい1本。
  • 李白酒造
    李白 純米酒
    2,200円


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    島根県にある李白酒造が造る純米酒。甘さと辛さのちょうど中間にあり、クセのない味わいとキレのよさ、すべてのバランスが真ん中である酒は、実は非常に珍しく貴重です。

    日本酒初心者の方には特におすすめで、この李白を基準に今度はもっと甘口へ、または辛口へと幅を広げていけば、日本酒の世界が広がることでしょう。

    スッキリとした飲み口で冷向きな酒と思われがちですが、燗にすれば旨味が広がり、俗に言う「燗上がり」する酒です。飲みやすく、冷から燗まで向いているという、非常にオールマイティーな逸品。
  • 樽平酒造
    極上住吉 銀 特別純米酒 辛口 1800ml
    2,510円


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    日本中にたくさんある蔵の中には、極めて独創的な蔵が存在します。その一つが山形県にある「樽平酒造」(たるへいしゅぞう)。

    蔵の名前に「樽」と入っているのが示す通り、この蔵は樽酒にこだわります。できあがった日本酒の原酒を吉野杉の樽に詰めて熟成させています。

    樽の独特な香りと、樽熟成にしかでない濃密さは他の酒にはない味わい。しかもこの酒は、日本酒度が+5度となかなかの辛口です。樽酒を飲んだことがない!という方には一度試してほしい日本酒です。
  • 嘉美心酒造
    嘉美心 木陰の魚
    1,270円


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    日本酒と言えば、ここ十数年は純米大吟醸ブームであり、その前は辛口ブームでした。そんな世の中のブームとは一線を画し、独自の路線を走るのが岡山県にある嘉美心酒造です。全国でも珍しく甘口を追求する蔵なのです。

    コストパフォーマンスを考えると、ここの「純米酒一升瓶」も捨てがたいのですが、今回ぜひおすすめしたいのが、こちら「木陰の魚」。アルコール度数が8%と低く、甘口白ワインに似たスッキリとした甘口が魅力で、日本酒初心者でもおいしく味わえること間違いなしです。
  • 高砂酒造
    国士無双 純米酒
    2,013円


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    一度聞いたら忘れられないインパクトのある純米酒「国士無双」。造っているのは北海道の旭川市にある蔵元、高砂酒造です。硬派な名前から連想するイメージの通り、野太い辛口の純米酒。甘さはなく、力のある辛口なので、日本酒初心者よりもやや玄人向きの逸品です。

    寒さの厳しい北海道、さぞかし燗が美味しいだろうと思われがちですが、国士無双は常温か冷で飲むのがおすすめ。名前にインパクトがあり、北海道の酒ということもあって、日本酒好きな人へのプレゼントとしても人気ですよ。
  • 土佐鶴酒造
    純米酒 1.8L
    2,080円


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    四国は高知県の有名銘柄「土佐鶴」の純米酒。日本酒ブームにより小さな蔵に注目は集まりがちですが、大手もあなどれません。土佐鶴は純米大吟醸の名が全国的に売れていますが、純米酒も素朴な味わいでなかなかの良品。辛口と甘口の中間、中口とも言えるやや辛口の日本酒です。

    味わいに厚みがあり、燗につければ旨味が膨らみ、冷なら飲みごたえのある冷酒として楽しめます。スッキリとした東北の酒に比べると、太い味わいの酒です。

    合わせる肴は豚のしょうが焼きやコロッケなど、いつもの食卓に並ぶような物がよいでしょう。
  • 山梨銘醸
    七賢 絹の味 純米大吟醸 1800ml
    3,300円


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    今ではすっかりワインの県としてイメージのある山梨県にも、いくつかいい日本酒を造る蔵があります。その中の一つが「山梨銘醸」。

    近年はここのスパークリング日本酒「山ノ輝」が人気を博していますが、実はコストパフォーマンスのよい隠れた良酒がこの純米大吟醸「絹の味」です。絹の味と名づけられた通り、非常になめらかな口当たりが特徴です。ほんのりと甘みのある中辛口で飲みやすく、女性にもおすすめ。

    大吟醸で一升(1800ml)となれば通常は5千円から一万円はしますが、こちらは3千円台、しかも純米というお得感もあります。

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