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川邊健太郎
LINEヤフー(株)代表取締役会長、日本IT団体連盟会長
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家康、江戸を建てる
946円

今もなお発展を続ける1500万人都市の大東京。発展の基礎は、今年の大河ドラマの主役である徳川家康が作った訳で、その初期の頃、江戸がどのように造られていったのかを、河川、通貨、水道、石垣、天守閣をそれぞれ造った有能な役人を中心に描いていく歴史小説。

NHKでドラマ化もされてます。

この作品は、なかなかの新機軸。おもしろかった。

江戸は「ここを徳川の一大拠点にしてみせる!」といいう家康の信念と「元和偃武、平和の時代こそ自分の出番!」という有能な役人との情熱が掛け合わさったことでできたことがこの本を通じてよくわかる。

家康モノと言えば、いまの大河ドラマがまさにそうだが、本多忠勝、井伊直政、酒井忠次、あるいは本多正信などが主要登場人物。

だが、この本にはそれら一線級のスターは出てこない。

伊奈忠次(利根川を東遷させ関東に莫大な農耕地を作り上げた男)、後藤庄三郎(日本橋付近に金座、銀座を造り、日本を秤量貨幣から計数貨幣制度に変えた男)、大久藤五郎と春日与右ヱ門と百姓の六次郎(現在の井の頭公園の水源を開発し、水道橋を通して山の手に飲み水を供給した男たち)などなど、

歴史に埋もれた実に渋い配役で物語が展開していく、まさに一隅を照らす者たちの大江戸プロジェクトXな訳である。

巨大権力者と能吏達との壮大な都市建設物語、現代の官僚や巨大組織に勤める人たちにもぜひとも読んでもらいたい本である。

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