建築家が愛用するおすすめインテリア＆雑貨10選【こだわりの部屋に】

HIROSHIMAは、デザイナーの深澤直人氏とマルニ木工による木製のアームチェアです。5年程前から事務所の椅子として使っていますが、身体に馴染むように緩やかにカーブする形状は座り心地がよく、長時間に及ぶ作業でも疲れを感じさせません。

座面は大きくゆったりとしていて、肘掛けがあることで、ものを考えるときなど便利です。ディテールもすっきりとした無駄のないデザインで、モノとしての美しさがあります。

建築設計の仕事をしていると頭の中に想いついたアイデアを試しに紙面に描いてみることがあります。いままでさまざまなノートを試してきましたが、なかなかしっくりくるものがなく、このマルマンのCROQUISに辿り着きました。

このノートはもともとクロッキー帳として作られているので、一枚一枚の紙が薄く、罪悪感なくどんどんと想いついたアイデアを描いていけます。

PIET HEIN EEKは廃材を利用した家具が有名な、オランダを代表する家具デザイナーです。このマグカップは小ぶりで厚ぼったく重量感があり、シンプルな形をしています。

デザインをしていると薄く軽くという意識になりがちですが、それとは真逆の考え方が興味深く、またモノとしての可愛らしさも相まって、3色すべて購入してしまいました。

実際に使ってみると、その厚ぼったさや持った時の適度な重さも心地よいです。気分転換に珈琲を飲むときなど3色をローテーションしながら使っています。

お客様へのプレゼンの時などA3サイズの資料を持ち歩くことがあります。しかしA3サイズの資料がそのまま折らずに入り、そしてデザイン的にも優れたカバンはなく、常に探している状態でした。

POSTALCOのトラベルバックはA3サイズがそのまま入るのはもちろんのこと、ディテールなども洗練されていて、使っていて気持ち良いデザインです。カバンに記された吊構造による説明書きが、建築設計をしている者としては心をくすぐられます。

ENVELOPEのポーチはペンケースとして長く愛用していますが、大容量で触り心地もよく、使い込むにつれて黒皮が馴染んできます。直線的で、ブランドロゴもさりげなく、ファスナーも小ぶりなそのデザインは、黒皮の美しさを一層際立たせています。

中を開けると現れる鮮やかなブルーの布地は美しく、ペンケースは打ち合わせなどでお客様の前に出すことになるので、とても愛用しています。

彫刻家イサムノグチによる和紙でできたペンダント型の照明です。このAKARIシリーズは日本的でありながらモダンな雰囲気もあるため、和室などはもちろんのこと、モダンな空間にも馴染みます。

実際に使ってみると、和紙を通した柔らかな光が優しく、居心地のよさを実感できます。AKARIシリーズには、置き型照明やさまざまなサイズのものが安価に展開されているため、使い勝手もよいです。

MODIFYはデザイナーの深澤直人氏とパナソニック社による、ペンダント型の照明器具です。MODIFYはスフィア型、ドーム型、バケット型の3種類が展開されていますが、弊社が以前に手掛けた住宅では半球形のドーム型のものをダイニングの照明として使っています。

器具自体の傘が少し大きめなので、コードにゆとりができる天井高さがある空間で特に似合うと思いますが、細部までこだわったミニマムなデザインは、空間のアクセントとなります。1個だけを使うよりも2個を同時に使った方がバランスもよいと思います。

言わずと知れたイームズを代表する椅子です。最近では版権の切れたリプロダクト製品が安価に出回っていますが、正規品は実際に手に取ってみると素材の質感などがまったく別物であり、高級感があることがわかります。

表面には艶があり、グラスファイバーで形づくられたシェル形状は美しく、長く使うことを考えた場合には、ぜひとも正規品を購入することをお勧めします。

Vintage Kantha Rugはバングラディッシュで作られている、刺繍模様の美しいヴィンテージラグです。

ラグを探してみると、単色だったり、モンドリアンのような幾何学的なデザインのものが多く、リビングスペースに使うには少しすっきりとしすぎているように思っていました。一方でもう少し装飾的なものを探そうとすると、ペルシャ絨毯などとかなり高額となってしまい、なかなかよいものに出会えずにいました。

このVintage Kantha Rugの刺繍はどこか民芸的な模様で、淡く優しい色合いが、部屋全体を明るく豊かな空間にしてくれるようで気に入って使っています。

この椅子は木製ながら驚くほど軽く、驚くほど繊細に作られています。三角形のフレームは極限まで細く削ぎ落とされていますが、数年使っていても強度も問題なく、あらためて計算されつくしたフォルムであるということがわかります。

座面は籐を編み込んでいて、丁寧な仕事がされていて、体を優しく支えてくれます。事務所の椅子として使っていますが、この椅子があるだけで室内に凛とした美しさを与えています。デザイナーのジオ・ポンティは20世紀を代表する建築家の一人です。