「布団乾燥機はこういうので良いんだよ!」でバズった“スティック型”の落とし穴【ダニ死滅か?小型か?】
「世にあふれる数々の商品のなかから一体どれを選べばいいの?」という疑問に答えるべく、"1番いいもの"を探して日々検証している『マイベスト』。のべ3万2000点もの商品を使い比べたなかから、テーマ別にベストバイ・アイテムを紹介していくのが本特集です。
今回は「#あったかグッズ」をテーマに、布団乾燥機22商品の比較検証で上位になった商品と、ネットで話題のスティック型をピックアップしました。
「子どもが小さいから布団にダニがいないか気になる」人も、「就寝中はエアコンつけたくないから布団を温めておきたい」人も、「寒い冬も快適なお布団で過ごしたい!」すべての人に注目してほしいアイテムです。
本コンテンツの情報は公開時点(2025年10月23日)のマイベストの情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込みで表記しております。

世の中には「まだ知らない良いもの」がたくさん。マイベマガジン編集部は、商品比較サービス「マイベスト」の情報をベースに、知ると暮らしがより便利になるアイテムや情報をお届けしていきます。
布団乾燥機22商品を集めて徹底検証しました!
コンパクトな商品が増える布団乾燥機ですが、最近人気のスティック型はサイズだけ見ればその完成形かもしれません。
布団に本体をサッと突っ込んで乾燥し、使用後の収納場所に悩むこともなく、ほんとうにスマート。布団乾燥機といえば“デカい”イメージが強かっただけに、「こういうのがほしかったんだ!」という人も多いのでは?
とはいえ、布団を温める、乾燥させるといった基本的な機能が大切なのは間違いありません。そこでマイベストでは人気の布団乾燥機を22商品集め、昨今の需要に合わせて「ダニ対策のしやすさ」「温めやすさ」「乾きやすさ」から「収納のしやすさ」まで、6項目を比較しました。
その結果わかったのは、「ツインノズル仕様」や「洋服・くつ乾燥機能」など、普通の乾燥機だって進化しているということ。
ここからは、普通の乾燥機とスティック型の機能や実力など「22商品使ってみてどこが違ったのか?」検証結果をダイジェストでお届けしていきます。
コンパクトさが魅力の小型のスティック型も良いですが、自分の生活に一番ぴったりな布団乾燥機、ぜひ見つけてください!
【ポイント①】寝汗の乾燥ならどのタイプの布団乾燥機でも不足なし
上の表は、現在主流の「シングルノズル型(ノズルが1本)」「ツインノズル型(ノズルが2本)」「スティック型」の形状別に今回の検証でトップだった商品の検証結果をまとめたものです。
まず気になるのは、「ダニ対策のしやすさ」の項目。マイベストではダニ対策に有効な条件である「55℃を60分間持続、または、60℃を30分間持続」できるかを、布団内の5箇所で確認しました。
それぞれダニ対策を謳っているコースで運転したところ、シングルノズル型の日立グローバルライフソリューションズ「HITACHI アッとドライ HFK-CV1B AH」とツインノズル型のアイリスオーヤマ「カラリエ ツインノズル FK-W2-W」は★4.00以上の評価。
対してスティック型のカドー「cado FOEHN 002」は55℃を超えた箇所はあったものの60分持続はできず。スティック型はダニ対策が弱いことがわかりました。
一方、温めコースで運転後の布団内の温度を計った「温めやすさ」では、スティック型でも★4.57と評価が高く、布団をしっかり温められたことがわかります。
布団乾燥(冬)コースで稼動したときに寝汗を想定した200mLの水がどれくらい乾いたかを確認した「乾きやすさ」は3商品とも★4.50以上の評価。十分に実用的といえそうです。
その他、布団乾燥以外の機能として、ノズル型の2商品はくつ乾燥用のアタッチメントが付属。洗いたてのくつを1時間程度で乾燥してくれるのは大助かりです。スティック型はオプションで購入する必要があっただけに、標準での付属は好印象。
さらにシングルノズル型の「HITACHI アッとドライ HFK-CV1B AH」は、アタッチメントを購入すれば洋服乾燥できるのもなかなかおもしろいです。
このように、同じ布団乾燥機でも得手不得手があることがわかりました。そのため、どんな用途に使いたいかも踏まえた商品選びが大切になります。
【ポイント②】場所をとらない布団乾燥機がほしいならスティック型一択
収納しやすさについても、今回の検証で各形状のトップだった商品を比較しました。
その結果、省スペースを求めるのなら当然ながらスティック型が圧倒的に有利。
カドー「cado FOEHN 002」は300mm超えと高さがややあるものの、直径40mmなので収納場所に困ることはまずないといえそうです。一体型収納は不可能ですが、基本的に付属パーツもないので、片づけも簡単です。
対してノズル型の2商品はそれなりのサイズ感で、使用後の収納場所の確保は必須。
ただ、シングルノズル型の日立グローバルライフソリューションズ「HITACHI アッとドライ HFK-CV1B AH」は上部が収納になっており、ホースやアタッチメントが収納できたため片づけ自体はしやすいのは助かります。
困ったのはツインノズル型のアイリスオーヤマ「カラリエ ツインノズル FK-W2-W」。ホースを固定できるものの、外側にあるため持ち運び時などに外れがち。アタッチメントの収納は別に行う必要があり、片づけは面倒です。
