バッファロー WI-U2-433DHPは、親機と近距離で使うぶんにはおすすめできます。親機と同じフロアで検証した際にはトップレベルの通信速度を計測。場所によってはかなりの改善が期待できるでしょう。一方、親機と距離がある地点での速度はいまいち。複数のデバイスでWi-fiをつなげる際に、通信を快適にするMU-MIMO機能にも対応しておらず、使いやすさの評価も平均的です。距離が離れても効果を実感できる商品も紹介しているので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。
BUFFALO Wi-Fi中継機 11ac 866+300Mbps
バッファロー Wi-Fi中継機 WEX-1166DHPLは、予算を抑えつつ、通信状況を改善させたい人におすすめです。ECサイトでは2,000~3,000円(※2025年7月時点)と手頃な価格で購入できます。Wi-Fi 5対応モデルでありながら、設置場所付近の最大通信速度は147.79Mbpsを記録。比較したWi-Fi 6・7対応モデルにはおよばないものの、動画視聴やネットサーフィンはサクサクこなせるレベルです。接続範囲も狭くはありません。戸建て3階建の6地点で通信速度を計測すると、4地点は100Mbps以上でした。広い家で使うと口コミにあったとおり「通信範囲が狭い」と感じるかもしれませんが、平屋やマンションであれば通信環境の改善に期待できます。コンセントに直挿しするタイプなので設置も簡単です。初期設定は、WPSボタンを押すだけで行えます。パソコンの管理画面・スマホ用アプリからも設定が可能です。管理画面のID・パスワードが書かれた紙が同梱されており、公式サイトには接続方法の説明動画もありました。パソコンに苦手意識がある人でも迷わずに設定できるでしょう。しかし、接続デバイスを5台に増やすと、通信速度が72.8%減衰した点は気がかりです。比較したなかには40%前後にとどまった商品もありました。また、通信を安定させるバンドステアリング・QoSなどの機能も非搭載です。通信の混雑状況や、デバイスの接続状況によっては通信速度の低下が気になるかもしれません。比較したWi-Fi 6対応機と比べると機能面がシンプルで、通信速度・接続範囲も控えめでした。手頃な価格で購入でき、初期設定・設置も簡単なので、軽めの通信がメインの人には候補になるでしょう。オンラインゲーム・WEB会議などの重い通信を行う人や、広い戸建てに住む人は、ほかの商品も検討してみてくださいね。<おすすめな人>ネット検索や動画視聴などを快適に行いたい人リーズナブルな価格のWi-Fi中継機を探している人設置や初期設定が簡単なものがほしい人<おすすめできない人>オンラインゲーム・オンライン会議などを行うことが多い人たくさんのデバイスで同時に通信したい人
TP-Link Wi-Fi中継機 RE700Xは、予算を抑えつつ家のネットワーク環境を整えたい人におすすめです。実際に3階一戸建てに設置したところ、全部屋で下り150Mbpsを超えました。比較した商品の約7割が最も中継機から離れた子ども部屋では100Mbpsを下回ったなか、どの部屋でもWeb会議が行えるほどの速さが出ています。中継機を置いた2階では、最大通信速度261.74Mbpsを記録。比較したバッファローのWEX-5400AX6は最大値の347.2Mbps(※執筆時点)を記録しており、最速ではなかったものの、なかには中継機付近でも50Mbpsに届かなかった商品もありました。「より高速で、より高効率なWi-Fiを家中に」との謳い文句にも納得です。通信を安定させる機能も豊富でした。比較した約6割の商品と同様にWi-Fi 6に対応しており、通信を効率化させるビームフォーミング機能や、安定性を高めるMU-MIMO機能を搭載。ルーターの通信を妨げないIPv6にも対応しています。ただし、自動的に混雑を避けて通信できる、バンドステアリング機能は備えていません。5台同時に接続すると、通信速度は57.6%落ちました。比較したTP-LinkのArcher Air E5はバンドステアリング機能を搭載しており、減少率は約44%を記録しています。とはいえ、どちらも元の通信速度が速いため、複数台接続してもWebサイトやSNSの閲覧には困りません。「設定が簡単」という口コミとおり、スムーズに初期設定ができる工夫も見られました。ワンタッチで親機と連携するWPSボタンがあり、スマホ用の設定アプリも用意されています。比較したバッファローのWEX-5400AX6のようにわかりやすい説明動画はなかったものの、英語版の動画は公開されていますよ。上位商品は1万円を超えるものが多かったのに対し、ECサイトで7,000円台(※執筆時点)と手頃なのも魅力。本体はコンセントの直挿しや壁掛け・縦置きに対応しており、省スペースで設置できます。「通信速度が速くて快適」との評判と相違なく、インターネットが届きにくいと感じる部屋がある人に、ぜひ使ってほしい商品です。
ASUS USB-AC68は、親機から離れた部屋でも高い通信速度をキープ。今回比較検証した商品と並べても、受信感度は高評価でした。さらに、独自のビームフォーミング機能・Air Radarを搭載していて、質のよい通信が期待できます。サイズが大きいので、自宅での使用がおすすめです。ただ、初期設定は簡単とは言い切れない点や、他のUSBポートにやや干渉してしまうのが残念。また、複数の機器と同時接続する際に便利な、MU-MIMO機能は付いていません。機械の設定が苦手な方や複数機器を使う方には不便さがあります。
今回検証したアイ・オー・データのWNPU1167Mは、小型で使いやすい無線LAN子機をお探しの方には検討の余地があります。本体のサイズが非常に小さく、パソコンに挿したまま持ち運ぶのに便利。付加機能も充実しているため、一見非常に使い勝手がよいように思えます。しかし、親機から距離がある地点では通信速度が落ちてしまうのが難点。肝心の受信感度にはあまり期待できません。ないよりはマシですが、あくまでご家庭用という印象でした。モバイルワークで使いたい方は、他の商品を検討した方がよいでしょう。
今回検証したバッファロー WI-U2-433DMSは、機能面で抜きんでた評価を得た無線LAN子機です。コンパクトでパソコンに装着したまま持ち運べるため、パソコンを持って移動する機会が多い方に最適。小型でありながら、通信が安定するビームフォーミング機能付きなのも高評価のポイントです。また、気になる受信感度についても、親機の近くではかなり高い実効速度を記録しました。親機から離れた場所では速度がやや落ちたのが惜しいところですが、ウェブサイトや動画を閲覧する程度であれば問題ないでしょう。初期設定も簡単なので、初めて無線LAN子機を購入する方にも、自信をもっておすすめできる商品です。