マルゼン 調理台引戸付 BH-094 1枚目パール金属 ステンレス万能トング 1枚目ユニフレーム ステンレスワイヤー網 1枚目プジョー ペッパーミル トール11cm 1枚目

住宅設計士が愛用する暮らしのロングライフデザイン10選

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篠田望
デザイナー/一級建築士
イタリアの設計事務所に12年間勤務して帰国。現在は新築住宅やリフォームの設計を手がけています。そんな私が、国内外で見つけた優れたアイテムをご紹介。

使いやすい、手入れしやすい、買い足しができる、壊れない、壊れても修理できる、というものばかり。著名なデザイナーから無名の職人さんのデザインまで、20年以上量産されているロングライフデザインです。
  • マルゼン 調理台引戸付 BH-094
    31,351円


    篠田望

    すべてステンレスでできているので、いくら汚れても掃除をすれば新品の清潔さが戻ります。天然石や木材、樹脂系の天板のように掃除に使える洗剤に気を使う必要もありません。

    扉も簡単にはずして水洗いでき、引き違い戸なので災害時も中の物がでにくいです。私は奥行き45cmタイプを使っています。最近の日本の戸建住宅は、家全体の広さに対してアンバランスな大きさのシステムキッチンが使われていると感じます。
  • パール金属 ステンレス万能トング
    428円


    篠田望

    シンプルなつくりで、デザインがスタンダード化されていて、100均からプロ仕様までほとんど同じかたちでバリエーションがあるのがすごい。

    私は、18cm・24cm・30cmと3サイズ、テーブルからBBQまで、家にいくつあるのかわからないくらい幅広く使っています。

    パスタトングやカラフルなシリコン製も試しましたが柔らかすぎたり硬すぎたり、キッチンの引き出しで邪魔になっています。私は、昔からあるこのかたちが一番使いやすいです。
  • ユニフレーム ステンレスワイヤー網
    5,000円


    篠田望

    歪まず、錆びず、洗いやすく、焼き目もおいしそうにつきます。使い古したボロボロのコンロもこの網をのせるとシャキッとします。

    レトロなかたちの把手は熱くならず、素手で食材をのせたまま網を動かせるので、炭足しや火加減の調整もしやすいです。

    使い捨ての安い網を買って燃えないゴミを増やすのは嫌ですよね。
  • プジョー ペッパーミル トール11cm
    3,240円


    篠田望

    自動車で知られるプジョーですが、水車動力の粉挽きからスタートし、自動車生産以前の1840年にコーヒーミル、1874年にペッパーミルを誕生させています。

    スパイスが引き立つような特別な刃の形をしているそうで、確かに普通の胡椒でも香りがたつ気がします。木製をはじめいろいろモデルがありますが、中身がみえるアクリルが使いやすく、清潔に保ちやすいシンプルなデザインのこのモデルが好きです。

    単純なしくみなので壊れる事もなく、アクリルの厚みも丁度いいと思います。キッチンで何年も酷使していますがキズがつきにくくいつまでもキレイです。
  • 白山陶器 G型醤油さし小
    1,296円


    篠田望

    醤油さしですが、テーブルのお酢入れに使っています。蓋にある穴を人差し指でおさえて出す分量を調節できます。6色あるので、ワインビネガー、黒酢、りんご酢など、色分けして使えます。磁器なので匂いもつきません。

    学生時代の恩師、森正洋が1958年に発表し、1977年にグッドデザインロングライフ賞を受賞しています。クラフトと工業デザインを融合させた日本らしい優れたデザインです。
  • イッタラ アアルネ シャンパン
    12,000円


    篠田望

    プロセッコなどの発泡白ワイン用。トールタイプのシャンパングラスは、洗いにくいうえ、倒れやすいので扱うのに気を使いますが、これなら安定していて使いやすいです。2個セットなので機会があるごとに買い足してもよいでしょう。

    イッタラ初のデザイナー、ゴラン・ホンゲルによる1948年のデザイン。ニューヨーク近代美術館コレクション。
  • アレッシィ ジューシーサリフ レモン搾り
    9,288円


    篠田望

    オブジェのようですが、機能性も優れています。グラスに直接搾れるうえ、使った後は、従来のレモン絞りよりはるかに洗いやすい。アルミの塊感も重さも丁度よいです。

    2024年パリオリンピックのメダルもデザインしたフィリップスタルクの1988年のデザイン。ニューヨーク近代美術館コレクション。
  • デロンギ エスプレッソモカマシーン EMK6シリーズ
    9,060円


    篠田望

    イタリアの一般家庭で必ずといっていいほど使われている、1933年にビアレッティが発明したアルミ製のモカと呼ばれるコーヒーメーカーの電気式。イタリア人は世界中でこのモカを使っていると思い込んでいます。

    日本でモカを使う場合、直火式だと五徳のサイズがあわず使いにくいので電気式が便利です。電気式にしたため、持ち手を大きくすることができ(直火だと焦げる)より使いやすくなっています。

    パッキン、フィルターの消耗品は汎用品が使えます。上部は樹脂製で、一度落としてひびがはいったのですが、上部だけ買う事もできました。
  • フロス パピローナ フロアスタンド
    106,920円


    篠田望

    私がイタリアで勤務していた事務所の代表、建築家トビアスカルパが1975年にデザインしたフロアスタンド、光の拡散が細かく計算され、勾配天井にオススメです。

    今どき250Wのハロゲンランプなんて、と思われるでしょうが、調光で作られる柔らかく暖かい光の空気感は、今のところLEDでは再現できません。調光器は使いやすい位置にありながら巧く隠されています。
  • カルテル プリンスアハ スツール
    13,824円


    篠田望

    スツールですがティーテーブルにもなります。屋外でも使え、汚れても住宅用洗剤できれいになります。

    軽いのに安定しているので高いところの掃除のときなど、ちょっとした踏み台にもなります。家のなかのどこにあっても視覚的にじゃまになりません。

    1996年フィリップスタルクのデザイン。ニューヨーク近代美術館コレクション。