省スペースを考えるならスティック型が最有力。ノズル型なら「HITACHI アッとドライ HFK-CV1B AH」のように、ホースやアタッチメントを本体内に収納できる商品を選ぶと片づけがラクになります。
- おすすめスコア:★4.38(1位 / 22商品中)
- ダニ対策のしやすさ:★4.00
- 温めやすさ:★4.60
- 乾きやすさ:★5.00
- 収納のしやすさ:★4.17
- 使いやすさ:★4.07
- 静かさ:★4.07
布団を素早くしっかり乾かしたい人に支持されているのが、日立グローバルライフソリューションズ「アッとドライ HFK-CV1B」(販売価格:11,460円)です。
シングルノズル型で、本体に収納した1本のホースを伸ばして使用します。コースは布団乾燥・布団温め・ダニで、羽毛や羊毛にも対応。衣類とくつは温風・送風から選択でき、送風は革靴にも使用できます。
検証では「乾きやすさ」が★5.00の満点評価。人の寝汗に相当する200mLの水分をしっかり含んだシーツを高い水準で乾かせていました。V字型の布団乾燥アタッチメントが温風を広げてくれた効果といえそうです。
「温めやすさ」は★4.60。足元がちょっと低めだったため、足先の冷えが気になる人はノズルの位置調整で対応しましょう。
気になったのはダニ対策コースです。頭側と足元側で2時間ずつ運転する必要があるのは、正直手間がかかります。基本は布団にホースを1本差し込んだら運転完了を待つだけなので、これは残念でした。
ノズルのアタッチメントを交換すれば、くつ乾燥にも対応。子どものいる家庭など、頻繁にくつを洗うなら大助かり間違いなしです。別売りの衣類乾燥カバーを購入すれば衣類の乾燥もできるので、かなり出番は増えるでしょう。
夏場は寝汗の乾燥に、冬場は就寝前の温めに、さらにくつや衣類の乾燥まで、マルチに使える1台。意外と厚みがあるためコンパクトさには欠けますが、これだけ出番が多ければ収納するタイミングがないかもしれませんよ。
- おすすめスコア:★4.31(2位 / 22商品中)
- ダニ対策のしやすさ:★4.50
- 温めやすさ:★4.72
- 乾きやすさ:★4.50
- 収納のしやすさ:★3.50
- 使いやすさ:★4.18
- 静かさ:★3.46
アイリスオーヤマ「カラリエ ツインノズル FK-W2-W」(販売価格:10,698円)は、ふたつの布団を同時に乾燥できるツインノズルが特徴です。
家族で布団を並べていても乾燥時間を短縮可能。2本のホースを広げて運転でき、布団サイズはダブルまで対応しています。コースは冬・夏・あたため・ダニの4種類で、温風の温かさや乾燥時間をカスタムすることもできますよ。
乾燥性能は全体的に高評価。ダニ対策コースは測定したほとんどの箇所でダニが死滅する環境を維持できました。★4.50は検証した22商品の中でも最高点。ダニ対策をメインに考えるならファーストチョイスになるでしょう。
温めコースでは、広範囲にあたたまっていることが検証で判明。「乾きやすさ」の検証では約166gを乾燥。足元のほうが乾ききっていなかったものの、ノズルの位置調整で対応できそうです。
また、くつ乾燥用のアタッチメントが2個付属するため、2足を同時に乾燥できるのもポイントです。学校や外遊びでくつが汚れる子どもが多い家庭では重宝すること間違いなし。
一方で、評価を下げてしまったのが収納面。ホースは縮めて本体に固定できるものの、収納はできないためどうしてもジャマになります。一体型のコンセント、アタッチメントも本体内に収納できません。
加えて、稼働音が60.6dBと大きめのため静かな部屋だと気になるかも。
とはいえ、ダニ対策や温めを優先するなら間違いのない1台といえそうです。
- おすすめスコア:★3.72(18位 / 22商品中)
- ダニ対策のしやすさ:★3.00
- 温めやすさ:★4.57
- 乾きやすさ:★4.50
- 収納のしやすさ:★5.00
- 使いやすさ:★4.00
- 静かさ:★3.00
スティック状の本体から温風が出るため、とにかくコンパクトなのがカドー「cado FOEHN 002」(販売価格:22,000円)です。重量も600g程度で、布団乾燥機は大きくてジャマという既成概念を覆しました。
長さも約300mmとちょうどいいサイズ感で人気を博していますが、実力ははたしてどうなのでしょうか?
もっとも評価が高かったのは「温めやすさ」です。頭から足先まで40℃以上になっており、評価は★4.75。寒い冬でもあたかかく眠れそうです。
「乾きやすさ」の検証では約175gを乾燥、寝汗の除去に効果を発揮してくれるでしょう。単体ではむずかしいですが、別売りのアタッチメントを購入すればくつ乾燥にもこの乾燥力を活かせます。
一方で、いまひとつだったのがダニ対策。検証では有効な条件をクリアできず、「せっかくならダニもいなくなってくれないかな」という人にはおすすめできません。
甲高い運転音は約72dBとかなり大きく、不快に感じる人もいるかも。
とはいえ、このコンパクトさを考えれば温めやすさと乾きやすさは大きな魅力。弱点が気にならないなら、十分に満足できるでしょう。
ちなみに、検証では同じカドーのスティック型である「cado FOEHN PRO FEN-P01」も、おすすめスコア★3.72と同点でした。
こちらの方がダニ対策のしやすさ評価は上ですが、温めやすさと乾きやすさがちょっと低いという結果でした。
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(執筆/マイべマガジン編集部・ハナゾノゴウ)